無双龍ドラグ異世界で冒険者になる   作:アマノジャック

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???「ボク、シザースムシャムシャくん!シザース食べるの大好きさ!今日はね、ボクの大好きなシザースを焼いていきたいと思います!まずフライパンに油をひいてそこにシザースを乗せたらいい……熱ぅ!?」


無双龍VS橙蟹

『「太陽の森?」』

「太古のエルフが住まう土地なんだけど…最近そのエルフが近隣の街の人間と衝突してるみたいなのよ。」

「太古のエルフ!?ってことは…」

「千年前の勇者の情報が手に入るかもね…それにしてもアヴァルロストとの温度差が凄いわね。」

 

ドラグレッダーたちは現在…砂漠の真ん中を歩いていた。

 

『…すまぬ、俺の活動の限界時間が来てしまってな…』

「いや、ドラグがいなかったらここまでずっと歩かないといけなかったぜ!本当にありがとな!」

「まっ、ドラグレッダーに頼ってばっかりもいけないからね。」

 

途中まではドラグレッダーが4人を乗せていたのだが…身体が透け始めたため慌てて下ろし、浅垣灯悟の手鏡へと戻ったのだ。砂漠のため4人はトーブを纏っており、目的地に向けてイドラ・アーヴォルンを先頭に歩き続ける。なお、後ろではロゥジー・ミストがテルティナ王女を日光から守りつつ付いてきている。

 

『…せめて、周囲の警戒くらいはしておこう。エルフから勇者の情報と共にミラーモンスターのことも知れればよいのだが…』

「あぁ、そうそう。そこのエルフに奇怪な力を使った奴がいたらしいのよね。謎の魔物もいるのだとか…」

『奇怪な力と謎の魔物、か。』

「奇怪な力って特権魔法か!謎の魔物ってもう暴走してるってことじゃねぇか!」

『いや、ミラーモンスターの可能性もある…』

「それらを調べに行ってるのよ。ほら、この砂丘を越えたら見えてくるわ。」

 

そして、砂丘を越えた辺りで…巨大で丸くたくさんのトゲが生えた緑の植物が目に入る。

 

「…ん?アレか?」

「えぇ、アレこそが太古のエルフの聖域『太陽の森』よ。」

「うおおお!でっけぇサボテンの森だ!」

「…サボテン?」

『あの植物の名だな。俺もミラーワールドから見たことはあるが…でか過ぎないか?何というか…大きさは机の上に置けるくらいのイメージだったが…』

「ドラグの主もサボテン好きだったのか?実は俺の仲間にもサボテンが好きなのがいてな…」

『これ食ってもいいかな?』

「そうだな!ここで少し休んで飯にしようぜ!」

『さてどんな味か……待て!誰かいるぞ!念のため俺はこのままでいる。』

 

「ん?よぉ!お前らも商売か?」

 

「アンタは…誰なんだぜ?」

 

灯悟たちはそのまま太陽の森へと向かうと…筋肉質の男が1人いた。男は同じくトーブに身を包んでおり、目があった灯悟たちへと声をかける。

 

「あぁ、俺の名は『ネオス』。『ツミトグラ』って所から来た商人だ。」

「『ツミトグラ』?聞いたことのない街ですね…」

「ここから西にいった海と砂漠の境目辺りにあるけど…まっ、元々細々としてた上にもう俺しか住んでないからな。実質無人状態よ。んで、お前らは?」

 

早速、灯悟が元気よく自己紹介を始める。

 

「俺は浅垣灯悟!レッドって呼んでくれ!」

「イドラよ。よろしく。」

「…貴様に名乗る名など無い。」

「彼はロゥジー、私はテルティナと言います。私達はあそこの太陽の森に魔力の種があると聞き帝都から調査に来ました。」

「帝都!?ずいぶんと寒い所から…んー、同業者ではないんだな。俺はさっきまで入っていたけど…追い返されたぞ。まっ、エルフがいるところだからな…気を付けな。」

「そうなのですね…」

「俺はとりあえず、ククジャにでも向かうよ。その前に…何か買いたい物はあるか?」

「うーん、何があるかは気になるけど…」

「必要な物は全部あるから大丈夫よ。」

「そっか、じゃあ俺はもう行こう。そのうち帝都にも行くかもしれないから…その時は何か買ってくれよ。」

 

ネオスはそのまま去っていった。

 

『…』

「どうしたドラグ?」

『何…奴から食べ物の臭いがしなくてな…』

「マントで分からなかっただけだろ。それに商人だからって食べ物を売ってるとは限らないぜ!」

『…自分が食べる分もか?』

「それは…アレだぜ!そこのサボテンを食べてた的な…」

『そんな臭いも無かったが?』

「クソ龍、アイツはもういない…無駄な話をするな。さっさと入るぞ。」

「そうね…早く影のある所に行きたいわ。」

 

