ハッピーエンドを目指す男の子の話   作:初心者先生

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定例会議………と言う名のアヤネのストレスが溜まる会

 

 

「あー、ねむ……」

 

ねむくて閉じてしまいそうな目をこすりながらとある人物に連絡をかける。相手は——黒服だ

 

 

 

「もしもし」

 

『おやおや、イツキさん久しぶりですね。どうなされましたか?』

 

「なあ黒服、どうせお前ならわかると思うけど、あの弾丸のことについて知ってる?」

 

 

あの弾丸、まあつまり俺がヘルメット団から食らったアレのことだ。現在あの弾丸を喰らってから12時間が経過しているが一向にヘイローが戻る気配がない。だからどうせ作った張本人、少なくとも何かを知っているはずの黒服に電話をかけたということだ

 

 

『あの弾丸、とは……一体なんのことだかわかりませんねぇ』

 

そう白々しく答える黒服。

 

 

そりゃそうか…どうせ最初から馬鹿正直に答えてくれるなんて思わなかったし

 

 

『ですが……一つ答えるとしたらイツキさん、あなたの推測であっていますよ。まったく、こういうことに関してだけは鋭いんですから…』

 

「うるせぇ!」

 

 

まあでも鋭いというか、こいつらが作ってるもの*1を知ってるからわかっただけで、正直知らなかったら無理だったと思う…たぶん

 

いやそれよりも!いっつも一言余計だなこいつ!!

 

 

「…はあ、他にも答えてもらいたいことがたくさんあるけど……どーせ対価を要求してくるんだろ?」

 

『はい、その通りですよ。そうですね……貴方か小鳥遊ホシノさんが我々の実験に協力してくださるのなら——ブチッ』

 

ぴー、ぴー

 

やっぱ信用できないこいつ!

 

 

……でも本当にヘイロー戻んなかったらマジで困るんだよな。

………戻ること祈っとこ

 

 

******************

 

 

眩しい日差しが部屋をカンカンと照らしてくる。

場面は変わり、ここは対策委員会の教室。みんなが集まって少し真面目な雰囲気を出している。なぜみんながここに集まったのかと言うと……

 

 

「…………それでは、アビドス対策委員会の定例会議を始めます。

本日は先生にもお越しいただいたので、いつもより真面目な議論ができると思うのですが……」

 

アヤネが言ったように、定例会議をするからだ。ここの定例会議では主に、アビドスをよくするための話し合いを行っている。まあ、いつも誰かがふざけちゃうから結局いい意見が出ずに終わるけど……

 

「はーい☆」

 

「もちろん」

 

「何よ、いつもは不真面目みたいに……」

 

「うへー、よろしくね、先生」

 

" うん、よろしく"

 

「先生、会議って言ってるけどそんなに気を引き締めなくていいから」

 

"わかったよ"

 

ひと通りみんなが挨拶を終え、椅子に座る。そうすると、ホシノは膝の上に座ってきた。いつものことだし別に気にしないけど、最初の頃はツンツンしてたからこういうことしてくれなかったんだよな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれ?そう考えるともしかして今ってすごい幸せ?*2

 

「はい、みなさんそれでは議題に入ります。本日は、私たちにとって非常に重要な問題……学校の負債をどうするのかについて、具体的な方法を議論します」

 

「ご意見のある方は、挙手をお願いします!」

 

んー、意見か……まあアヤネ可哀想だし真剣に考えよう

 

「はいはーい!」

 

「はい、一年の黒見さん。お願いします」

 

「……あのさ、まず苗字で呼ぶのやめない?なんだかぎこちないんだけど」

 

「セ、セリカちゃん……でも、せっかくの会議だし………」

 

「俺はいいと思うよ、こういう時ぐらい真面目な雰囲気出しときたいし。それに先生もいるから」

 

「うへー、私もさんせ〜」

 

「ですよね!なんだか委員会っぽくて私もいいと思いまーす☆」

 

みんなが賛成の意見を出す。それにセリカは押されたようで、しぶしぶとそれに了承した

 

「ま、まあ……先輩たちがそう言うならいいけど。

………とにかく!対策委員会の会計担当としては、現在の我が校の財政状況は最悪の一歩手前と言っていいわっ!

