浅垣灯悟はとある屋敷にて試験を受けていた。内容は依頼人であるイドラ・アーヴォルンの使い魔であるゴーレムを倒すこと。
「バーニングキズナパンチ!!」
そして、キズナレッドに変身すると呆気なくクリアしたのだ。
『ベリーGOOD』
「どうだ?実力テストは合格か?」
「え、えぇ…」
「よっしゃあ!!」
変身を解き、イドラから合格を聞くと左腕を上げて大喜びする灯悟。早速、自己紹介を始めたのだ。
「俺は冒険者の浅垣灯悟!気軽に"レッド"って呼んでくれ!」
「あんだけ赤けりゃ言われなくてもそう呼ぶわよ…私はイドラ・アーヴォルン。あっちは執事のポセイドンよ。」
「あ!じゃあ、もう1人紹介しとくぜ!ドラグ!出てきてくれ!」
「………ドラグ?」
灯悟が手鏡を取り出すと…そこからぬるりと赤い龍が姿を見せた。
『……何用だ?』
「ほら、今回の仕事の依頼人だ!自己紹介するんだぜ!」
『俺の名はドラグレッダー…最初に言っておくがコイツの使い魔ではない。』
「なななな…っ!?」
自身のゴーレムよりも数倍大きいドラグレッダーの姿にイドラは言葉を失った。
「そうだ!ドラグも試験を受けた方がいいよな?あのゴーレム、出してくれ!」
「出さなくても強いことは伝わってきたわよ!?貴方、本当にB級なの!?」
「うーん、俺はドラグの足元にも及ばないから…そこは何とも…」
「レッドよりも強いの!?…貴方、何でレッドと一緒にいるのよ?」
『成り行きだ。』
頭を抑えるイドラ。
「貴方たちを雇うにあたって1つ聞いてもいいかしら?」
『既に色々と聞いている気がするが?』
「おう!絆を結ぶためにはまずは互いを知らねぇとな!」
イドラはゲンドウポーズをとり、質問を始める。
「冒険者って言ってたけど一体どんなジョブのどんなスキルであんな姿になったの?どうしてあんな狂ったような真っ赤な姿になるの?変身後の爆発には一体どんな意味があったの?その人語を発する腕輪は何なの?龍はなんで人間の言葉が話せ…」
「1つの質問に疑問が多すぎるぜ!!」
『まぁ、気持ちは分かる…』
「…要するに貴方たち何者?」
………
「…い、異世界から来た?」
「そんなに珍しいもんなのか?」
「それはもう…」
「ドラグもいるし…普通かと思っていたぜ!」
『…普通ではないだろ。』
灯悟とドラグレッダーが屋敷の物を眺めている隣で頭の中を整理するイドラ。
「あの趣味の悪い真っ赤な格好は一体なんなの?」
「えぇ!?元の世界では子供から大人気だったんだぜ!」
「一体どんな洗脳教育を受けたらそんな感性になるのよ。」
「けど趣味は悪くねぇだろ。なぁ、ドラグ?」
『俺の所にも似たようなのが13人……いや、それ以上はいたな。』
「異世界は変身出来るのが常識なのね。」
イドラに変な誤解が生まれているが、突っ込める者は誰もいない。
『…そろそろ時間だ。』
「おう、ありがとうなドラグ!」
「え?何々?」
『俺は此方の世界に長くはいられない…身体が消えてしまうからな。故にミラーワールド…まぁ、普段はコイツの持つ鏡の中にいる。…必要な時は呼ぶがいい。』
そう言うとドラグレッダーは鏡の中へと帰っていった。
「しばらく休めばまた呼び出せるぜ!」
「まぁ、強い戦力があるに超したことはないわ。さて、仕事の話をするわよ。」
………
「凍て刺せ、氷精の槍!セルシウススパイク!」
『シェイク・ハンドッキーング』
「絆を結んで悪を断て!握手カリバー!」
『…んぐんぐ…食えなくはねぇな。』
『マチビトスナーイプ』
「運命の相手を撃ち抜け!!縁結ビームガン!!」
『腹は膨れたな……はぁ!』
ウェイクナーク遺跡に着いた3人は表れた魔物たちを戦っていた。イドラは魔法で、キズナレッドは双刃刀と銃で、ドラグレッダーは牙と火の玉で…魔物たちを攻撃していたのだ。
「私が一体倒してる間に何体倒してるのよアイツらは……いや、楽でいいんだけども。というかなんなの、あのやたら光って鳴るヘンテコな武器は?」
『俺のいた所にも似たようなものだ……音声や光はもう少し大人しいがな。』
「万事解決だぜ!!」
ドゴォォーーン
「やっぱり倒した魔物は爆散するのね。」
『そこは俺の所とほぼ共通だ。』
「お陰様でドロップアイテムはもれなく黒焦げよ。」
『俺の所にはそんな概念は無いな…だが、全部倒せたようだ。俺はミラーワールドに戻る。』
「あ、うん…ありがとね。鏡じゃなくてもいいのね。」
そのままドラグレッダーは水面からミラーワールドへと帰る。そして、灯悟とイドラは互いのことを語りながら遺跡の奥へと進んでいった。
………
目的にマナメタルの所へ着いた2人だったが…
「イドラ!危ない……がはっ!?」
「レッド!!」
突然に表れたドラゴンの奇襲を受けてしまい、壁へと叩きつけられた。イドラは灯悟に庇われたものの…灯悟は大ダメージを負ってしまったのだ。
『…何事だ。』
そばにあった水面からドラグレッダーが現れる。
「アレは遺跡に棲むと云われる
『ほぉ…なかなか歯応えのあるのがいるじゃねぇか…』
「ドラグレッダー!コイツをこのままやっつけて!」
