ハッピーエンドを目指す男の子の話   作:初心者先生

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最初だけホシノ視点です
それではどうぞ!


委員会の事情

『敵の退却を確認!並びに、カタカタヘルメット団の補給所、アジト、弾薬庫の破壊を確認しました』

 

耳につけた通信機から、アヤネちゃんのそんな声が聞こえる。

ふー、なんとか終わったね。

瓦礫が無数に飛び散っている街並みを尻目にし、そんなことを思う

 

「ん、これでしばらく大人しくなるはず」

 

「よ〜し、作戦完了。みんな、おつかれさま。それじゃあ学校に戻ろうか」

 

私はそう言うと脱力し、イツキの元に倒れ込む。そしたらいつものようにイツキは私のことを優しく抱きしめてくれた。

うへ〜、あったかい…

 

「よっ…と、ホシノおつかれ。さっきの戦闘すごかったよ」

 

「ありがとう、イツキもすごかったよ〜こう……あいつらをズバババーン!って倒してて……かっこよかった」

 

「え〜、そう言ってくれると照れる!」

 

そんな様子に痺れを切らしたのか、セリカが2人に向けて声をあげた

 

「ほらふたりとも、イチャイチャしないの!」

 

またイチャイチャしてるって言われちゃった。私は悪くないよ?イツキが私のことを甘やかしてくるのがいけない。

……………まあ甘えちゃう私も私だけどさ

 

「ほんとう、2人って仲良いですね☆いつも付き合ってるのかと勘違いしちゃいますよ〜」

 

「それも全部、イツキがヘタレなのがいけない」

 

「いやー、あのー………それはしかたないじゃん!告白はタイミングが大事なんだよ」*1

 

……私は別にいつ告白してくれてもOK出すんだけどな。もちろん、私はイツキのこと大好きだもん。だって当たり前じゃん、いつも可愛いって言ってくれるし抱きしめてくれるんだよ!まあそれ以外にもたくさん好きなところあるけどね……でも…みんなにそうしちゃう癖は直したほうがいいと思うな。そう思うと、少しイライラしてきた。ちょっとイタズラしちゃってもいいよね?

 

「イツキ、腰が痛くなってきちゃったからこのまま抱っこして帰ってぇ」

 

「え?別にいいけど…… なんかおじさんみたい

 

「……………流石の私でもおじさんって言われると悲しいよ?」

 

おじさんって……一応私も女の子だからそう言われると傷つくんだけどな…

 

「流石にデリカシーなさすぎ」

 

「ほんとよ。イツキ先輩はもう少し女の子の気持ちわかったほうがいいわ」

 

「…… やっぱ原作と全然違う…………そっか、ごめんホシノ」

 

そう言って私の頭を撫でてくる。……やっぱり許しちゃうんだよね。こういう感じで優しくされるとさ。惚れた弱みっていうのかな

 

「しかたないなー、もういいよ。それより早く帰ろ?」

 

————————————————————————————————

3人称視点です

 

「おかえりなさい。皆さん、お疲れ様でした」

 

「ただいまー」

 

戦闘を終えたみんなが、学校へと戻ってきた。ちなみにホシノはイツキに抱っこされてお昼寝をしている

 

「アヤネちゃんもオペレーターお疲れ様」

 

"……あのさ?ホシノのことはもう誰もつっこまないの?"

 

「別にいつものことなので」

 

先生は『そっかぁ』と半ば諦めたような声を出してうなずく。まあ、彼の反応が本来は正しいのだが

 

「それより、ようやくヘルメット団の件が片付きましたね。これで一息つけそうです」

 

「うん、これでやっと重要な問題に集中できる」

 

「ええ!先生のおかげで、心置きなく借金返済に取り掛かれるわ。

ありがとう先生!この恩は一生忘れないから」

 

"…………え?ちょっと待って、借金返済って何??"

