こんだけのガスであんな動き出来るわけないだろ! 作:山崎春のご飯まつり
お待たせしました。この夏休みは多分閑話やサイドストーリーをメインに展開していくと思いますので、よろしくお願いいたします
ではどうぞ
セラスについて①
エレン
セラスについてか?ガキの頃よく見たけど、オレ自身深く関わり始めたのが特別作戦班で一緒になってからだからな。正直アイツについてまだイマイチ要領得てねぇんだ
………けど、あいつが羨ましいと思ったことは、リヴァイ班に入ってから何度もあった。
アニに仲間を殺されまくった時、何もできなかった自分に対しアイツは…ただ自分のしたいことをやった。例えそれが周りからは身勝手で許されない行為と捉えられようとも
だけどそれは、オレにはこれまで見た中で一番自由な人間に見えた。
仲間を信じたオレとは逆にアニと対峙することが分かったあの一瞬、オレはその声に安心と同時に、嫉妬しちまった。
リヴァイ班の人達の信頼の手を振り払って、自分を信じる方の手を取ったあの行動に
あの時はどうにか自分の判断を正当化しようとあれこれ幼稚な事でも考えていただろうさ。オレの判断は正しいんだって
だけど内心セラスの行動が腑に落ちちまった。それでいて何故か…いいなって思った
オレは気づいた───あれがオレの求めてた自由なのかもしれねぇって
自分の理想のために、最後まで自分を信じて進み続ける行為
あれこそが本当の自由なんじゃねぇかって
……なぁ教えてくれよセラス
何がお前をそうさせるんだ?
ミカサ
同じシガンシナ区出身で、おばさんに頼まれて薪拾いに行った時によく遭遇した子。エレンがよく見てたからいつの間にか私も脳裏に面影が残っていた。
訓練兵時代は少ないけど交流もあったし、3年間関わりはあった。だからある程度人となりというのは理解した……はずだった。
だけど私に似た突発的な覚醒と、アニと確信した上で庇う善悪の一貫性がない言動。これは私個人のセラスに対する疑問として依然心の内に残っていた。
しかし現にセラスはエレンを守った。これは変えようのない事実で、もし私が彼の立場だったら同じ事をする自信がある。
けれど私のはただの意気込みに過ぎず、それらを完遂させたのは紛れもないセラス本人だ。
ならば私は信じることでその行動に報いよう、エレンを……大切な人を守ってくれた貴方に。
そしてその身を傷つけて得た結果に、仲間として、意味を持たせるために
アルミン
セラスは僕の、大切な友人だよ
そして後ろめたさが無くなった初めての友も彼だった。
沢山助けられたし、その都度不甲斐なさや申し訳なさを感じた事もあった。だけど彼はその度に僕の事を褒めてくれるんだ
どんなに些細な事でも、僕は嬉しかった。
セラスは僕が1番嬉しい言葉を、1番欲しい時にくれるから。自虐めいた考えも、無意識に差し向けた自分への卑下た言動も、彼の言葉がそれらを否定して、認めてくれる気がして、すごく心地よかった。
お陰でエレンやミカサに対する後ろめたさも減ったし、お互いを理解して仲を深めることだって出来た。今の僕がいるのはセラスのお陰で、あれもこれも彼がいたから出来たことが多い。
だからこそ不安に思ってくる、僕は彼から貰いすぎていることに
セラスが僕を損得で見てないのは確かめなくてもわかる、彼は優しいから。それに彼は周りをよく見てるから、色んな人から好意を寄せられてるし、逆に周りを見すぎて自分を蔑ろにし過ぎている。
だから毎回…事の終わりに君と話せる機会なんて、ほとぼりが冷めた後の医務室の中ぐらいだろう。
勿論心配だよ。だけど君の……傍から見たら度が過ぎるまでの自殺行為を、僕が止めようと考えても行動に移すことはない。だって過程はどうあれ、君の行動原理は至って普通なんだから。
気づいたんだ
君が怪我をする時はいつも、近くに守るべき仲間がいる時だったことに
僕は、君を否定してまで無茶を止めるべきなのか────いや…違う。僕がすべきなのは気持ちの押し付けで彼の歩みを止めることじゃない。隣で…共に歩むこと。
