騎士様のヒーローアカデミア   作:只の暇人

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他作品キャラ出します。
(時間かかりすぎた)


混ぜるな危険と混ぜすぎカオスの違いとは?

それはオーディル探偵事務所で研修中の事。

 

「…いかんな。紙がきれた」

 

コピー機の紙の予備がなくなってしまったと眉間に皺を寄せるオーディル。

 

「これから依頼だと言うのに間の悪い」

「私が買い物に行きましょうか?」

「すまないな。今回の依頼は私は外せないからな」

「いいですよ。ちょうど暇を潰したかったので」

「ガーディアンもいくならあたしも行く〜」

「じ、じゃあ私も…」

「ああ、グレモリーはこっちへ来い。目を離すと後が怖いからな」

「そ、そんな…」

「それでは行きましょうか」

 

キシノとコヒメは買い物へ出かけた。

 

 

 

 

 

そして数分後…

 

「なんでこうなってるんですか?」

 

今キシノの目の前に一触即発の戦闘体制を整えている四人組を見かけた。

 

1人は紫がかった肌色でツノを生やした魔族風少女。

1人は青みがかった髪に真っ赤な鎧を身に纏う男。

1人は真っ赤な髪に最も露出の高い格好をした尻尾付きの少女。

最後の1人は紫の髪にゲームの十字ボタンのような髪飾りの少女がそれぞれ睨み合っている。

 

「悪いけど、あたしが先に目をつけたんだ」

「悪いが俺も負けるわけにはいかん」

「あれはあたしのものよ」

「ふんだ!私のだもん!」

 

4人はばちばちと火花を散らしている。

 

「ガーディアン………」

 

コヒメは不安げに見ている。

キシノは仕方なく前に出た。

 

「はいはーい。ちょっといいですか〜?」

 

4人が一斉にキシノを見る。

 

「誰よ?今大事な………ってキシノじゃん!」

「む?ガーディアン殿か」

「キシノじゃん。おひさ〜」

「やっほー。久しぶり〜」

 

4人ともキシノの知り合いのようだ。

 

「久しぶり。…で、どうしたの?」

「あれよ」

 

4人のうちの1人、『ファビ・ナックヒール』は『期間限定スーパークリームプリン発売!』の看板を指差した。

 

「期間限定プリン。一度しか味わえないあの激ウマプリンを食べたいと言う欲求には逆らえないのよ」

「分かる」

「私が一番だよ!」

 

プリンの魅力に『エトナ・プリクイン』と『ネプテューヌ・ネプトゥニア』も同意をしめす。

 

「ノエルさんも?」

「いや、ロックブーケの土産に買うつもりだ」

 

と、『ノエル・ドラフォール』はあくまで土産のためと言い放つ。

 

「ともかく、プリンは私のものだよ」

「いや、俺が貰う」

「あたしのものよ」

「私だよ〜!」

 

ばちばちと火花を散らす4人。

ふと何か騒がしくなったので辺りを見ると、

 

「ねぇ、そのプリンって現在進行形で食べられているあれですか?」

「「「「え?」」」」

「グハハハハハ!このプリンは格別にうめーな!」

 

明らかに敵(ヴィラン)ですと言いたげないかつい格好の男がプリン片手に乱暴に食べていた。

目撃した4人は絶句した表情をする。

 

「…姫様、一旦離れましょう」

「うん………食べたかったな〜」

「機会があれば買ってきましょうか?」

「ううん、いいよ」

 

キシノはコヒメを連れてそそくさとこの場を後にした。

 

 

 

その後、背後で爆音と男の悲鳴が聞こえたとか。

 

 

 

 

 

次の場所にて

 

「た、助かりましたキシノさん。ぼ、僕じゃとても心細くって…」

「人見知りの激しさは知っていましたけどよく耐えた方ですよラビくん」

 

