異世界先生   作:とある肉詰め

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魔法出ます…少しだけ


シッテムの箱

快進撃を見せた俺たち一行は、目的地であるビルに着いた。

「ここが目的の物があるところか、『とある物』ってのが分かんねぇから待機か?昔みたいに変にいじってトラップ作動されたら困るしな」

 

過去に隠しアイテムを探そうとあちこち触りすぎてダンジョンのゴールにあるすべてのトラップを陽介が作動させてしまい悲惨な目にあっているせいで見知らぬ部屋を漁ることに若干のトラウマがあるのだ。

 

「う〜ん…。シャーレを占領したは良いものの、例の者がなんなのか、まったく分かりませんね」

 

そうこうしているうちに誰かの声が聞こえてきた。声の方を見てみるとそこには狐の仮面をつけ、黒い狐の耳と尾が生え、黒地の着物ドレスのような制服の少女がいた。

 

状況から察するに彼女が『厄災の狐』こと狐坂ワカモだろう、即座に戦闘に移れるよう気を引き締めなおす。

思いだすのはグランバハマルでの日々、毎日のように命の危機が襲い掛かる理不尽を具現化したような、陽介さんと出会う前の日々を、出会った後にエルフに追い掛け回されて休息のために息を殺しながら潜んだあの緊張感を、一つ退ければ十襲い掛かってくる戦場の緊張感を。

 

そう覚悟を決め、彼女に話しかけると

「ねぇ君、ここは君みたいな子は来ちゃいけないとこなんだけど」

 

「……」

 

「固まった、なんか顔真っ赤にしてるし、キレたか?」

 

うろたえるよう態度をとり、顔を赤らめており、そんな状況から対話は不可能と断定し光剣を出そうとしたとき…

 

「し、し……失礼したしましたー!!」

 

彼女は逃走を図ろうとした、だがしかしそこで逃がす俺ではない

 

「させるか縛動拘鎖(レグスウルドスタッカ)

 

「はうっ!」

 

すかさず彼女の動きをを拘束魔法で止める。

 

「な、なんですの⁉これは!」

 

「悪いけど少し縛らせてもらった。」

 

「あ、あうう…」

 

おや、これはどこかで見たことがあるぞ…具多的には陽介さん周りの女性関係で、まさか一目惚れした?ナイナイそんなこと。こんなゴブリン顔で*1

 

「おーい、熱でもあるのか?」

 

「ち…近いですぅ…」

 

ふーん、マジかよ(驚愕)まさかそんな奴がいるなんて思いもしなかった。

 

「先生、ご無事ですか…って何なんですかこれは?」

 

そんな時、リンがやってきた。

 

「遅かったねリン、この子がもしかしてワカモっていう子?」

 

「ええ、もしや先生がこれを?」

 

「あったらすぐ逃げだしたからね、少し縛らせてもらった」

 

「そ、そうですか…この鎖は一体どこから?」

 

「いっても信じてくれなさそうだし秘密ってことで」

 

「え、ええ…」

 

そんなこんなでワカモはなにをやろうにも拘束魔法で完全に封じられているので、立つことすらできないワカモは後にするとして目的の物を回収しに行った。

 

「先生こちらです、受け取ってください」

 

そういって俺に渡したものはタブレット端末だった。

 

「このタブレット?何か重要な情報があるのか」

 

「これが、連邦生徒会長が先生に残したもの。『シッテムの箱』です」

 

「これが例の物って訳か」

 

「はい、ですが製造会社も、OSも、システム構造も、どうやって動いているのかも、何もかも解明できませんでした。ただわかることはこれは先生と連邦生徒会長しか使えないということだけです」

 

なるほど、創作物でアーティファクトやオーパーツと呼ばれるようなものか、このタブレットを連邦生徒会長が残したっていうのならこうなることは想定済みってことか。未来予知能力者か?

 

「んで、これをどうすればいいんだ?」

 

「連邦生徒会長は、この『シッテムの箱』は先生のもので、先生がこれで失われたサンクトゥムタワーの制御権を回復させられるはずだとおっしゃっていました」

 

なるほどねぇ、起動方法は何だっておや?パスワード形式か…パスワード何て、うん?なぜかわかる…だと⁉どうなってんだ、指が画面に吸い込まれるように、そして踊るように動きやがる!

 

 ――我々は望む、七つの嘆きを。

 

 ――我々は覚えている、ジェリコの古則を。

 

そうしたとたん画面は動き出した。そして次の瞬間、自分の景色が変わった。

俺のよく知る学校の教室、だが一部が破壊されそこから海が見える。罠だったのか?総当たりを警戒しながら前を見ると小柄な水色の髪の女の子が机に突っ伏して眠っていた。

 

「むにゃ……カステラにはぁ……いちごミルクより……バナナミルクのほうが……」

 

寝ているみたいだ、罠か?*2とりあえず肩を揺すって声をかけるか。

 

「おーい、敵か?味方か?」

 

「むにゃ…あれ、あれれっ?あれ!?この空間に入ってきたということは…ま、まさか――黒木創一先生!?」

 

「そうだけどなんで俺の名前知ってんだ?」

 

「そうだ!まずは自己紹介からですね!私はアロナ!このシッテムの箱に常駐しているシステム管理者であり、メインOS、そしてこれから先生をアシスタントする秘書です」

 

スマホに搭載されているAIみたいなもんか

 

「それにしても…やっと、やっと会うことができました!!先生が来るまで、私!ここで、ずっとずうぅ〜〜〜っっと!先生のこと待ってましたよ!!」

 

やはり連邦生徒会長が仕組んだものか、未来予知能力者説濃厚か?

そして某有名宇宙人映画の様に指紋認証をした後、本題に入った。

 

「アロナ、サンクトゥムタワーの制御権をどうにかしたいんだけどできるかな?」

 

「任せてください!…できました。制御権はどうしますか?」

 

「はやっ!それを連邦生徒会に返してやってくれない?」

 

俺にはどうしようも糞もないしね

 

「わかりました!このアロナちゃんにお任せください!」

 

そうして制御権を取り戻すという目的は達成できた。しかしそれは始まりに過ぎないのである。

*1
彼の顔はキヴォトスや日本では上の中の下くらいはありイケメンよりの顔です。グランバハマルがとち狂っているだけです。

*2
なんでも罠と疑ってしまう哀れなグランバハマル帰還者の図




Q. なんでワカモは創一に一目惚れしたの?グランバハマルでも人間扱いされるのはギリギリだったのに
A. 顔が好みのドストライクだったから+何かしらオーラ(覇気的なもの)を感じたから

ワカモどうしよう…

過去話最初にするのは

  • チュートリアル組
  • リン、モモカ、アユム
  • 両方同時
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