便利屋68視点
「さぁて、どうしましょうか……」
はっきり言ってまずい……
あの煙幕からの奇襲で傭兵の4分の1が持っていかれた。今のところは一応ハルカやムツキ、カヨコのおかげで拮抗状態に持ち込めているけれど時間の問題ね
『少し見てきたけどさ、あのピンク髪の子……相当やばいよ』
『あっち側には先生の指揮があるとしても、あの強さは異常だと思う。正直、ヒナクラスの実力者だと思ったほうがいいかも』
やっぱりそうよね…煙幕の動きから場所を予測して撃とうとしたけど、移動……というか行動が早すぎて撃とうに撃てなかった。立ち回りから見ても、そう考えるのは自然ね
『ど、どうしましょうか!?』
「……ひとまず煙幕の外に出て待機、明けてから状況を確認するわ」
『『『りょうかい/です!』』』
今のうちに考えておかないと……
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「ハルカ!!」
ハルカがホシノによってやられてしまった
気絶はしていなかったと思うけど、ダメージを喰らっていることにかわりはない
「ッ!」
その2人の周りにシールドが展開され、ハルカは完全に隔離される
「ムツキ、カヨコ!シールドを破壊できるかしら?」
『んー、難しそう……』
『私たちじゃ火力が足りない。申し訳ないけど、社長…前に来て』
「わかったわ!今すぐ向k……『おっ、できたできた』……!?」
私、ムツキ、カヨコ、ハルカではない第三者が通話に入り込んできた。
何者かはわからない。だが、状況から見てアビドス側の誰かだと思って良さそうだろう
『おやおやぁ?きみはまさか……』
『まあ、わかってるとは思うけど一応自己紹介させてくれ。俺はアビドス高等学校の今春イツキ。おまえらの通信の周波数に合わせて会話に入らせてもらった、これで通信は実質無意味になったけど……どうする?』
………ほんとう、戦いにくいわね。さっきからずっと相手の掌の上で踊らされてる。でも、策がないわけじゃない!インカム自体は使えるから、アレを使える…
「ムツキ、カヨコ…アレを使うわよ」
『えっ!?アレってまさか……』
『ん、アレって?オシエテオシエテー()』
「言うわけないでしょ!?」
『ちぇっ』
何そんな残念そうな声出してるの!?敵に聞かれてるのに言うわけないでしょ!
『でもまさか、アルちゃんがカッコつけてみんなに教えてたアレを使うことになるとは思わなかったなー』
「別にいいじゃない、どっちにしろ使えるんだから!ほら、それよりも早く渡しておいたアレを出して!」
私はハルカのところに向かいつつ胸ポケットから例のアレ……上杉暗号*1の暗号表を取り出す
見た目はこんな感じ
{IMG219149}
「えーと、35431227411147!」*2
『うんうん、なるほどねー。りょーかーい』
『これって、もしかしなくても暗号かあ……』
よし、声を聞いてる限りこの暗号は知らないようね!このままばれちゃいけないことはこれで話しましょう!!
『イツキ……って言ったけ?もう通信に入り込む意味ないよ。だからやめれば?』
『んー、たしかに。でも一つだけ言っておきたいことがあるんだ』
『なになに?』
言っておきたいこと……ラーメンを奢ってくれたのにこんなことをした私たちに対しての不満かしら?でも、仕事だし……って、いやいや!何考えてるのよ!アウトローだったらこんなこと思わないわ、余計なこと考えちゃダメよ、陸八魔アル……よし、別に何言われてもどうということはないわ!!