そして一人にさせないよう、頼られる存在になることだ。
君のゆく道の、足でまといにはならない。
これが君への恩返しと同時に、すぐに消えてしまいそうな君を繋ぎ止める最適解だと、そう思うから。
だからセラス
些細なことでもいい、僕を頼って欲しい。
頼りっぱなしは、もう懲り懲りだからね
クリスタ
セラスが記憶として残り始めたのは、馬術訓練の時からだった。
その時の彼は何回も落ちては乗るの繰り返しをしてて、お世辞にも乗馬の適性があるとは言えなかった
結局今でも分からなかった、なんで私は彼に声をかけたのか。クリスタとしてか、それともヒストリアとしてか、はたまた両方ともか。とにかく放っておくができなかった。
そんな彼が、私の外も中もぐちゃぐちゃに乱すなんて、当時は思いもしなかったに違いない
あの時…路地裏で咄嗟に口にした拒絶の言葉を、貴方は何も言及しなかった───いや、気に留めなかったの方が正しいのかな
これから死ぬかもしれないのに、そんなのを些細なものだと思うぐらいに、私を真っ直ぐ見てくれたと思うと、じっとして居られなかった
足は勝手に動いてたし、その足は勿論彼の方に向いていた。
気づいた時には止まれなかったし、止まりたくもなかった。こんな機会も、折角の勇気も、無駄にしたくなかったから
だけど………正直怖かった、拒まれるんじゃないかって。
もしそうだったら……私はもう二度と立ち直れなかったと思ったし、二度と勇気を振り絞れないと思った。
結局セラスは…突っ撥ねたりするどころか、背中に手を回して優しく抱き留めてくれて…頭を撫でてくれて、すごく、暖かかった。
願わくば二度と手放したくないぐらいに、今までの寂しさを取り戻すように…ずっと離れたくなかった。
そんな幸せで満ちた気持ちの正体を知ったのは、ユミルに言われてからだった。
それで自分が彼に執着してるのがわかった。
……私、その時はそれでもいいって思えちゃった。
彼だけに素を見せて、彼だけに抱きしめられて、
私を見つけてくれた彼だけに捧げることが、その時の私の1番だったから。
だからセラスが医務室で寝てる時も、ずっと心配で、置いて行かれるんじゃないかって不安だったけど、彼で頭がいっぱいなのが不安ながらも凄く心地よかった。
そんな中でも、ユミルの言葉が頭から離れなかった。
ユミルの…私を思っての言葉に、見て見ぬふりができなかった。
だってユミルは、私の大切な人なんだから。
……その場に居た貴方はきっと信じてるよね。私が、ユミルに言われたことを実行できる人間だって。それが一番私らしい生き方だって。
…私、頑張るから。頑張って、本当の自分の居場所を作るから。
だから今だけ……今だけでいいの、その時が来たら絶対に自分の足で立ってみせるから
少しだけ、寄りかからせてほしい
少しだけ、私のわがままを聞いてほしい
優しいだけじゃ、わからなくなるから
不安になって、定まりきってない道がまた見えなくなるから
だから…もっと強く、壊れるぐらいにぎゅっと抱きしめて
隙間なんて残さないぐらいに、もっと、貴方を感じさせて。
今だけ貴方の一番の近くにいたいから
アニ
お節介野郎だよ。アイツは
確かに最初に接触したのは私さ…自業自得だけど、あの時は苛立ってたんだよ。
あのクソゴリラのせいで帰れなくなって、挙句燃費が良くて認知されてない女型だからって理由で面倒な役回りになって…イラつきと諦めがごちゃ混ぜになってた。
…で、偶然その場にいたセラスに八つ当たりしたり、勝手に絆されたり、もうこのままアイツの隣にいるのも悪くないなーなんて思ったり…ふふっ、今思うとあの時ほど乙女な自分はいなかったろうね
アイツもアイツでしつこかったけど、ぽっかり空いた何かを無視するには、アイツのウザさは丁度良かった。まぁいつの間にかそんな"何か"もアイツで全部埋められちゃったし、嫌悪感もなかったってことは私も私でお互い様ってことか……はっ、立つ瀬もないね
