草木と湿った土の匂いが立ち込める木々のふもと……動物の鳴き声も虫の気配も静まり返った
林の間を抜けていく影が3つ……肩が触れそうな距離を維持しつつも、お互いの視線は死角を過剰なほど補い合う…
それこそ、落ちた針の音どころか影すらも逃さないと言わんばかりに神経を尖らせていた。
自身を守り、なおかつ彼女達の象徴でもあるヘルメットの上にはヘイローが静かに浮かんでいるが
反比例するようにひっ迫した精神の彼女達の目は渇きを気にすることも出来ず開き、無意識に開いた口からは細く早い呼吸がずっと続いており
摺り足、差し足と音をなるべく出さないように足を動かそうとしているのだろうが、総毛立った心はそれを許さない。
1歩、2歩、3歩と確かめるように前進していると、パキリと不意に誰かが小枝を踏み抜いた瞬間、近くにいた水鳥が気配を察知し鳴き声と水面に波紋を響かせて飛び立った。
「ひっ!あ、ああぁぁぁぁ!!」
「あっ、ちょ……ちょっと!」
音に呼応するように1人が一心不乱に走り出す。
仲間も景色も置き去りにして、ただここから逃げたくて知らずの内に自分にも皆にも言い聞かせていた
なるべく音を出さないように行動するからの解放が、より彼女のフラストレーションの発散に一役買ってしまっていた。
「ハァ、ハァ……ハっ、あっ!」
がむしゃらに走っている内に、露出している木の根に足を取られ転んでしまう。
いますぐ立って逃げねばいけないのに、転んだ衝撃と酸素を欲している体はその要求を跳ね除けた。
僅かに湿った土と木、泥が混じった川の匂いが生温い風に運ばれてヘルメットを通じて無防備な体を撫でる
息を切らして追い付いた2人は、彼女に手を差し伸べるが……その様子は分かり切っているほどに限界だった。
「もういやだっ!!」
差し伸べられた手を払いのけ、立ち上がろうとするが足を滑らせ尻もちをつき後退る形になってしまう。
「なんなの、ここ!なんでアンタたち平気なの!!ひ、人を人があんな風に……」
「落ち着け!」
「落ち着け!?落ち着けって言ってるの!撃ったんだよ!?訳も分からずよたよた歩く人を!」
「あれは人じゃない!見ただろ、青白い肌で肉が崩れかかってるのを!銃弾が皮膚を……!皮膚を、うっ……!」
嗜めていた彼女は、自身の言葉から思い出してしまう。
蕩けた目に獣のような唸り声をあげ、酷く爛れた肌と鼻を覆いたくなるくぐもった匂い……そして、火花を切った銃弾が肌を抉り淀んだ鮮血と肉が裏返る瞬間を──
「おえぇぇ……おっ、うおぇ……」
頭が耳が鼻が…五感が神経を逆なでするように記憶を再現する
耐え切れず急いでヘルメットを投げ捨てるように外し、彼女は胃の中の物を外に吐き出した。
追いかけてきたうちの1人が背中を摩りながら、言葉を発する。
「美味い物でも口にしたくて、美味い話に飛び込んで……はぁ…とにかくここから逃げよう。
依頼なんて知ったことか!」
その発言に全員が頷く。明日の食事の為に命を散らすほど彼女達は安くない。
決意を固めたその時、木陰から草木が揺れ踏まれる音が3人の耳に響いてくる。
すぐさま身を寄せ合った彼女達は音がした木陰に銃口を向ける……が、そこには風で雑草と落ち葉が揺れているだけであった。
それでも、一瞬の気も抜けず銃口は上げたままこの場から離れようと後退るのを途中で止める。
背後から唸る"4"人目の吐息が、生温い風に乗って彼女達の肩から胸へ流れるのを感じてしまったから……
途端に呼吸が荒くなり、目の焦点が震えてくる……記憶が五感を逆なでしてくるのを無理矢理抑えながら、必要以上に強く握った銃のグリップごと3人は体を背後に向け……引き裂かれるような悲鳴と共に銃の引き金が引かれ──
パァーーーーーーーン!
