騎士様のヒーローアカデミア   作:只の暇人

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Ex1:みんなの妹・コヒメちゃん

それはコヒメが初めて雄英に訪れた日のこと。

 

「それで、こういう事でして」

「へー」

 

優しく丁寧に説明するキシノと楽しそうに聞くコヒメ。

 

「すごい会話が弾んでるね」

 

2人の会話を眺めながら言う緑谷。

 

「コヒメちゃん………じゃなくてコヒメ様はお姫様だよね?あんなに親しそうに」

「まるで姉妹みたいな会話だね」

「ほほぅ、生き別れの姉妹説が…」

 

興味深そうに2人を見つめる麗日、緑谷、峰田の3人。

 

「私と姫様は血は繋がってませんよ」

「そうだよ。あたしお姉ちゃんがいるけどガーディアンじゃないよブドウお兄ちゃん(・・・・・・・・)

「聞かれてた!?」

「ご、ごめん!」

 

聞かれてしまいすぐに謝る麗日と緑谷。

 

「………ん?ちょっと待て。コヒメちゃん今なんて言ったんだ?」

 

何やら聞き捨てならない言葉を聞いた峰田。

 

「えと、あたしお姉ちゃんがいるけどガーディアンじゃないよブドウお兄ちゃん」

「………最後の名前だけもう一回」

「?…ブドウお兄ちゃん」

「ワンモア」

「ブドウお兄ちゃん」

「………!!」

 

峰田のハートにデトロイトスマッシュをぶち込まれた衝撃が走った。

 

「や、ヤベェ。オイラお兄ちゃん属性に目覚めるかもしれない…」

「お兄ちゃん属性ってなんだよ!っていうかその手のは危ないからやめとけって!」

 

心臓に手を当てワナワナと震える峰田。

上鳴が体を揺すって正気に戻させている。

 

「悪い。変なもん食ったかもしれねえから叩いて直しとくわ」

「オイラは古いテレビか!?」

「よくわからないけどありがとうデンデンお兄ちゃん(・・・・・・・・・)!」

「グハァッ!?」

 

お兄ちゃんと呼ばれた瞬間カロライナスマッシュてぶった斬られた衝撃を受けたかのように大きく飛んだ上鳴。

 

「か、上鳴君!?」

「き、気を付けろ…。お兄ちゃんって呼ばれると心からダイレクトアタックを仕掛けられるぞ………ガクッ」

 

死にかけのセリフを吐きながら気絶した上鳴。

 

「………俺のことはなんで呼ぶんだ?」

「瀬呂君待っ…!」

「テープお兄ちゃん」

「グワァー!!」

 

試しに瀬呂が呼びかけるとお兄ちゃんと呼ばれてテキサススマッシュを直撃したかのようにぶっ飛んだ。

 

「な、なんてこった!妹を持つ兄ってこんな気分になるのか…!」

「あ、おいしっかりしろよ!」

「………姫様この人はなんていうんでしょうか?」

「えと、佐藤お兄ちゃん」

「うわああああああああ!!」

 

キシノがイタズラ心でコヒメを誘導すると、佐藤はサイクロンスマッシュに巻き込まれたかのように高く舞い上がる。

 

「ではこちらは誰ですか?」

「ちょっ、まっ!」

「エイジお兄ちゃん」

「ぐはぁあああ!!?」

 

次のターゲットが切島となり、呼ばれるとオクラホマスマッシュをぶち込まれたかの如く蹲る。

 

「次この人」

「え?あたし?」

「えと、…ミナお姉ちゃん!」

「キィェアアアアア!?」

 

芦田に対しては空から衛星砲撃で蒸発したかのような叫びを上げる。

 

「今度はこの2人」

「緑お兄ちゃんとうららお姉ちゃん」

「うわああああああああ!!」

「いやぁあああああああ!!」

 

緑谷と麗日は某龍玉のハゲ男が爆散したかのように爆発した。

 

「………何やってんだあいつら」

 

爆豪は若干引いた目で緑谷達を見ている。

 

「大丈夫か?緑谷」

 

轟が心配そうに声をかける。

 

「か、体は大丈夫…」

「お姉ちゃん………ウチお姉ちゃん」

「くぅ〜、心に響くぜ」

「くっ、コヒメちゃんなんて可愛いの…!」

 

死屍累々な緑谷達。

 

「………大丈夫なのか?」

「あたしには分かんないよショートお兄ちゃん」

「っ!?」

 

ショートお兄ちゃんと呼ばれて緑谷達みたいなリアクションはしないが、デトロイトスマッシュをぶち抜かれた感覚を感じ取った。

 

ナデッ

 

「わっ!」

 

そして無意識にコヒメの頭を撫でる。

 

「ショート君?」

「はっ!?………すまんつい」

「えへへ」

 

瞬時に気づいて手を離すが、コヒメは嬉しそうだ。

 

「…兄ってこんな感じなのか?」

 

轟は自分で撫でた手を見ながら呟く。

 