ドラグレッダーが警戒しつつも、灯悟たちは太陽の森へと入っていった。

 

………

 

「流石に森の中は涼しいわね!」

「ようやく暑苦しいマントが脱げますね!」

 

4人がトーブを取ると…イドラとテルティナは前回よりも涼しげな服装へと変わっていた。

 

「おー、新衣装だ。」

「おふつくしい…」

『最初からその格好ではダメだったのか?』

「ドラグ、人間の皮膚は強い日光を浴び続けると日焼けといって軽い火傷になってしまうんだぜ。」

『その時はイドラの回復魔法を使えばいいじゃないか。』

「出来るだけ無駄な魔力を使うわけにはいかな……痛っ!?」チクッ

「大丈夫かイドラ?」

 

イドラがトーブを取るために腕が後ろへ回しており…サボテンのトゲが左手の薬指へと刺さってしまった。

 

「平気よ。ちょっと血が出てるけど…これくらいなら回復魔法も…ふぇ?」

「ちょっとの傷でもバイ菌が入ったら大変だぜ!少し動かないでくれ!」

「え、ちょっ!こんなところで何を……「よしっ!」何コレ?」ペッターン

「絆創膏だぜ!傷口を保護してくれる俺の世界の医療グッズだ!俺の絆装甲はコレがモチーフなんだぜ!」

 

「………」ジュゥゥウウ…

 

自身の薬指に貼られた絆創膏を見つつ、顔を赤くするイドラ…その頭からは煙が出ていた。

 

『レッドよ、聞いてはおらぬようだが?』

「暑いなら帽子も脱げば?」

「多分一番アチアチなのはハートなんですよ。」

「全く…鈍い奴だ。」

「そこがレッドさんの良いところなのですよ。」

「そうなのですか…」

『─っ!?イドラ!』

「…」ガシッ

「え?何…きゃあああ!!」

 

イドラは突然現れたアフロの男により捕まり、そのまま何処かへと連れていかれた。

 

「イドラが拐われた!!」

「まさか、今のアフロが森のエルフですか?」

『何でもいい。レッド、乗れ!追いかけるぞ!』

「あぁ、絆装チェンジ!……あ。」ドカーン

『ごっ…!せめて、変身が終わってから乗れ!』ガクッ

「ドラグ、ごめんだぜ…」

 

灯悟はドラグレッダーへと乗り、キズナレッドに変身する。変身による爆発を受けつつもドラグレッダーはアフロの男を追いかけ始めた。 

 

「私達も追いましょう!」

「お待ちくださいテルティナ様…既に囲まれております。」

 

残ったロゥジーとテルティナの2人だったが…弓を構えたエルフたちに狙われていたのだった。

 

………

 

「アー!アーアーアー!」ベンベンベンッ

「イギャアアア!!助けてレッド!ドラグレッダー!」

『クソッ!サボテンが邪魔だ…!』

「あんにゃろ!針のなかをヒョイヒョイと…このままだと離されちまう!」

 

アフロの男はイドラの尻を叩きながら逃げ続けており、ドラグレッダーとキズナレッドがそれを追いかける。

 

キーンキーンキーン

 

「「『──!?』」」ビクッ

 

そして、突然に聞こえる耳鳴り音。足下に四方形の鏡が現れ…中からオレンジ色のカニが現れた。

 

『シンニューシャ、ハッケン!』ガシッ

『があっ!?』

「ドラグ!」

『レッド、先にいけ!コイツは俺が相手する!イドラを頼む!』

「分かったぜ!」

 

カニはハサミでドラグレッダーの尻尾を掴むとそのまま地上へと引きずり落としにかかる。キズナレッドはドラグレッダーの言葉に従い、そのままサボテンを足場にアフロの男の追いかけ始めた。そして、ドラグレッダーは尻尾を振るってカニを引き剥がした。

 

『ふんっ!』ぶんっ

『グッ…コイツ、ツヨイ!』

『"ボルキャンサー"…まさか、謎の魔物の正体がお前だったとはな。』

『ボクノナマエヲシッテル!?オマエハダレダ?』

『俺はただの冒険者だ…ここには魔力の種の回収にきた。』

『マリョクノタネ…"ラーニヤ"ガジャアクトイッテタチカラダナ!オマエ…マオウゾクノテサキカ!』ドボボッ

『そんな訳なかろう…がっ!』ボッ

 

ボルキャンサーと呼ばれたカニはハサミを広げ、中から泡の弾丸を飛ばす。それに対してドラグレッダーは火の玉を吐いて反撃する。水と火がぶつかったことで水蒸気が発生し…辺りは白い霧に覆われる。

 

