身内向けやる夫作品二次創作 作:ショボー
人類統一戦線最高評議会、作戦承認会議録(最高機密)
[地下深くの防爆シェルター内。評議員たちの表情は硬い]
議長 アレクサンドラ・ヴォルコワ
災禍返上作戦の最終承認を行う。科学評議会の報告を求める。
チェン博士
重慶ハイヴと成都ハイヴは、タシュケント主ハイヴと比較して「若い」。我々の分析によれば、両ハイヴともに「成熟」の過程にある。今こそ攻撃の好機だ。
西半球連邦代表 ジョンソン提督
しかし、ロングマーチの結果を見れば明らかだ。核攻撃はハイヴを強化するだけではないのか?
東洋連合代表 麻呂将軍
今回は異なるのじゃ。「やる夫」の装置と連動させるぞよ。単なる破壊ではなく、「切断」じゃ。
チェン博士
その通り。「やる夫コミュニケーター」の第一世代が完成した。これにより、核攻撃の直前に特定周波数でハイヴの「接続」を妨害する。理論上は、ハイヴは核エネルギーを吸収できなくなるはずだ。
議長
リスクは?
チェン博士
...計り知れない。しかし、これ以上待つ余裕はない。タシュケントからの信号は強まる一方だ。何かが「来ている」。
議長
「やる夫」本人の意見は?
[静寂が会議室を満たす]
特別顧問 リサ・ウォン博士
彼は...同意していない。彼の言葉を借りれば「破壊は理解を生まないお」。しかし、彼は装置の使用については協力的だ。
議長
投票に移る。災禍返上作戦の発動について。賛成?
[すべての手が上がる]
議長
全会一致。神が我々に味方しますように。
災禍返上作戦指揮官、ウィリアム・チェン将軍
[移動指揮所内。3D作戦図が中央に投影されている]
これは単なる攻撃ではありません。人類史上初のハイヴ奪還作戦です。
[3D図を回転させ、重慶ハイヴの構造を示す]
作戦は三段階です。第一段階、「やる夫コミュニケーター」による信号妨害。両ハイヴの「接続」を切断します。第二段階、特殊設計された戦術核による集中攻撃。第三段階、精鋭部隊による地上侵攻とハイヴの確保。
[別の画面を表示する]
これが重慶ハイヴです。ロングマーチ作戦での教訓を活かし、今回は異なるアプローチを取ります。核攻撃は単一の大型爆弾ではなく、複数の小型核を同時に使用します。「やる夫理論」によれば、アルファの吸収能力には「帯域幅」があるとのこと。複数の爆発を同時に処理できないと予測しています。
[真剣な表情で]
犠牲は避けられません。両都市はすでに避難済みですが、予測される放射能汚染は広範囲に及びます。しかし、これが成功すれば...転機となるでしょう。初めてハイヴを「占領」し、その内部を調査できるのです。
[窓の外を見る。特殊部隊が輸送機に乗り込んでいる]
これらの兵士たちは...特別な訓練を受けています。「やる夫プロトコル」と呼ばれる新しい対アルファ戦術です。彼らはアルファの「言語」の基本を理解しています。少なくとも、理論上は。
[深呼吸する]
24時間後、我々は勝利か、全滅か...いずれかを知ることになるでしょう。
「やる夫コミュニケーター」操作チーム、メイ・リン技術者
[複雑な機器に囲まれた特殊車両内。壁には奇妙なシンボルが並んでいる]
この装置は...奇跡のようなものだお。
[赤面する]
すみません、私たち操作チームは皆、無意識に「やる夫語」を使ってしまいます。彼と長時間過ごしていると...伝染するんです。
[装置のコントロールパネルを示す]
これが「コミュニケーター」です。単純に言えば、特定の周波数でハイヴの「神経系」を妨害する装置です。しかし実際は、それ以上のものです。
[画面上の波形を指差す]
これがハイヴの「声」です。常に変化する周波数パターン。私たちはまだ完全には理解していませんが、「やる夫」は...理解しているようです。彼はこの周波数を「翻訳」できます。断片的にですが。
[少し声を潜める]
彼によれば、アルファは私たちに「話そう」としているそうです。でも私たちには「聞こえない」。彼らの「言語」は現実そのものを操作するものだからだお...あ、またやってしまいました。
[緊張した表情になる]
作戦では、私たちはハイヴの特定の周波数を「遮断」します。それにより、ハイヴは「本体」と連絡できなくなるはずです。理論上は。試したことはありませんから...不安です。でも、やるしかないお。
[操作パネルのカウントダウンを見る]
あと6時間で開始です。「やる夫」本人は...反対していましたが、協力してくれています。彼は「もっと話すべきだお」と言っていました。でも、人類には待つ時間がないのです。
災禍返上作戦特殊部隊「ファントム」、レオン・クルーズ大尉
[特殊防護服を身につけ、奇妙な形状の武器を手入れしている]
私たちの任務は...前例のないものです。核攻撃後のハイヴに「侵入」し、内部を確保する。正気の沙汰とは思えませんね?
