ようこそ先生、呪われた地へ…   作:nr/成

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interlude. In search of closed-off light

光が差し込んでるかも分からない、墨汁を撒き散らした半紙のような闇の中マズルフラッシュが化物を写し出し倒れた……私の目の前で──

 

「はぁ、はぁ……はぁぁ」

 

良く分からない化物は、ずっと湧いて出てくる……惰性のように持ってる銃が軽くなっているのが伝わる。

ザリっ、と土を踏みしめる音が背後から聞こえた。振り向くと丸く大きい体の化物がかぎ爪を振るおうとしている。銃を構えてコッキングハンドルを引く……ハンドルはピクリとも動かなかった。

 

「あれ、壊れた……」

 

爪が振り下ろされる。すぐさま後ろに下がって躱す。

引き金を引いてみても銃は何とも言わない……なら、こうする。

ストック側を掴んでバットの様に垂直に構える……そして、振り下ろす。

目一杯、何度も何度もなんども──

 

「はぁ、はぁ……」

 

気づいた。化物が動かなくなった時に銃にお揃いのアクセサリーを付けていたのを……最近こういうのを忘れるのが増えたような気がする。

今が何時なのか、時間とかも分からないけど……奇跡的に汚れが付いていない青いビーチグラスの装飾のロザリオを引きちぎってポケットに入れた。ここなら安全……

そよ風に紛れて聞こえてきた息遣いが疲れた体を急がせる。私は静かに、この夜を歩き出した。いつ折れてもおかしくない銃を肩に構えて……

囚われてる…?いつの間にか、私はずっと夜が明けない場所を彷徨っている

 

 

 

「ねぇ、クシロ……どれがいいと思う?」

「んー……気に入ったのでいいよ、マナが」

 

昔から私と一緒にいる友達、マナ。今日は彼女に誘われて新しい銃を買いに来ていた。

お互い銃にそこまで詳しくない……けど、キヴォトスでは必要。

真剣に悩んでる……マナなりに。私はどうしよう……新しいのに変える?分からない。これを使い続ける……いつまで?

気が付けば、マナは店員さんにたじたじとしている。代わりに挨拶をすると店員さんは必要な銃を見繕い始めた。

 

マナがいる……肩が触れる近さに。

銃が置かれた、カウンターに……マナは手に持って確認している。

彼女の小さい手でもしっかりと保持出来てる。それでも悩むマナを見て店員さんはもう一つ銃を出した。

目が揺れてる……いつもだったら私に助けを求めてくる。クシロはどれがいい?って

マナの好きなように。いつも私が言う言葉……本当に彼女が好きな物を。でも、分からない。そして、マナは……私に目を合わせなかった。自分で決めた。

 

マナみたいに自分で決めれたのかな?自分で銃を選ぶことになったら私は……ショッピングモールでオススメされたのをそのまま買った私の銃がなんだか重かった……いつもは軽さも重さもどうでも良かった肩に掛かる銃が──

 

 

「あれ?ここ、どこ……?」

 

夢遊病の様に彷徨う事が増えた。気が付くと化物が目の前にいてビックリする。

そのときは銃で撃つか刺す。壊れたから、自分で直して使ってる銃を……

ここに落ちているのを拾って靴も汚れて履けなくなっちゃったから、左右同じじゃないけどちゃんと履いてる。

この夜は肌寒い気がして、上着も拾った。背伸びをしたら、おへそが見えちゃうから……

付ける気にはなれなかったお揃いのアクセサリーはポケットに入れたまま……

 

 

 

未だに自分の好きが分からない。けど、マナに誘われた露店でこのロザリオを見た時、目が離せなかった

なんでだろう……

 

「ここに並んでいる装飾と比べたらそれは偽物でしょうね

 けど……それを見て綺麗と思った感情は何よりも本物なの」

「あの……私……」

 

店員さんの言葉を聞いて、私は何かを言おうとした。何を言おうとしたんだろう

いや、分かってる。これをください。たったそれだけ……なのにマナみたいに言葉が詰まって──

 

「あ、あの……これ、くだ……さい。2つ」

 

言わせちゃった。言わなきゃいけないことを……私は何をしているんだろう

 

「クシロ、お揃いだね」

「……うん、お揃い。……マナと」

 

本当に……?綺麗な十字は私に圧し掛かった

 

 

 

夜の中でも光が見える……両手を目の前にかざすと揺らめきが映る、これが何かはわからない。

いや、1個だけ分かることがある……この夜を見ていたらここにいたんだ。私は──

 

 

 

マナが進学先に選んでいたルイスパリッシュ統合学園の体験入学。そこで飲んだ"献杯"

 

「けほっ……ク、クシロ…これ渋くない?……クシロ?」

「……あっ、うん。そうだね」

 

違ったみたい。マナは……そうだね。って返したけど、私は美味しかったよ

 

それ以降、闇とそこに揺らめく光が見えるようになった。

この光が何か分からないけどマナに繋がっていることは初めから分かっていた。何故かね……

でも、私は広がる闇に透き通るような孤独と安心を感じていた気がする。

気が付いたら、光と夜が入れ替わっていた。

 

無意識の内に歩いてるんだよね、夢遊病って。

言葉にするのは変だと思うけど、そのとき止まり木のように安らかで体に穴が開いたように寒くて……

歩く場所が私が分からなくなるくらい。それでいイ──

 

駄目。そう思っちゃ……!

 

前はそんなこと思わなかったのに、淋しくて肌寒くて上着を抑えて光を求めて歩く。

虫みたい……白熱電球に惹かれてるみたいに。そして光に手を伸ばすマナがいる気がして、何かを掴んだ温かさが掌に広がるけどすぐに冷えていく……

マナに会いたい。光に向かわないと……大丈夫、気が付いたら光を掴んでいルからネ

 

あれ……?起きてるよね、私……ここ、どこだっけ……光探さないと、なんで?人がいるかラ?

違うマナが見えるから……また掴み損ねル?じゃあ、もう一回……まだ手を翳せば光が見える

 

もっともっトもッとモッと……モットひかりヲ──

……なんのために?




資料:???

三木(みき) クシロ
マナの友人、ルイスパリッシュ統合学園に入学を決めていたが廃校によりトリニティに進路を変える。
入学前に突如として失踪した。最後の言葉は「呼ばれている……」であった。

使用銃器は、刃が備え付けられたソードオフウィンチェスターと

【挿絵表示】

ライフル弾仕様のコンバージョンリボルバー

【挿絵表示】


※画像は下地にしたゲームのスクリーンショットです。
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