『ソコダッ!』バッ

『甘いわっ!おらぁ!』ブンッ

『グッ…!』ガチンッ

 

霧の中からボルキャンサーがドラグレッダーの頭に目掛けてハサミを振り下ろす。対してドラグレッダーは距離を取りつつ逆に自身の尻尾を振り下ろし、ボルキャンサーが慌てて2本のハサミを交差させて防ぐ。

 

『ここでのお前がどれ程の人間を食ったか知らぬが…この程度か?』

『ニンゲンタベタコトナイ!ボクハベーコンタベルノダイスキ!』

『…何だと?ここのエルフを食らおうと狙っていた訳では無いのか?』

『"ラーニヤ"ハタベモノジャナイ!ボクガマモルタカラモノダ!ソッチコソ"ラーニヤ"カラ"アメン"ヲトロウトシテルノダロ!』

『…アメン?魔力の種では無いのか…』

『チガウトサッキイッタ!』

『…』

『ドウシタ?コナイナラコッチカラ…』

『…俺らの仲間を連れてさっさと去ろう。すまなかったなボルキャンサーよ。』

『…ハ?オマエ、キューニナニヲイッテ…』

 

「ドラグ!すぐにロゥジーたちと合流するぞ!」

 

突然に戦意を失くしたドラグレッダーに困惑するボルキャンサー。そこにキズナカイザーが現れ、中からキズナレッドの声が聞こえた。

 

『ナンダ、コノデカイヤツハ!?』

『俺は急ぐ…お前はこれからもここを守るといい。』

『…ハ?マテ!ドコニ…マテトイッテルダロ!』

 

ドラグレッダーがキズナカイザーへと入ると…そのまま、その場を後にした。そして、残されたボルキャンサーもそれを追いかけ始めた。

 

………

 

「この一撃に掛ける!」

 

『第六聖剣・星蝕浄咬(ラストノワール)

 

 

「この一撃で潰すっ!」

 

『スフィスフィ……スピリット・コフィン!』

 

 

「その戦い!ちょっと待っただぜ!」

 

 

『『ADVENT』』

 

 

『マッタダゼ!』ガキンッ

「…カニ?」

 

『ふんっ!』ブンッ

「なっ…なんだこの龍は!?」

 

別の所ではロゥジーと変身したであろうナニカが戦っており、互いに大技がぶつかる瞬間だった。そんな2人の間に2枚の鏡が現れ、中からドラグレッダーとボルキャンサーが乱入した。ドラグレッダーはナニカの足に付いたピラミッドを尻尾の一撃で破壊し、ボルキャンサーは自身の背中の甲殻でロゥジーの大槍から出ていた竜巻を弾く。そして、キズナカイザーも2人の間へと着地したのだ。中にはキズナレッドとイドラ、さらには先ほどのアフロの男も乗っていた。

 

「俺たちが戦うべきはエルフじゃねぇ!魔力の種を持っているのはこの森と争ってる人間の方らしいぜ!」

「そんなことは分かってる!だが、そこのエルフが話を聞かんのだ!」

「半分はロゥジーがやり過ぎたせいですけどね。」

「そこのエルフ?」

 

キズナカイザーから下りたキズナレッドとイドラはロゥジーとテルティナの側へと移動した。そして、イドラが言われた変身したナニカの方へと顔を向けると…

 

『ラーニヤ!ダイジョーブ?ケガナイ?』ダキっ

「ボルちゃん!?まだご飯の時間じゃ無いけど…お腹空いた?」

『チガウチガウ!ケガハナイカッテ…マァ、ブジナライイヤ。』

 

ボルキャンサーに抱きつかれた姿があった。そして、そのまま変身していたナニカはバッチを取ると変身が解け…エルフの少女が姿を見せたのだ。

 

「レッドと同じアイテムによる変身能力!」

「そいつの力は異世界が由来らしいが…貴様らの仲間か?」

「いや、キズナファイブとは全くの別物だぜ。」

『ボルキャンサーと契約していない以上は俺の世界の力とも違うな…』

 

『ラーニヤ!アレ!アレ!』ツンツン

「ん?そっちに何が………えっ!?まさか…貴方が予言に記された"伝説の赤き戦士"!?」

「…へ?」

「数々の非礼!誠に申し訳ございません!」

『ゴザイマセン!』

「うおっ!?」

 

キズナレッドとドラグレッダーが自身の世界との関係を否定する一方で、エルフの少女はキズナレッドの姿をみると他のエルフの仲間全員とさらにはボルキャンサーまでもがその場で土下座をしてきたのだ。

 

「お望みとあらば、どんな処罰でも受けます!ですのでどうか!我らの森をお救いください!」

『クダサイ!』

「ど、どういうことだぜ?」

 

流石のキズナレッドもこれには混乱した。

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