TRANSFORMERS:INVASION OF THE SPRITS   作:Kyontyu

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どもです。Kyontyuです。最近やっと一巻を購入しまして(遅ぇよ!)、読み終えたんですが、TFの出番を出そうにも出てこれそうな幕がない。やばい! ピンチ!
というか、巻末の次巻予告、「第二の『使徒』襲来!」に見えたんですよ。「あれ?」と思って読み返したら、「精霊」でした。まぁでも、なんとなく大筋はちょっと似てるかな、とか思ったり……

まぁ、どーでもいー話は置いといて、さっそく始めましょう!

では、張り切ってどーぞ!


0010 始まりは突然に(第一巻目エピソード)
第一話「始めが肝心」


 最初から気分は最悪だった。

 腹部を『何か』で連続で押され、もうワケの分からないよろしくないものを吐き出してしまいそうであった。もし、それをしているのが人であれば、全力で殴り飛ばしてやりたいところだが、そうもいかない。

 何故なら、人様をサンバのリズムに乗って『足』で踏みつけているのが妹達だからである。

「うぐっ、ぐふっ」

「んー、なかなか起きやがりませんね」

「あらら、随分余裕じゃない? 無駄口叩いてると、負けるわよ?」

「なっ!――しまった!」

 恐る恐る目を開けると、そこに飛び込んで来たのは、うどんの生地を作るかのように全力で少年を踏みづけているツインテールの少女――琴里と、利発そうな目とポニーテールの少女――真那。

 そして縞模様の……

 

 

 下着、つまりはパンツである。

 

 

 パンチラ、いや、大胆に、いや、もはやモロミエである。

 いいのか、女子中学生が、これで。

「お前らちょっといい加減にしろよォォォォォォォォッ!」

 ふんづけられていた少年――五河士道は、思わず叫んだ。しかし、その声が届くのはしばらく後になってからであった。

 

「これは完全に私の勝ちでいやがりますね」

「いんや、私のおにーちゃんを起こしたのは、この私よ!」

 何を競り合っているのか、二つの小さな生き物は目線をぶつけあい、火花を散らしていた。

「いや待て。何勝負してんだよ」

 真那が頬を膨らませながらこちらを向いて説明した。

「『どちらがサンバに乗って兄様(おにーちゃん)を起こす事が出来るかバトル』でいやがります。ちなみにルールはサンバのリズムに乗って兄様をふんづけ、先に起こした方の勝ちで……」

「いややめろよその勝負! 決着つく前に俺が死ぬわ! ってか、一生起きれなくなるとこだったわ!」

 そう叫ぶも、二人は次の勝負について話し合っている最中であった。

「いや聞けよオイ!」

「じゃあ、次の勝負は……」

「なんか嫌な予感が」

 そこまで言った途端、二人は目を輝かせ、声を揃えて言った。

『兄様(おにーちゃん)早着替えさせ対決!』

「ちょっとは反省しろよ!」

 ゴツン! と二人の頭に一発。やり過ぎたか……と後悔していると、二人は目に涙を浮かべて何も言わずに下へ行ってしまった。

「……やりすぎたかな」頭をクシャクシャと掻く。

 ふと、鏡が気になって鏡を覗いてみた。すると、鏡には自分でなく、老婆の姿が……

「うわっ」

「あら、失礼」

 老婆はそう言うとスッと消えていった。

「なんだったんだ? 今の?」

 お化け? ゴースト?

 なにがともあれ、改めて鏡に映った自分の姿を見る。

 伸び放題になってしまったせいで目つきが少々悪くなっている自分の姿が見えた。なんだかさえない感じだ。

 士道は溜息を小さくつくと制服に着替える為にクローゼットを開けた。

 

 着替えを終え、リビングに降りると、士道の母親であるものすごく濃い隈が目を彩っている明らかに健康が心配そうな女性――令音がテーブルでコーヒーを飲もうとしていた。

「母さん? もう角砂糖たくさんいれないでよ?」

「ああ、それなら大丈夫――」

 するとおもむろに蜂蜜が入ったボトルを取り出し、コーヒーの入ったカップに入れ始めた。

「――今日は蜂蜜だ」

「いやいやいや! そりゃあかなりマズイでしょう!?」

「しょうがないじゃないか。私はこれくらい糖分を取らないと死んでしまうんだ」

 そう言いながらコーヒーがこぼれるのも構わず蜂蜜をドボドボ入れている。

「普通逆でしょ!」

「まぁ、それよりも――いいのか、あの二人を放っておいて」

「あ゛」

 いまさら思い出したワケではないが、あの二人のことを放って置きっぱなしだった。ソファの方を見ると仲良く二人並んで三角座りをしていた。どうやら、反省しているようだ。

「どうした? 反省したのか?」

 二人はコクンと頷く。

「反省」

「反省」

「そうか。ほら、朝ごはん、今作ってやるからな」

 エプロンを掛け、キッチンに入る。

 祟宮家、士道、令音、真那、そして姉の四人家族は、ワケあって今は令音の先輩の家、五河家に居候している。五河夫妻は、現在大手エレクトロニクスで働いており、いつ帰って来るかも分からない出張に出ている。

