それが終わればパヴァーヌ2章を完結に向けて書き始めます。
三日以内に一本を心がけていますが、いかんせん仕事の合間を縫って書いているので隔日投稿なのはご了承を…。
それでは、拙い文章にはなりますが、どうぞお楽しみください。
第五話 頼もしい仲間
[とはいえ……まずは作戦を立てないとね]
「シャッターが降りていても、2Fまで降りられれば窓から脱出はできます。しかし、そこに辿り着くまでいくつ交戦することになるのかまでは……」
[確か、4Fに放送室があった。まずはそこを目指してみるのはどうかな。リーダー……かは分からないけど、指示役はいるみたいだし]
「なるほど。私も賛成です。では、まずは……このフロアを制圧しましょう」
[うん、合図で突撃だ。行くよ……3、2……]
ガコンッ
「「!?」」
[!]
ミヤビはARの弾を確認し、レイピアを抜けるように準備する。しかし、個室から出ようとした瞬間、三人の予想外の出来事、上のダクトが開く。
そして、上から一人の生徒が落ちてくる。
スタッ……
過度の警戒から首にレイピアを突きつけるミヤビに手を挙げて彼は弁明を始める。
「スススススストップ!ストップ!敵じゃない!」
[えっと……]
「さっきのアナウンス聞いて隠れたんだよ!んで、上で会話聞いてたらシャーレの先生がいるってんだから、こうして降りたの!ほら、これ証拠!」
そう言って彼が取り出した生徒証、学校名はSRT特殊学園だった。
「SRT……連邦生徒会が抱えている特殊部隊ですね?」
「一年、SNAKE小隊隊員、
[今日はどうしてここに?]
「いや〜……その……ほら、今日は非番……だったから……」
[……サボりもほどほどにね]
「あっはっは、柔軟な人でよかった!」
『何者だ!?』
「あっ、危ない……!」
ガッ!グリンッ!ドサッ……
イブキが入り口に目を向け、声を上げる。入り口に背を向けていたユウタだったが、イブキの声に反応し、滑るように開脚して頭に向けられた銃を逸らして掴み、体術で銃を取り上げる。
「おっと、ナメられたもんだ。これでも体術は小隊のNo.3だぜ!先生、今の騒ぎでどうせバレる、ミヤビさん!二人で速攻制圧するぞ!」
「承知しました。諸々の確認はその後で行いましょう」
[よし!イブキ、先生の隣にいてね、戦闘開始!]
第六話 指切りげんまん!
SRT仕込みの体術と消音器のついたHGとナイフに背中に背負った体格に沿う形の特殊なシールド。
「SNAKE3、フラッシュ焚灯!」
パキュゥンッ!
『ぐあっ!?』
『めがっ……!』
「あっ、やべ、ミヤビさん無事……」
目が眩んだ一瞬の後、ユウタが二人を制圧する間にミヤビは既に他の制圧を終えて犯人達が持っていたロープで縛っていた。
「良い援護でした。流石はSRTですね」
「……せんせー!もしかしてこの人強い!?」
[めっっちゃ強い!]
「せ……先生方、ありがとうございました……!」
「お、俺達もうダメかと……!」
[大丈夫、もうこのフロアは安全ですよ]
先生はミヤビがどういう人物なのかを人伝ながら知っており、その強さは充分に理解していた。それと同時に、その動きを前衛で補佐する彼の実力も推し量れていた。
獣人の市民達から感謝され、それを聞きながらも先生はフォローを欠かさない。
[大丈夫、ユウタも強いよ]
「当たり前だ、俺が弱いわけない!世の中俺より強いやつが多すぎるんだ!!」
カチャカチャと銃弾の残数と整備をしながら喚き、一転して真面目な話に入る。
「さて……取り敢えず最上階はセーフエリアだ。連絡はしたし、応援がくると思う。それまでに、俺達はやれることをやろう」
「では、先程の提案通り、まずは指示役を捕らえるために4Fまでいきましよう。イブキ様は私が」
「いや、このフロアに置いていくべきだ。俺達の側が安全なのは分かるが、上から順に制圧するなら制圧の速度を速めたほうがいい」
[……イブキ、一人で待っていられる?]