このままじゃ廃校になっちゃう可能性もあるんだから!」

 

「たしかに」

 

 

「毎月の返済額は、利息だけで788万円!私たちも頑張って稼いではいるけど最近はとってもギリギリじゃない!それに、あと1年でイツキ先輩とホシノ先輩も卒業しちゃうし、本当にまずいわよ!」

 

「卒業してもできるだけ手伝うけど、今みたいにするのは流石に厳しーかな〜」

 

俺も頑張るけど、そもそも卒業したらどうするとか決めてないんだよなー………そうだ!先生にでもなってみよっかな、楽しそうだし

 

 

「ホシノ先輩もこう言ってるし!だからこそなんかこう、後の負担を減らすためにでっかく一発狙わないと!!」

 

「でっかくって……例えば?」

 

 

アヤネがそう言うと、セリカは待ってましたと言わんばかりにチラシを取り出した

 

あれ?そういえばセリカって……

 

 

「これこれ!街で配ってたチラシ!」

 

「これは……」

「セリカ…」

「どれどれ…

ゲルマニウム麦飯石ブレスレットであなたも一攫千金……ねぇ…」

 

 

うん、だめなやつだコレ!

 

 

「そうっ!これでガッポガッポ稼ごうよ!」

 

「……」

 

はあ、ほんとセリカって騙されやすいよな…

まあこの意見はもちろん……

「「却下/だね」」

 

「えーっ!なんでよ!?」

 

「セリカちゃん、これマルチ商法だから……」

 

「もういっそのことアビドスにいる詐欺組織全部潰すか?まあ冗談だk「賛成!」

 

そう言ってキラキラとした目でこちらを見てくるシロコ

 

いやまぁ、たしかにシロコはこういうこと好きそうだけど。それにいつも銀行強盗したいみたいなこと言ってるし()

 

「おっ、いいねーそれ。あ、そうだ!先生にも手伝ってもらえたら早く処理できるんじゃないかなー?」

 

あれ?なんだかどんどん話が大きくなってく……というか、流石に先生がこんなことしてくれるわけ……

 

"おっけー!じゃあ私が場所を調べるから、皆んながそこを襲撃するって感じでいいかな?"

 

おい嘘だろ?あんた一応先生だよな?普通は止めに入るもんじゃ……いや、この人子供みたいなとこあるしダメかも

 

「うぅ、みんなぁ……」

 

いやあのー、セリカさん??俺が言うのもなんだけど多分この人たちスカッとしたいだけですよ!

 

……ちょっとまて、それより話が脱線しすぎた!はやく戻さないとアヤネがまずい

 

「ちょっ、ほらこの話はまた後にしよ!今一応会議中だから!」

 

「はっ!ごめんねアヤネちゃん、話戻そっか」

 

「………………はい。それでは他に意見のある方はいらっしゃいますか?」

 

本当に危ない。爆発3秒前だった……

 

「はい!」

 

「はい、3年の小鳥遊委員長。ちょっと嫌な予感がしますが……」

 

「あはは、奇遇だな俺も」

 

やばい、ここらへんのことよく覚えてないけど嫌な予感しかしない

 

 

「おっほん!我が校の1番の問題は全校生徒がここにいる数人だけってことなんだよねー。

生徒の数イコール学校の力。トリニティやゲヘナみたいに、生徒数を桁違いに増やせれば、毎月のお金だけでもかなりの金額になるはずー」

 

 

「えっ、そうなんですか?」

 

 

「えーとそうだな、例えば毎月俺たちだけで600万稼いでたとするじゃん?つまり一人当たり100万ぐらい稼いでる。それで人が1人増えただけでも+100万、もっと増えれば毎月1億円とかも夢じゃないってこと」

 

 

多分こういうことだと思う。だけど、これが理論値ってだけで入ってきたやつのやる気次第で上がったり下がったりするけどな

 

 

「うんうん、そういうことー。だからまずは生徒の数を増やさなくちゃいけないと思うんだ。

そうすれば議員も選出できるし、連邦生徒会での発言権も与えられるからねー」

 

「ですが……でもどうやって………」

 

たしかに、今のは鋭い指摘だったと思う。理にもかなってるけどなぜだろう、嫌な予感しかしない

 