と、乾いた柏手をリコが鳴らした。
「と、いうわけで…・…先生やお嬢さんたちも出払ったことだしねぇ」
ルイスパリッシュ観光協会の本部兼駅舎の広間に集められた3人は、現在トリニティから来た客人のお友達を捜索しに向かった先生達とは別に本来の業務の1つ
部外者には語ることができないルイスパリッシュの伝統の保護、つまりは──
「今回はビール樽の探索と回収か」
「そうだよぉ、あんまり危険な事はさせたくないけど……先生がサヨコ達に付いていってくれたからねぇ」
「先生にバレないように誘導……いや、信頼を促したのはどこの誰でした?」
あの人から悪いとこばかり学習しましたね。とは口には出さず心の中でイコは留めた。
ルイスパリッシュで造られていたお酒の回収、本来なら禁止されているそれを外部の者に知られてはいけない
生徒を捜索しにきたトリニティの客人と先生に協会員を付き添わせることで、彼女達の目的を果たしつつ観光協会のカモフラージュも行える。
「無線機と救急セット一式、あとは背負子……準備ヨシ」
「こっちも完了だ」
「ではリコ、私達は探索に行ってきます。仮に何かあってもサヨコ達の方を優先してあげてください」
準備を終えたイコとスズ達3人は、リコから気を付けてと用心の挨拶を背にいつもの様に駅舎の外
陽が降り注ぐ雄大な呪われた地へと足を進めていった。
「近くなってる……ルイシアンのサイロかな?」
帽子を被った協会員は両の掌を正面にかざし、遠くに輝く"光"を観測していた。
「暗視」ルイスパリッシュの生徒は闇を瞳に写し、その中で探し求めている光の揺らめきを見る事が出来る
彼女は暗視を解除すると、肩にかけていたライフルを担ぎ直しながら2人の前を先導する。
歩き進めるにつれ、だんだんと湿った土と草木の匂いが濃くなっていく……ルイシアン地区に入った証拠だ
ふと、イコは捜索に言っているサヨコ達のことで口を開いた。
「そういえば、私達と鉢合わせになる可能性があるのですよね」
「あー、そっか……サヨコ達はどっちに向かったとか聞いてなかった。言い訳でも考えておきます?」
「なら、こうすればいい」
言うや否や、スズはショットガンを空に向け躊躇いなく引き金を引いた。
突如響いてきた銃声に先生とトリニティの生徒、マナは同時に肩を震わせる。
「今みたいに誰かがいた時に撃たれないためだよ。ここはスマホが使えないし、密猟者もいるから
同士撃ちを避けるためにも基本は隠れて行動するの」
デルタ地区を進んでいた先生達に、リリとサヨコは基本的に隠れて行動する必要を2人に説いていた
木霊していた銃声が何処から、何のために運ばれてきたことには目をくれる事は終ぞ無かった。
「スズ!突然なに!?」
「銃声が聞こえたら、向こうも大胆な行動はしないだろう。無線が繋がる範囲でもない」
「だとしても、なにか一言は欲しかったのですが……」
2人の苦情を物ともせず、ショットガンを肩にかけ直すスズ。その尖った獣耳がピクリと動く、続けて2人も何処かから草木が揺れる音を微かに捉えた。
「歩兵……ひとまず距離は離れてる。このまま目的まで行ってしまおう」
目配せをして頷き、スズ達3人は静かに駆け出した。
木々や植物の影を縫うように、鳥にも我が物顔でかつての学区を闊歩する異形にも感知されずにサイロ付近まで到達。
サイロが建っている牧場内の異形を時に撃ち、時にナイフや殴打で葬りながら、割れた窓から侵入した……が
「きゃっ!?」
帽子の協会員が担いでいた長銃身のライフルが枠に引っかかり尻もちをついてしまう、痛みに悶える声とともに大きな音を立ててしまっていた。
「大丈夫ですか?」
「いたた……あ、ありがとうございます。イコ先輩」
