騎士様のヒーローアカデミア   作:只の暇人

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時間かかったがなんとか完成。


初見で得手不得手が分かるわけ無い

USJから前日

 

「先生。私呼び出される心当たりがないと思いますが………」

 

ある時キシノは相澤に呼び出され、『校長室』に入っていた。

 

「いやいや、今回君を呼んだのは『仕事』を頼みたいからさ」

 

というネズミに近い右目に傷がある一匹………1人の男・根津校長が仕事を口にする。

 

「…ああ、クエスターの………もしかしてあの門の件?」

「それもあるが、問題はその門を破壊した犯人………つまり敵の襲撃を予測している。つまり、緊急事態が発生した場合、お前は生徒からクエスター・キシノとして対処してもらいたい」

 

相澤の説明する依頼内容にキシノは考える。

 

「………依頼は分かりましたが、常に一緒にいるとは限りませんよ?」

「それについては状況判断で決める」

「君はクエスターと同時に我が校の生徒だからね。できる限り我々教師は君を守るが、もしもの為に力を貸して欲しいのさ」

「…色々気になるけど、分かりました。その依頼受けましょう」

 

 

 

 

 

そして現在

 

「敵ンンン!?馬鹿だろアイツら!何でプロヒーロー揃いの雄英にわざわざ侵入してンだよ!」

「先生!侵入者用センサーは…!?」

「もちろんありますが……!」

 

13号は色々試しているが、全く反応がない。

 

「センサーが反応しないってことは、向こうにそういう個性(やつ)がいるってことだ。学校全体ならあっちも気付いてくれるだろうが……どっちにしろ、馬鹿だが間抜けじゃねえぞ」

「13号、避難を急がせろ。それと学校への連絡だ。上鳴も持ってるなら電話試せ」

 

ゴーグルを装着した相澤は首に巻いている捕縛布を構える。

今の彼は教師の相澤ではなく、一部除いてあらゆる個性を消すヒーロー『イレイザーヘッド』だ。

 

「先生!1人で戦うんですか!?」

「うんにゃ。私もいるよ」

 

キシノが前に出る。

 

「な、なんで!?」

「前に言ったでしょ?私こういう状況に慣れてるの」

「あ、クエスター………………って、だとしてもあの数を相手にするには………!」

「緑君、たまに思うんだけど。私を、クエスター舐めちゃダメだよ。一対多を想定した訓練は積んでるからね」

「ヒーローは一芸じゃ務まらん」

 

キシノは剣をしまい、愛剣リブラに似た装飾の『弓』を装備した。

 

「特に、あのインヴェーダー共とは因縁があるからね」

「イン………なんだって?」

 

緑谷が再度問おうとすると、突如キシノが構えたまま緑谷に矢を向ける。

思わず硬直する緑谷達をよそにキシノは弓を射出。

 

「ぎょえっ!?」

 

緑谷のギリギリ頬をすり抜けて死角から来たインヴェーダー兵を撃ち落とした。

 

「汚染種族共を殺せ!!」

「皆殺しにしてやれ!」

「させませんよ」

「「「グワーッ!」」」

 

すると次々とインヴェーダー兵が剣やナイフなどの武器でクラスメイト達に向かってくるが、キシノが弓の連射で対応する。

 

「すみません先生。私はこっちの対応で手一杯です」

「そっちは任せる。………やられるんじゃないぞ」

「こっちのセリフです」

 

イレイザーヘッドは敵軍団へ飛び出して一人一人の個性を消しながら捌いていった。

 

「流石先生………っ!」

 

近くに殺気を感じた。

 

「初めまして。我々は敵連合……僭越ながらこの度ヒーローの巣窟、雄英高校に入らせて頂いたのは………平和の象徴オールマイトに息絶えて頂きたいと思ってのことでして」

 

静かなかつ丁寧な口調だが、黒い霧のような敵から放つ殺気は本物だ。

 

ドーーーン!!

