エルシア王国のはずれにある廃村ーー
そこでは壮絶な闘いーー
否
一方的な闘いが繰り広げられていた。
「グッ!コノヤロォォ!!」
フェイクガッチャードになった男は、ガッチャージガンを無造作に撃つがーー
「フン」
カグラになったミリアリアは月虹剣月詠で難なく弾く。
カンッ
カンッ
すかさずカグラはフェイクガッチャードへと詰め寄り、月虹剣月詠で斬る。
「ガハッ…クソがァァ!スチームライナー!力を寄越せ!」
【ガッチャージバスター!】
スチームライナーケミーカードをガッチャージガンにスキャンし、機関車型の煙で構成された弾丸を発射した。
しかしーーー
「はぁ…」
【月詠半月!月光神空弾!】
月虹剣月詠のスイッチ・デフュージョンプッシュを2回押す。
するとカグラの背中から月光が羽のように展開し、白い光の斬撃を月光から放った。
月光神空弾がガッチャージバスターを相殺し、更にフェイクガッチャードに残った斬撃が命中する。
「グッガァ!?」
フェイクガッチャードはそのまま吹き飛ばされる。
「クソッ!クソクソクソクソクソクソクソ!!この役立たずが!」
フェイクガッチャードはスチームライナーケミーカードに向けて暴言を放つ。
「自身の力の無さをそのカードに向けるか…何処まで行っても愚かだな貴様は…仮にも魔導具技師だった男が自身が使う魔導具に振り回されているとは…」
「うるせぇ…うるせぇうるせぇ!どいつもこいつも俺を馬鹿にしやがって!!」
フェイクガッチャードはベルトのサイドレバーを操作した。
【スチームホッパー!フィーバー!】
「死にやがれぇぇぇ!!」
フェイクガッチャードは走り出し、そのまま低空直線ライダーキックの体勢に張った。
「はぁ…力量も測れぬ愚か者が」
【月詠三日月!ムーンライトストライク!】
カグラはデフュージョンプッシュを1回押した。
すると月詠が輝き出した。
「なっ!クソッ!」
フェイクガッチャードは眩い光で視界を奪われ、スチームホッパーフィーバーは不発に終わった。
「小賢しい!目眩ましなんか使いやがって!!ッ!?」
フェイクガッチャードが見た時には既に、カグラは上空で飛び蹴りの構えを取っていた。
「身の程を知れ…フッ」
そのままカグラは衝撃波を纏った飛び蹴りをフェイクガッチャードに放つ。
ドギャアンッ
カグラのライダーキックはフェイクガッチャードに命中し、そのまま吹き飛ばされた。
「ガァァァァァァァ!?」
フェイクガッチャードは吹き飛ばされ、威力に耐えられなかったのか変身が解除された。
ボッ
男の持っていたカードはその場で燃え尽きる。
「グハッ…クソクソクソォォ!!何でだよ!この力さえあればあの女を殺せる筈だった!なのに…どうしてだっ!?」
「フン…力に溺れた結果このザマか…私がトドメを刺す価値もない…時間の無駄だな」
カグラは転がっている男を置いて廃村を出ようとする。
「待て何処へ行く気だ!!」
「帰るに決まっているだろ?これ以上貴様に付き合ってやる筋合いすら無いしな」
「ふざけんな!まだ俺は終わってねぇ!!」
男は立ち上がり、新たなカードを取り出す。
「試作品らしいが関係ねぇ!テメェをぶち殺せるならなぁ!!」
【KAIJINRIDE GOLEMMEGIDDO!】
フェイクブレスにカードをスキャンすると、男はろくろ状の頭部に大きな手が付いている陶器の様な怪物の姿になった。
「この力で…キサまヲヲヲヲをヲヲヲをォォアォアォォォォォ!!」
「愚かな…使用した魔導具に囚われるとは…魔導具技師が聞いて呆れる」
カグラは月虹剣月詠を構える。
「ウォォォォォォォォ!!」
