リリカルなのは新作漫画『魔法少女リリカルなのはEXCEEDS』はニコニコ漫画・
水曜日のシリウスで無料で配信されてるのでぜひ読んできてください!!
封印決行日前夜 ――
夜の静寂が辺りを包む中、ユウトとフェイトは並んで夜空を見上げていた。
ふたりがいるのは、海を一望できる崖の上。
遠くで響く波の音、頬をなでる涼しい夜風。静かな夜に、ふたりの髪がそよいでいた。
ジュエルシード封印の決戦を明日に控え、どちらからともなくここへやってきた。
言葉を交わさなくても、なんとなく気持ちが通じる。
今夜は、ほんの少しだけ、話がしたかった。
「……なんか、緊張するな」
ユウトがポケットに手を突っ込んだまま、ぽつりと呟く。
フェイトは少し意外そうに彼を見つめた。
「ユウトでも緊張するんだ?」
「当たり前だろ。俺だって人間だし」
苦笑いを浮かべながら、ユウトは夜空へと視線を向ける。
――明日は、これまで以上に厳しい戦いになる。
自分の力だけじゃどうにもならないかもしれない。
そう思うと、自然と息が深くなる。
そのとき、フェイトがぽつりと口を開いた。
「……私も、怖いよ」
ユウトは視線を横に向ける。
フェイトは海のほうをじっと見つめたまま、表情を変えずに言葉を続けた。
「私は……ずっと、母さんのために戦ってきた。でも、ユウトと一緒にいるうちに……それだけじゃなくなった」
ユウトは黙って、その続きを待った。
「……私はね、ユウトといると、安心するの」
「俺と? 安心?」
少し驚いて聞き返すと、フェイトは小さく頷いた。
「うん。ユウトって、いつも強がってるけど……本当はすごく優しいから」
ユウトは少し照れたように鼻をかいた。
「……おいおい、俺が優しいとか、冗談だろ」
フェイトはくすりと微笑む。
「本当だよ。ユウトは、私のことも、なのはって子のことも……みんなのことをちゃんと見てる。だから……」
少し言葉を詰まらせたフェイトは、そっと息を吐いて言った。
「だから、無茶はしないで」
風が、ふたりの間を静かに吹き抜ける。
しばらくの沈黙のあと、ユウトはぽつりと呟いた。
「……俺はさ、フェイトが言うほど立派な人間じゃないよ。結局、いつも自分のことばっか考えてる」
「違うよ。ユウトは……大切な人を守るために戦ってる」
そう言って、フェイトはまっすぐにユウトを見つめた。
ユウトは苦笑しながらも、目を伏せて静かに言った。
「……そうかもな。でもさ、フェイト」
再び視線を向けたとき、彼の表情は真剣だった。
「お前こそ、無茶すんなよ。……お前が傷つくのは、見たくねぇからさ」
その一言が、フェイトの胸にふわりと灯る。
言葉にできない感情が、胸の奥でそっと揺れる。
フェイトは小さく微笑んだ。
「……わかった。ユウトも、気をつけてね」
ユウトも、どこか照れくさそうに笑う。
ふたりはそのまま、言葉を交わすことなく、しばらく夜空を見上げていた。
「……じゃあ私は、もう寝るね。おやすみ、ユウト」
「……ああ。おやすみ、フェイト」
夜風に包まれて、ふたりの影が静かに並んでいた。
少女の後ろ姿が見えなくなっても、ユウトはしばらくその方向を見つめ続けていた。
そして、ふっと口を開く。
「……で、いつまでこっち見てんだ? アルフ」
「……気づいてたか」
物陰から、狼の姿へと変化したアルフがゆっくりと姿を現す。
その目は真っ直ぐにユウトを見つめていた。
「……で? 何の用だ?」
ユウトの問いに、アルフは少し目を伏せて答えた。
「そりゃ……その、謝罪だよ」
「謝罪?」
「初めて会ったとき、あんたを襲ったこと……」
「今、謝っとかないと……もう二度と機会がないんじゃないかって思ってね」
ユウトは少し黙ってから、ぽつりと返す。
「気にすんな。あん時はお互い、事情も何も知らなかったし」
そう言いながら、ふっと視線を空へ向けた。
「それに――あの襲撃があったからこそ、俺はディジターと出会えた。魔法のことも、知ることができたんだ」
『……ええ。あの事件がなければ、私の復旧は不可能だったでしょう』
ディジターが静かに応じる。
ユウトはさらに言葉を続ける。
「そして――フェイトと出会えた」
アルフはその言葉に、じっとユウトを見つめ返した。
その視線には、どこか静かな決意が宿っていた。
「……あんた、本当にフェイトのこと、大事に思ってるんだな」
ユウトは何も言わなかった。
けれど、アルフには、その沈黙が何より雄弁に思えた。
