ガノタ、ティターンズに就職するってよ   作:SW好きのガノタ

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これは…ハイザック?

 

 

「アドバンスド・アレックス…!」

 

 

俺は目の前の蒼いガンダムの名前を、思わず口に出す。

その名の通り、ヘッド部分はアレックスの流用に見える。

 

 

「いい機体なんだが…如何せんピーキーでな」

 

 

俺の記憶が正しければアレックスも同じように性能を引き出すのが難しかったはずだ。

だがブルクハルトはまるで手足のようにアレックスを使っていた…!

 

 

「まあ元の性能も近代化改修で底上げされているからな」

 

 

とブルクハルトは謙遜しているが寧ろこんな化け物をよく扱えたな!?

俺の目にはその各部に増設された兵装やらトライ・シールド・ブースターも見えるんですが…

 

 

「まあ、なんだ。慣れればこいつ以外の事なんか考えられなくなるさ」

 

 

ブルクハルトこわっ… 言ってることが完全にストーカーとかの類なんだけど…

ところでさ

 

 

「あのーブルクハルト大尉。本官はまだ一度もあのMSに乗ったことが無いのでありますが…」

 

 

なんでクルーたちは一度も乗ったことが無いハイザックを俺が扱えると思った?

俺はアムロでも何でもないガノタなんですが。

 

 

「そこは…ほら、シミュレーターがあるからそれで慣れろ」

 

 

ブルクハルト大尉!? 

俺はそう叫びたくなる気持ちをなんとか抑えて、ハイザックのコクピットへ飛ぶ。

 

 

「あっ! 来ましたよ、ギャロさん!!」

 

 

メカニックと思わしき何人かがハイザックの近くをフワフワと飛んでいる。

 

 

「すまない! ここのチーフは?」

「私です!」

 

 

ハイザックのコクピットの中から一人が顔を出してこちらをのぞき込んでいる。

俺も金属の板を蹴ってコクピットまでジャンプする。

 

 

「ヨハン中尉ですね? 私はラ・グロワールのMS隊付きのギャロ技術大尉です!」

 

 

おっ、おう。

やけにハイテンションな女性メカニックに圧倒されながら、俺は会話する。

 

 

「ギャロ大尉、この機体について詳細を教え…」

「勿論です! このMSは整備チームが特殊な改造を施し…」

 

 

うん? 特殊な改造!?

俺、もしかして試作機に乗せられるの?!

 

 

「ああ、そんなに心配しなくても大丈夫です! 既にT3部隊がテスト済みですから!」

 

 

いや、だめでしょ。 

まず俺はハイザックの操縦すら怪しいよ。

 

 

「このハイザックなんですが…一応ビーム・バズーカを携行しています」

 

 

へっ? ビーム・バズーカ…?

 

 

「本来ならMLRSも搭載する仕様だった筈なのですが調達できず…」

 

 

ギャロが悔しそうに言うが俺はそれどころではない。

ビーム・バズーカを俺が撃てるのか? 運よく操縦できても助かるわけない…!

疑問やら不安な気持ちやらが俺の頭の中で生まれては消えていく。

 

 

「そんなに暗い顔しないでください! ジェネレーターの出力も上がって高性能なMSですよ!」

 

 

既にこのMSはハイザックではない。

ハイザックの皮を被った何か、だ。

 

 

「…このMSはビーム・バズーカの負荷に耐えられるんですよね?」

「理論上は、ね」

 

 

恐る恐る聞いてみて、聞かなければ良かったと後悔した。

正直、ハイザックの装甲であの大口径砲を撃てば下手なパイロットなら機体ごと吹っ飛ぶだろう。

 

 

「どうだ? このハイザックは気に入ってくれたか?」

 

 

ブルクハルトがコクピットまで来て俺に話しかける。

普通のMSに乗りたい…

 

 

「ええ。ただ、色々付け過ぎでは?」

 

 

もっと普通のやつは無いのか!