「イブキね、イブキは……一人でも大丈夫だよ」
「……強いね、イブキちゃん。安心して、お兄さん達が全部まるっと解決してくるよ」
「ほんとう……?皆ちゃんと帰ってくる?」
「もっちろん!指切りげんまんしようか」
不安そうな目で三人を見つめるイブキをなだめるユウタは小指を絡めて童謡を歌うように笑顔でイブキを元気づける。
「よっし、じゃあ行きましょう、先生!」
三人はイブキに手を振り、階段を降りていった。
ーーー
数刻前
「ヒナ委員長、折角の休みなんですから俺に任せても良いんですよ?」
「……マコトの不注意はともかく、イブキに罪はないわ」
「はぁ……折角ヒナ先輩が休みだったのに……」
緊急任務と称され、アオと休暇中のヒナがマコトに呼び出され、
「そうね。でも早く終わらせればいいだけよ。ほら、狙撃手、早く探しだして」
「う~ん、取り敢えず1Fにはいないですね……?なんだお前」
『ぐぁっ!?』
アオはすれ違いざまに一人のロボットの腕を締めて武器を落とさせ、違和感のあった銃器を踏んで確かめる。
「この武器……ブラマの違法品だな。何のつもりだ?」
『な、なんだお前……!』
「ゲヘナ風紀委員の鬼方アオだ。こっちの質問に答えろ。連邦生徒会管轄の都市で、何のつもりだ?」
アオの縦に開いた紅い瞳。自分の顔が怖い顔であることを理解している彼はそれを最大に利用して尋問する。
「……アオ、貴方から見て2時の方向、二人よ」
「了解」
ダァンッダァンッ!!
リストライフルから放たれる正確無比な二撃。両方とも群衆を縫って額を貫き、報告しようとした二人のテロリストは倒れる。
「……で、仲間の数と配置は?」
『ひ……ひぃ……お……おぉおれは何も知らない!4Fの放送室に指示役がいる!1Fはどうせシャッターが閉まるから俺達しかいない!』
「ふーん……」
バツンッ!
ブレーカーが落ち、アナウンスが流れる横でアオはロボットを絞め落とし、冷静に状況を俯瞰する。
「どうする、アオ」
「…………このビル全部が人質。となるとイブキちゃん一人が何かしらの被害に遭う可能性は低い。俺達は4Fで指示役を早く捕らえるべきですね」
「狙いは……連邦生徒会に対する布告か、ただの無差別テロってところかしら」
「おそらく前者ですね。使いっ走りが三人とも同じ武器です。こういう数だけのくせに統一感のあるやつは何かしらの思想があるやつがリーダーの場合が多い」
「流石ね。でもうかうかはしていられない、思ったより厄介なことに巻き込まれてる」
「まぁ、さっきの感じだと大した事ない集まりでしょうし、制圧そのものはすぐですよ」
慌ただしく騒ぎ立てる群衆をかいくぐり、二人は4Fを目指していった。
第七話 油断も隙も……
[二人共、曲がり角に二人。まだこっちに気付いてないよ]
「お任せを」
「了解」
犯人達は窓を閉め切り、暗視ゴーグルをつけて巡回している。しかし、隠密と救助作戦を中心としたSNAKE小隊のポイントマンには暗闇での消音行動はお手のもの。
無音のまま哨戒を制圧して
「……なんでミヤビさんはこの暗闇で動けてんですか?」
「衣擦れや呼吸の音。足音から総合的に判断しています。普段仮面をつけて過ごしているものですから、その辺りの感覚も鍛えられているのかもしれませんね」
「つか、先生も夜目効くんです?」
[まぁね、元は軍人だし。5Fもこれでもう少しかな]
「俺の特技なのに……」
[私は見えてるって言っても戦えるほどじゃないし、やっぱり現役には敵わないよ]
「ユウタ様の行動は一挙手一投足がプロと言わざるを得ません。私も頼りにしております」
「え……へへぇ、そう?俺頑張っちゃいますよ」
5Fゲームセンターフロア。普段はビカビカと様々な光が照らし、あらゆる音で満たされるが、今は完全な暗闇。三人は多い物陰に隠れ、ハンドサインで行動しながらフロアにいた市民達が一箇所にまとめられているのを発見する。
「……先生、多分あそこに集まってる奴らで全員。奇襲しますか?」
[うん、いくよ。合わせて」
先生は閃光手榴弾を投げ、二人は散開する。
パキィンッ!!