そうやって彼女が心の準備をする中で、彼は”言っておきたいこと”を語り出した
『………俺は別にお前らのことが嫌いじゃない、むしろ仲良くしたいと思ってる。だからさ、また柴関ラーメンに来てくれないか?あ、今度はしっかりお金を持ってきてくれ!俺もそこまで余裕あるわけじゃないから』
『『「……へ?』』」
どんな表情をしているかわからないが、楽しそうに話す彼の話を聞き、3人の口から腑抜けた声が漏れ出てしまう。
『ん?どうした?』
『……いやぁ、てっきり恩を仇で返した私たちに対する恨みつらみが言われると思ってたから……』
ムツキが言った言葉、それが3人の本音だ。思っていた言葉とは真逆で、少し混乱している
『いやいや、そっちも仕事なんだろ?そしたらしかないじゃん。あれ?アヤネどうし……あっやべ、ホシノのこと忘れてた!ごめんそれじゃまた!!』
そう言い残して、通信から彼の声が消えた。……なんか、嵐のように急に来てさって行ったわね……
『……うん、とりあえず今はやることをやろう』
「……えぇ、そうね」
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「何やってんだホシノ!?」
アヤネに呼ばれ、便利屋68との通信を切り、状況を確認したイツキが言った
「はあ……ようやくもどってきましたね………」
ちなみに、通信を探知するための機械がイツキの部屋にあったため彼はそこに移動していたところ、アヤネに呼ばれたという
"君があっちの通信を探知してる途中で、ホシノが少しやらかしちゃってね。私たちが止めようとしたんだけど、聞く耳を持ってくれなくて……だからお願いできるかい、イツキ?"
ホシノも普段は人の話を聞かないようなやつじゃない。つまり、よほど彼女の精神が追い込まれている……ということだ。
それがなぜだかはまあ…わかるだろう。
「……わかった。俺のせいでもあるし、なんとかする」
机に置いておいた通信機を手に取り、耳につける
ひとまずは、ホシノにこれをやめさせるのが最優先。もしかしたら人質をとるというホシノの作戦かもしれないが、流石に様子がおかしいんだから声をかける他ない
「あー、あー、ホシノ聞こえてる?」
問いかけるが、応答はない。彼女の様子も確認したいけどシールドによって姿さえ見えない
それならば……と、イツキは大声を出した
「ホシノー!!!!!!!」
『……うへっ、イツキ?』
「よかった、聞こえてんじゃん」
ようやっと、問いかけに反応してくれた。まったく、どんだけ集中してたんだか……でもこれでなんとかなる!
「さっ、ホシノ……君は一体何をしていたんだい?」
『えっいや……あの……それは……………」
明らかに動揺を隠せていない。怒られるのかと思ってるのだろうか?
「…………はあ、一旦話は後にしよう。今は戦ってる最中だから。おーけー?」
『おーけー……………ドンッ!!!…!?』
インカム越しだが、鈍く鋭い音とガラスの割れるような音が耳に迸る。イツキはすこし、ほんの一瞬だけ目を離していたドローンの画像を確認を取った
(シールドが破られた?あの中で壊せるのは……やっぱアルか!くっそ………)
ドローンから表示される映像には後ろにいたはずのアルが前に出てきてシールドを破壊している姿と、ムツキが囮をしながらカヨコがハルカを回収している姿があった
「ホシノ、いったん下がれ!」
『りょうっ、かい!』
ムツキから攻撃されるがさすがはホシノと言ったところか、全てを防ぎ切った
そして少し後ろへ下がり、距離をとったその瞬間—
キーンコーンカーンコーン
「あ、定時だ」
傭兵の中の誰かからかそんなことを呟いた。それを境に、彼女たちはこの後のことを話しながら退却……もとい退勤していった
「じゃ、私たちはこれで」
「え、ええっ!?ちょっと待って!帰っちゃダメよ!!」
『………傭兵たち、退却していきます』
少し困惑しながらも、冷静に状況を伝える。そこで戦場に残ったのはアビドスと便利屋68のみ、明らかにあちらが不利な状況だ。元々厳しかったのに傭兵までいなくなってしまえば相当きついはず。
…………と思ったら、こそこそと話をしたあとにアルが『これで終わったと思わないことね!アビドス!!』と、三流悪役のようなセリフを言って撤退した
「待って……!あ、行っちゃいました……」
「ん、逃げ足だけは速い」
「あっという間に見えなくなったわね」
『ひとまず、いなくなりましたね……一体何が起きてるんでしょうか………』
アヤネは再び困惑の声を上げた。何故彼女たちは急に退却していったのか、便利屋68が襲ってきたのかなど……わからないことがたくさんある
「まあ、少しずつ調べるとしようよ。まずは社長のアルって子から洗ってみたら。なにか出てくるよ、きっと」
"たしかにね。私も少し調べてみるよ"
『…………わかりました。とりあえずみなさん、戻ってきてください』
すごい設定とか色々ガバッガバです
次の章はどれにしますか?(どれにしろ数話挟んでからのスタートです)
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パヴァーヌ編
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エデン条約編
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アビドスリゾート編