今度はキヴォトス転移
……私のミスでした。
私の選択、それによって招かれたこのすべての状況。
結局、この結果に辿り着いて初めて、あなたの方が正しかったことを悟るだなんて
……今更図々しいですがお願いします。
創一先生
きっと私の話は忘れてしまうでしょうが、それでも構いません。
…何も思い出せなくても、恐らくあなたは同じ状況で同じ選択をされるでしょうから――
ですから……大事なのは経験ではなく、選択――あなたにしか出来ない選択の数々
……責任を負う者について話した事がありましたね。あの時の私には分かりませんでしたが……今なら理解できます
ですから先生――私が信じられる人である貴方になら、数多の苦難を乗り越え、選択を行い、自らの望む未来を手に入れたあなたなら、この捻れて歪んだ終着点とはまた別の結果を…。そこへ繋がる選択肢は、きっと見つかるはずです。
だからどうか…先生……
17歳の時に俺は交通事故に逢い、異世界であるグランバハマルへと転移してしまった。そして様々な出来事や苦難を乗り越え、ついに帰還することが出来た。そんな俺だったんだが…
「ようこそ、連邦捜査部 シャーレへ」
何故か、また異世界に行く羽目になったのだ、先生として
異世界から帰還し、社会復帰と再開した陽介さんや彼の甥のたかふみくんとYou〇ubeの動画を作ったりしていたある日、会社から内定を受け、案内された部屋に入った途端視界が暗転し気がついたらどこか分からないオフィスのような場所に着いていた。暗転した時に何かあった気がするがなんだったんだろうか?
「起きて下さい――先生!!」
「ファッ!」
目が覚めるとそこは先程入った建物とは全く違う構造のオフィスだった。そして目の前にいるのはメガネをつけ、白いコートを羽織った濡れた黒髪に青いメッシュのロングヘアーなエルフ耳の美人、そして頭に浮かぶ天使の輪っか、
「あの、すみませんここはどこですか?」
「どうやら、混乱していらっしゃるようですね、私は七神リン、学園都市 『キヴォトス』連邦生徒会の幹部です」
キヴォトス?どこかで聞いたような気がするが少なくとも地球にそんなものはないはずだし、また異世界か?
「そしてあなたはおそらく、私たちがここに呼び出した先生……のようですが。」
「俺は、黒木創一だ、さっき俺の事を先生って呼ばなかったか?教員免許を持った覚えは無いぞ?あとなんで疑問形?」
目覚めた後それなりに資格は取ったが教員免許はない、そもそも俺が何を教えるっていうんだ
「……ああ。推測形でお話したのは、私も先生がここに来た経緯を詳しく知らないからです。それに先生といっても役割は先生の考えているそれとはおそらく違います、説明は後で致しますのでついてきてください」
「早速仕事か、それともガイダンスか?」
「いえ、端的に言えば、学園都市の命運をかけた大事なこと……ということにしておきましょう。」
「化物退治か?そういうのは得意だぜ」
「御冗談を、ちがいます」
そういってついていった先にあるエレベーターを降りるとエレベーター内から外の景色を一望することが出来た。
「改めて、『キヴォトス』へようこそ。先生」
そこに広がる景色は圧巻の一言に尽きる。透き通った青空にはわっかのようなものがいくつも浮かび上がっている。ビル群はおそらく夜なら百万ドルの夜景のようになるほど圧巻された。そして広がる景色には地平線が見えるほど広大な土地が一面広がっていた。中世ヨーロッパのようだったグランバハマルとは違いキヴォトスは近未来的だった。
「キヴォトスは数千の学園が集まってできてきる巨大な学園都市です。これから先生が働くところでもあります」
へー、数戦もの学園…数千!どれだけかよ、でもこれでここが異世界ってことが分かった。地球にそんなもんはねーよ
「きっと先生がいらしゃったところとはいろいろなことが違っていて、最初は慣れるのに苦労するかもしれませんが」
「いきなり常識外のところに来るのは初めてじゃないし言葉も通じる、だから安心しろ」
出会ってすぐ迫害してこないしね
「頼もしいです、それなら心配しなくてもいいでしょう。あの連邦生徒会長がお選びになった方ですからね。」
連邦生徒会長?こいつの上司か?