こういう所が中途半端で、戦士になり損ねたんだろうって嫌でも分かるけど……アイツを心底拒めなかった私も、故郷に帰って父さんに会いたかった私も、どっちも嫌いになれなかった
あの時だって、アイツを拒んだのに…それでもアイツは私に謝って、私の目線から考えようとしてくれた。傷つけないように理解しようとしてくれた。
それだけで十分救われたのに、あんな口説き文句言われたら…私だって乙女なんだ、そういうのに関心が無いわけじゃないんだよ
…もしあの時冷静じゃなかったら、離さず一緒に結晶化しようとまで考えてしまったぐらい、私の情緒はあの言葉でどうにかなってた
だけど今はいい。両手にあるハンカチが、アンタの存在を感じさせてくれるから。
だからもし、もしここから出る日が来るのなら、今度は絶対離さないから。
次は手だけじゃない、顔も、胴体も、四肢も、私の持つ全てでアンタを存在を感じてやるから。
だからアンタも精々私のことを忘れないことだね。
忘れたらタダじゃ置かないから
ジャン
ありゃただの馬鹿なお人好しだ
あんなこと巫山戯た芸当出来っこねぇし、やるつもりもねぇ、それぐらいアイツの行動は奇怪だってことだ。
例えそれが仲間思いの延長線だとしても
オレは贔屓で人をあまり見ねぇと思っている。ましてはアルミンみてぇな奇抜な考えもねぇし、憎悪とか理想だとか、そんな気味の悪ぃ思想に塗りつぶされたつもりもねぇ。あくまで現実的な視野だと自負してるつもりだ
だから言える、アイツは狂ってる。それでいてオレたち特定の同期に微妙に態度が変わるのが腑に落ちねぇ
他のやつ──同期で考えると上位組とユミル、ミーナ、トーマスあたり以外か?兎に角目立ってねぇ奴らには一歩引いた対応だった。
最初は媚び売りのつもりかと思ったぜ?成績の高い奴に近づくのは大体訓練のコツだとか、その地位でチヤホヤされる恩恵を自分も受けたいとか、そんなもんだからな。
けどアイツは違う。アイツは座学も実技も悪いもんはなかったし、寧ろオレがアイツとマルコに時々教わったぐらいだ。逆にオレからしたらなんでアイツが10位に入れなかったのか不思議なぐらいだぜ?
まぁ強いて言うならあの類を見ねぇ程のガスの噴かし具合だろうが………これだけでセラスっつう野郎を語るには余りにも足りなさすぎる
じゃあなんだって?んなもんオレにも分からねぇよ。だが只人より何か違ぇってのは思考に浸らなくても分かる。だから怖いんだ、その曖昧さが
俺みてぇな思ったこと口に出すような捻くれ野郎でもな、アイツが良い奴でオレたちを思ってくれてるってのは十分な程に分かる。馬だのなんだのウザい奴だが伊達に3年の仲じゃねぇからな。
だからこそ時々オレらを見てるようで見てないのが堪らなく気味わりぃんだ。
オレはお前にとって何なんだ?本当に仲間なのか?
お前のその…目も当てられない姿は、本当に仲間思いの結果として捉えていいのか?
はぁ…ったく、性に合わねぇこと考えさせやがって。次会ったら容赦しねぇからなあの死体寸前野郎が
ライナー
あぁアイツか。タメで話したことはあまりないが…時々お互いの理想像を言い合って、兵士として高め合えてると自負している
仲間思いで、頼られる存在
これがアイツの周囲から見た印象だ。兵士として、その行いには尊敬と羨望の眼差しを向けざるを得ない
だからオレも負けじと周りからの信頼を得られるよう頑張ることが出来たし、その点アイツの存在は今の兵士としてのオレを形作る重要な一つとなっていた。
だがそんな充実した兵団生活でも悩みが出来た……オレの女神、クリスタについてだ
なんだかクリスタを追っていると…日に日に隣にセラスがいる事が多くなってきたんだ。
最初はただの杞憂だと思ったさ……クリスタは誰にでも優しいからな、よく怪我するアイツを労わってるんだろう、とな
──だが違った。明らかにアイツらの距離が縮まったように見えた…あの万人に優しさを撒き散らすクリスタだぞ?何かあったに違いない。でなければあんなっ…気恥しくアイツの袖を摘むような仕草…するわけないだろ!