ゴーレムメギドに成り果てた男は、理性を失い雄叫びを上げながらカグラへと頭部の手を飛ばす。
「フン」
ギンッ
飛ばした手を一つ避け、もう一つを月詠で斬り捨てる。
「グゥゥゥ!」
避けられた手を戻し、ゴーレムメギドはカグラへと走り出す。
「近接戦闘に持ってくるか?寧ろそちらの方が得意だ」
カグラは適切に迫りくるゴーレムメギドを斬る。
カンッ
カンッ
「グゥ、ゴォォァ!!」
「ふむ…脅威度で言えば下級の魔物と大差無いな…つまらん」
カグラは月虹剣月詠のデフュージョンプッシュを押しながらトリガーを引く。
【月詠満月!月光神空一閃!】
月虹剣月詠から音声が流れると、瞬時にゴーレムメギドがリング状の聖なる光に拘束される。
「グッ!?グウゥゥゥ!」
ゴーレムメギドは光の拘束を取り払おうとしたが、抜け出せずにいた。
「これでーーー」
ジャキンッ
「終いだ」
ゴーレムメギドはカグラの光速の斬撃で横に一刀両断された。
「グォォォォォォォォォォ!!?」
ドォォォン
ゴーレムメギドは爆散し、変身していた男はその場に居なかった。
「試作品と言っていたな…確かに改良が必要な代物らしい」
カグラは男が消えた場所を見つめながら呟く。
「……で?…貴様らもこいつと同じ道を選ぶか?」
カグラが振り返ると、そこに2人の男が立っていた。
「まさかミリアリア・オルテナルスも変身出来たとはな」
「彼奴の死は無駄じゃ無かったってこった」
この2人の男も、先程ゴーレムメギド成った男同様ミリアリアに魔導具技師ライセンスを剥奪された者達だった。
「はぁ…愚者同士揃いも揃って…貴様らも私の命を狙いに来たか?」
「そう言うこった」
「覚悟しやがれミリアリア・オルテナルス!」
男達はカードを取り出し、フェイクブレスへとスキャンした。
『変身!』
【FakeRIDE IXA!】
【FakeRIDE ZERONOS!】
男達の頭上に巨大なカードが出現し、すり抜ける。
そして男達は瞬時に変身する。
【フィ・ス・ト・オ・ン!】
【ALTAIR FORM!】
1人は別の世界で素晴らしき青空の会と呼ばれる組織が運用した仮面ライダーーーー
仮面ライダーイクサ・バーストモードに変身ーー
もう1人は別の世界で時の運行を護る為に闘った仮面ライダーーー
仮面ライダーゼロノス・アルタイルフォームに変身した。
「ミリアリア・オルテナルス…テメェの命、地獄に落としてやる!」
「言っておくが俺はさっきのより遥かに強ぇからな、覚悟しろよ!」
「はぁ…懲りないな貴様ら…良いだろう…面倒だが相手してやる」
フェイクイクサはイクサカリバー,フェイクゼロノスはゼロガッシャーを振り上げながら走り出す。
「オラァっ!」
フェイクゼロノスがゼロガッシャーを大振りするが、カグラは難なく避ける。
ギンッ
「ガッ」
そしてすかさず目の前に居たフェイクイクサを斬る。
ギンッ
ガンッ
「グアッ」
振り向きざまにフェイクゼロノスの背中を斬りつけ、振り向いたフェイクゼロノスの胴を斬る。
「クソっ!死ね!」
ドドドド
フェイクイクサはイクサカリバーをガンモードにし、カグラに向けて撃つ。
そして漸くカグラに銃弾が命中する。
「貰ったぁ!」
フェイクゼロノスがゼロガッシャーでカグラを斬りつけた。
「…………フッ」
斬りつけられたカグラは光となり消える。
「何ッ!?」
「何処へーーー」
カンッ
「ガアッ!?」
消えたカグラがフェイクイクサの背後に現れ、フェイクイクサを斬りつけた。
「なっ!?いつの間に」
「所詮この程度か…」
「舐めんじゃねぇ!!」
フェイクゼロノスはゼロガッシャーにカードを挿し込んだ。
【FuruCharge!】