そしてロビーに着いた時、四人の人影がこちらにやってきた。
「見つけたわ、待ってたわよ!連邦生徒会長を呼んできて!!……うん?隣の大人の方は?」
「首席代行官お待ちしておりました」
「連邦生徒会長に会いに来ました。風紀委員長が、今の状況について納得のいく回答を要求されています。」
そういってきた少女たちは聖徳太子を相手にしているかのように一気に話しかけてきた。みんなそろいもそろってグランバハマルにいてもおかしくないほど美人だ。ゴブリンの亜種扱いされないのはうれしいなぁ…
「あぁ……面倒な人たちにつかまってしまいましたね」
「リン、思っても口に出すなよ、火に油注ぐことになるぞ」
「こんにちは、各学園から態々ここまで訪問してくださった生徒会、風紀委員会、その他時間を持て余している皆さん――こんな暇そ……大事な方々がここを訪ねてきた理由は、よく分かってます」
「今、学園都市に起きてる混乱の責任を問う為に…でしょう?」
「だから言い方ぁ!」
こいつ、口下手にもほどがあるぞ…本心で言ってんのか、だとしたらあの陽介さん追っかけまわしてたツンデレエルフよりやべぇ
「そこまで分かってるなら何とかしなさいよ!連邦生徒会なんでしょ!?幾千もの学園自治区が混乱に陥ってるのよ?!この前なんか、うちの学校の風力発電所がシャットダウンしたんだから!!」
「連邦矯正局で停学中の生徒たちについて、一部が脱出したという情報もありました」
「スケバンのような不良達が、登校中にウチの生徒たちを襲う頻度も、最近急激になりました。治安の維持が難しくなっています」
「戦車やヘリコプターなど、出所の分からない武器の不法流通も2000%以上増加しました。これでは正常な学園生活に支障が生じてしまいます」
「今なんつった、2000%?いかれてんのか」
「こんな状況で連邦生徒会長は何をしているの!?どうして何週間も姿を見せないの?!今すぐ合わせて!」
なんか自分のところの問題を中央機関だからといって責任転嫁しているような気がするけどそれ指摘したらリンの二の舞になりそうだからやめとこう、無責任な発言で磔にされたくない。
「連邦生徒会長は今、席におりません――正直に言いますと、行方不明になりました」
その言葉を聞いた途端彼女たちは絶句した。どんな人物かは見当がつかないが、すごい人だったんだろう、アリシアたちを思い出した。そんな頼れる絶対的なトップの不在、組織としてはワンマンっチームっぽい連邦生徒会にとっては大打撃だろう。
「結論から言うと『サンクトゥムタワー』の最終管理者がいなくなった為、今の連邦生徒会は行政制御権を失った状態です。認証を迂回できる方法を探しておりましたが…先程まで、そのような方法は見つかっておりませんでした」
「それでは…今は方法があると言うことですか、主席行政官?」
「はい…この先生こそが、フィクサーになってくれるはずです」
「「「「!!!」」」」
「この方が?」
「大体事情は把握した」
そのサンクトゥムタワーの制御権は連邦生徒会長が俺に任せたとみていいだろう
「ちょっと待って!そう言えばこの先生は一体どなた?どうしてここにいるの??」
「成る程…主席行政官の隣にいる方が見慣れないので…キヴォトスではない所から来たのでは…と見解はしておりましたが、先生だったのですね…」
「はい、これからキヴォトスの先生として働く方であり、連邦生徒会長が特別に指名した人です」
「行方不明になった連邦生徒会長が氏名…?ますますこんがらがってきたじゃないの…」
「えっと、これから先活動する黒木創一です、よろしく」
「私はえっと、ミレニアムサイエンススクールのセミナーを務めてます…って、挨拶してる場合じゃないんだけど!」
「そのうるさい方は気にしなくていいです。続けますと…」
「誰がうるさいって!?わ、私は早瀬ユウカ!覚えておいてください、先生!」
「よろしく、それとリンがすまない、代わりに謝罪する」
リンはおそらく堅物すぎて人づきあいが苦手になったタイプだ、俺の感がそう言っている。