 

「その前に俺たちにやられるってのは考えなかったのか!?」

 

爆豪の爆破と切島の硬化による攻撃が放たれた。

が、効果は今ひとつのようだ。

 

「危ない危ない。生徒といえど、優秀な金の卵………………散らしなぶり殺す!」

「みんな!」

 

キシノが叫ぶが、黒い霧の敵によって緑谷、蛙吹、峰田、轟、尾白、爆豪、切島、八百万、耳朗、上鳴、葉隠が消えてしまった。

 

「何人か逃げられましたが、この程度なら十分」

「みんなを返せ!」

「おっと」

 

キシノが矢を放つが、“体を捻って避けられた”

 

「その程度の攻撃で…」

 

ドッ!

 

「グッ!なにぃっ!?」

 

黒い霧の敵が痛みによる悲鳴を上げる。

 

「その金属。もしかしてと思ったけどあなたの体の一部なんだね」

 

黒い霧の敵の中から矢の刺さった金属が曝け出す。

 

「でもその前に数を減らす!」

 

キシノは上に向かって矢を放つ。

 

「っておい!どこ狙ってんだよ!」

「これでいいの」

 

パァッ!

 

すると放たれた矢が百以上もの光の矢となり敵達に降り注ぐ。

 

「やばい逃げ…ぎゃあああああ!!」

「『アローレイン』ってやつですよ」

「すげぇ!!」

「あんなにいた敵が………」

「流石だな」

「成程。先輩が太鼓判を押すわけですね」

「褒めても何も出な………おっと」

 

褒め称えるクラスメイトと13号に軽く返し、黒い霧を回避した。

 

「くっ………あなたはおそらく我々の脅威だ」

「それは重畳。痛い目にあいたくなければ撤退をすればいいよ」

 

キシノが弓を向ける中、隊長格のインヴェーダーが訝しげにキシノを見ている。

 

「ん〜、どっかで見たような………」

 

するとインヴェーダーの一般兵がこっそり耳打ち。

聞いた隊長インヴェーダーは思い出したと言わんばかりに手を叩く。

 

「ああ!貴様、俺たちが滅ぼしたカンタベリーの生き残りか!」

「…え?」

 

隊長インヴェーダーの言葉に麗日含め皆唖然とした表情でキシノを見る。

 

「どうりで見覚えのある鎧だと思ったんだよ!まさかあそこから生き残っていたとはな!国中の汚染種族共を皆殺しにできたと思ってたんだがな!」

「………………」

「お前にも聞かせてやりたかったぜ!お前と似た鎧の奴らの命乞いと断末魔の叫び。アレを聞かせてやりたかったな〜」

「黙れ」

 

ビュン!

 

「ウォッ!?」

 

ギリギリ頭を掠めた隊長インヴェーダー。

キシノの顔はいつもヘラヘラしたものではなく、

 

「それ以上口にしたら次は顔面を貫いてやる」

 

鋭く殺意のこもった視線で隊長インヴェーダーを見ていた。

 

「…ふ、ふん!やれるもんならやってみやがれ!………と言っても俺は相手にしないが」

 

ブワァ

 

「!」

「あなたはここから退場して頂きましょう」

 

油断したキシノは黒い霧の敵に捕まってしまった。

 

(まずい!転送される!?)

 

そして黒い霧が晴れると、浮遊感を感じ、落下する。

 

(空中!?………しかも…)

 

青くなった顔のキシノの下には、大きなプールがあった。

 

(やばい!今鎧だから泳げにくい!)

 

死にはしないだろうが、鎧の重量などで動きを制限される可能性があり、そうでなくても敵がいれば何もできずに蹂躙される可能性があった。

 

(うわわわわわわ!どうしよう!!?)

 

危機意識で慌てるキシノだが、

 

ドドーーン!!

 

突如として破裂音が響き渡った。

見ればキシノに向かって水柱が上がっていた。

 

(何事?)

 

そう思考していると、大きなダンゴ状の物体がキシノ目掛けて飛んできたのだ。

 

「え?ちょ、どいてどいてどいてええぇぇぇーーーーー!!!」

 

びっくりしたキシノは叫びながら塊に向かってロケットアタックするようにぶつかった。

 

ドッッゴオォッ!!!