隣にいるユミルもユミルだ…アイツはクリスタに近づく野郎は排除するはずだ。オレもアイツも例に漏れず一緒に嫌味を言われていたはずなのにっ……なぜ何も言わず普通に話しているんだ!
くっ…オレとお前とで、何が違うんだ…なんでお前は俺が求めてたものを先に手に入れちまうんだ………はっ!いかんいかん、兵士がそんな身勝手な私情で仲間を恨むようなこと、あってはならない
───ならば…オレは、お前のようになれるよう切磋琢磨するのみだ
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セラス・アービス
アイツは危険だ。ミカサやリヴァイ兵士長同様、オレたちの始祖奪還に必ず支障をきたす人物に違いない。
戦闘力は短時間ならミカサを凌駕する実力者と見積もれる。流石のアイツでも巨人化したオレの鎧は壊せないだろうが、生身のオレじゃ正直勝算は低い。良くて道連れが関の山だろう
願わくば事故を装って処分しておきたかったが…今思えばアイツの行動はオレやベルトルトと孤立しないようにも見えた
もしや怪しまれたのか?いや有り得ない、もしそうだったら何か行動を起こす可能性が高い。
だが成績上位に入ってなかったのは?オレたちの目を欺くためか?本当にそれだけか?ならなぜだ?偶然か?ミカサみてぇな野生の本能ってやつがそうさせてるのか?くそっ…この時マルセルだったらどうする?仕掛けるか?見極めは?
…?いや、仕掛けるって…何をだ?オレは兵士だろ、兵士として仲間に……ち、違う!
お、オレは……戦士だ
戦士として、オレはアイツを!…アイツを……あ、アイツを…殺さないといけないのか?
アイツを…アイツらを、この手で仕留めるのが…本当に合っているのか?
い、いや!間違ってる筈がない…オレは戦士なんだ。戦士として、オレは責務を果たすんだ。あんなに島の悪魔に情が移るなんて有り得ないっ!
名誉マーレ人として始祖を奪還し、尊敬されるような人に…英雄に…オレは成るんだ
───だから…兵士であるお前と、対峙しなければならないんだっ……!
ベルトルト
僕としては、いい仲間だったと感じてるよ
…彼がもし本当に同じ志を持つ仲間だったら、信頼も信用も置いてたと思っている。
けどそんなの結局は理想論に過ぎないし、いずれ敵対する存在でしかないのが現実だ
僕たちがこの島に着いた時から…僕があの壁に穴を開けた時から……そう運命づけられた関係だったんだ。
僕はまだ芽生えた情に踏ん切りがつけられた。けどその作戦を考えた当のライナーには無理だった、荷が重すぎたみたいだ。
だからまるでその環境に順応するように兵士としての振る舞いが多くなって、かつてのマーレの忠誠心はなりを潜めた。
アニにも悪いことをした。僕が目立つ超大型で、かつ顔が知られてるから…未知で普通の巨人に紛れる大きさの女型を持つ彼女に重荷を背負わせすぎた。本当に申し訳ないと思っているし不甲斐なく感じるけど…それでも文句1つ言わない君の強さに僕はより惹かれたよ
だからアニ…僕には分からないよ
…なんで何時も冷静な君が、あんな顔を
セラスには君の事情とか、弱さを共感することは永遠に出来ない。彼は僕やライナーみたいに…親の為に傷ついていないのだから
なのになんで君はそっちを選ぶんだい?
なんで君は彼に惹かれるんだい?
なんで僕らじゃなくて、彼に心を開くんだい?
もしかして僕らはあくまで、仕事仲間みたいなものだったのかい?僕たちは苦楽を共にした仲じゃなかったのかい?