「Vetterli*1の方が良かったんじゃないか」
「室内で撃つこと無いと踏んで、lebel*2持ってきたんだけど……ミスったかなぁ」
イコの手を借りながら立ち上がるが、手で打ち付けた箇所を抑えてる辺りダメージは相当なようだ
刺激しないように腰についた土埃を払いながら佇まいを正し、改めて目的のビール樽を探す。
暗視を使い、光が下を指していることを見るとサイロ内を見回り半地下になっている保管スペースを発見した。
「なんか、随分と小さくない?」
「確かに想定より、ひと……ふた回りほど小さいですね」
朽ちて腐りかけの樽もある中、見つけたそれは彼女達の予想に反して小さかった
それはそうと目的の物資も発見できた、あとは本部の駅舎に持ち帰るだけである。スズは背負子を降ろして横倒しにした樽を落ちないように括り付ける。異形がいないか周囲の安全の確保とライフルを引っ掛けないように床に空いた穴から外へ出てサイロを後にした。
牧場から離れ、スズを挟むような形で再び林の中を静かに進んでいると木の陰から出てきた歩兵が襲い掛かってくるのをイコの散弾が吹き飛ばす
散弾銃の薬室から漏れる火薬とガスの響きが草木を揺らすと同時に、同じ音を呼び寄せた。
側面から聞こえてきた銃声に、3人はすぐさま身を屈め木々の後ろに姿を隠す
棒で数歩先を確認するように長い感覚で撒かれる銃弾が止み、イコたちが視認できる範囲に3人のヘルメット団が姿を現した。
「密猟者ですか……」
「それにしては顔色が悪そうだね」
どうする?とスズが2人に問いかける、イコは自分が出ます。と宣言し銃を肩に担いで、両手を上げて何も持ってないことをアピールしながら姿を現した。
陰から現れた人影に、ヘルメット団の1人は思わずかけていた指に力が入り銃口から火が吹くが狙いも付けれていない銃弾はイコの足元を掠めた。
「こちらに敵対の意思はありません。銃を収めて貰えますか?」
「……喋れるってことは、あんた生きてるのか。」
「えぇ、あなた達がここでなにを見たのかは想像に難くありません
我々、ルイスパリッシュ観光協会はここから脱出したい方の保護も行っております。」
付いてきて貰えますか。と提案するイコに三人はまだ信用はできないが早く確実にこの場から去りたかった彼女達に断る理由も無い。
目を合わせてお互いが頷いたのを確認し、提案に乗るために口を開こうとしたのをイコの背後に潜んでいた協会員の叫びが遮った。
「イコ先輩!!危なッッ!!??」
イコをヘルメット団の前に突き飛ばした帽子の協会員の姿は、それよりも何倍も大きい巨体に弾き飛ばされ姿が見えなくなる。
ヘルメット団は突如起こった目の前の出来事に呆然としており、突き飛ばされたイコは地に伏せた状態から振り返ると嫌そうなものを見たように呟いた。
「ブルートですか……!」
黒い巨体ブルートは彼女達の目の前に向き直ると、毛皮に包まれた太い四肢と破けた腹部、醜く細った複数の手を晒すように立ち上がり、自身を誇示するように二つの頭が咆哮を上げた。
その異形の様相に萎縮したヘルメット団を正気に戻すようにイコが散弾を巨体に放つ。
「走って!」
イコの言葉に硬直が解けた3人は一目散にその場から走り出す
殿を務めるイコと木の陰から側面を回り込むように散弾を喰らわせながらスズはイコと合流し走り出す。
「向こうは大丈夫だ!」
「了解しました、走りますよスズ!」
ヘルメット団を追って2人も駆け出す。
ブルートは腕を振り回し痛みに悶えた後、前足で地面を強く蹴り逃げた得物を追い出した。
視界のヘルメット団の姿が徐々に小さくなっていってるのを確認すると、スズとイコは目配せを行い同じタイミングで左右に分かれる