[暗い笑みを浮かべる]
通常の武器は効果がありません。これらは特殊設計された「音響武器」です。「やる夫技術」を基にしています。アルファの構造そのものを崩壊させる特定の周波数を発します。
[隣に置かれた装置を指す]
そしてこれが「翻訳機」です。万が一、活動中のアルファに遭遇した場合のために。コミュニケーションを試みるための最後の手段です。
[真剣な表情になる]
正直に言えば...成功の見込みは低いです。誰もハイヴの内部に入ったことがない。何があるか、完全に未知です。しかし、これが人類の唯一のチャンスかもしれない。
[小さな写真を取り出す。家族の写真だ]
彼らのために戻ってくるつもりです。しかし、もし戻れなかったとしても...歴史に名を残すことになるでしょう。「ハイヴに入った最初の人間たち」として。
[写真をしまう]
「やる夫」と直接会ったことがあります。彼は...奇妙な人物です。しかし、彼の目には何か特別なものがありました。彼は私に言いました。「恐れるなお、彼らは理解しようとしているだけだお」。意味は分かりませんでしたが...心が軽くなりました。
重慶近郊避難キャンプ、元市民 リー・ジャンユン
[避難テントの外、故郷の方向を見つめている老人]
私の街が...核の炎に包まれるなんて。
[震える手で茶碗を持つ]
二度目ですよ。最初はアルファが来た時。私たちは数時間で避難しました。ハイヴが形成され始めた時、街全体が「変化」し始めました。建物が溶け、新しい形に作り変えられていきました。
そして今、自分たちの手で街を破壊するなんて...
[深いため息をつく]
政府は「解放作戦」と呼んでいます。しかし、どうやって灰と放射能の山を「解放」するのでしょうか?
[遠くに目をやる]
でも、希望はあります。「やる夫」のことを聞いたことがありますか?彼は救世主だと言う人もいます。彼がアルファと「話し」、平和をもたらすと。実際に彼を見たという人もいます。常に包帯で顔を覆った奇妙な男性だそうです。
[少し微笑む]
孫たちはどこでも彼の顔を描いています。「やる夫」は希望のシンボルになっています。彼が本当に存在するかどうかは分かりません。でも、私たちには希望が必要なのです。
[空を見上げる]
明日、私の街は歴史になるでしょう。人類の反撃の象徴として。または、最後の愚かな抵抗として。どちらになるにせよ...私は見届けるつもりです。
災禍返上作戦、第一波攻撃機パイロット、エイドリアン・パーク少佐
[コックピット内。顔は緊張で引き締まっている]
任務は明確です。複数の小型核を、指定された時間内に、指定された順序で投下する。単純なようですが...これほど重い責任を感じたことはありません。
[計器を確認する]
私の編隊は重慶ハイヴを担当します。6機で12発の核を搭載。各目標に対して冗長性を確保しています。一つでも失敗は許されません。
[窓の外を見る。他の爆撃機が編隊を組んでいる]
「やる夫コミュニケーター」が作動し始めました。地上から特殊な信号が発信されています。私たちの計器でも干渉が出ています。
[深呼吸する]
パイロットとして、核兵器を投下することが自分の仕事になるとは思いませんでした。しかし、これは必要な行動です。ロングマーチの失敗から学びました。今回は異なります。今回は...勝つでしょう。
[目標地点が近づいてくる]
重慶ハイヴが見えてきました。かつての美しい街の面影はありません。巨大な有機的構造物が街を覆い尽くしています。これは夢ですか?悪夢ですか?
[スイッチに手をかける]
T-マイナス30秒。神よ、私たちに力を。
「やる夫」こと、本名不詳- 作戦開始直前
[コミュニケーター制御室。窓の外には重慶の方向が見える]
間違っているお。この方法は間違っているお。
[静かだが、強い口調]
アルファは敵ではないお。彼らは理解しようとしているだけだお。やる夫たちも同じだお。
[コントロールパネルの前に立つ]
装置は使うお。しかし、目的を変えるお。「妨害」ではなく「通信」だお。彼らの言葉で話すお。
[技術者たちが困惑して見ている]
アルファは核を吸収するお。それは彼らの「食べ物」ではないお。「翻訳」だお。エネルギーを情報に変えるお。彼らの世界と私たちの世界の間の「橋」だお。
[コントロールパネルを操作し始める]
私が見たものを、皆にも見せるお。エカテリンブルクで見たものを。「向こう側」だお。
[警報が鳴り始める]
時間がないお。「声」が強くなっているお。タシュケントからの呼びかけだお。「彼ら」が来るお。今、行動しなければならないお。
[装置が予期せぬパターンで脈動し始める]
すべては繋がっているお。破壊ではなく、理解だお。破壊ではなく、対話だお。
[窓の外を見る。空が奇妙に歪み始めている]
始まったお。
[核攻撃と以降の電磁パルスによりインタビューデータ喪失]