超絶ヒモモイ&圧倒的ドスミドリ   作:ハイパーモモイアタック!!!

8 / 9
再投稿です


No.8 あれ、何か忘れてね?

「……まさか、こんな妹の増え方があるとは……」

 

「お兄ちゃ〜ん、一緒にゲームしましょう! クエスト開始です!」

 

俺の名前は才羽チハル。

どこにでもいる、ごくごく普通の男子高校生……だったはず。

 

ミレニアムサイエンススクールセミナー副会長で、クソゲー開発部員(仮)。

肩書きだけ見ると普通じゃないけど、心は普通の人間だ。うん。

 

で、俺には妹がいる。

 

「ちょ、アリス強っ!? ほんとにこのゲーム始めたばっかだよね!?」

俺にゲーム機を投げつけ、金と物を要求してくる、超絶ヒモ――才羽モモイ。

 

「……計算され尽くした完璧な動き……!」

目のハイライトが日々消失し、俺に対する距離感も消失しつつある、圧倒的ドス――才羽ミドリ。

 

この二人で十分カオスなのに、最近なぜかもう一人妹が増えた。

いやほんと、なんで?

 

「ボタンがデカすぎます! ここは↑↑↓↓→→←←って、はっきりわかんですね!」

発言が妙に危ないラインを攻める少女――才羽アリス。

どういう理屈で“妹”になったのか、俺にも説明できん。てか説明できたら怖い。

 

 

話は少し戻る。

俺たちはゲーム開発部の廃部を回避するために、最高のゲームを完成させるべく“G.Bible”を探して廃墟へ向かったのだ。伝説のゲームクリエイターが残した究極マニュアルのことだな。

 

……そこで出会ったのが“AL-1S”。つまりアリス。

 

体温は冷蔵庫並み、喋り方は完全に機械。たぶん本当に機械。

普通なら「うわ、やべーのに会った」ってことで帰ろうとしたのだが――モモイがノリで連れて帰った。理由は「部員確保のため」。絶対違う。

 

そしてモモイはアリスにゲームをやらせた。だが、そのチョイスが少し残念だった。

伝説のゲーム『テイルズ・サガ・クロニクル』。またの名を世紀の駄作。

 

アリスがプレイしたのだが、圧倒的な情報量の前に成すすべ無くシャットダウンした...

 

だが、アリスは再起動し、人間っぽい喋り方に進化。

でも進化の方向性が「人間に寄せる」じゃなく「バグる」だった。おい。

 

さらに再起動の拍子に、モモイとミドリを「お姉ちゃん」、俺を「お兄ちゃん」と呼び出した。

……それでなぜか家族成立。わぁお

 

やっぱおかしいよな。

 

 

「……そういえばさ」

俺はモモイに話しかける。

 

「ん? どうしたの?」

 

「G.Bible……結局、忘れてね?」

 

「あっ……」

モモイ、致命的なミスをやらかしていた。アリスを連れてくるのに夢中で、本来の目的をスッポリ忘れていたらしい。

部員の前にクソゲー開発部もう沈みそうなんだからしっかりしてくれ。

 

 「え〜、もう一回行くのぉ〜!?」

 

「廃部でいいなら、行かなくていいんじゃね?」

 

「お姉ちゃん、さっさと行くよ」

すでにミドリは支度完了。無慈悲にモモイの襟を引っ張る。

 

「ぐえっ!? ミドリぃ〜! 加減してぇぇぇ!」

 

「アリスもクエストに参加します!」

元気よくアリス参戦表明。

 

「……めんどい」

 

「お兄ちゃんも早く! いないと入れないんだからね!」グイッ

今度は俺の襟が引っ張られる。痛い痛い! 首、首!

 

「ぐえっ!? ちょ、マジでやめろ! 廃墟行く前に天国行きになるから!!」

こうして俺たちは忘れ物回収のため、二度目の廃墟ツアーに出ることになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“これくださ〜い”

 

「お会計、1200円になります」

 

“カードで...え?”

先生は驚愕した、画面に表示されたその文字の羅列に

 

"……クレカ止まってる……?"

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。