ブルートは最後に銃弾を当てたスズを覚えていたのか、彼女の後ろを追従した。
イコは自身に食いついてこなかったのを確認するとすぐさま踵を返し、弾を込め直しながら後を追う。
スズは背負ってる樽の重さを物ともせず、足に込める力を強くして1歩踏み出すごとに加速していく。ブルートも負けじと四肢を動かし、スズとの距離がじりじりと縮まっていく……二足と四足の馬力の差は顕著だ。
スズの耳が背後から土を抉り蹴る音ともう一つの複数の足音を捉えると、意を決して目の前の進路を塞ぐ木に突進するかの勢いで、さらに加速する。
手を伸ばせば木に触れられそうな距離、スズは蹴りつけるように木を足に打つと勢いのまま上体を傾け幹を垂直に駆ける。
彼女が重力に逆らい木の上を走るのを体で追うように、ブルートは完全に二足で立ち上がる。黒い人影が双頭を照らす陽射しを隠す。スズは木を蹴り後方に宙を舞う、銃口と獣の目が重なった瞬間、マズルフラッシュがブルートの顔面を焼くと同時に背後からイコが、そして側面から先に逃げていたヘルメット団が隊列を組み3つの銃口を並べていた。
3方向からの同時射撃に、つま先から頭まで銃弾の嵐が小さくも確かに巨体を削る。
痛みをかき消すような苦悶の咆哮を叫ぶブルートに、ヘルメット団の面の内に喜色が滲む……が、硝煙が昇る先には顔が片方潰された獣が彼女達を捉えていた。
「ひっ……!こ、こっち見た!」
「は、早くマガジンを……」
「そんな事より逃げるんだよ!?」
パニックを起こす3人に無常にも化物は臨戦態勢に入る、スズがサブウェポンを抜くよりも早く目の前の得物に狙いを澄ます窪んだ眼孔に一条の弾丸が貫いた。
動きを止めゆっくりと倒れ伏す獣、軽い地響きを立てて地に付すと同時に先ほどの銃声に釣られて寄ってきた歩兵を飛来する銃弾が処理していく
辺りに静粛が訪れると、スズとイコの背後から長い銃身を肩に携えた帽子を被った協会員がゆっくりと歩いてきた。
「お、お前……!生きてたのか!?」
「勝手に殺さないでくれる?吹き飛ばされたのをいいことに隠れてたの」
「すまない助かった」
あちこち痛むけどね。と息を吐き出しながら協会員はぼやく。ヘルメット団の1人はそんな彼女の平然とした様子に目を丸くしている。なんとか五体満足で合流した彼女達は、今度こそ観光協会の主導でこの場から脱出するのであった。
無事に駅舎に戻ってきた一同は、ヘルメット団を一度協会員に診てもらうよう引き渡し、イコたち3人とリコは回収した物資を検めようとしていた。
「じゃ、お待ちかねの……」
帽子の協会員は垂直に立てた樽の天板、そこに嵌められていた栓を外した
瞬間、深く酸っぱさが感じられる匂いがあたりを漂い始める。
「えっ、なにこの匂い……?」
「腐ってたのでしょうか」
「……ちょっといいかい」
リコは試飲用のピベットを躊躇いなく樽の中に差し込み、中身を取り出した。
ピベットの中にはどこかどろりとした黒色の液体が収められており、一目見ても明らかに駄目になっていると思う見た目をしているがリコは自分の手の甲に液体を落とすと、一度香りを嗅いでから液体を舐めとった。
「うん。これ、あれだねぇ……モルトビネガー」
「は?」
「酢だねぇ、結構おいしいよぉ」
固まっている協会員をよそに、イコも手の甲にそれを出してもらい舐める。
「あぁ、モルトビネガーですね」
「じゃあ、私達は……」
「後生大事に酢を運んできただけみたいだ」
帽子が頭からずり落ちるほど、ガックリと協会員は肩を落とした
それが絶対とは言わないが、ルイスパリッシュにおいてお酒は何にも勝る嗜好品……それも容易く手に入らなくなった今なら猶更である。