 令音には料理を任せられる気がしないので、士道が家族分のご飯を作っている。しかし、たまにはご飯を作ってもらいたいものだ。

 コーヒーを飲んでいた令音がテレビの電源を点けた。いつもなら琴里が占いを見るのだが、反省しているのか、その気配はない。

『――今日未明、天宮市郊外で――』

 そのチャンネルに切り替わった途端、部屋の空気が急に重くなった。

「ん、近いな。何かあったのかな?」

 朝ごはんの下ごしらえをしながら士道は呟いた。それと同時に画面が切り替わり、瓦礫の山と化した街を映しだした。

「――空間震」

 コーヒーをすすりながら令音が言った。その言葉には普段からは感じられない重みがある。

 

 三十年前、空間そのものを震わせ、甲高い音がユーラシア大陸に響いた。世界の啼く声。

 

 

――空間震である。

 

 

 後に『ユーラシア大空災』と呼ばれるそれは世界に大きな爪痕を残した。直径三万メートルの超巨大クレーター、それによりロシアは崩壊。現在は国連の協力の元、復興作業が行われているが、失われた命は帰ってこない。

 ユーラシア大陸のそれが世界最初の空間震で、死傷者およそ一億五千万という有史以来最大の未曾有の被害を出した。そして、その年を境に世界各国で空間震が起き始めた。

 もちろん日本も例外ではない。ユーラシア大空災のわずか六カ月後、東京都南部から神奈川県北部にかけての一帯が、まるで消しゴムで消したかのように円状に焦土と化した。これにより首都機能は壊滅的な被害を受け、現在は大阪に首都を移している。

 このような事が世界中で相次いでいる。空間震による国家の崩壊、紛争、新たな火種すらも作り出すそれは正に災厄。人類が今解決すべき最も優先的な事項である。

 

「でも、最近はあんま無かったろ? なんでまた……てか、最近この辺多いよな。去年から特に」

「そうだねー。ちょっち早いかもだけど」琴里がやけにくぐもった声を出す。

 早い? なにがだ。

「え? 何?」

「あ、あんでもなーい」

 隣に座っている真那が小さく耳打ちする。

「ちょっと、バレてやがりますよ」

「わ、分かってるわよそんなこと!」

「何が分かってるだって~?」

『ヒッ!』

 二人が後ろを向くと怒りの炎でメラメラと燃える士道の姿が。

「え、いや、その、兄様……?」

「あの、ホラ、しょうがないじゃない? ヒュッパヒャップスは私の生きる源なんだし」

 『チ』の発音がちゃんとできていない。

 二人の口から飛び出ている白い棒。それはまさしく棒付きキャンディーの代名詞とも言える『チュッパチャップス』である。

「ご飯の前にはお菓子を食べるなって、あれほど言ったし、言われただろ?」

「はーい」

 二人は再び申し訳なさそうに俯く。

「ま、でも今日ぐらいはいいや」

 二人はお互いを見て目を輝かせた。

「ほんと――」

「――但し、次は、無いからな」

「……サーセン」

 

 朝食を終えた士道はコーヒーを飲んでから言った。

「そういえば、今日は始業式だったよな?」

「ええ、そのはずでいやがります」

「じゃあ、昼帰りか。何か食べたいもの、リクエストは?」

 士道以外の三人が各々のリクエストを告げる。

「デラックスキッズプレート!」と、琴里。

「叙々苑の焼肉弁当」と、真那。

「……あー、通天閣パフェ」と、令音。

 見事にバラバラである。

「……悪いが、真那と母さんのは……ちょっと無理」

 真那は「えー」と不服そうに頬を膨らませるが、令音は別に気にしてなさそうだった。

「んー、じゃあ久しぶりに外で食べるか」

「おお! それいいね!」琴里は再び目を輝かせる。

 士道は立ち上がり、未だつん、としている真那の頭をポンポン、とやさしく叩く。

「また、今度食べればいいだろ?」

「そうでいやがりますね。たったこれだけの事で不満げにしていた自分がちょっと恥ずかしいくらいです」

 と、頬を少し赤らめた。

「じゃ、学校終わったらいつものファミレスでな」

 鞄を持って、玄関に向かう。

「絶対だぞ! 絶対約束だぞ! もしアルマゲドンでもインぺデンス・デイでもターミネーターだろうがアバターだろうが絶対の、ぜっっっっったいに!」

「あ、ああ」

 最後の方は良く分からなかったが、とりあえず来い、ということだろう。

「んじゃ、行ってきます」

 玄関のドアを開ける。空は雲一つない晴れ空だった。

 




作「どーも! やっとこさ一話が終わった!」
ア「心配だ……」
作「ん? どうしたんだい、アクセルくん」
ア「オレは今、とても心配だ」
作「何が?」
ア「『この作品が完結できるかどうか』」
作「あ、うっ(作者、胸を押さえて苦しげに呻く)」
ア「だって前作とか完結編出しといて未だ終わってないし」
作「ぐほっ(作者、血反吐を吐く)」
ア「日の目を見ない作品とか両手じゃ収まりきらないし」
作「があっ……(作者、ついに倒れる)」
ア「ついに死んだか。ま、復活できるかどうかはUAの伸びか、感想次第だな。んじゃ、次回があればその時に」
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