ファビとよく似た顔立ちのフードを被った男の子『ラビ・ナックヒール』がある人物を前にキシノを盾にして話している。

 

「…私は全く怖がらせているつもりはありませんわよ」

 

呆れ混じりに『ロックブーケ・ドラフォール』は頭を抱えながら悪態をつく。

 

「そりゃロックちゃんは強いですから力関係で低いラビくんじゃ警戒すると思いますよ」

「私が強いのは当たり前ですわ。………っていうかそのロックちゃんって名前はおやめなさい。あのクズンシーの言葉を間に受けるんではありません!」

「え〜?ロックちゃん可愛いと思いませんか?」

「あたしは可愛いと思うよ?」

「私が気にしますわ!」

 

嬉しさと恥ずかしさの混じったロックブーケの叫びだった。

 

「…そんなに嫌なら、今度から『にゅっちゃん』って呼びますよ」

「にゅっ!?」

 

奇天烈な名前にこっちも奇天烈な奇声をあげてしまうロックブーケ。

 

「………だ、誰がそれを?」

「スーさんです。たまーに魔法の訓練中に空耳で聞こえたとか」

「………………」

 

絶句して固まるロックブーケ。

その時ちょうど暗い雰囲気が漂わせるノエルが来た。

 

「………すまんロックブーケ。プリンが買えなくなった」

「ちょうどいいですわ。今からスービエのとこへ向かいますわよ」

「む?それはどう言う………いや、分かった」

 

ロックブーケからただならぬ何かを感じてこれ以上追求しないノエル。

 

「それではガーディアン様コヒメ様ご機嫌よう」

「………(こくっ)」

「ご機嫌よう」

「バイバーイ!」

 

ロックブーケとノエルは挨拶して去った。

ちなみにラビは心あらずのファビを見つけて軽く挨拶した後共に去って行きました。

 

 

 

 

 

さらに次の場所にて

 

「がんばってヒサギン!この賞金があればあたし達の未来がかかってるんだよ!」

「言われなくとも!ガツガツ!」

「負けられんな。モグモグ!」

「アカメ。チームの軍資金のためにも負けんなよ!」

 

『まんが肉大食い大会』にて2人の少女が大盛りに積まれたまんが肉をタワーが出来るほど食べまくっている。

 

周りにはぐったりと挑戦者達が死屍累々に倒れていた。

 

「大食い大会ですか」

「ガーディアンも参加する?」

「遠慮します」

 

そして戦況は終盤に差し掛かり、最後の一つが残った。

 

「あと………ひと………つ………」

「ま、まだまだ………」

 

すでにぶっくりと太った体型にも関わらず最後の一つに手を伸ばす2人。

 

「「………………グフっ」」

 

が、力尽きて両者ダウンした。

 

『あーっと!2人同時に倒れました!ですが2人の健闘を讃え賞金は半分ずつ与えます!』

「ああいうのが恥ずかしいので」

「そっか」

 

コヒメはあまり気にせずキシノと共にこの場を去った。

 

 

 

またまた次の場所…

 

「ありがとうございました〜!」

「あそこですね姫様」

「あ、あのお姉ちゃんは…」

 

ある店の前で少女を見て何かを思い出そうとするコヒメ。

そして少女もコヒメとキシノを見て声をかける。

 

「おーい!キシノちゃん!コヒメちゃん!久しぶり!」

「お久しぶりですライザちゃん」

「やっぱりライザお姉ちゃんだ!」

 

彼女は『ライザリン・アルケミス』。

自前の店『ライザのアトリエ』の若き店長である。

 

「今日は何しにここに?」

「オーディルの助手です。紙が切れたので新しいのを」

「だったらちょうどいいよ!紙を作る素材があるから!」

「いいんですか?」

「いいのいいの!あたしのアトリエを手伝ってくれた恩を兼ねて今回だけタダであげるよ」

「ありがとうございます!」

 

ライザのご厚意にキシノは甘えることにした。

 

店内には棚に並べられた素材と独特な香りが放っている。

 

「早速だけど、まずこれとこれと…」

 

本を読みながら手にした素材をポイポイと謎の液体に満ちた大釜に入れるライザ。

 

そして入れたやつを棒でぐるぐる回す。

 

「ぐるぐるぐーるぐるぐるぐーる」

「「ぐるぐるぐーるぐるぐるぐーる」」

「…真似しなくていいよ」

 

そんなやりとりをしていると、大釜がごぽごぽと泡立ち、

 

ポーン!