『ぐわっ!?なんだ!?』
『目が……!!』
ーーー
『おい!定期連絡が遅れてるぞ、応答しろ!』
『駄目です、8〜5F、1〜3Fまで連絡が途切れました!ボスとの連絡も取れません!』
『クソッ!!SRTか!?今は訓練中のはずだろうが!』
『ど、どうしますか!?』
『上と下から来てます!』
慌てるテロリスト達の放送室に強面の男の声が響く。
『慌てんな野郎共!』
『『ボス!』』
『そのガキは……?』
左手には口を塞がれたイブキが雑に抱えられていた。
(怖い……助けて……)
『上にシャーレの先生がいやがったから、一般人のフリして紛れて攫ってきた』
『シャーレ……!計画はどうしやすか?』
『失敗だ。だが、このガキを盾にして脱走用のヘリくらいは用意させる。残った人員を全員集めろ!うって出るぞ!』
ーーー
「……先生、下から誰か来てる。敵かも」
「いえ、この足音は……」
「ヒナ委員長、足元気をつけてください」
「えぇ、ありがとう。暗いのによく見えるわね……」
「「!」」
ジャキッ!
4Fにたどり着いた瞬間、5人はバッタリとはち合わせる。
[あれ、ヒナとアオだ!]
「先生!?どうしてここに!」
「アンタ、確かトリニティの執事……ミヤビさんだったか。なんで先生と……?」
5人は情報を共有し、目的が一致していることを確認する。
「取り敢えずイブキちゃんは無事なのか」
「あぁ。上から制圧してきたから撃ち漏らしはないはず。後は放送室にいるやつを制圧すれば終わりだ。これだけ時間が経てばミカドさんが気付いてるはずだし」
「なら話は速いわ。行きましょう」
「先生は真ん中で、俺とユウタ君で後ろから警戒と援護をします。ミヤビさんと委員長は前で先生をカバーしてください」
「了解」
「承知しました」
「えぇ」
5人が警戒しながら4Fを進む。しかし、放送室に近づいた瞬間、ドアが蹴破られてフロア全体に明かりが灯る。
一瞬眩んだ目から復帰した5人は、中からぞろぞろと現れる残党と、人質になったイブキを確認する。
[イブキ!!]
「イブキ様!」
「安全って話じゃなかったのか……?」
『お人好しがすぎたなぁ、シャーレの先生!!』
[貴方はさっきの……!]
ニヤニヤと嗤う最上階で先生にお礼を言ってきた獣人の男。涙を堪えながらも震えるイブキに銃を突きつけて脅しをかける。
『さぁ!脱走用のヘリを用意してもらおうか!シャーレならそのくらいの権限があるだろう!?』
「……アオ、狙える?」
「流石に厳しいです。注意が俺達に向きすぎています。何かで注意を引かないと……」
「俺のせいだ……!俺のせいで……」
[ユウタ]
焦りが見えるユウタに、先生はハンドサインで指示を出した後、アイコンタクトで先生は彼に伝える。
(信じ……てる……)
カツンッ!
「……イブキ様。どうか怯えないでください」
『あ?』
「怖いかもしれません。痛いかもしれません。直視するのも辛い目の前の状況、私にもその気持ちは痛いほど理解出来ます」
「……何して……なるほど……」
ミヤビは先生とユウタの意図を汲み取り、一歩前に出て、わざとらしく革靴で音を立てる。呼びかけに、犯人達は狼狽え、イブキは耳を傾ける。
『おい、状況わかってんのか?何言って……』
「ですから、貴方様は眼をつむり、耳を塞ぎ、歌ってください。一小節の間に、全て終わりへ導きましょう」
「歌……?」
「はい。私の部下に歌が得意な者がおりまして、彼女は、恐怖も痛みも、歌が全て忘れさせてくれると……僭越ながら、披露させていただきます……♪〜♪〜」
ミヤビはイブキに促して鼻歌を綺麗に歌い始め、先生とアオも一緒に歌い始める。混乱するヒナを他所に、作戦は進行する。
混乱と疑惑に疑問符が頭の中から消えないテロリスト達は、ボスの指示を待つ。
[あるー日!森の中!]
