超古代の施し系TSオリ主の話   作:全手動創作Bot

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ゲーム都合にそれっぽい理由付けする説明回です


ゲーム的な都合とは

 FGOはカード選出型のターン制コマンドバトルだった。

 謎丸でもそんなネタがあったが、それが現実になるとどうなるのか。

 

 「エミヤ、バスター。クー・フーリン、クイック!」

 

 エミヤの矢とともにマスターの指示とバフが飛ぶ。

 視線の先ではシミュレーターが生み出した模造サーヴァントと戦う二人の姿。

 

 「ザヴァング、クー・フーリンに第一、続けて第二スキル発動! あとバスター強化!」

 「了解しました。神秘創出、無辜の怪物発動」

 

 「いいタイミングだぜ! ゲイ・ボルグッ!! そら、ザヴァング追撃入れろ!」

 

 エミヤにバスターコマンドを切って5秒と経たないうちに、クー・フーリンが宝具を放つ。そんなハイペースで戦況はめまぐるしく変化する。

 いうまでもなくサーヴァントは自己判断でスキルや宝具を使うし、攻撃なんて指示するまでもなく普通に殴り掛かかっていく。実際のところこれはAI付きアクティブタイムバトルなのだが、一つのコマンドに割ける時間は1秒を切る。加えて指示に対して行動の前後も起こるし、敵の挙動によっては中断せざるを得ない場合もある。

 戦況を把握し、先の盤面を予測し、動いた先に当たるように強化を乗せる。それがマスターの役割だった。

 

 私の一撃は重く、そして放たれるまでに猶予がある……らしい。ほぼ味方ごと真っ二つにするような軌道でのフルスイングをクー・フーリンは視線を向けることすらせず回避し、そのまま先にいた敵に直撃して大きく仰け反らせる。

 やっているこっちが冷や冷やするのだが、どうも近接戦闘組の連携はこれが日常だという。心臓に悪すぎる。

 

 バスターは出力強化。アーツは魔力供給、クイックは行動に加速が入る。そんなふわっとした理解だが、たぶん間違ってはいないとみていい。

 これらの効果とリキャストが短いバフを必要に応じ、即座に最適解を選択して補助を入れるという作業は生身の人間よりもスペックが高いはずの自分から見ても大変な作業だ。実はマスターもサーヴァントだったりしません……?

 

 それに合わせてスキルの効果も少々変化があった。例えば、クリティカルという概念が消失しているスター供給関連はクイックコマンドに合わせて周囲の味方サーヴァントの動作に加速が乗る。そのため敵の攻撃前に一撃を差し込むなどが可能となり、戦闘に際して一人は欲しいくらいの重要スキルと化していた。

 クリティカル強化などに関しては、攻撃が当たった瞬間の衝撃が強くなるなどの効果があるらしい。

 

 「エミヤ、オーダーチェンジ。マシュ、バスター飛ばした。クー・フーリンの左の敵を抑えて!」

 

 そして控えのサーヴァントというのも、相手からすれば倒せば王手となるマスターの護衛という任務がある。それでも前衛が倒されれば抜けが出て、そこから押し込まれるだろう。戦力の逐次投入は愚策とは言うが、それでもそこに補充するという形で前に出る必要がある。

 加えてこの化け物じみた高速戦闘をこなしながらの撤退はどう考えても難しい。専用のスキルでサーヴァント同士の位置を瞬時に入れ替えるような真似でもしなければ、追撃を受けて倒される姿が容易に想像できる。

 

 「よし、残り一体。防御は任せるぜ」

 「通しません!」

 

 仰け反った相手に対し、クー・フーリンは即座にトドメを刺した。その隙を見てエミヤが抑えていた敵のセイバーが前に出るが、その攻撃をマシュの盾が阻む。

 そして、自己判断で繰り出した私の一撃が横からセイバーの頭を吹き飛ばした。見たか、これが筋力Aオーバーの一撃よ。クラス相性など意味が無いと知れ。

 

 

 

 「ぬわああん疲れたもおおおおおおん……辞めたくなりますよ、サーヴァントぉ……」

 「お前、普段は結構マジメだけどこういう時は素が出るよな」

 

 戦闘訓練を終えて、何か飲み物を求めてたどり着いた食堂のテーブルに突っ伏した。

 実のところ肉体的には疲れていないのだが、毎度あんな味方を巻き込むような攻撃を求められ、あの高速戦闘に介入するような動作を求められるのだ。正直、気力の削れ方が尋常じゃない。

 エルメロイ二世がいればサポート関係を全部丸投げする気でいたのだが、未だこのカルデアに召喚される気配がなかった。

 

 ぐでー、っとやる気のないプリンのように潰れたワタシにクー・フーリンの呆れた視線が突き刺さる。

 

 でも今日すげえキツかったぞ。特にお前、スイングした時点で胴体が二つに泣き別れするような位置にいたじゃない。掠ることすらせずに避けたけど、あれめちゃくちゃ心臓に悪いんだかんな。ちょっとはチラチラ見ろ、視線すらよこさないから当たるかと思うじゃろがい!