失意に浸る暇も無く、部屋に入ってきた協会員からターゲットと巻き込まれた生徒の情報が入る。
先生達……スズの親友のリリが共に行動していることを知っているスズは、肩を落としている協会員を連れて応援と保護のために足早に部屋を出ていくと入れ替わるようにヘルメット団の3人が入ってきた。
「あ、その……助けてくれて、ありが──」
お礼を述べようとした矢先、ぐぅ~~~……っと誰かのお腹が叫び声をあげた。
「あっ!いやこれは……!?」
「馬鹿!お前、こんな時に!」
「しょうがないでしょ、ご飯代碌に無かったんだから!」
小競り合いを始めた彼女らに、リコはふふっ……と思わず笑みが漏れる。
少し待っているよう告げて、リコは一度部屋から出たと思うとすぐに荷物を両手に抱えて戻ってきた。
テーブルにガスコンロと広めのフライパンを設置し、まな板の上にハムやチーズ、ルッコラといった香草を広げる。フライパンの上にバターとオリーブオイルを垂らし、30cm以上はあるバゲットをナイフで3等分にしていく。熱されたオイルが香ってきたとこに、側面を開いたパンを押し付けるように焼き目を付け油を吸わせたら、香ばしい小麦とバター
オリーブオイルの香り漂う断面に、スライスしたハムとチーズ、香草をこれでもかと盛りつけ少量のチリオイルとスプーン一杯分のモルトビネガーを振りかける。
生唾を飲み込む暇も無くあっという間に完成されたバゲットサンドを持たされ、あれよあれよという間に3人はイコの運転でルイスパリッシュの外まで送られた。
「えっ、あの……」
「お礼はいいですよ。あなた達がどうしてあそこにいたのかは大体想像がつきます。
少なくともお互い無駄な労力を使わなかった。それで充分です。
次は、誰かにそそのかされたとかじゃなくて正面から来てください。歓迎するぜ?私達は」
それではお気を付けて。と、言いたいことだけを告げて、彼女達を乗せてきた車は遠ざかった。
悪夢の様にとてつもなく長く藻掻いていたようなあの地での出来事から一転して、あまりにもあっさりと解放された事実に拍子抜け……では無いが心と体がどこか追い付いていなかった。
ただ、手の中にあるほんのりとした温かさが彼女達を繋ぎとめている。
「とりあえず……これ、食べる?」
「そう、だな……せっかく貰ったし」
近くのベンチに並んで座り、渡されたサンドイッチの包装を解く。
少し冷めてしまったが、それでも香ってくる香ばしさと熱でとろけたチーズとハムの塩気が鼻腔を刺激し空腹を誘う。
思わず3人同時にサンドイッチに被りつくと、ザクりとした歯ごたえと濃厚な塩気、ほろ苦く青い香草とピリリとしたチリオイルの絡み、それらを纏めるモルトビネガーの深みのある酸味が食べる手と満足感を優しく与えてくれる。
「美味しい……」
「うん、学校の売店で売ってたパンの万倍も……」
黙々と食す彼女達に、ジリジリと灯った街灯が夜を告げる。
1人が顔を上げる、沈む陽と訪れる闇のコントラストがやけに目に焼き付いた。
「もっとさ……賢くなりたいな」
「なれる……なろう!少なくともこれを腹いっぱい食べられるくらい」
「いいや、足りないね。ネイルに服に弾だってタダじゃないんだ
でも、まずは自分達で用意できるくらいには……」
「頑張らなきゃね、地道に」
ヘルメット団の3人は明日を地続きにすることを胸に、この施しに驕らないようにサンドイッチを丁寧に食していった。
資料:異形
ブルート
醜悪な外見をした盲目の双頭の熊
目が見えないが銃弾を物ともしないタフネスに音で周囲の反応を探っている
だが、目の代わりに鼻も耳も特段良い訳では無いので近づかなければ無視はできる