「くまさんに……」
『おい……!!いい加減に……!』
「出遭った!♪」
『くそっ!狂人の集まりが!こいつがどうなってもーー』
パカンッ!
『ぐぁっ!?』
「きゃぁっ!」
[よし、流石!]
いつの間にか姿を消していたユウタが天井から降ってきてリーダーの頭に踵を蹴り落とす。堪らず手を離し、落下するイブキを抱きしめて確保する。
「あっぶねっ……!」
『このっ!ボスをよくも!』
「皆眼ぇ瞑れ!SNAKE3、フラッシュ焚灯!!」
背中に携えていたシールドでフラッシュを焚く。至近距離にいた彼らは瞬間的な光で目が眩む。しかし、リーダーはまだ諦めていないようで銃を乱射しながら部下に指示を出す。
『お前ら!!あいつら全員ぶっ殺せ!!』
「させねぇよ」
[皆、戦闘態勢!ユウタはイブキの安全を確保、いくよ!]
「「了解」」
「もう少し待っててね、イブキちゃん。お兄さん達が全部何とかするから」
戦闘終了
『くそっ……!こんなハズじゃ無かった!!お前らの……!お前のせいでぇぇ!!』
「先生!!」
「お戯れを。近づけるわけがないでしょう」
メキョッ……!バァンッ!!
逆行したリーダーが先生に殴りかかるが、即座にミヤビが顔面へと綺麗なフォームでハイキックを繰り出して吹き飛び、リーダーは昏倒する。
[あ、ありがとう。ミヤビ]
「執事として当然の行いをしたまで。貴方様がご無事でなによりです」
制圧を終え、緊張の糸が途切れたイブキはポロポロと泣き出す。しかし、ユウタが懸命にあやすことで泣き止み、疲れた様子で寝息を立て始めた。
「……先生、ミヤビさん、すいませんでした……。俺があの時置いていこうなんて言わなければ……」
[あの判断、君はSRTとして正しかった]
「でもっ……」
[それでも自分を責めるなら……一度間違ったことは、次に活かしなさい。今回のことを教訓に、もっと沢山の人を助けて上げて]
「っ……はいっ……!」
ユウタは安心して眠るイブキを横目にして決意を固めたように返事をしたのだった。
第八話 終わりの後で
ヴァルキューレとマコト率いる万魔殿とその親衛隊が合流し、事情聴取を行うこととなる。
「イ”ブギイ"ィ"ィ"ッッツ!!」
「イ”ブギ嬢ォ"ォ"オ"オ!!」
[……あの子達は?]
「万魔殿議長の羽沼マコトと、親衛隊隊長の魔禍異ガイ。俺とヒナ委員長に今回出動命令出した人です」
「ヒナ、アオ!!お前達二人がいながらイブキに怪我を負わせるとは……!」
「いや、まぁ……スイマセンデシタ」
「はぁ……」
マコトの少々横暴な物言いに慣れているのか、二人は適当に受け流す。少し離れた場所では、SRTの同僚達に一発ずつ拳骨をもらったユウタがのたうち回っていた。
「ふ……ふぐぅ……」
「全く。SNAKE3、サボってモールにいたと思えば……連帯責任だそうだ。今日の夜中訓練、私達全員倍の訓練量になるぞ」
「ひぇぇ……せ、先生〜!」
「先生?」
[あはは……こんにちは。私はシャーレの先生。君達はSRTの生徒かな?]