『そうだな…レッドが死ねばそうしてやろう。』
「…何を言ってるの?貴方とレッドは…仲間じゃないの?」
『最初に言ったろ…俺はコイツの使い魔じゃねえって。コイツはただの食料だ。死ねば俺の腹に収まるだけだ。』
「ふざけないで!」
ドラグレッダーに杖を向けるイドラ。太古の魔竜が近づいて来ているが…ドラグレッダーは顔をニヤつかせるだけで動く気配は無い。
「止めろイドラ!ドラグとはそういう約束だ…」
背中に傷を付けつつも…灯悟は立ち上がり、キズナレッドへの変身を試みる。
「待って!その怪我で戦うつもり!?」
「コイツを倒さねぇとマナメタルが手に入らないみたいだからな。」
「無茶は止めて!私は自分の使命に付き合わせた人を死なせるなんて絶対に嫌よ!だから今はドラグレッダーに任せ…」
「イドラ!」
灯悟の大声にイドラの言葉が止まる。
「言っただろう?俺はイドラの夢に惚れたんだ…イドラの夢はいつか必ず!多くの人を笑顔で結ぶ立派な夢だ!!」
「──っ!」
「だから今は…」
『ぺっTURN』
「イドラの夢を守るのが俺の使命だ!!」
「レッド…って…!?」
「燃え盛る熱き友情の戦士…キズナレッド!」
灯悟はキズナレッドへと変身した。つまり…爆発するのだ。
ドゴォォーーン
「危…」
『ククク…レッド、お前はそうでなくてはな。』シュルッ
「ドラ……熱っ!?」
爆発した瞬間…ドラグレッダーの身体がイドラへと巻き付き爆風から守る。しかし…巻きが甘かったのかイドラの尻だけが焼けてしまった。
「大丈夫かイドラ!?」
『安心しろ。俺が守ってやった。』
「守れてないわよ!お尻がジュゥゥって焼けたわよ!何で守る宣言されて数秒後に殺されそうになるのよ!…うわぁ!?」
「ターボ円陣!!」
『おっと!?』
魔竜の攻撃が激しくなり、その場から離れる2人+1頭。そこは魔竜の爪により地面がかなり抉られていた。
「あんな奴をドラグレッダー無しでどうやって倒すっていうのよ!」
『いや、レッドが動いた以上は手は貸すぞ…』
「ならドラグ!得意の火炎弾をアイツに当てて隙を作ってくれ!」
『いいだろう……はぁっ!!』ボッ
ドラグレッダーは魔竜の吐く炎を1発の火の玉で相殺し…そのまま、魔竜の顔へと当てた。
「レッド、何をする気?」
「一か八かの奥の手だ!」
「そんなのあるならさっさと使いなさいよ!」
「だが…この奥の手には強い絆を結んだ仲間が必要なんだ!イドラ、協力してくれるか?」
「強い絆で結ばれた仲間って…出会って半日の私で大丈夫なの?絶対にドラグレッダーの方がまだいけるわよね?」
キズナレッドとイドラは魔竜が怯んだ隙に着地する。
「ドラグは身体が大きすぎてダメだ!それに…一緒に冒険して夢を語り合った仲じゃねぇか!俺達の絆なら必ず未来を掴みとれるさ!」
「本当に絆とか仲間とか大好きね!こうなりゃヤケよ!それでレッドが助かるなら何だって手伝ってやるわ!」
「頼もしい良い返事だぜ!」
手を取り合う2人そして…キズナレッドは右手を空へ上げる。
「来い!キズナビースト!」
空から赤いティラノサウルス、青い鳥、黄色の虎、緑のゴリラ、ピンクのイルカが現れる。そして…5体のメカは1つの巨大なロボに合体した。
「無限の絆で未来を創る…絆創合体!マキシマムキズナカイザー!!」
『これは……ユナイトベントか?』
目が点になるドラグレッダー。それは同じく中に乗っているイドラも同じ。
「あの…スンマセンレッドさん。なんスかコレ?」
「どうした?口調がおかしいぜイドラ!こいつは絆の力が最高潮に達した時、奇跡の合体により爆現するキズナファイブの最終決戦兵器だぜ……うわぁ!」
『レッドぉ!?』
しかし、キズナカイザーは魔竜によりボコボコと殴られている。
「ちょっと!?圧されるわよ最終決戦兵器が!」
『レッド…もう1発、火の玉で援護してやろうか?』
「さっき見捨てようしてたドラグレッダーもめっちゃ心配してるわよ!」
「くっ!やはりたった2人の絆エネルギーでは出力不足か…このままではあと20秒も動けねぇ!」
「何でそんな不確かで曖昧なエネルギーを採用しているの!」
イドラのツッコミにドラグレッダーが気まずそうに声をかける。
『…あー、今回だけは俺が倒してやってもいいが…』
「そうね。それでアイツを倒…」
「いや、まだだ!!」
『…ん?』
「ふぇ!?」
「信じろ…俺とイドラの絆を!!」
キズナカイザーと魔竜が互いの手を掴み合う。キズナレッドはプレートを操縦桿にセットする…そして、一瞬の隙を突き、キズナカイザーが魔竜を投げ飛ばして距離を取る。
「今だ!!夢と友情の爆裂超新星!マキシマムキズナブラスター!!」
キズナカイザーの胴体にあるティラノサウルスの口が開き…そこから絆エネルギーを解き放った。その凄まじい威力に…
「ぐおおぉぉぉ…」
魔竜は消滅した。
「俺達の絆の勝利だ!」
「(異世界の兵器こっわ…)」
『(やっぱり、5体のユナイトベントはズルいだろ…)』
その後、無事にマナメタルを回収した。
書いてるのはここまでで…思ったよりも閲覧数は伸びなかったな…残念。