それとも……彼に唆された?あぁそうだそうに違いない。奴は話術に長けていたし、サシャやクリスタと一緒にいるのをよく見掛けた。
年頃の少女に効くような何かを言ってアニを騙したに違いない。あぁ…憎き悪魔の末裔が…
当時の僕らは精神的にきていた、それは認めよう。だからアニも衰弱した精神の中やられたんだろう。いつも冷静な彼女があんなに頬を赤く染めるなんて有り得ない……人に無関心な彼女がじっと目を見るなんて有り得ない……っ、男と同じ
すぐに…目を覚まさせてあげるから…待っててアニ。君の痛みを理解できるのは、
サシャ
セラスですね?すっっごくいい人です!
狩りに一緒に行った時も凄く飲み込みが早くて…あっ!それと聞いてください、彼の作る肉料理、凄く美味しいんです!
前の狩猟で偶然にも収穫がありまして…ただバレたら面倒なので2人で処理することになったんですけど、その時のセラスの手馴れた焼き方には驚かされました、しかもこれが物凄く美味しいんです!いやはや…危うく胃袋を掴まれるところでした
それと寛容な所、ですかね?
私の訛りにも嫌悪感を示しませんでしたし、訓練兵時代は温厚で優しいという印象が私の中では強かったですね。
ま、まぁ…あの1回だけで少し気になってしまう私はかなり単純な女なんですかね…
あ、今思うと私…彼が怒った姿を滅多に見ないことに気づきました。
皆とはかなり長い時間を共にしてきましたし、ある程度距離感というのが見えてきてはいたんですが……彼とは未だにこう…素を出せていないというか、合わせられてる?って感じるんです。だから皆も彼の前では素でいられる事が多いと思うんです
まぁこれらはあくまで私個人の勘ですし信憑性の欠片もないんですけど、なーんか引っかかるんですよね。
え、あ、いやっ!疑ってる訳では無いですよ!?ただそうだったら嫌だなってだけで、他意はないですからね!本当ですからね!?
コニー
バカとかチビとか言わねぇし、頼りになるからオレは結構好きだぞ。
兵団に志望した理由をアイツは笑わなかった。むしろ「自分の為に動ける勇気があるのは大事」だってよ、んなこと言われたの初めてだぜ
座学だって3科目7点のオレにアルミンやマルコと根気強く勉強を教えてくれたし、高い点取ってもジャンみてぇに見下して来ねぇからすげー気楽だったし良い奴だなって思った。
それにセラスって座学は勿論性格に難があるわけでもないし、運動神経もある方だから正直非の打ち所がないと思ってたんだけどよ…………アイツってさ、ガスの噴射がマジでヘタクソなんだよな。
なんかこう…ビューンって噴かしてブワーって飛べばいいのに、アイツはそれが出来ない。
自分にとっての当たり前ができねぇ人ってこう見えるんだなって感じた。もしかしたらセラスもこういう気持ちでオレに座学を教えてたのかもしれない。人に合わせるのって難しいんだな。
ま、お返しで訓練兵時代はよくジャンと自主練に付き合ってやったよ。オレは優しいからな
ただアイツ、訓練ではダメダメでも実戦になった途端すげーんだ。躊躇なく巨人に向かっては呆気なく倒しちまって、そんで既に次の巨人に目を向けてた。
多分あの訓練の中でも誰よりも巨人を相手に見据えてたんだろうな。訓練時代からアイツ怪我多かったし、かなり努力したのがわかった
オレもセラスを見習ってもっと頑張んねぇと巨人に呆気なく食われる、そうなると絶対母ちゃんを悲しませちまう。それだけは絶対に避けねぇと行けないからな
ミーナ
今でも生きてるのが夢を見てる気分だった
あの時巨人に掴まれて、血生臭い口臭と生暖かい息を目前に死を覚悟した。
死ぬ時は一瞬で、その時がこんなに早く来るなんて、思いもしなかった。
それでもって寂しかった。独りで…誰にも死に際を看取ってもらえずに…最期すら呆気ない人生に、不満と絶望を覚えた。
だけどセラスのおかげで…私はこうしてまた生きる事が出来た。彼のお陰で、私は生きることを許された。だから願わくば彼の隣に居たかった……けど……私にはもう…そんな勇気…絞り出せなかった。
奪還作戦で、私は再度巨人と対面した。だけど私は動けなかった、恐怖で何も考えならなかったから。
もしミカサが居なければ…私はまたあの絶望を味わう羽目になったと思うと、体から力が抜けた。
失禁もして…尊厳と同時に、恐怖を克服する勇気すらも、あの出来事で落としてしまった。
私はもう、巨人に立ち向かえない。
私は、もう彼の隣に立つ事が叶わない。
だけどそれは、安堵と不安が両立するような感覚だった。会いたいけど会いたくない、会いたくないけど会いたい。