 

 

「そうかい?」

「足りないよりは良いでしょ! 出力も上がって高性能に仕上がっているし」

 

 

あっ、この艦もうダメだ。

なんでMSパイロットが皆エースという設定になってるんですか…

 

 

「ブルクハルト大尉…ハイザックの操縦経験も無いので、その、宜しければジム系統を…」

 

 

ブルクハルトが何言ってんだこいつって目でこっちを見てくる。

俺からすれば何やってんだこの艦って感じなんだが。

 

 

「ジムだ? ウチにそんなモンは無い」

 

 

もう終わりだ…

 

 

「まあ見ろ。お前のハイザックにはMLRSの代わりにウインチ・キャノンも積んである」

 

 

ああ、TRー6用のやつも積んでるのね…

俺の頭のキャパを越えているハイザック(笑)のビックリ機能に反応することもできない。

 

 

「ここの宙域はゲリラも多いからな! カッターも積んでおいた!」

 

 

ギャロが楽しげに説明してくる。

寧ろここまでやっていると、シールド・ブースターが無いことの方がおかしく思える。

 

 

「そもそも…なんでこんな機体に?」

 

 

俺は疑問をぶつける。

テストチームでもない実戦配備の部隊がここまでやるのはおかしい。

 

 

「ああ…ではここが何処か分かるか?」

「サンダーボルト宙域…一年戦争時代の激戦地…」

 

 

俺はブルクハルトの質問に答える。

ブルクハルトの意図が分からない。

 

 

「そうだ。そしてムーア小艦隊の構成員の半分以上が旧サイド4艦隊出身だ」

 

 

成程、読めてきた。

かつてこの地を守っていたサイド4艦隊の残存兵、つまり宇宙出身者が多いムーア小艦隊に本隊は興味がない。

だから自分たちで改造してやり繰りしているのか。

 

 

「…だからといってこの改造じゃ。俺では本来の性能の半分も引き出せないぞ」

 

 

こんな改造まみれのMSに乗った日にはカミーユに「死んでしまえ!」される事だろう。

 

 

「そんな筈はない。ヨハン中尉、君なら最大限の性能を引き出せる」

 

 

いや、無理でしょ。

天パでも強化人間でもない一般人の俺では。

 

 

「まあ善は急げ、だ。取り敢えずシミュレーターをやってみろ」

 

 

ブルクハルトの言葉に反論する気力すら起きず、コクピットでシミュレーターを起動する。

 

 

「最初はゲルググMからだ。段々難しさが高くなるが…行けるところまでやってみろ」

 

 

ハイザックも基本的な動かし方はジムと変わらない。

ただ、細かな制動や重心の位置などにずれがある。

 

 

「おっと!」

 

 

ハイザックの動きに慣れようと僅かにペダルを踏む。

その瞬間、改造されたブースターが一気に点火し、俺の身体をシートに押し付ける。

 

 

「なんて物を付けたんだ…!」

 

 

シミュレーターとは言え、コクピットが疑似的に揺れている。

殺人的な加速とGに耐えながら何とか目標地点まで到達した俺は途轍もない疲労感を感じていた。

 

 

「その程度でへばっていてはまだまだだぞ!」

 

 

どこかでシミュレーターを見ているブルクハルトがヤジを飛ばす。

言われなくても!

 

 

「いた!」

 

 

新型のセンサーを設置している上に、スナイパーモードも搭載している。

遠くから一直線に向かってくるゲルググなど唯の的だ。

 

 

「そこッ!」

 

 

主兵装のロング・ブレード・ライフルの光がゲルググを貫く。

シミュレーターとはいえ、何とも言えない高揚感が高まるのを俺は感じていた。

 

 

「散開しても!」

 

 

残された2機が左右に分かれて接近する。

ここからが本番だ…! 

俺は舌なめずりをしながらビーム・バズーカを構えるのだった。

 

 

 





どうも、SW好きのガノタと申します。

ハイザックに色々付けた"僕が考えたさいきょうのハイザック"です…
なんでこうなった()



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