先生は辛いよどこまでも ~2代目先生は苦労する~   作:その辺のホタテ

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第3話 先生、キヴォトスに着く

あれから数日が経った、離任式を済ませ正式に学校を離れた。今は電車に揺られながらお世話になった町を離れている。

 

「で、なんで貴方も一緒なんですか...」

 

おにぎりを食べている彼女、連邦生徒会長が何故か一緒に着いてきている。

 

連邦生徒会長「いや、私もキヴォトスに帰らないといけないので」

 

袋を漁りながらそう答える会長、いや食べるのはいいけど話している時ぐらい食べるの辞めたらどうだ?

 

「よく食べますね...」

 

連邦生徒会長「私は超人(・・)なので、その分エネルギーの消費が激しいんですよ」

 

「は、はぁ...」

 

自分で自分の事を超人と言って恥ずかしくないのかな、まぁそんな事気にしていても何も始まらない。今は取り敢えず体力を温存するために寝よう、向こうに着いたら忙しいだろうからな。

 

連邦生徒会長「いい景色ですねー」

 

「1面畑ですけどね」

 

連邦生徒会長「キヴォトスにはない景色なので、憧れるんですよ」

 

そうなのか...そういうものなのか...?まぁいいやさっさと寝よう、俯いて寝ようと目を閉じる。だけど、会長の食べる音がさっきから聞こえてきてなかなか寝れない。

 

「...寝れないんですけど」

 

連邦生徒会長「ん?あぁそうですか」

 

「...」

 

いや、そうですかじゃねぇぇぇぇ!!!心の中でそう叫んで今にも声に漏れそうだ。落ち着け私、素数を数えて落ち着くんだ...

 

連邦生徒会長「ふぅ、お腹いっぱいです」

 

食べ終わったのか、やっとこれで寝れる。そしてもう一度俯いて目を瞑る。日頃の疲れが一気に襲いかかってきて眠くなってくる。だけど次の瞬間、その眠気をぶち壊すような発言をする

 

連邦生徒会長「あ、そうだ」

 

連邦生徒会長「先生は恋人とか居ないんですか?」

 

「いきなりなんですか...?」

 

いきなりすぎる質問だ、それよりも寝かせてくれ。だけど彼女はしつこく聞いてくる、寝かせる気は無いようだ。

 

連邦生徒会長「ねぇー、居るんですかー?」

 

「居ないですよ!」

 

少し声を強く答える。まぁ私こと三隈遥輝は彼女いない歴=年齢なのだ。

昔からモテない訳では無いが、”ある理由”が原因で女性との付き合いが苦手なのである。

 

連邦生徒会長「以外ですねー、結構モテてると思ったんですけど」

 

「いやまぁ、モテはしますけどね...」

 

連邦生徒会長「じゃあなんで居ないんですか?」

 

結構深くまで踏み込んでくるんだな、でもその理由は答えるつもりは無い。

適当にあしらって自分は寝たい旨を伝える。

 

「あの、寝たいんですけど...」

 

連邦生徒会長「えー、退屈なので話し相手になってくださいよー」

 

仕方ない、寝かせてくれないならこっちも暇だ、付き合ってやるよ。

 

「仕方ないですね...」

 

連邦生徒会長「ありがとうございます!」

 

ニコニコと無邪気な笑顔を浮かべて感謝を伝えてくる。そしてそれから色んな話をした、気づいたら終点のキヴォトスにまであともう少しと言う所に来ていた。

 

車内アナウンス「次はー終点、キヴォトスでごさいます」

 

「あ、もうすぐで着きますね」

 

連邦生徒会長「やっと帰ってきたー」

 

そう言って背伸びをする会長、降りる準備をして何時でも降りられるようにする。そして、

 

 

 

「ついた!キヴォトス!」

 

 

 

新たなる新天地、これからお世話になる場所、新しい居場所。そんな色々な思いを寄せたキヴォトスに降り立った。

 

連邦生徒会長「それじゃ、連邦生徒会長の庁舎まで行きましょうか」

 