「そんなの簡単だよー。他校のスクールバスを拉致ればオッケー!」

「おっしゃホシノちょっと来い」

「きゃー!イツキに攫われるー!」

 

ホシノを連れ*3、廊下に向かうイツキ

 

 

「アヤネー、俺ホシノとおはなししてくるから先進めといて。すぐ戻る」

 

「あ、わかりました」

 

「それとシロコ、銀行強盗はだめだからな!」

 

「……」

 

「そんな顔してもだめだ!!」

 

上目遣いをして目をうるうるさせながらこっちをみてるが、だめなものはだめ!俺が言うのもなんだけど、現実的じゃないし

 

ガタン

 

話を終えた俺は教室のドアを閉め、廊下に出て、少し離れた場所に移動した

 

 

……よし、誰もいないな

 

 

「……で?どうしたの急に」

 

「ありゃ、ホシノわかってたんだ」

 

「まあねー、長い付き合いなんだからわかんないほうがおかしいよ。それで……やっぱりイツキのヘイローのことだよね」

 

「うん、ひとまず黒服に連絡してみたんだけど……やっぱりだめだった。何かを知ってるってことは間違い無いけど、それ以外はさっぱり」*4

 

「そっかー、たしかにあいつが正直に言ってくれるわけないもんね」

 

「そ、だから今はヘイローは戻んないって考えておいた方がいいかもしれない。もしかしたら時間経過で戻る可能性もあるけど、線は薄いかな」

 

「………」

 

少し表情を曇らせてしまった

別にホシノが悪いわけじゃないんだけどな……

 

 

「ホシノ、別に心配しなくていいよ。自分の身ぐらいは自分で守るつもり。あーでも、無理そうだったらホシノに頼るからその時はよろしく」

 

 

 

 

「………わかったよ、イツキのことは絶対に私が守るから」

 

「うん、頼むよ」

 

俺がそう言うと、ホシノはいつものゆる〜い雰囲気に戻した

 

「うへ〜、それならいいよ。ほら早くもどろー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……………よかった〜!!なんとか戻ってくれた!

こうなったホシノちょっと苦手だからほんとに助かった……

 

「うん、早く戻ろ」

 

トコトコと、ホシノを抱えて歩くイツキ

 

………ホシノ軽っ。やっぱりもっとご飯食べさせないとだめだな

そんなことを思いつつ、俺は教室のドアを開けた

 

「ただいまー、今どんな感じ…… 「水着少女団のクリスティーナで〜す♧」……へ?」

 

ドアを開けるとなぜだかわからないが、独特なポーズをして決めゼリフ?を言っているノノミの姿があった

 

いや本当に何してんの??

 

 

「あ、イツキ先輩おかえり」

 

「いやこれ何やってんの???」

 

「ん、ノノミがアイドルやりたいって言ってた」

 

そーいうことなのか?

 

「却下」

 

なんかすごい早く言ったけどなんで?アイドルに大切な人でも殺された?

 

「あらら、ホシノ先輩もだめなんですか?」

 

「なんで?ホシノ先輩なら特定のマニアに大受けしそうなのに」

 

「うへーこんな貧相な体が好きとか言っちゃう輩なんて、人間としてだめでしょー。ないよ、ないない」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………ミ゚」

 

「「「「「「あ……」」」」」」

 

言葉のナイフがイツキに襲いかかった。効果はバツグンだ!

 

「い、イツキ先輩がーーーーー!」

"……この場合って精神科かな?それとも脳神経外科?"

「言ってる場合ですか!早くイツキ先輩のメンタルを復活させないと……」

「大丈夫、イツキが変態だってことはみんな知ってる」

 

 

「グハァ!………………」

 

 

イツキに20のダメージ!赤ゲージだ!

 

「シロコ先輩何やってるんですか!?それじゃあ逆効果ですよ!」

「しくじった」

「イツキ先輩大丈夫ですよー、世界にはいろいろな人がいるんですから、それにホシノ先輩は可愛いんですしそれぐらい当然だと思いますよ!たぶん…

 

「……」

 

すこしだけ、イツキのメンタルが回復した!