 そもそもこちとら戦闘にならないように立ち回るタイプなんですよ。原始人は勇敢にマンモスを正面切って襲うなんてしませんよ。落とし穴と遠距離からの投槍、複数人でひたすら寝かせず嫌がらせして体力気力を削るのが常套手段。そんな敵と正面戦闘になったら死ぬと思え。

 

 なんでウチのランサーは私以外に戦闘狂のケルトとスパルタしか居ないんだ。泣くぞ。

 無言の抗議。しかし彼は何かかわいそうなものを見るような視線を向けたままだ。

 

 「チカレタ……」

 「わかったわかった、ここの代金は俺が持ってやるから。ちったぁシャキっとしろ」

 「わぁい」

 「変わり身はええな。最初はこんなんじゃなかったってのに……」

 

 戦闘システム以外にも、ゲームで描写されていなかった部分は多くある。

 例えば、食堂等の代金。これは基本的にQPを支払うことで回っている。都合のいい通貨代わりであり、これを利用してカルデア内では取引をしている。そしてこれは素材収集の副産物であったり、内職をして生成したりと入手方法は多種多様だ。

 

 ワタシの場合、魔術的な内職は素養がないので素材収集一択となる。そんなこんなでカルデアは内政的にも回されているのだが、それらの統括はドクターが行っている。医療部門のトップをやりながらカルデアのトップを兼任しているせいで内部政治もトップを張らなければいけないのだから、ドクターが睡眠不足になるのも頷けるというもの。

 だからといって誰かに政治を投げようものなら、ここは英霊の巣窟だ。問題が出るのが目に見えている。

 

 「ところで、クー・フーリンさんはイベントとか主催しないのですか?」

 

 そして季節ごと、あるいは唐突なイベントごと。これもサーヴァント側の資産で開催される。

 目的としてはただの享楽、顔見せなどなど。中には本気でカルデアを試しにかかったサーヴァントも居たが、基本的には英雄という連中は売名行為と派手好きだ。気合の入った奴は聖杯(景品)特異点(会場)まで用意するのだから大したものだ。実際のところ外部からの襲撃がほとんどで、それにかこつけて遊び始めるサーヴァントが大半だが。

 

 マルタさんからスムージーを受け取り、ずずずーっと吸い上げる。

 いちごスムージーおいしい。

 

 「俺はそういう柄じゃねえからな」

 「匿名支給品は毎日納品しているじゃないですか」

 「まあ、そりゃな」

 

 このカルデアではサーヴァントだけでもレイシフトを行い、素材の収集をすることが許可されている。早い話がQP確保、副産物として素材確保のためだ。

 それによって素材が溜まるのだが、イベントごとを主催しない、寄付しないタイプのサーヴァントは支給品としてマスターに譲渡している。身も蓋もない言い方をするとログインボーナスである。

 だからといって素材収集を完全にサーヴァント任せにしてしまうと、マスターが出撃する必要性が薄れてしまう。そうなってくるとマスターの能力低下が起こりかねないため、一日の支給量には上限が設けられているのだが……これがまあ、すごい量になるのだ。

 

 それでも皆してそうやってマスターを甘やかしにかかるのは、こんな環境下でも希望に手を伸ばす存在が好ましく映るからだろう。実際に凡人が英雄に手を伸ばすその姿は、横で見ているととても眩しい。

 

 そして溢れたそれはボックスガチャイベントへと回されるのである。

 

 とはいうものの、その素材は巡り巡って我々の強化や再臨素材となるため結局は自分に返ってくるのだ。

 あれ、これもしかしてマッチポンプ……?

 

 「そういうお前はどうなんだ、なんかイベントとかやらねえの?」

 「ワタシがラスボスやって、みんな仲良く全滅するクソゲーでよければやりますよ?」

 

 そんな問いにワタシはニッコリと、クー・フーリンに笑顔を向けた。

 宝具のせいでどうあがいてもクソゲーにしかならんのよ。




細かいところでネタが思いつかないと語録に逃げる奴がいるらしいです
割とランサー連中は仲がいい設定になってますが、理由としては大体アニキのおかげです
エミヤもですが、ポジションと性格が余りも他と絡ませやすすぎてコミュ力の大英雄が過ぎる……

必要な情報混ぜて開示する日常回もあと3話くらいで切り上げる予定です
なんかもう遼遠栄達文明書いてネタバラシしたい欲求が強いので。そっちは淫夢とか語録系は一切無しで真面目に書きます

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  • はよ本編書け
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