とある日の放課後
「な、何事だぁ!?」
帰宅準備してた麗日の目の前に雄英生達が集まっていた。
「出れねーじゃん。何しにきたんだよ」
「敵情視察だろザコ。敵の襲撃を耐え抜いた連中だもんな。体育祭の前に見ときてぇんだろ。意味ねえからどけモブ共」
「知らない人のことをとりあえずモブっていうのをやめなよ!」
「それにモブザコ言う人本人が貧弱ってオチがあるからやめなよ」
「テメほんっとうにぶっ殺すぞ!!!」
「だ、だからキシノさんダメだって」
相変わらず偉そうな態度の爆豪。
キシノが皮肉げに言うと即刻反応。
緑谷は緊張しながら宥める。
すると集団の中から1人の学生が前に出る。
「どんなもんかと見にきたが随分偉そうだなぁ。ヒーロー科に在籍する奴はみんなこうなのかい?」
「いや爆豪だけだし。全員変わり者って意味では合ってるかも」
「なんでテメーが答えんだ!」
ひょこっと出て来たキシノに爆豪がツッコむ。
「…え?僕変わり者?そんな、僕は極めて普通の学園生活してるし成績もそれなりだし多少ヒーローの知識を持っているだけで………ブツブツ」
「今現在進行形で変わり者オーラを出してるぞ緑谷君」
外野が何か言ってる。
「ちょっと幻滅しちゃうなぁ。普通科含めてヒーロー科から落ちて他の科に入ったって奴たくさんいるの知ってた?体育祭のリザルトによっちゃ、ヒーロー科編入も検討してくれるってさ。その逆も然り。少なくとも
「大胆不敵だなぁ」
普通科の生徒の宣戦布告に関心じみたキシノ。
「おうおう!隣のB組のもんだけどよぅ!敵と戦ったっつうから話聞こうと思ってたんだがよぅ!えらく調子づいちゃってんなおい!本番で恥ずかしいことになっぞ!」
「もう1人も大胆だなぁ」
B組から来た人相悪そうな生徒にキシノは他人事のように感想を言う。
が、爆豪は気にせずかき分けようとする。
「待てコラ!どうしてくれんだ!オメーのせいでヘイト集めまくってるじゃねぇか!!」
「………関係ねぇよ。上に上がりゃ関係ねぇ」
「…くっ!なんて男らしい!」
静かに、確かな目標を求めて前へ進もうとする爆豪に切島は感極まる。
「そうだね。周りがなんだ言おうが頂点に立てば言葉はいらないよね」
「キシノさん?」
「まぁ勿論そう簡単に頂点を譲る気はありませんが」
「チッ、クソ騎士が」
睨み合うキシノと爆豪。
そんな時、
ぱふんっ
全く似合わない効果音が聞こえた。
「あん?なんだこいつは?」
目の前いっぱいに広がった柔らかい何かに爆豪がどかそうとすると、
ビビビビビビビビビビ!