 

セリカがこぼした借金返済という言葉に反応する。するとセリカは焦った様な表情をして慌てた

 

「あ!わわっ……」

 

「そ、それは……」

 

何か言いたげアヤネに対して、セリカは話を遮る

 

「待ってアヤネちゃん!それ以上は……」

 

「セリカ、俺は言ってもいいと思うよ。先生は信用できる大人だから」

 

「はぁ!?何言ってんのよ!先生だって結局部外者じゃない!」

 

「いいや?たとえ部外者だとしても、あの1週間で結構先生と一緒にいたけどすごいいい人だってことがわかったんだ。だからさ、セリカも先生のことをすこしでいいから信用してみない?」

 

「イツキの言うとおり。先生は信用していいと思う」

 

「で、でも結局先生もさっき来たばかりの大人でしょ!それにイツキ先輩ってばすごいお人よしなんだから騙されてるかもしれないじゃない!」

 

「セリカ、先生は絶対にそんなことしない」

 

「なんで……なんでそんなことが言えるのよ!」

 

「なんでって……先生は信用できる大人だから…じゃだめ?」

 

まっすぐ透き通った目で見てくるイツキに、セリカは少したじろぐ。しかし、それだけでは彼女の思いは治らなかったようで……

 

「だけど…この学校の問題は、ずっと私たちでどうにかしてきたじゃない!なのに今さら、大人が首を突っ込んでくるなんて……」

 

「私は認めない!!」

 

「セリカちゃん!?」

 

「私、様子見てきます」

 

「俺も行くよ。ホシノ起きてるでしょ?とりあえずここは任せた」

 

いつのまにか目を覚ましていたホシノに対し、そう告げた。

ホシノは眠そうに目をこすりながら頷く

そうしたらイツキは彼女を下ろしてセリカの後を追っていった

 

「………」

 

「えーとね、簡単に説明するとこの学校には借金があるんだ。まあ、ありふれた話なんだけど……」

 

「でも問題はその金額で……8億ぐらいあるんだよね」

 

「正確に言うと、7億9219万円です…」

 

「この借金はアビドス……いえ、私たち対策委員会が返済しなくてはならないものです」

 

"7億??そんな大金を君たちだけで返さないといけないの?"

 

「先生、これでも減った方なんだよー。私が一年生の頃は9億ぐらいあったからね。でも……あ、先生話長くなっちゃうけどいいかな?」

 

"うん、私は別に大丈夫だよ"

 

「ありがとね」

 

そう言ってホシノは話し出す。1年生だった時のこと、借金のこと、これまでに起きてきた様々なことを洗いざらい話してくれた

 

「……って言うわけだよ。そこで、ヘルメット団っていう厄介な問題が解決したから、これからは借金返済に全力投球できるようになったってわけ」

 

"……ごめん、一ついいかな?"

 

「別にいいけど、どうしたの?」

 

"たった2年で1億を返したってこと??"

 

「ああ、それはね……イツキが頑張ってくれたんだよ。ここアビドスに私とユメ先輩しかない無かった時は利息で手一杯だったんだけど、イツキが寝る間も惜しんで頑張ってくれたみたいでね、結構減っていったんだ」

 

でも……というホシノ。その表情は、少し辛そうだった

 

「頑張りすぎてるから心配だったんだ。そんな時にイツキがいなくなっちゃって……ほんとうに頭がおかしくなるかと思ったよ」

 

「ホシノ先輩……」

 

「ごめんね、暗い話にしちゃって。えーと、あ!そうだそうだ……先生、別に無理してここの借金返済を手伝わなくてもいいからね。正直話を聞いてくれただけでもありがたいし」

 

「そのとおり。先生は十分助けてくれた、これ以上迷惑はかからない」

 

そう言うふたりだったが、先生は微塵も考えるそぶりをせずに言った

 

"そんな話を聞いて、見捨てるほど私は薄情じゃないよ。それに、生徒のことを助けるのが先生の……大人の仕事だから!"