 

そんな可愛い音と共に大束の紙が出てきた。

 

「おっと、いい感じの紙ですね」

「そこが錬金術のすごいところだよ?」

「ですね。ありがとうございました」

「また会おうね〜」

 

目的のものを手に入れて店を後にするキシノ達。

 

「次はちゃんとお金ちょうだいね〜!」

 

と、ライザは手を振った。

 

 

 

帰りの道中…

 

「世界は我々に警鐘を鳴らしています!」

 

高台乗った黒フードの集団が集まった人々に宣伝していた。

 

「大いなる災いが降りかかる時、ヒーローが人々を救う者ならば、世界を救う者。即ち『勇者』が必要になります!人々よ!今こそ我ら『勇者教』に光を!」

「まーたやってますねあの人達」

 

黒フードの集団を見てやれやれと言いたげなキシノ。

 

『勇者教』とはヒーローではなく勇者こそ光であると豪語する宗教団体の一つ。

そのせいか現場のヒーローやその支持者とはあまり友好的ではない。

 

「こらこら!交通のど真ん中で宗教活動しているのは誰だ!」

「…ヒーローが来ました」

「…またお伺いしましょう」

 

ヒーローが来ると、彼らはそそくさと去っていった。

 

「変に揉めるとヒーローと敵対する危険性は理解しているみたいですね」

「あの人達仲良くできないのかな?」

「………彼らはともかく、教祖様の方はかなりアレですから」

 

コヒメは複雑そうな顔をするが、仕方なく頷いた。

 

 

 

 

 

そして………

 

「ヒーローは俺たちのために体張ってるんだから何もしなくていいだろう!?」

「それは違う!ヒーローにばっかり押し付けるなと言ったんだ!」

「まぁまぁ落ち着いて」

 

何やら二つのグループが対峙し合っている。

その間に複数人のヒーローが対処しているが一向に収まる気配がない。

 

「なんでしょうかあれ?」

「新しくできた派閥争いだよ」

 

遠巻きで見ていたキシノに親切そうな中年男性が教える。

 

「『ヒーローは人々のために動け』ってのと『ヒーローと人々が共に動く』と言う派閥さ。先の体育祭の優勝者の言葉の影響でな。後者の派閥が誕生したんだ。だけど前者の派閥は当たり前として生きてきたから変化することを嫌って以後あんな感じで反目し合ってるんだ」

「はぁ、成程」

「私もちょっと前までは前者側だったんだけどね。後者側の上司に説得されちゃって今や私も後者側さ。それで『ヒーローと共にボランティアイベント』に参加して、私はヒーローではないのに感謝されてさ。あの時は達成感を感じたもんだ。上司の説得もあながち間違いじゃなかったよ。君もそう思うだろ?」

「そうですね。そこは同意します」

「そりゃどう………も………」

 

男性がキシノを見た瞬間、固まった。

 

「………もしもし?」

「ま、ままま、まさか優勝者のキシノ・ガーディアン!?」

 

男性の大声に周りの人たちが一斉にキシノへ向く。

 

「本当だ!キシノだ!」

「体育祭のチャンピオンだ!」

「キシノ様!私は『共生派』代表の『|木葉生(きようせい)』です!私たちに助言を与えてください!」

 

1人のリーダーと思われる青年が声を上げる。

 

(…『共生派』ねぇ)