 

「「「「「「ぎょえぇーーーーー!!!」」」」」」

 

キシノにぶつかった塊………ある個性によりダンゴ状態になった敵の塊は悲鳴をあげながら形を歪め、水面に叩きつけられた。

 

「ん?ちょっと待て!あれ!」

「まさか、キシノさん!?」

「ケロ、なんでここにいるかよく分からないけど、助けないとね」

 

落ちてきたキシノを見つけたのは緑谷、峰田、蛙吹の三人だ。

蛙吹は舌を伸ばしてキシノを捕らえる。

 

「ケロッ!?お、重いわ!」

「は?それキシノがふt…」

「それ以上はいけない!」

 

予想外に重たいキシノに危ない発言を出しかけた峰田。

 

ドボン!

 

「「あっ」」

 

 

 

 

 

 

 

「いやー、助かったよ梅雨ちゃん。危うく溺れ死ぬところだった」

「無事で何よりだわ」

 

少々悪戦苦闘しながらも岸部まで避難できたキシノ達。

そして自分のベロを優しく摩る蛙吹。

 

「もしかしてさっきの敵の塊、あれ君たちがやった?」

「ええ、2人の活躍でね」

「はぁ、それは壮絶な戦いだそうで」

 

キシノは変色した緑谷の指と頭から血を流している峰田を見て言う。

 

「やれやれ、鎧の中がびしょびしょになっちゃったよ」

 

と、キシノは男子がいるのにも関わらず徐に鎧を脱ぎ出した。

 

「ぅえっ!?キシノさん!?」

「うぉおおおおおお!!」

「け、ケロ!?」

 

緑谷は手で遮るようにして目を逸らし、峰田はガン見、蛙吹はおっかなびっくりの表情で見る。

キシノの濡れたピチピチタイツがスタイルがいいのも相まって官能的に写って見えた。

 

「こんな時じゃなかったら脱ぐ必要もなかったのにね」

 

と言いながら脱いだ鎧をポイっと投げ捨てるキシノ。

 

 

 

ドズンッ!

 

 

 

「………おい、今なっちゃいけない音鳴らなかったか?」

「う、うん。あの鎧からだね…」

「…よく耐えられたわ私の舌」

 

三者三様でキシノに対してなんともいえない表情になったのであった。

 

「………相澤先生…」

 

キシノが悲痛な表情である一点を見ている。

それは脳みそがむき出しな大男のような敵に組み伏せられたA組担任相澤がボロボロな姿をしていたからだ。

 

「お前がワープゲートじゃなかったら粉々にしたぞ…黒霧」

「申し訳ございません」

「流石にプロ何十人以上を相手じゃ敵わない。あぁ、今回はゲームオーバーだ」

 

手のようなマスクの隙間から皮膚が削れそうなほど掻きむしる敵リーダー。

 

「………帰ろっか」

 

目的が達成できないと分かるとくるりと踵を返す敵リーダー。

 

「………え?帰る?今帰るって言った?」

「そう聞こえたわ」

 

脅威が遠ざかっていくと理解した峰田はばっ!とキシノに抱きつく。

 

「やったぁ!助かるんだおいら達!」

「ええ、でもなんだか不気味だわ」

「うん、これだけのことをしといてあっさり引き返すなんて………」

「計画がうまくいかなくて拗ねちゃったみたいに帰っていくね。ん、このまま何もなく…帰っていけばいいけど」

 

蛙吹と緑谷は気味が悪そうに敵リーダーを見て、キシノが心配そうに見守る。

 

「………ブドウ君、おっぱいちょっとくすぐったいよ」

「いや、もう少しこのままで………ガボボ!?」

 

ブドウ君こと峰田は蛙吹に溺れされかけていた。

何故なら峰田はキシノに抱きついた拍子に胸をがっちり触っていたからだ。

キシノはくすぐったくて若干赤らんでいた。

 

「けども、その前に平和の象徴の矜持を少しでも………………へし折ってやろう」

 

と敵リーダーは蛙吹をチラ見した瞬間、蛙吹の頭を掴もうと………

 

「させないよ」

 

キシノの前に阻止された。

 

「………離せよ」

「誰が離すか。私の前で友達を殺させない」

 

キシノと敵連合のリーダー・死柄木弔。

この出会いがどのような結果になるのかまだ誰も分からない。

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