騎士様のヒーローアカデミア   作:只の暇人

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障害物によって難易度は変わる

『スタート!』

 

ミッドナイトの合図で一斉に走り出す全生徒達。

 

しかし狭いゲートに人数が殺到してほとんどが詰まってしまう。

 

なんとかゲート出口まで抜け出せたが、第一関門が立ちはだかる。

 

『第一関門!ロボ・インフェルノ!!』

 

10体以上の0P仮想敵が生徒達に立ちはだかる。

 

「せっかくならもっとすげえの用意してもらいてぇもんだな。クソ親父が見ているんだからな」

 

カチーーーーン!

 

先頭にいた轟が足元から仮想敵諸共凍らせた。

 

「あいつ凍らせたぞ!今ならあの隙間を通れる!」

 

普通科生徒が隙をついて進もうとするが、

 

「やめとけ。不安定な体勢ん時に凍らせたからな。倒れるぞ」

 

ドガシャーーーーーン!!

 

「「「「「ギャアアアアアアアアアア!!」」」」」

『1ーA 轟!攻撃と妨害を同時に!!こいつはシヴィーー!!』

 

時間を稼げた轟は先へ向かおうとした。

 

ゴアっ!

 

「っ!?」

 

突如真上から巨大な鉄拳が地面に叩きつけた。

轟は慌てて回避した。

 

「一体なんだ?」

 

巨大な鉄拳は宙に浮き、発射した場所まで戻っていく。

そこには0P仮想敵より小さく丸みを帯びているが、二足歩行で立つその姿は男が煌めきそうなフォルムのロボットだ。

 

そのロボットの腹部にはガラス張りのコクピットがあり、1人の少女………ではなく女性が操縦していた。

 

『悪いけどそう簡単にゴールはさせないわよ?私の相棒『アイアンティタン』の凄さを思い知るがいいわ!』

 

操縦者・マリアンはそう言いながら再びロケットパンチを繰り出す。

ギリギリ当たらない距離だが、地面に当たったことに生じる衝撃波が生徒達の行方を阻む。

 

「よし、俺はこのままこっそり………」

 

ドスーーーーーン!!

 

「うわああああああ!!」

 

アイアンティタンから離れたところで先に進もうとした生徒がいたが、もう一体のロボットにより阻まれた。

 

「オーッホッホッホッホ!妨害役のチラシを見て急遽参加したけどなかなか簡単じゃないのさ!」

「ヨッシャー!ワイら『マッドパンダ傭兵団』の偉業を見せつける時や!」

「デニー、お金もらって食べ放題!」

 

赤い髪のリーダー格と思われる女性とレッサーパンダ風の男と優男が左腕に巨大チェーンメイスを振り回すロボットを操っている。

 

「ぬぉおおお!負けるかー!」

「っていくらなんでもこっち来すぎやろ!」

「ちょっ!早く追い払いなさいよ!」

「デニー、渋滞嫌い!」

 

下手な鉄砲数打ちゃ当たる作戦なのかヒーロー科以外の生徒達がマッドパンダ側に殺到していた。

 

『あちょ!待ちなさいよ!』

「流石に油断はしない」

「お先〜」

「ごめんなさい!」

「どきやがれデカブツ!」

 

ドーーン!!

 

『わぁ!!カメラがぁ!?』

 

隙をついて足元を凍らせた轟か先へ進み、他クラスメイトも乗じて抜ける。

爆豪だけは個性をアイアンティタンの顔面に叩きつけて先へ進んだ。

 

 

 

「いいわいいわ〜。興奮してきちゃう」

 

会場のど真ん中でクネクネと興奮しているミッドナイト。

 

「A組のみんなはとっても優秀………………ん?」

 

が、そんな興奮が冷めてしまう場面を目撃してしまう。

 

「287…288…289…290…」

 

なんとたった1人キシノが全く動こうともせず指を折って数えていた。

 

「ちょ、ちょちょちょちょ!あなた何してるの!?早く走りなさいよ!」

「312…313…314…315…」

 

ミッドナイトが大声で注意するが、聞こえてないのかあえて無視しているのか数えることに集中している。

 

『ん?オイオイオイオイ!!前代未もーーーん!!いい感じに宣誓してたやつが何呑気にやってんだぁ!?』

 

プレゼント・マイクも気づいてマイクで叫ぶが、

 

「333…334…335…336…」

 

やはり数えることに集中している。

 

「何考えてんだあいつは!!」

「体育祭舐めてんのか!?」

「あいつを追っ払え!!」

 

終いには観客がブーイングの嵐。それでもキシノは数えるのをやめない。

 