「わかりました」

 

 

~~~連邦生徒会長 庁舎~~~

 

リン「今までどこ行ってたんですか!!!」

 

連邦生徒会長「まぁまぁ落ち着いてリンちゃん...」

 

応接室に通されるや否や、待っていたと思われる人物から大声で問い詰められる会長。そりゃ当然だ、今まで行方不明だったんだから。

 

「あはは...」

 

リン「あ、失礼しました。初めまして」

 

「は、はじめまして...」

 

リン「連邦生徒会 首席行政官の七神リンです」

 

「新しく先生として赴任しました三隈遥輝です...」

 

そう軽くお互い自己紹介をして手続きを済ませる。そして新しい仕事場に案内される。

 

 

~~~シャーレ~~~

 

「ここが、新しい仕事場...」

 

そこはとても高いオフィスビルのような外観で”連邦捜査部S.C.H.A.L.E”と言う組織の専用建物らしい。

 

リン「どうぞこちらに」

 

エレベーターに乗って執務室のある階まで登る。登っている途中、ガラス張りの壁から見えた景色は美しい透き通った青い空と広大な都市を映し出していた。

 

 

 

リン「ようこそ、キヴォトスへ」

 

 

 

七神さんにそう言われる。私はここで先生をするのか。

 

 

~~~執務室~~~

 

リン「ここが執務室です」

 

リン「基本的にはここでデスクワークをしてもらいます」

 

「え、授業とかは無いんですか?」

 

リン「それについてですが今から詳しく説明させていただきます」

 

そう言われてソファーに座るよう促される。促されるままソファーに座り七神さんと対面する形になる。

 

リン「三隈さん...いえ、これからは先生ですね」

 

リン「先生、貴方は連邦捜査部S.C.H.A.L.E.の特別顧問です」

 

「その、連邦捜査部ってなんですか?」

 

リン「連邦捜査部とは、”先生”を顧問として、キヴォトスで暮らすあらゆる生徒の相談に応じ、同時に所属や学籍によらず不特定多数の生徒の協力を仰ぐことのできる、キヴォトスの勢力図における特異点」

 

リン「失踪前の連邦生徒会長によって付与された権限のもとに、あらゆる規約や法律による規制や罰則を免れる超法規的機関」

 

「つまり、なんだか凄い機関なんですね...」

 

リン「まぁそういう認識で構わないです」

 

「それで授業とかっていうのは...」

 

リン「先生はあくまで中立組織であるシャーレの顧問です」

 

リン「どの学園、学校にも属さない立場の為、特定の学校の授業を受け持つ事は基本無いです」

 

「え、じゃあそれは先生と呼べないんじゃ...」

 

リン「細かい事は気にしないでください」

 

なんだか凄い事になったな...でもなんだか楽そうだ。この時はそう思っていた、だけど思いの他、この肩書きというのは結構重たい物で... まぁその話はまた今度だ。

 

リン「それとこれをどうぞ」

 

「タブレット?」

 

リン「”シッテムの箱”という物です」

 

リン「起動してみてください」

 

そう言われそのシッテムの箱?とやらを持つ。そして電源を入れてみる。

そうすると青い画面が映し出され、パスワードを要求される。

 

「なんか、パスワード要求されたんですけど」

 

リン「あぁ、それについてはこのメモを」

 

茶色い封筒を差し出される。そこにはパスワードとデカデカと書かれていた。

 

「これは?」

 

リン「前任の先生が後任のあなた宛に残したパスワードの書かれたメモです」

 

リン「絶対に他の人には見せてはいけないと年を押されているので...」

 

その説明に返事をして、封筒を開ける。そうすると中には1枚のメモ用紙が入っていた。それを七神さんに見られないよう隠しながら確認する。

 

 

“……我々は望む、ジェリコの嘆きを。”

 

“……我々は覚えている、七つの古則を。”

 

 

その言葉を入力する、そうすると気づいたら半壊した教室に居た。

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