「では続きからいきましょう。姫様この人は?」

「ヤミヤミお兄ちゃんだね」

「聖なる微笑み!?ぬぉおおおおおおおお!!?」

「この人だーれだ?」

「耳朗お姉ちゃん」

「わぁあああああ!恥ずかしいーーー!!」

「次」

「尻尾の尾白お兄ちゃん」

「うっ!?これは心に来る!」

「次」

「葉隠お姉ちゃん」

「キャアアアアアア!今の私を見ないでぇえええ!」

「次」

「口田お兄ちゃん」

「〜〜〜〜〜っ!!!??(声にならない叫び)」

「次」

「メガネの天哉お兄ちゃん」

「うおおおおおおおお!?これがお兄ちゃんというものなのかァァァァァ!!」

 

次々とコヒメのお兄ちゃんお姉ちゃんに悶絶するA組。

 

「次、この人はなんていうかな?」

「ウィ!僕のことは輝ける名前を持つ」

「ウザ男お兄ちゃんだよね?」

「超ひどい!!?」

 

まさかの名前に青山轟沈。

 

「…それキシノに教えてもらったのか?」

「そだよ」

「そうですよ。ウザ男はウザ男ですから」

「「ねー」」

「青山くん…」

 

流石に可哀想なのでA組は青山を慰めた。

 

「次はこの子だよ」

「えと、カエルのお姉ちゃん!」

「梅雨ちゃんと呼んで」

 

蛙吹は他のようなリアクションはせずポーカーフェイスのまま答える。

 

「みんなみたいにオーバーリアクションしないんだ」

「下に兄妹が2人いるから慣れてるわ」

「なるほど。頼れるお姉ちゃんですね」

 

コヒメを撫でながらキシノに賞賛される蛙吹。

 

「あと残ったのは………障子君とモモちゃんと爆豪ですね」

「………」

 

爆豪にたいしてビクッと反応するコヒメ。

 

「…爆豪は除外しましょう」

 

察したキシノは爆豪を除外する。

 

「俺としては悶絶する爆豪見たかったけどな」

「無理だって。あの爆豪だぞ。『誰がお兄ちゃんだクラァ!』っていうのがオチだ」

「意外と似てる?」

「似てねぇよ!ぶっ殺すぞ!」

 

瀬呂、切島、葉隠が揶揄って爆豪が反応する。

その際コヒメはサッと障子の後ろに隠れる。

 

「…大丈夫か?」

 

若干間があったがコヒメに声をかける障子。

 

「う、うん。ありがとう障子お兄ちゃん」

「………」

 

お兄ちゃんと呼ばれた障子は数年前、異形型個性が迫害されてきた経験と小さな少女を思い出す。

 

(俺は………)

「大丈夫?」

 

コヒメが心配そうな顔で障子を見ている。

どうやら無意識に辛そうな顔をしていたらしい。

 

「…いや、大丈夫だ」

 

障子は心配かけまいとコヒメの頭を撫でる。

 

「えへへ」

 

コヒメは嬉しそうに撫でるのを受け入れる。

 

「き、緊張しますわ」

 

最後になった八百万はかなりソワソワしている。

 

「そんな緊張するとこなの?」

「緊張しますわ!ただでさえ初めてお姉ちゃんと呼ばれると私自分の理性を保てるか不安になります!」

「「「「「「分かる」」」」」」

 

八百万の不安の訴えを理解するA組。

 

「どうしたのモモお姉ちゃん?」

「———」

 

そんなことを知ってか知らずか八百万をお姉ちゃんとよぶコヒメ。

 

「………決めましたわ。コヒメちゃんを私の義妹にします!!」

「「「待て待て待て待て待て!!」」」

 

八百万の爆弾発言にA組全員(爆豪以外)が止めに入る。

 

「落ち着け八百万!出来もしねーこと言うなよ!」

「そうだぞ!コヒメちゃんは可愛いけど無理だから!王女様だから!」

「いいえ私は決めましたわ!コヒメちゃんを養子にすることで毎日お姉ちゃんと呼ばれるんですもの!(プリプリ)」

「目がガチや…」

 

これでもかと言うくらい目を輝かせる八百万。

 

「養子は結構ですが…『カンタベリーの全戦力』を持って戦って生き残ったら考えてやっても…」

「申し訳ございませんでした」

「「「「「早っ!?」」」」」

 

キシノの提案に八百万は即折れた。

キシノとその騎士団長・エヴァ相手に生き残れることが出来ないからだ。

 

「おっと、そろそろ時間ですよ」

 

時計を見て帰宅を促すキシノ。

 

「分かった。それじゃあねガーディアン!」

 

コヒメは手を大きく振って教室から去って行った。

と思ったらひょこっと顔を覗かせて、

 

「あ、言っとくけどあたしはようしにならないよ。こけしのお姉ちゃん(・・・・・・・・・)

 

とセリフを言い残して去って行った。

 

「…ち、違いますわ!!私のこけしはコヒメちゃんを慰める用であって別に1人寂しくてこけしをたくさん作ってるわけでは!」

「誰も聞いてないしモモちゃんの赤裸々プライベートなんて聞きたがらないと思うけど…」

 

コヒメにとって八百万はこけしが好きなお姉ちゃんと言う認識らしい。

そんな暴走した八百万を慰めるのに時間をゆうしたのは御愛嬌。

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