 

訝しげな考えを抱くキシノ。

 

「助言はともかく、あなた達はどんな活動していると?」

「よくぞ聞いてくれました!我々『共生派』はあなた様の言葉に感銘を受け、我々もヒーローにできることはないかと小さいながらも活動をしておりました」

「ボランティアみたいな活動って聞きました。ご立派ですね」

「ありがとうございます!しかしながらいま『人偉派』と揉めてまして、是非ともあなた様に御助力をいただこうと」

「何頭のおかしいこと言ってやがるんだよ?」

 

明らかに素行が悪そうなちょっと裕福そうな男がチャチを入れる。

 

「ヒーローってのは俺たちのために働く奴隷みたいなもんだろ?それを一緒にだなんて頭おかしいのか?」

「おかしいのはそっちだ!ヒーローだって人間なんだ。それを奴隷みたいなだなんてどうかしてる!」

「あぁ悪ぃ。確かに奴隷って言葉は悪いワードだったな。でもよ、お前がやってるのはヒーローの役割を奪ってることなんだぜ?奴等は俺達を養うような役割を持ってるんだからな」

「………役割?」

 

キシノの表情が険しくなる。

 

「チャンピオンさんよ。こんな奴らより俺とこにつけ。そうすりゃ俺の伝手でいい暮らしをプレゼントするぜ」

「…おいおい、金でゆすろうとしてるぞあいつ」

「滅多なこと言うな。あいつはああ見えて大貴族の一人息子なんだ。ヒーロー含めて権力者にはへこへこしなきゃいけないのさ」

「………」

 

キシノはしばらく考え、答えを出した。

 

「『どうぞご勝手に』」

「「………は?」」

「どうやら私とは都合が合わないようですね。いきましょうか姫様」

 

キシノは何食わぬ顔でこの場を立ち去ろうとした。

 

「ま、待ってください!なぜなのですか!」

 

木葉生が納得いかない様子で呼び止める。

 

「さっきも言いましたが私とあなた方とは馬が合わないみたいで」

「そ、そんなことで断ると言うのですか!?あなた様がいれば『人偉派』の連中と…」

「そう言うところですよ」

 

呆れ混じりに説明するキシノ。

 

「人に頼るのは結構ですが、『最初から私を当てにしている』時点で協力する気にはなりません。あなたの言う共生は『私を神輿にして』虚勢を張っているだけです。………ある知り合いの言葉を借りるならば、『レベル1からやり直せ』ってことで」

 

ダメ出しをされた木葉生はガックリと項垂れた。

 

「それとそっちの………えっと…」

「|偉層(えらそう)|レイジ様だ」

「そう、偉層さんはヒーローはそう言う者だと決めつけたのは親から聞いたので?」

「それがどうかしたか?」

「別に人の情勢に干渉する気はないのですが、あなたもいずれ上に立つ人なのですからその下で支えている人にも気を配った方がいいですよ。じゃないとせっかく築き上げたものが崩れてしまいます」

「………まるで見てきたかのような言い草だな」

「クエスターですからね。そう言う人は反乱が起きてお空に旅立ちました」

 

偉層がピクッと反応する。

お空に旅立つと言う意味を理解したからである。

 

「…ちっ、興がさめた。引くぞ」

「へい!」

 

偉層率いる『人偉派』はこの場から去っていった。

 

「さ、そろそろ時間になりますから早くいきましょう」

「分かった」

 

キシノとコヒメもこの場から去った。

 

「………いいとこないなぁ」

 

説得できなかった現場のヒーローは自分の不出来さに頭を掻く。

ダメ出しされた木葉生は今だに項垂れたままだった。

 

「『こうして騎士はぶつかり合いそうなグループを巧みに沈静化に成功したのであった』」

 

その近くで黒いアジア風の秘書的な衣装の語り部口調の女性はスラスラと紙に記録しながら次の元へ向かった。




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