そんな中、キシノの騎士団長であるエヴァはニヤリと笑っていた。

 

「10分後に度肝を抜かれる体験が見れるぞ」

 

 

 

 

 

一方前方に走っていた生徒達は第二関門『ザ・フォール』に到着する。

 

「ウギャアアアアアアア!!」

 

その時1人の生徒が黒いオオカミに振り回されて悲鳴をあげていた。

 

「ふははははは!恐れよ!逃げ惑え!このエリアはこのルフィナ様のテリトリーなのだ!」

 

フードを被った狐耳の女性・『ルフィナ・ウルフィッチ』が生き物らしくないオオカミを操っていた。

 

「ウバァッ!?」

「雄英だから骨のあるヒーロー候補がいるって聞いたけど全然ね」

「アベしっ!?」

「はぁ、つまんないな」

 

一部のエリアでチャイナ服の女性とサラシを巻いた侍風の女性が陣取っている。

 

「メイ、アカユキ。滅多なことは言うんじゃないぞ。今は目の前の仕事をこなしてからだ」

 

と、大柄な鎧を身に纏うグレイグは光のオーラを放つシールドを出す。

 

「このクソが!!」

 

足止めをされた爆豪は再び突撃をかますも、グレイグのシールドを破れなかった。

 

「こんの鎧野郎が!」

「…君はもう少し言葉使いを改めたほうがいいぞ」

「無理じゃない?それも個性だから」

「ねぇ、そっちに行っていい?」

「『エリアを決めたらそこから出ないこと』ちゃんとルールを守れ」

 

侍女・アカユキは「はーい」とつまんなそうにぶー垂れる。

 

スパーン!

 

一瞬何かが断ち切られる。

 

「ねぇ君強いの?じゃあ私と勝負しよ?」

「…つぇーな」

 

アカユキを攻撃した轟は好戦的な視線に戦いの構えを取る。

 

「せいやっ!」

「うぅ、これ以上は持ちませんわ!」

「3人がかりでも敵わないなんて…」

「キシノちゃん並に強いわね」

 

八百万、芦田、蛙吹の3人はチャイナ服の女性・メイの攻防に苦戦していた。

そんな時メイが話しかけた。

 

「君たち師弟(キシノ)のクラスメイトだよね。あの子は私よりももっとすごいよ?」

「すごいって?」

「あとちょっとでそれが見れるから」

 

 

 

 

 

一方キシノは周りがブーイングの中今までずっと数えていた。

 

「598…599…600!」

 

600秒数えた後、両手を地面につき、腰を上げるポーズを取り始める。

 

(クラウチングスタート?)

 

走る競技で見たことのあるポーズに会場がぴたりと止まる。

 

「…オーバードライブ………発動」

 

キシノから赤いオーラが迸る。

 

「キシノ・ガーディアン。発進!」

 

掛け声と共にまるでロケットの如くキシノが走り出す。

 

『おっとぉ!?ようやくキシノが動いたぁ!ってはえぇなおい!』

 

プレゼント・マイクが気づいて実況する。

 

『十分遅れでスタートとはかなり余裕だなぁ!このまま一番まで突っ走れるのかぁ!?』

 

最初の関門『ロボ・インフェルノ』のエリアに侵入したキシノ。

 

「お?お前らあいつがきたで!」

「ふん!この恨みあいつで晴らしてやりなさい!」

「デニー、目一杯攻撃!」

 

最初にマッドパンダ傭兵団が立ちはだかる。

キシノは飛んできた鉄球を紙一重でかわし、

 

「とう!」

 

グェシッ!

 

「グヘェッ!?」

 

レッサーパンダ風の男を足蹴にして飛び越えた。

 

「わ、ワイを踏み台にしたぁぁぁぁ!!!?」

「キィィィ!!覚えてらっしゃい!!」

「デニー、ちょっとお腹すいた」

『ますます強くなったみたいね。あいつ』

 

様子を見てたマリアンはそんな感想を漏らした。

 

第二関門『ザ・フォール』では張り巡らされたロープを無視して軽々とジャンプで飛び越えていた。

 

「お?」

 

そしてアカユキのいるエリアに乗り移ったキシノ。

 

「早速討ち取り!」

 

アカユキは間髪入れずに木刀を振るう。

が、キシノはギリギリでかわしてエリアを通り過ぎた。

 

「…やっぱキシノすごいや」

「流石師弟」

「まだまだ強くなってるな」

「当然だ。何せ我のファン第一号なのだからな!」

 

 

 

 

 

ここは第三関門『怒りのアフガン』

 

砂と地雷トラップ地帯で先頭にいた緑谷達は苦戦をしいられていた。

 