彼女は一歩、ユウトへと近づいて、少し静かに言った。
「あたしはさ、フェイトを守るためにここにいる。でも……」
一瞬だけ言葉を選ぶようにして、そっと続ける。
「あんたがそばにいてくれるなら……それだけで、あの子は安心できるのかもな」
その言葉に、ユウトはわずかに目を見開く。
アルフがこんな言い方をするのは、あまり見ない。
だが――ユウトは笑った。
軽く拳を握りしめて、力強く言う。
「……まあ、俺なりにやるさ」
アルフも少し微笑んで応じる。
「そうだな。でも、あんまり無茶すんなよ。フェイト、心配してたし」
ユウトはちょっと照れたように目をそらす。
「……そっか」
その様子を見て、アルフはくすっと笑った。
「まったく、あんたらってほんとに似た者同士、ぶきようだねえ」
「うるせぇよ」
ぶっきらぼうに言い返しながらも、ユウトは笑みをこぼし、夜空を見上げた。
遠く、波の音が静かに響く。
明日は決戦。
夜風が肌をなでるように吹き抜ける中、ユウトはゆっくりと息を吐いた。
その瞳には、迷いなき覚悟が宿っていた――。
ーー同時刻――海鳴の砂浜にて
ユウトが決意を固めたころ、なのはとユーノは海鳴の砂浜で会話していた。
夜の帳が海を覆い、波の音だけが静かに響いている。
月明かりが薄く砂浜を照らし、二つの影を優しく照らし出していた。
「……たぶん、もうすぐ、戦うことになるんだね」
「……うん。残るジュエルシードは、この海のどこかだ…必ず彼らは現れる。」
なのはがぽつりとつぶやく。波打ち際に立ち、じっと水平線の彼方を見つめていた。
その声には、小さな決意と、それ以上に深い迷いがにじんでいる。
「ユウトくんと、フェイトちゃんと……きっとぶつかることになる」
少し後ろに立つユーノは、なのはの横顔を見つめる。
彼女の瞳には、焦りと寂しさが入り混じっていた。
「ユウトくんと、もう……話すこともできないまま……。きっと戦いが終わっても、また離れ離れになってしまう気がするんだ……」
なのはは拳をぎゅっと握りしめる。
初めて出会ったあの日。共に過ごした穏やかな日々。
けれど今、ユウトは自分の前に敵として立ちはだかっている。
笑い合うことも、手を伸ばすことも許されない――そんな現実が、胸を締めつけていた。
ユーノは一つ深呼吸をし、意を決して言葉を紡ぐ。
「……なのは、ユウトとの“縁”は、ずっとつながってるよ」
「え……?」
なのはが驚いたように振り返る。
ユーノはそっと砂を掬いながら、静かに語った。
「なのはが使ってる“レイジングハート”。あれを見つけられたのは、ユウトのおかげなんだ」
「……ユウトくんが?」
「うん。正確には、記憶をなくす前のユウトなんだけどね。
僕が発掘した魔導結晶に魔法で隠されてたんだ。ユウトがそれを解読してくれなかったら、レイジングハートは見つかってなかった」
なのはは目を大きく見開いた。
「じゃあ……レイジングハートは、ユウトくんが……」
「そう。偶然じゃないと思う。たぶん、最初から、君とユウトには縁があったんだよ。ずっと……繋がっていたんだ」
なのはは胸元に手を当てる。
出会いの日、名前を呼んでくれた声、笑い合った食卓の記憶――
そして今、敵として剣を交えなければならない現実。
「……そうだよね。私とユウトは……ちゃんと繋がってる。たとえ今は離れてても……その絆はなくならない」
ユーノはそっと頷く。
「だから……迷わないで。
ユウトがどんな道を選ぼうと、なのはは……なのはの信じる道を進んで」
なのはは一度、目を閉じる。
波の音が耳に静かに届く。
そして、ゆっくりと瞼を開いた彼女の瞳には、もう迷いはなかった。
「……うん。ありがとう、ユーノくん」
もう一度、夜の海を見つめる。
そこに待つのは、明日の戦い――だけじゃない。
もし、まだ彼と話せる可能性があるのなら。
「私は、私のやるべきことをする…それだけだよね!。」
波が静かに足元を洗い、二人の決意を優しく包み込む。
やがて、朝が来る。
すべてが決する、最後の戦いが始まる。
新作読んだ感想*ネタバレ注意
なのはさんはっちゃけてるな…調査員ってことは管理局員じゃなくなった?
なのはさんの怒られてるときの顔と仕草かわいい…
はやて…総督で年齢非公開ってど、どういう…
リインフォース、お前…!?
なんかニーアオートマタでみたような村きた!
……フェイトどこ!!!!!!