ハッピーエンドを目指す男の子の話   作:初心者先生

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ちょっとだけ書き方変えました
それではどうぞ!


プロローグその1

 ……我々は望む、七つの嘆きを。

我々は覚えている、ジェリコの古則を。

 

 

***************

 

 

「……私のミスでした」

 

静かに揺れる電車の中、制服の一部を血で染めた彼女は、静かに話しだした

 

「私の選択、そしてそれによって招かれたこのすべての状況」

 

「結局、この結果にたどり着いて初めて、あなたの方が正しかったことを悟るだなんて……」

 

君のせいじゃないよ

 

君を導いてあげられなかった私の責任だ

 

そんな言葉を彼女にかけようとしても、まるで金縛りにあったかのような感覚におちいり、声はおろか、指一本さえも動かせない

 

「……いまさら図々しいですが、お願いします」

 

「先生」

 

大量に出血していて痛いはずなのに、辛いはずなのに…彼女は笑みをくずさない

 

「きっと私の話は忘れてしまうでしょうが、それでも構いません」

 

この場で彼女に寄り添えられない、自分自身が嫌になる。いま彼女に寄り添えるのは、私だけだというのに

 

「何も思い出せなくても、おそらくあなたは同じ状況で、同じ選択をされるでしょうから……」

 

「ですから……大事なのは経験ではなく、選択」

 

「あなたにしかできない選択の数々」

 

あぁ、そうだ。これまでにも私は数え切れないほどの選択をしてきた。でも、私にはそれがすべてあっているとは思わない。君ではなく私が、決めたんだ

 

「責任を負うものについて、話したことがありましたね」

 

……

 

「あの時の私には理解できませんでしたが……、今なら理解できます」

 

「大人としての、責任と義務

そして、その延長線上にあった、あなたの選択」

 

「それが意味する心延えも」

 

君がたとえそれを理解して、大人になったとしても……君は私にとって、大切な生徒だ

 

「ですから、先生」

 

「私が信じられる大人である、あなたになら、この捻れて歪んだ先の終着点とは、また別の結果を……」

 

「そこへ繋がる選択肢は……きっと見つかるはずです」

 

「先生、どうか—————」

 

 

***************

 

 

「先生、起きてください」

 

「先生!!」

 

急に強くなった声に、すこし驚く

目を開けると、そこにはメガネと尖った耳が特徴的な黒髪の女性がこちらをのぞいていた

 

「……少々待っていてくださいと言いましたのに、お疲れだったみたいですね」

 

「夢でも見られていたんですか?」

 

"うん、なんだか思い出せないけど、長い夢だったよ"

 

…夢の内容は、ほとんど覚えていない

まるで、記憶にもやがかかっているかのようだ

それでもとても大切なことだったことだけは覚えている

 

「そうですか……では、しっかり目を覚まして、話を聞いてください」

 

「もう一度、あらためて今の状況を説明します」

 

"よろしく頼むよ"

 

この状況、これこの子の方が先生じゃない?

だって説明する人とそれを聞く人だよ?

それに見た目だってこの子先生っぽいし…

 

「先生、集中してください!」

 

"ハイ、ごめんなさい…"

 

余計なこと考えるのはよそう…

 

「はぁ、いいですか?私は七神リン、学園都市キヴォトスの連邦生徒会の幹部です」

 

"ほうほう"

 

「そしてあなたはおそらく、私たちがここに呼び出した先生……ですよね?」

 

"うん、そうだよ"

 

「ごめんなさい、私も先生がここに来た経緯を詳しく知らないので……」

 

少し困った表情を顔に浮かび上がらせる

まぁ、正直ここにきた経緯私にもわかんないんだけどね!

 

「ですがとりあえず、今は私についてきてください」

 

「どうしても、先生にやっていただかなければならないことがあります」

 

真面目な表情に戻ったリンはそんなことを言ってくる

やらなければならないこと?

 

"私がやらないといけないってことは結構大事なことなのかな?"

 

「はい、その通りです」

 

スタスタと歩くリンの後を追う

エレベーターの前に着くとリンは慣れた手つきでボタンを押し、ドアを開ける

 

「どうぞ、先生」

 

リンに促され、エレベーターに乗る

窓から見えた街並みは、知っているものとあまり変わらない

ビルが立ち並び、川があり、空がある

ただの、なんの変哲もない景色

なのになぜか、それがとても懐かしく感じる

 

「キヴォトスへようこそ、先生」

 

リンがそういうのと同時に、私はこの世界に祝福されたような感覚に陥った




これからは先生視点多くなると思います
自分で描いてて思ったけど雰囲気めっちゃ変わったな……
それと評価バーに色がつきましたありがとうございます!!
これからも頑張ります

次の章はどれにしますか?(どれにしろ数話挟んでからのスタートです)

  • パヴァーヌ編
  • エデン条約編
  • アビドスリゾート編
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