フェイクゼロノスはゼロガッシャーサーベルモードの必殺技であるスプレンデッドエンドをカグラに向けて放った。
「フッ」
カグラは避けようともせず、月虹剣月詠を構える。
そしてスプレンデッドエンドを月詠で受け止める。
「馬鹿め!そのままくたばれ!!」
「フンッ!」
カグラは己の力のみでスプレンデッドエンドを弾いた。
ドォォォン
弾かれた事によって軌道が変わり、廃墟に命中し爆発する。
「なっ!?バカなッ!あり得ねぇ!?」
「どけぇ!」
フェイクゼロノスを押し退けフェイクイクサがイクサカリバー・カリバーモードを構え、自身のベルトにカリバーフエッスルを装填した。
「斬り殺してやる!」
フェイクイクサはイクサナックルでカリバーフエッスルをリードする。
【イ・ク・サ・カ・リ・バ・ア・ラ・イ・ズ・ア・ッ・プ!】
「ウォォォォォォォ!!」
フェイクイクサはそのままカグラへと斬り掛かる。
「フン…無能共が」
フェイクイクサのイクサ・ジャッチメントがカグラを斬り裂いた。
しかし先程と同じ様にカグラは光となって消えた。
「またか!グアッ!?」
カンッ
フェイクイクサの目の前に光が収束し、カグラへと成りフェイクイクサを斬りつけた。
フェイクイクサはフェイクゼロノスの前に吹き飛ばされる。
「貴様らは撃つか斬るかしか出来んのか?ワンパターンで読み易いぞ?」
「クソッ!馬鹿にしやがって!」
「死ねぇ!!」
カグラの挑発した事で、フェイクゼロノスはゼロガッシャー・ボウガンモード,フェイクイクサはイクサカリバー・ガンモードを乱射し始めた。
「はぁ…」
【月詠半月!月光神空弾!】
月虹剣月詠のスイッチ・デフュージョンプッシュを2回押す。
するとカグラの背中から月光が羽のように展開し、白い光の斬撃を月光から放った。
月光神空弾が2人の乱射を飲み込み、斬撃が命中した。
ドドォォン
『ガァァァァァァ!?』
2人のフェイクライダーは、カグラの攻撃に耐え切れず変身が解除された。
幸いな事に、フェイクブレスは破損しなかった。
「グッ…アッ…クソッ」
「何で…こんなに差が…」
「所詮は
カグラは月詠を構える。
「さて…今度こそ
カグラが2人にトドメを刺そうと近づく。
その時だったーーー
【抜刀…!神獣無双斬り!】
「ッ」
カグラの背後から青白い斬撃が放たれた。
「チッ」
カグラは光となり斬撃を躱す。
収束した光はカグラと成り、斬撃が放たれた場所を見つめる。
そこには全身
「………」
「……無銘剣虚無…それを持っているのは確か…ミーアの友だった筈だが?」
「あ…姐御!」
倒れている男の1人がファルシオンをそう呼んだ。
「馬鹿共が…今のお前達じゃこの女は倒せんと言っただろうが」
「す…すみません…」
ファルシオンは男達の前に跳び、カグラに無銘剣虚無を向ける。
「……成る程…こいつらは貴様の差し金か」
「…ミリアリア・オルテナルス…いずれ土産を持ってまた会うだろう…貴様の大切な
「……狙いはミーアか…これで確信した…貴様はファルスでは無いらしい…そして貴様ら彼奴を舐めすぎだ…我が愛弟子が貴様ら如きに討たれる程軟では無い」
「そうか…なら試してやろう……貴様の頸はいずれ我等が討ち取る…では」
ファルシオンは無銘剣虚無の切っ先を地面に突き刺す。
すると水飛沫が吹き上がり、3人は姿を消した。
「フン…行ったか」
カグラは月の姫かぐやんワンダーライドブックを取り外し変身を解いた。
「奴等の次の目的地はエルフの里…か……精々足掻けよ我が弟子よ…まっあの程度の奴等に討たれはしないだろうがな」
ミリアリアはニヤリと笑いながらその場を去った。