無双龍ドラグ異世界で冒険者になる   作:アマノジャック

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魔王編のロゥジー見て色々と練り直していたら7ヶ月も過ぎていたとは…


無双龍VSヴィダン

「この度は多大な迷惑をお掛けしてしまい…本当に申し訳ございませんでした。」

 

魔力の種を回収され、人間へと戻ったアジールは縛られているギミックとユーゲスを背にエルフの皆へと謝罪をした。

 

「事情はラーニヤ様から聞いたよ…」

「そっちも色々と大変だったのね。」

「だからってこの森を支配しようとしたのはいただけないがな。」

 

モンジャバディとザフラは同情していたが、ファナンは厳しい言葉を返す。

 

「幸いこちらの被害は矢筒の木が何本か砂に変えられた程度だ。それに我々も貴方の理想は間違っていないと思う…だから、これからはラーニヤ様だけじゃない。私たちみんなで人間と亜人が共存できる世界を創っていこう。」

「ああ…ありがとう…」

 

とはいえファナンもアジールの理想に理解はあった。許されたアジールが涙を溢しながら礼を言う。その事でエルフたちから歓声が上がった。

 

『むぐむぐ…ふぅ。サボテンのお代わりくれ!お代わり!』もぐもぐ

「あいよ!」どさっ

『兄ちゃん!これ以上は止めなって!処理に困ってた魔物のサンドワームはともかくサボテンはここの人間の貴重な食料で、ここまで育つのにかなり時間掛かるって聞いたよ!』

「気にするなって!アンタらがククジャを行き来する馬車になってくれんだろ?なら、これくらいはしないとな!」

『調子に乗るからあんまり兄ちゃんを甘やかさないで!』

『きょ…今日だけだ。明日からその分働くんだし…』

『もぉ!満腹になって動けなくなっても知らないよ…』

 

その側でサボテンを食べるワイルドボーダーとシールドボーダーの兄弟。これからは太陽の森で暮らすことが決まっていた。それらの様子をドラグレッダーたちは眺めていた。

 

「雨降って地固まる、ね。」

「砂漠に雨は降らんがな。」

「まさに結果オーライ万事解決だぜ!」

『では次の種の情報を……!誰だ?』

「ドラグさん?きゃっ!」

「テルティナ様!」がばっ

 

「何と美しい大団円でしょう…でも、それじゃあ困るんですよ。」

 

突然にドラグレッダーが警戒の声をあげる。真っ先に反応したのはロゥジー・ミスト。自身の主であるテルティナ王女を庇った次の瞬間…辺りに雷が落ちた。

 

『無事かレッドよ?』

「ドラグのお陰で俺たちは何とか…」

「他のみんなは!?」

「一体何が…?」

 

ドラグレッダーは浅垣灯悟らを囲み、そのまま落雷を受け止める。自分たちの無事を確認したイドラ・アーヴォルンはあわてて周りの状況を見始めた。

 

「あなたには失望しましたよアジール様。まさかあの特権を以てしても標的の1つも滅ぼせないとは。」

「ヴィダン!どうして君が…?」

 

そこにはアジールへと声をかけるヴィダンの姿があった。

 

「この気配…?」ゾクッ

「テルティナ様?」

「まさか奴は…魔王族!?」

「ご名答。」

 

次の瞬間、ヴィダンの身体から角と翼が生える。

 

「私は麗しき魔王様(おかあさま)の"愛し子"が1人。"究愛のヴィダン"!」

 

「アブダビと同じ敵の幹部か!」

「お疲れのところ申し訳ございませんが…あなた方には大いなる目的のために消えていただきます。」

「大になる目的…魔王の復活ってヤツか!」

「その通り!そして魔王様(おかあさま)が復活した暁には…」

 

「私は魔王様(おかあさま)と結婚するのです!」

 

『は?』

 

ヴィダンの発言により辺りは【FREEZE VENT】した。

 

「ちょ…ちょっと待ってくれ。魔王はお前の"実の母親"なんだよな?」

「それが何か?君らだって1度くらい"お母さんと結婚する"とか言ったことあるでしょ?」

「いや…」

「親の顔も知らん!」

「子供に時にあったとしても千年間そのままはヤベェよ。」

 

『ほほぉ…詳しく聞こうじゃないか?』

 

「ドラグレッダー!?」

 

アジール、ロゥジー、灯悟がドン引きする中でドラグレッダーだけは反応が違っていた。

 

『何、奴が話したそうにしているんだ。軽くなった口で自分の弱点になることを吐くかもしれん…お前たちはエルフたちを避難させていろ。』

「お、おう…」

 

ひとまずドラグレッダーの指示に灯悟たちは従い、その場を離れる。

 

「ふむ…ミラーモンスターが私の理想を理解しようとは…」

『まさか。敵であるお前と分かりあえることは無い…だが、愛については興味はある。まぁ、話さないなら…ここでお前を殺すだけだ。』

「やれやれ…ミラーモンスター如きが私を倒せるとでも?」

『さっき受けた雷で分かる…お前、アブダビより弱いだろ?話さないならすぐに殺す。』

「…。いいでしょう、アナタの挑発に乗ってあげましょう。」ぴきっ

 

ヴィダンの表情が一瞬固まった。しかし、すぐに戻り…魔王への愛を語りだした。

 

魔王様(おかあさま)は私のことを誰よりも愛し、優しく微笑み包んでくれる唯一の女性なのです。」

『…それだけか?』

「それだけって…結婚したいと思うには十分な理由でしょう?どんな解答を期待していたのです?」

『生々しい"UNITE VENT"について語ると思っていた。』

「は?」

 

今度はヴィダンが【FREEZE VENT】する。

 

『"UNITE VENT"とは男女で行うことだと理解した。同性であれば"UNITE VENT"しても生産性がないとも理解している。しかし"UNITE VENT"で生まれたお前が生んだ魔王と"UNITE VENT"することでどんな"STRANGE VENT"が…』

「待ちなさい!私が魔王様(おかあさま)とそんな穢らわしいことをする訳ないでしょう!」

『?まさかお前…結婚しても"UNITE VENT"しないつもりか?』

「当たり前です!人間基準で私の"永遠の愛"に意見にしないでもらいたい!」

『なるほどな…確かにこれは俺に理解できないことだ。』

「満足しましたか?では…全員、死になさい!」

 

そう言いながらヴィダンは空中へと大量のカードを投げる。

 

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『ヤットデラレタ…』

『エルフガ…イッパイ…』

『オナカスイタ…』

『タベナイト…ハヤクタベナイト…』

 

現れたのは白いヤゴ型のミラーモンスター…『シアゴースト』。その数は15匹。そのまま避難中のエルフたちを襲い始めた。

 

『なっ…!?ミラーモンスターだと!?クソっ…ボルキャンサーたちの気配に混ざって気付けなかった!レッドォ!!』

 

大声で灯悟を呼ぶドラグレッダー。しかし、振り向いたドラグレッダーの目に映ったのは、血まみれの状態で壁に倒れた灯悟の姿だった。

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