 

明るい様子でそう言う彼に、3人は驚きを隠せない。まさかそんなことを言ってくれるだなんて、正直かけらも思っていなかったからだ

 

「え、それって……」

 

"うん、これからはこの対策委員会の顧問として協力させてもらうよ"

 

「ほんとですか!?そ、それじゃあよろしくおねがいします、先生!」

 

「へぇ、先生も変わり者だね。こんな面倒ごとに自分から首を突っ込むなんてさ」

 

"言ったでしょ?私は生徒を助ける先生だって。あ、それと少しだけイツキへの恩返しも兼ねてるかな"

 

「恩返し?」

 

"うん、彼にはお世話になったからね。私がまだキヴォトスに来て間もない頃、少し心細かったんだけど彼が色々してくれたんだ"

 

「へーなるほど、イツキもただ遊んでたわけじゃないってことだね」

 

 

****************

 

 

 

場面は変わり、ここは空き教室。教室を出て行ったセリカはここで縮こまっている

 

「……」

 

「おっ、やっと見つけた」

 

「あ、イツキ先輩……」

 

イツキはセリカを見つけた。しかし、彼女の顔はは少しだけしょんぼりとしている

 

「となり、いい?」

 

「……」

 

ぽふっとセリカの隣に座るイツキ。彼は彼女の頭を撫でながら言った

 

「……セリカの気持ちはわかるよ。ああやって怒っちゃうのも無理ない、俺もあの状況になってたら同じことしたと思うから」

 

「……」

 

「セリカはさ、ちょっと真面目すぎると思う。アヤネもそうだけど、ほんと頑張りすぎてる。俺はホシノに言われたから気付けたけど、このままだと疲れちゃうよ?」

 

「…そんなこと私だってわかってる。でも……もっと頑張らないとアビドスは…」

 

そんなセリカの言葉を遮るようにイツキが待ったをかける

 

「第一、セリカ1人が頑張らなくていいんだよ。ほら、セリカには頼れる仲間がいるんだからさ。俺でもいいし、嫌だったらアヤネでもいい。あ、先生でもいいかも」

 

「だから!先生は信用できないんだって!!」

 

「お、元気戻ってきたじゃん!」

 

「イツキ先輩うるさい!」

 

「はいはい、まあでもセリカが信用できないんだったらそれはそれでいいと思うよ」

 

「へ?」

 

先ほど言った言葉とは真逆な言葉にセリカははてなマークを浮かべる

 

「さっきはああ言ったけど、実際セリカから見たら急に現れた変な大人だからな。無理はないよ」

 

「だったらどうするって言うの?」

 

「それはだな………」

 

イツキはニヤリと笑いながら言った

 

「いつ裏切られても大丈夫なように準備をしとけばいい。まあ先生は裏切るようなことはしないと思うけど、万が一そんなことがあってもすぐに動けるようにしとけばいいんだよ」

 

「………そういうものなの?」

 

「うん、そういうもん」

 

「…はー、なんだかこんなに考えた私がバカみたい。イツキ先輩ってなんだかんだ面倒見いいわよね」

 

その言葉に、彼はこう答えた

 

「まあ、後輩を助けるのも先輩の仕事だから!」

 

先ほどの先生の言葉と似ている。まあ、ゲームの中とはいえ一度先生をしていたんだ。少し似ていてもおかしくはないだろう

 

「ぷっ、なにそれ」

 

「そうやって笑えるなら大丈夫そうだな。ちなみに、セリカはこれからどうすんの?」

 

「んー、ひとまずみんなに謝らなくちゃ。……もちろん先生にもね」

 

「それがいいと思うよ。じゃあ俺はノノミを連れ戻してくるから先行ってて」

 

「イツキ先輩、ほんとにありがと」

 

「……ハハッ、どういたしまして」

 

 

*1
注意…タイミングは何度もあった




これからキャラクターの説明紹介していきます。第一段はこちら!

学名

アビドスミンナスキー(今春イツキ)

説明

突如キヴォトスにやってきた男の子。アビドスのみんなのことが大好きで、その中でも特にアビドスハグスキユメモドキ(次回紹介します)に好意を向けている模様。みんなを怪我させないようにと常日頃から頑張っている。真面目な時は真面目にやる



次の章はどれにしますか?(どれにしろ数話挟んでからのスタートです)

  • パヴァーヌ編
  • エデン条約編
  • アビドスリゾート編
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