今日も俺は歌いますーユニークスキル【魔術】の性能はイカれてるー 作:さくさくほろほろ
そして☆9評価をしてくださったo-sannさん、ありがとうございます。
始まりは、何もない白い空間だった
空も床も水も存在しない、真っ白なキャンパスのような空間
そこに私は存在していた
なぜ私がここにいたのかは全くわからない
こういう展開物の王道である前世の記憶持ってきましたーっていうのも全くなかった。
ただわかるのはここがどういうところか
そして、
〇月×日
私がここに生れ落ちてから100年の月日がたった
どうやら私は老いて死ぬことはないらしい。
これは助かるが、同時にひどく残酷なものだった。
つまりここでは私は
自死はためしたが効果がなかった。
改めて私は私をこの状態にした存在に恨みを持った。
だれだって理不尽に死ぬのは嫌だ。
だが『死』とは最後の救済でもある。
その救済を勝手に取り上げないでほしい
どこぞの竜玉の馬鹿神は不老不死になっていたが、あれは一種のバットエンドだ。
たとえ宇宙が消えたとしてもずっと一人だけで存在し続けるのだから。
▽月□日
ここに生れ落ちてから何年たったのかもわからない。
この日、私は一つのノートを拾った。
なぜ、この世界にノートが落ちているのだろう。
まったくわからなかった
しかもご丁寧にペンもついてきている。
▽月×日
すごいことが判明した。
どうやらこのノートに書いた事象がこの世界に反映されるようだ。
しかも未来のことを書いたらそれが確定する
それがわかったとたん、私の手は自然と世界の設定について書きまくっていた。
文明レベル、非日常要素、そして…いつか私を殺してくれる存在。
ばかばかしいと思う
自分で自分を殺す存在を生み出すなんて
だがこの真っ白だった世界に長い間居続けた私の精神はとうに限界に近かった。
×月▲日
私が世界を生み出してから十年たった。
おそらく今日、とある家族の悲劇が起きる。
そして、私の住処もこの白の世界から箕面ダンジョンに移ることになるだろう。
嗚呼、楽しみだ
□月□日
今日、彼が深層に来た
おかしい、ノートに書いてるよりも上達が早い
まさか…ノートの理から外れ始めている?
…ここは少し強めの魔物をぶつけてみるか…
…ケルベロスとかでいいだろう
…油断した
まさかケルベロスを簡単に消し飛ばす奥の手を持っていたとは
あれを食らえば…多分私は死ぬことができるだろう。
だが今になって私は死ぬのが怖くなってきたようだ。
自分のことを自分でいうのもなんだが…私は少々考えなしのようだ
彼の家族を奪ったのは誰だ?
彼の家族の死に方を決めたのは誰だ?
彼を生み出したのは誰だ?
…彼に私が君の家族を殺したと告白して許されるとでも思っているのか?
□月〇日
怖い
彼がこの部屋に来るのが怖い
すべてを知った彼が何をしてくるのかがわからなくて怖い
すでにノートの力は彼には効かなかった
私はどう殺されるのだろうか
一思いに殺されるのかな
それとも彼の妹のように嬲られながら殺されるのだろうか
それとも私が泣いて許しを請うまで痛みつけられるのだろうか
…怖い
だれか
助けて
作者
私は最初は死にたかった
でもいつしか、人並みの生活にあこがれた
でもそれはもう、許されない
私は自分のためだけに罪なき人の命を奪ってしまった。
…それでも
私の願いが叶うのならば
どんなものだって受け入れる