「アバババババババババ!?」
「かっちゃーーーーーん!!?」
突如爆豪が感電した。
「勝手に人の胸飛び込んでおいて謝罪の言葉すらないわけ?どこの辺境からやって来たのよこのヤサグレは」
と口にするのはゴーグルをつけた茶髪ポニーテールの少女。
手には銃の形をしたサイエンティックな装備であり、爆豪が感電した原因のようだ。
「そこのモジャモジャ。さっさとゴミを片付けてくれない?」
「えぇ〜………」
黒焦げになった爆豪をゴミ扱いしてしっしっと手で指示する少女。
「相変わらずだね〜。でも爆豪の態度がアレだったからとりあえずグッジョブ!」
少女に対して親指を立てるキシノ。
「あんたの能天気さとヘラヘラ顔も相変わらずね脳筋」
呆れ混じりに頭を抑える少女。
「キシノさん知り合いなの?」
緑谷が聞いてみる。
「言ってなかったっけ?このキューブボックスとガトリングを作ってくれたソヒだよ」
言われた緑谷ははっ!とソヒと呼ばれた少女を見る。
「…まさかあんた、この『ソヒ・マギバスター』を知らないって言うんじゃないでしょうね?」
「めめ、滅相もございません!!あらゆる機械魔道学を網羅し、マギ論文を提出して一躍有名になったあのソヒさんだなんて思わず…!」
「そう!そのソヒ様よ!崇めなさいな」
ふふんと雄英生徒に注目されているソヒは満足そうに体を張る。
「相変わらず自分大好きね。あと他人に小馬鹿にするような態度は改めろって言ってるのに全然聞かないんだから」
いつのまにかソヒの隣に大きな耳を持つ峰田よりちょっと大きい小さな少女がいた。
「マリアンも来たんだ」
「マリアン?もしかして『マリアン・ティタニウム』!?『機械工学の鬼才児』の!?」
「…その二つ名恥ずかしいからやめてくれる?」
複雑そうなマリアンに緑谷は「あ、ごめんなさい」と謝った。
「2人が学園に来るなんて珍しいね。応援に来てくれた?」
「それもあるけど姫様の件よ」
「前々から気になっていたから観光も兼ねて寄り道して来たのよ。ちなみに他のみんなも来てるから」
マリアンが視線でドアを見る。
すると複数の生徒達が何かを見上げながら後ろへ下がっていく。
「フン、思ったより時間はかからなかったな」
オールマイト並みの肉体を持つ肌黒い屈強な大男がフンと鼻を鳴らす。
その時切島と柄の悪いB組生徒が衝撃を受けたような顔をした。
「それはあなたが周りを威圧するからじゃない?」
まだ暖かいのに防寒着を着ている杖を持った獣耳の女性が正論を言う。
「彼らはまだ学生なんだ。初めて見たものに驚くもの無理ないさ」
2人を嗜めるのは金色の鎧を着た男。
「マービン、ココ、グレイグ。みんな来てくれたんだ」
「ああ、俺達は姫様の付き添いでな」
「ガーディアン!」
と、ひょこっとグレイグの後ろから小さな少女・コヒメが現れた。
「まぁ姫様!昨日ぶりですね」
「うん!」
互いに笑顔になるキシノとコヒメ。
女生徒達は可愛いものを見る目でコヒメを見ている。
「………『マービン・マーセナリウス』『ココ・レッドアイス』『グレイグ・シールダー』…!クエスターの有名どころが3人も揃って………ッ!」
「か、感動しすぎだ緑谷」
目をこれでもかとギラギラ光らせて号泣している緑谷にクラスメイト達はドン引きだ。
「…で、姫様の件っていうのは?」
「あんたに会うために
「に、2回?1回目はともかく2回目って?」
「さっきマービン並みの大男の背中に張り付いてゲートに入ってたからよ」
「………あ〜」
マービン並みの大男と聞いて「HAHAHA!」と笑うNo. 1ヒーローを思い浮かべた。
「そんで見た目汚い教師に捕まって大男諸共説教されてたわ」
「………姫様」
「………ごめんなさい」
キシノはなんとも言えなかった。
「ま、そこは置いといて。まだあんたに会いたいのがいるわよ」
「え?誰かな?」
「そこを引け!御前であるぞ!」
廊下から甲高い声が響き渡る。
待機していた生徒達が道を開け、黒い鎧を着た女性と銀髪の少女が現れる。
「あ、アイシャだ〜」
「アイシャ姫と呼べ無礼者!」
「シャピラ、ここは学園だ。あまり騒ぐな」
「ら………ラー帝国皇女『アイシャ・ラー・エンペリオ』!?」
「え?ラー帝国ってあの世界最大の軍事国家の!?」
ラー帝国