「ぐわああああああ!!」

「切島くぅ〜〜〜ん!!」

 

切島が大きく吹っ飛んでいく。

 

「その程度で俺を超えるなどまだまだ甘いな」

 

そう言う妨害者はオールマイト並の体格を持つ大男・マービンだ。

 

「ぐ………そ…つえぇ」

「氷ごとぶっ飛ばすなんてな。甘かった」

 

爆豪も轟も第二関門を突破したものの、マービンの攻防に苦戦を強いられていた。

 

「ダメだ。俺と障子がパワー負けしちまう!」

「佐藤ごと投げ飛ばされるとは…」

「テープを引きちぎるなんてありかよ!」

「ウェ………ウェーイ…」

「上鳴の全力でも全く応えてないし」

「キシノさんから聞きましたが、これがクエスターの上位に位置する力ですの?」

 

他A組もマービンに足止めされていた。

 

「限定的だが、まるでオールマイトと戦っている気分だ」

「個性『チャージ』だっけ?貯めれば貯めるほどとんでもパワーを出せるっての」

「でもタメ無しでも強いよあの人!」

「これでも傭兵稼業をやっていたからな。強いのは当然だ」

 

余裕綽々で腕を組んでいたマービンは構えを取り始める。

 

「それと、そろそろメインディッシュが来る頃だ」

「え?」

 

緑谷はマービンの視線を追って振り返る。

 

『おーっと!!キシノが第三関門に突入だ!!ってか早すぎる!!地雷踏んでるのに当たってねぇ!!』

 

大きく土煙を発生させながら走っているキシノ。

走りながら右腕を振りかぶっていくのが見える。

 

そして正面を見れば同じく右腕を振りかぶって構えるマービン。

 

「あ、嫌な予感…」

 

生存本能が刺激された緑谷。

 

「うおおおおおおおおお!!」

「ぬぅうううううううん!!」

 

そしてキシノとマービンの互いの拳がぶつかり合った。

 

チュッドオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!!!!!

 

「「「「「「「「「「うわあああああああああああああああ!!!!?」」」」」」」」」」

 

間近で大型爆弾が爆発したかのような衝撃波が周りを襲った。

 

『ウォオオオオオオっ!!?会場全体にすっごい衝撃っ!!超やべー!!』

『オールマイト同士がぶつかったら簡単にできそうだな』

『縁起でもねぇこと言うな!!って言うかあいつら大丈夫かぁ!?』

 

実況していたプレゼント・マイクはハラハラした様子。

すると映像が荒いが会場に近づく影が見えた。

 

『おお!あれを生き残った猛者が来たぞ!そしてトップに躍り出た勝者は………キシノ・ガーディアンと緑谷出久だぁ!!』

 

なんとマービンと戦っていたキシノと巻き込まれたであろう緑谷が一位となった。

 

『っておい!何見せつけるかのようなシチュエーションしてんだよぉ!どっかで見たことあるなおい!』

『お姫様ならぬ王子様抱っこだな』

 

捲し立てるマイクとやれやれと呆れる相澤。

それもそのはず、帰ってきたキシノが緑谷を『お姫様抱っこ』で登場したからだ。

無論緑谷はこれでもかと言うくらい恥ずかしさで真っ赤な顔を手で隠す。

 

「こ、こんな………こんな目立ち方は望んでないのに………」

「いや〜、びっくりしたね〜。マービンを巻いたと思ったら緑君が飛んでくるんだもの」

 

あの時マービンとぶつかり合った直後、隙をついて通り抜けたところ衝撃波で飛ばされた緑谷を思わずお姫様抱っこでキャッチしてそのままゴールしたのだ。

 

会場が生暖かい目で見守っている。

 

そして後からA組がやってきたが、

 

「ま、またお姫様抱っこ…!」

「みみみ、緑谷君!ふ、不純異性行為だぞ!」

「おいい!!緑谷ぁ!そこ変われ!!オイラが抱っこされるべきだ!」

「うわぁ、恥ずかしい」

「ウチもされたら恥ずかしさで死ぬ」

「な、なんて羨まし………じゃなくて破廉恥ですわ」

「男女逆だけど………いいなぁあれ」

「あれ?爆豪お前騒ぐと思ってたんだが」

「あんな一番は要らねぇ」

 

騒いだり羨ましがったりと温かい雰囲気に包まれた。

 

ちなみにこれをテレビで見ていた緑谷の母は、

 

「出久がお嫁さんにっ!!?」

 

と迷走していたとかしないとか。




ガデテルキャラクターズの詳細はまだ後ほどお待ちを。
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