 

 

「…イツキ、気にしなくて大丈夫だよ。イツキにかわいいって言ってもらえるのはすごく嬉しいから。あーでも、先生みたいな大人の人に言われたら流石に引くかな」

 

"え?"

 

先生のそんな呟きは、無情にもスルーされていった

 

「……ほんと?」

 

「うん。さっきすぐに却下って言ったのもね、イツキにだけかわいいって、大好きって言って欲しいからなんだ。別に、好きでもない人にそんなこと言われたって嬉しくないでしょ?」

 

「……」

 

「だからさ、そんなに落ち込まないで。私、イツキのそういう顔よりも、笑顔の方が好きだから!」

 

「ホシノ……」

 

やっぱり距離感おかしい……

 

 

"何度も聞いて悪いんだけどさ、これ本当に付き合ってないの?"

 

「付き合ってない………はず」

 

「うーん、実は私たちがいないところで告白してました!……って言われた方が納得できます」

 

そんなはなしをしていると、イツキのメンタルが回復したようだ。表情がいつもの感じに戻っている

 

 

「いやー、ご心配をおかけしましたー」

 

「もう大丈夫なの?」

 

「うん、慰めてもらったからだいじょーぶ!」

 

Vサインをして自分が大丈夫だと言うことを表している

 

「そっか、それならいいんだけど」

 

「そうだね……あれ?、そういえばどこまで進んでましたっけ?」

 

"えーと、たしかホシノがアイドルを却下したところぐらいだと思うよ"

 

先生の言葉にアヤネはたしかに、と頷いた

 

「そうでした。えー、他に意見のある方は……」

 

「はい」

 

イツキが手をあげた

 

「はい、3年の今春副委員長、どうぞ」

 

「えーと、単刀直入に言うけどアビドスって魅力的な場所ないじゃん?」

 

「まあそうね……あるものと言ったら砂と借金ぐらいだもの………」

 

「うん、だから自分たちでそんな場所を作っちゃおうって言う話」

 

「自分たちで…?」

 

「アイドルでもやるんですか!」

 

「んー、そうだなー……。昔やってた砂祭りでもやろーかなって思うんだけど」

 

「!」

 

この中でホシノだけが反応をした。それは、かつてユメ先輩が言っていたのと同じような言葉だから

 

「あ、砂祭りって言うのはまだオアシスが枯れてなかった頃にやってた祭りなんだけど……」

 

「結構賑わってたらしいんだよねー。夏祭りの屋台みたいなのがたくさんあって観光にはちょうどいいと思うよ。それにもしかしたら別のところに行っちゃった人たちも戻ってくるかもしれないしね」

 

「たしかに良さそうですけど……そんなことをできる予算うちには………」

 

「それなら心配しなくていいよ」

 

「ん?何か策でもあるの?」

 

「ああ、俺が睡眠時間を削って働けば——-「却下」

 

えぇ……なんかまずいこと言った?

 

「………はあーー、途中までは良さそうだったのに…」

 

「やっぱりイツキ先輩ってちょっと頭おかしいですよね」

 

 

「あのう……、そろそろ結論を………」

 

アヤネが結論を急かす。会議をしてからもうすでに30分以上経過している、それも当然だろう

 

 

「それじゃあー、先生に任せちゃえば?せんせー、これまでの意見でやるならどれがいい?」

 

ホシノがそう言ったあと、先生は少し迷うようなそぶりを見せてこう言った

 

"アイドルにしよう!プロデューサーは私がするから!"

 

「あははー!じゃあそれで決まりだー!!」

 

「きゃあ〜!楽しそうです☆」

 

「ほ、ほんとに?というかなんでイツキ先輩下向いてるの?」

 

……終わった、絶対アヤネがむりだこれ…………

 

「………い…」

 

「?」

 

3、2、1……

 

 

「いい加減にしてください!!!!!」

 

あはは、アヤネのちゃぶ台返しだー()

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、みんなはアヤネにたっぷりと説教された

*1
ヘイローを破壊する爆弾

*2
イエス!

*3
お姫様抱っこ

*4
イツキは黒服と交流があることをホシノに言ってあります




ここまで読んでくれてありがとうございました

次の章はどれにしますか?(どれにしろ数話挟んでからのスタートです)

  • パヴァーヌ編
  • エデン条約編
  • アビドスリゾート編
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