身内向けやる夫作品二次創作 作:ショボー
欧州奪還作戦は第一目標の西欧全域を奪還成功。続く第二目標のウラル山脈線までの奪還にも成功した。勝利に沸く人類は旧タシュケントのポイント・ゼロに向け攻勢を開始。しかし、人類の進撃は短いものであった。
旧エカテリンブルグにおいて攻勢は頓挫、人類の誤算はその地にアルファの大規模な基地、通称ハイヴが存在したことである。
人類統一戦線最高評議会、アレクサンドラ・ヴォルコワ議長
[疲労の色が濃い顔で、世界地図を見つめている]
第一、第二目標の達成は奇跡でした。歴史に刻まれる勝利です。欧州全域とウラル山脈西部の奪還...2年前なら誰も信じなかったでしょう。
[ため息をつく]
しかし、タシュケント方面への進軍は...過信でした。私たちはアルファの進化速度を見誤りました。エカテリンブルクでの敗北は、冷酷な現実を思い出させました。
[立ち上がり、窓から外を見る]
犠牲者の数は...言うのも辛い。主力5個師団。特殊部隊の8割。「やる夫」の音響技術も、あそこでは効果が限定的でした。アルファは適応したのです。予想より早く。
[あなたを見つめる]
記者さん、私は正直に言います。私たちは再び後退しています。しかし、これは敗北ではありません。戦略的撤退です。私たちは欧州を手に入れました。人類の揺りかごです。ここで再建し、次の反撃の準備をするのです。
奪還された領土では、すでに再建が始まっています。農地の回復、工場の再建。そして何より、希望の回復です。
[声に力を込める]
エカテリンブルクで何が起きたのか...私たちはまだ完全には把握できていません。ですが、あのハイヴの存在は、アルファについての新たな理解をもたらしました。彼らには「中心」があるのです。それが意味することは...
[言葉を途切れさせる]
お書きください。「人類は休息と再建の時を迎えたが、次の反撃に向けた準備はすでに始まっている」と。
エカテリンブルク作戦生存者、マーカス・ジェンセン大尉
[病院のベッドで、全身に包帯を巻かれている]
私の証言が...役に立つのなら...
[声は弱々しく、時折咳き込む]
私たちの部隊は先遣隊でした。「スカウト・フォース・アルファ」。任務はエカテリンブルクの偵察でした。通常の兵力評価と地形確認。標準的な前進作業です。
最初は...何も異常はありませんでした。廃墟と化した街。放棄された建物。いつもの光景でした。
それから...私たちは「それ」を見ました。巨大な構造物。かつての市中心部に...建物のようで、同時に有機的でもありました。「ハイヴ」と呼ぶのが最適でしょう。
[手が震え始める]
私たちが近づくと...それは「反応」し始めました。建物全体が鼓動しているようでした。そして...アルファが出てきました。数百、いや数千...様々な型が。しかし、すべて新型でした。古い型は一つもなかった。
[瞳孔が開く]
そして、私たちは「声」を聞きました。頭の中で。意味は理解できなかったが...「通信」しようとしていたのです。
[声が震える]
第2、第3波の部隊が到着したとき、ハイヴは...「爆発」したんです。でも普通の爆発ではない。まるで「現実」そのものが爆発したかのように。光も音もなく、ただ...存在していたものが消え去り、別のものに置き換わった。
私が覚えているのはそこまでです。次に目が覚めたのは救助部隊のヘリコプターの中でした。私の部隊は...私以外全滅しました。
[医師が近づいてくる]
もう話せません...でも一つだけ。「やる夫」...彼もそこにいました。最前線で。彼の装置は働いていました。一時的にですが。彼は...多くの命を救ったんです。彼がいなければ、生存者はゼロだったでしょう。
「アルファ研究国際センター」、ホワイトヘッド博士
[複雑な装置に囲まれた実験室で、映像を分析している]
エカテリンブルクのハイヴは、私たちのアルファに関する理解を根本から変えました。彼らは単なる「侵略者」ではありません。彼らは...「コロニー」なのです。
[3D映像を表示する]
これが偵察ドローンが撮影した最後の映像です。ハイヴの構造を見てください。完全に人間の建築とは異なります。しかし、それは混沌としてはいません。むしろ、高度に組織化されています。
[別の映像に切り替える]
この映像は特に重要です。ハイヴの中心部です。私たちは「クイーン」と呼んでいますが、それは適切ではないかもしれません。それは制御装置というより...「翻訳機」のようなものかもしれません。
私たちの仮説では、アルファは別の次元、あるいは別の「現実」からやってきた存在です。彼らの「物理法則」は私たちのものとは異なります。ハイヴは、彼らが私たちの現実に「存在」するための構造なのでしょう。
[声を潜める]