「……先生は元々、連邦生徒会長が立ち上げた、ある部活の担当顧問としてこちらに来ることになりました」
だからリン、会話をぶった切るな
「連邦捜査部――『シャーレ』、単なる部活ではなく、一種の超法規的機関。連邦組織のため、キヴォトスに存在する全ての学園の生徒達を、制限なく加入させることすらも可能で、各学園の自治区で制約無しに戦闘活動を行うことさえ可能です。なぜこれだけの権限を持つ機関を、連邦生徒会長が作ったのかはわかりませんが・・・シャーレの部室は、ここから 約30km 離れた外郭地区にあります。今は殆ど何もない建物ですが…連邦生徒会の命令で、そこの地下にある『とある物』を持ち込んでいます――先生をそこへお連れしなくてはなりません」
「モモカ、シャーレの部室に直行するヘリが必要なんだけど…」
通信機器で連絡を取ろうとするリン、彼女の前にホログラム?があらわれピンク髪の少女が現れる。
『シャーレの部室?……ああ、外郭地区のこと?そこ、今大騒ぎだけど??』
「大騒ぎ?」
『矯正局を脱出した停学中の生徒が騒ぎを起こしたの。そこは今戦場になってるよ。連邦生徒会に恨みを抱いて、地域の不良たちを先頭に周りを焼け野原にしてるみたいなの。巡航戦車までどっかから手に入れたみたいだよ?』
おいまて、戦車⁉学生が戦車に乗って焼野原って情報量の暴力すぎるわ、世紀末都市かよ、北〇の拳じゃねぇんだぞ
『それでどうやら連邦生徒会所有のシャーレの建物を占拠しようとしてるらしいの。まるでそこに何か大事なものでもあるみたいな動きだけど?』
「情報抜けすぎじゃね?内通者いるじゃん」
『まあでも、もうとっくに滅茶苦茶な場所なんだから、別に大したコトな…あっ!先輩、お昼ご飯のデリバリーが来たから、また連絡するね!ホイじゃ、通信切るね〜』
そういって通話が切られた、こんなじょうきょうであデリバリーはやっているのだろうか?
「どうする、あいつに説教をデリバリーする暇はなさそうだぞ」
「そう……ですね。問題が発生してしまいましたが…大したことでは有りません…」
チラ…と横目を見遣ると、四人の顔色が変わる。リンは口角を釣り上げ、ある考えを閃いたようだ。嫌な予感がするが気のせいではない、出会って数分だが直感でわかる。
「丁度ここに、各学園を代表する、立派で暇そうな方々がいるので…私は心強いです」
「…え?」
「キヴォトス正常化のため、暇を持て余した皆さんの力が今、切実に必要です。行きましょう」
そういってリンは歩いて行った。
「…うん、リンがすまない、でも人員がこちらも足りてないのは事実だ、だからこちらに責任全部ポイ投げしたところで事態が悪化するのが目に見えてわかる。頼るべきところが機能してないから心に余裕がないのはわかる、でもここでじっと待ってたら何も良いことが起こらない、ピンチはチャンス、君達の役はひたすら逃げまどう一般民衆か?違うだろ、虫のいい話かもしれないがきっと連邦生徒会長に頼りっぱなしだったからこのざまなんだ、変わるのは今しかなぇんだよ」
「そ、それは…」
「さぁ、手始めにキヴォトスを救おうじゃないか」
「先生、あなたは一体…何者なんですか?」
「俺?そうだな…
只の先生だよ、異世界帰りの」
こうして俺は数か月ぶりに戦場へと足を踏み入れることになったのだ。
先生
名前は黒木 創一
17歳の時に交通事故に遭いグランバハマルへ転移、その後異世界おじさんに出会い7年の歳月をかけ帰還を果たす。
24歳で、様々なジャンルのサブカルに明るい、その中でも特撮が好き。それなりに感がいい、原作先生とは違いクソボケではない
転移ボーナスについては次回
過去話最初にするのは
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チュートリアル組
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リン、モモカ、アユム
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両方同時