世界最大の軍事国家であり、その技術から作られるサポートアイテムを求める者達が後を立たないことで有名な国。
そのラー帝国の皇女の来訪で知人であるキシノ達を除いて一斉に跪く。
「…楽にしろ。今は知人と対話しに来たのだ」
「え?じゃあ遠慮な「頭を上げるな愚か者!」ヒィイイ!?」
上鳴がシャピラと呼ばれた黒騎士に威圧された。
「…シャピラ。話の邪魔だ。下がっていろ」
「………分かりました」
叱られたシャピラはトボトボとドアの方へ離れる。
「シャピラは相変わらずだね。気持ちはわかるけど」
「時々過保護気味になるのが玉に瑕ではあるが、それでも私の騎士なのだからな」
「ひめさまぁ…(感動ウルウル)」
「シャピラ泣いてる」
「アイシャ至上主義だな」
「むしろ子離れできない親みたい」
「やれやれだな」
キシノ達が楽しそうに会話してる中、
「………あいつってあんな有名人達と会話出来るのか?」
初めに宣戦布告を宣言していた男子生徒はキシノに対して訝しげに見ている。
「あのぅ」
「?………!?」
誰かに呼ばれて振り返った時、男子生徒は衝撃が走った。
「一のAという教室はどちらでしょうか?」
黒いドレスを着た銀髪の女性が尋ねる。
「………………」
「………あの」
「プリシラ。こっちよ」
ソヒに呼ばれた女性は教室の方へ向き、そしてある人物を見つける。
「まぁ!キシノ様!」
「様?」
「久しぶりプリシラ」
「お久しびりです。あなたがこの学園に来たと聞いてお忍びで来ちゃいました」
「ほほう?お忍び。ますますアグレッシブになったね」
「き、キシノさん?この人ってもしかして…」
緑谷が恐る恐る銀髪の女性について聞いてみる。
「『プリシラ・ブラッディア』。デーモンシャイアの盟主だよ」
「………『鮮血の
「…お、お恥ずかしい」
まさかの人物に絶句の緑谷。
本人は少し顔を赤らめる。
「因みに私のお嫁さんだよ」
「え?」
突然キシノが聞き捨てならないセリフを言った気がした。
「も、もうキシノ様!こんな時に冗談はおやめください!」
プリシラは真っ赤な顔で怒る。
「ごめんごめん」
対してキシノは平謝りだ。
「せめて2人っきりの時にお願い致します!」
「あれ?満更でもない?」
「こ、これは…!?」
「百合!?これは百合なの!?」
まさかのプリシラのカミングアウトに恋愛に敏感な人たちがギラリとひかる。
「いや〜、ごめんごめ「かぷちゅ〜」ェァアアアアアアアアアアアンっ!?」
突然キシノがびくんと痙攣した後艶かしい声を上げる。
「ん〜、やはりこの味がたまりませんわ」
「か、カリナ!また私の血を吸ったね!?」
首を抑えたキシノは噛みついた犯人・カリナと呼ばれた女性に抗議する。
「あらごめん遊ばせ。あなたのお顔を見るたびに吸いたくなりまして」
「わたしゃのび○か!」
「よ、『夜魔の聖女』『カリナ・バットラー』!?クエスターで1番の問題児と言われている彼女まで………!?」
「つーかどんだけ有名人と知り合いなんだよキシノは」
「ここに来てないのと含めると30以上は知り合いがいるよ」
「「「「「どんだけ〜!」」」」」
キシノのフットワークの広さにA組一同は驚きまくりだった。
「もしかして他のみんなも来る?」
「何人かは来るわよ。主に体育祭の話」
「だからってルール違反はダメだけどね」
「ユズ達も合流できると思うが」
「リリス様は来れなくて残念そうにしてました」
「そっか。じゃあ次は体育祭で」
「ガーディアン。一番頑張ってね!」
コヒメはキシノを応援した。
「俺が一番だコルァアアアアアア!!!」
が、気絶していた爆豪が目を覚ましたようだ。
コヒメはビクッ!と驚いた後サッとキシノの後ろに隠れる。
「こら爆弾魔!姫様に謝れ!」
「ウッセェ!てめーから先にブッコロ「バリバリバリバリ!」アバババババババババ!?」
「か、かっちゃアアアアアアアァァァァァァァん!!?」
またもやソヒによって気絶させられた爆豪であった。
「さ、こんなゴリラ置いといて私たちは帰るわよ」
「「「せめて謝れよ!」」」
切島、マリアン、峰田に総つっこまれてもどこ吹く風のソヒ。
キシノの友達が出ていき、後で爆豪が目を覚ましたら、
「あのデカ乳女ぜってぇブッ殺す!」
とソヒに怒りを表していたという。
ガデテルキャラをヒロアカ風に名前をつけるの結構苦労します(汗)