「貴方が……。すまない、申し遅れた。FOX小隊、小隊長のユキノだ」
「同じく、FOX2、ニコです」
「RABBIT小隊、小隊長のミヤコです」
「RABBIT2、サキだ。教官から頼りになる大人と効いているが……あまりそうは見えないな」
「こら、サキちゃん。駄目でしょうそんなこと言っちゃ」
[はは、ごめんね。でも、私で良ければいつでも相談してくれると嬉しいな]
「あぁ、その時が来たら頼らせてもらおう。よろしく頼む」
[あぁ、それと……ユウタをあまり責めないであげてほしい。サボり癖は良くないけど、彼の心は本物だ。私も助けられたし]
「……教官に口添えはしておこう。が、小隊内の処分は私も関与できない」
[あれ、そういえば彼の小隊のメンバーは……]
ポムッ
先生は優しく肩を叩かれる。少し驚きながら振り向くと、そこには少し小柄でツリ目に三白眼、薄く笑いながら挨拶をする、小隊達と同じ武装をした男子生徒がいた。
「はじめまして。先生、私がSNAKE小隊の小隊長、
[よろしくね、フブメ。そっか、だったら良かっーー]
「奴の秘蔵のグラビアフォルダ集を目の前で燃やすだけだ」
[!?]
「た……隊長!!やめて下さい!!俺があれを集めるのにどれだけ苦労したのか分かっているでしょう!?」
「だからこそだ。燃えた時のお前の顔……想像しただけでちょっと面白い」
「鬼鬼鬼鬼!!」
「これだから男子は……たかが本だろう?」
[サキ、若い男にとっては大切なものなんだよ……]
「先生まで共感しないでくださいよ。全く、教官ならこんなことは……」
[そういえば、教官って誰なの?]
「私ですよ、先生」
KEEPOUTの線を軽々とまたいで遠くからミカドが現れる。前のような武装はしていないようで、ARといつもの連邦生徒会仕様の白いコート姿だった。
「教官、お疲れ様です」
[あっ、ミカド!君だったんだね]
「お疲れさまです。休日に災難でしたね」
[いやいや、皆が無事でよかったよ]
「ですがまぁ、無事で何より。さて、SRTの小隊、総員に命令です」
ミカドが来たことで小隊全員は姿勢を正して清聴する。
「ユウタの行動についての罰則は私が直接与えます。貴方達は普段通りに訓練します」
「「「「了解!」」」」
[いいの?]
「サボり以外は模範的なSRTの行動だったと私も思います。それに、既に罰は受けているようですし」
頭に大きく多数のたんこぶが出来ているのを確認して薄く困ったようにはにかむ。
「それでは、私はこの件に関しての報告書を制作しなければならないので、これで。小隊総員、ユウタを連れて帰投して下さい。本日の訓練内容は提示されている通りに」
「「「「了解」」」」
ミカド達を見送った後、ミヤビが先生に近づく。
「先生。本日は休日の最中、私の勝手に付き合わせてしまい申し訳ございませんでした。同時に、貴方様がいなければ事件の解決には至らなかっでしょう。改めて、御礼を申し上げます」
[そんな、私の方こそミヤビに助けられたよ。君達がいなければ私は何も出来なかった。ありがとう]
「その謙虚な姿勢は先生の美徳ではあります。しかし、時にはご自分を肯定なさることも必要かと」
[ミヤビもね]
「えぇ…私もでございますね。それでは、私はお嬢様の元へ戻らなければ。先生」
ミヤビは胸元の懐中時計を確認した後、見下ろす程の身長差がある先生に対して腰を折り、胸に手を当てて別れの挨拶をする。
「……近いうちに、また会うでしょう。それまでどうか、ご壮健で」
「……ミヤビ!」
「?」
「またね!!」
一礼した彼を見送り、幕間の終わりを無事に確認した先生はシャーレへと帰っていったのだった。
〜Fin〜
次のイベントは百鬼夜行…いや、山海経もありだな…。なんて。
少なくとも三大校以外でいくつもりです。まだ構想も何もありませんが。
それでは、僅かながらお気に入り登録してくださる方も増えてきた今、さらに皆様に楽しんでもらえるように頑張ります!