もう一つ、公には出ていない情報があります。エカテリンブルクの前に、「やる夫」は私たちの研究室を訪れました。彼の音響装置を改良するためです。その時、彼は奇妙なことを言いました。「彼らは理解しようとしている」と。
当時は意味がわかりませんでした。しかし今、私は理解しています。アルファは私たちを「理解」しようとしているのです。それが「ハイヴ」の目的なのかもしれません。
[不安そうに周囲を見回す]
最も不安なのは...エカテリンブルクのハイヴは最初のものではないかもしれないということです。タシュケント・ゼロ地点にはもっと大きなものがあるかもしれません。
奪還された欧州、パリ再建プロジェクト、ジャン=ポール・デュボワ建築家
[巨大な設計図の前に立ち、新しいパリの構想を示している]
希望の時代です!欧州の奪還は、人類の歴史における転換点となるでしょう。私たちはただ復元するのではなく、より強く、より賢く再建します。
[設計図を指す]
新しいパリは、エッフェル塔のような歴史的シンボルを保存しながらも、アルファに対する防御を考慮しています。すべての主要建築物には「音響バリア」システムが組み込まれています。「やる夫技術」と呼ばれています。
[熱心に説明する]
住宅区画は地下にも拡張されています。万が一の場合の避難所を兼ねています。また、食料自給のための垂直農場も各地区に設置されます。
[窓の外を見る。建設中の街が見える]
エカテリンブルクでの敗北は痛手でした。私たちは皆、ニュースを聞きました。しかし、それは私たちの決意を弱めるものではありません。むしろ強めるものです。
[誇らしげに]
私の息子は統合軍に志願しました。次の反撃作戦のためです。私は心配していますが、誇りも感じています。彼の世代は、恐れを知らない世代です。彼らは後退のみを見てきた私たちとは違います。彼らは前進することしか考えていません。
「タシュケント・セントラル」情報局、コードネーム「ナイチンゲール」(性別・年齢不詳)
[完全に顔を隠し、声も変えている]
私はリスクを冒してあなたと会っています。この情報は...危険です。しかし、世界は真実を知る必要があります。
タシュケント・ゼロ地点。それは単なる「発見地点」ではありません。それは「ゲート」です。別の次元への...あるいは別の時間への。
エカテリンブルクのハイヴは子供のおもちゃに過ぎません。タシュケントには...「主ハイヴ」があります。私たちの偵察によれば、それはエカテリンブルクのものの少なくとも10倍のサイズです。
[小さな装置を取り出し、3D映像を投影する]
これが最新の画像です。1週間前に撮影されました。主ハイヴは「成長」しています。そして、それは「信号」を発しています。宇宙空間へと。
[映像を切り替える]
これはエカテリンブルク作戦の直後に撮影されました。同じ場所です。比較してください。ハイヴの構造が変化しています。まるで...「学習」しているかのように。
私たちの科学者たちは、タシュケントへの直接攻撃は自殺行為だと結論づけています。しかし、別のアプローチが検討されています。「バックドア」と呼ばれるプロジェクトです。
[声を潜める]
「やる夫」と彼のチームが中心となっています。彼らは「音響技術」の次のバージョンを開発しています。しかし今回は、単に「妨害」するのではなく、「通信」を試みるものです。
[装置を片付ける]
これ以上は話せません。あなたの安全のためにも。ただ...悲観的になる必要はありません。私たちはエカテリンブルクで敗北しましたが、重要なデータを得ました。次回は...違う結果になるでしょう。
「やる夫レジスタンス」、ユーロソルジャー、エマ・シュミット
[都市の廃墟で、「やる夫」の顔をシンボルにした腕章をつけている]
私たちは「やる夫レジスタンス」です。公式な軍隊ではありません。市民の義勇兵です。
[自信に満ちた表情]
欧州奪還作戦の成功後、多くの若者たちが立ち上がりました。私たちはもう隠れて生きるのにうんざりしています。アルファを恐れるのにうんざりしています。
「やる夫」は私たちにインスピレーションを与えました。彼は一般市民でした。特別な訓練も、超能力もありません。しかし、彼は違いを生み出しました。
[小さな音響装置を見せる]
私たちは皆、これを持っています。改良版「やる夫装置」です。エカテリンブルクの敗北後、彼の技術は限界を見せました。しかし、私たちはそれを改良し続けています。アルファが適応するなら、私たちも適応します。
[廃墟の街を見渡す]
見てください。パリは再建中です。ベルリンも、ロンドンも、ローマも。私たちは戻ってきました。そして去るつもりはありません。
[決意に満ちた表情]
エカテリンブルクは敗北でした。しかし、それは終わりではありません。私たちは学び、適応し、強くなります。次回、タシュケントを目指すとき、私たち「やる夫レジスタンス」も参加します。私たちの親世代が始めた戦いを、私たちが終わらせるのです。