そんな自分勝手な欲望だけが、今も尚私の中で膨張し続けている。
貴方に会いたいよ、セラス。
ユミル
あのイカれた野郎のことか。私も色んな奴の裏の顔を見てきたが…あそこまで表裏も目的も不明瞭な奴は見たことないし、当初は他の野郎同様クリスタに近づけないよう警戒してた
……私はクリスタを大切に思っている
昔の自分を見てるみたいで、蔑まれながら生きてる彼女の境遇に、哀れみと同情をもっちまった。もっと言うと、救いたかった。過去の私が欲しかった言葉で、「生きてていい」って、伝えたかった。
結局私はクソ女だった。自分も同じ経験をしたのが原因だろうが…私も、私にそんな言葉を言ってくれる奴はいなかった。だから他人に言えるなんて出来るわけなかった。只々傍で彼女の苦しむ様子を見ることしか……
いや違うな………多分、拒絶される事が怖かったんだ、私は貴方と一緒じゃないってな。
私は同族を隣に置きたかった。同じ境遇の奴と一緒にいて、勝手に安心したかった。それだけだったのかもしれねぇ
そんな自己中な妄想に浸っている最中、足を突っ込んで来たのがアイツ……セラスだった。良くも悪くもこの停滞してた妄想を壊す、気障りな野郎だった。
あの野郎は、私が言えなかったことをクリスタに言ったし、私にも言ってくれた。
そん時に「自分を大切にしろ」だの「でないとクリスタが悲しむ」だの言われたが、どの口が言ってんだかって思ったがな
勿論先を越された感じがして腹は立つが…それでクリスタが少し楽になれたならお釣りが出るぐらいだ。そのおかげで私も少し、考えを改める事が出来た
だから一先ず認めてやるよ、クリスタが認めた男としてな。
だがな…もしクリスタを泣かせるようなことをしたら…タダじゃおかねぇからな?
+α
セラスから見たキャラクター
エレン→痛覚イカレ野郎。欠損で意識保ててるの凄い
ミカサ→恐怖。マジで後ろに立たないでほしい
アルミン→賢い。ずっと頭を撫でていたい
ヒストリア→妹を持ったみたい。だけどくっつきすぎ
アニ→分かりにくい猫。もう少し感情を表に出して欲しい
ジャン→ブッフバルト。狂った感性を戻してくれる癒し
ライナー→偽善ゴリラ。お前…本当に気持ち悪いよ
ベルトルト→今世の親の仇。悪いけど仕返しはさせてもらう
コニー→面白い馬鹿。だけど案外まとも
サシャ→食い意地を張る馬鹿。餌付けが少し癖になってる
ミーナ→頭部噛み砕かれ未遂女。叩くと鳴くおもちゃ
ユミル→自己評価が低い女。少しは報われて欲しい
ちなみに主人公君が10位以内に入れなかったのはユミルとの裏取引に応じたからです。詳細はいずれサイドストーリーとして投稿します
感想評価よろです
閑話何読みたい?
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ライナーとの兵士ごっこ
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ヒストリアとの馬術訓練
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アルミンのシャウト事件
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アニとのハンカチ
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アニとの対人格闘訓練
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外伝Wall sina goodbye
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ジャンとコニーとのガス吹き訓練
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サシャとの狩猟体験
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ユミルとの秘密の取引
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リコイアンミタビの奢り飯
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リヴァイとの掃除道具発明日記
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主人公の周りからの評価+α