無双龍ドラグ異世界で冒険者になる   作:アマノジャック

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ドラグブラッカーVSキズナブラック

見事なコンビネーションにより、魔王族の2人を撃退したドラグブラッカーとキズナブラック。

 

「うぁあああ!!」

『グォオオオ!!』

 

しかし、まだ2人の雄叫びが辺りに響く。

 

「何をしてるんだアイツらは!?」

「まさか…力を制御出来ないんじゃ…」

 

キズナブラックは身体から大量の絆創膏を触手の如く伸ばして、ドラグブラッカーは黒い火炎弾を吐き出し、辺りを破壊し始めたのだ。

 

『あぁ…皆が住んでる家が…』

『おい!状況はどうなってやがる!?』

 

「ボルちゃん!」

「エビルダイバーも!」

 

『俺たちもいるぜ!』

『何とか追い返せた…』

 

そんな中、エビルダイバーとボルキャンサー…さらにはワイルドボーダーとシールドボーダーが合流してきた。

 

「魔王族が2人も攻めてきて…私とレッドさんは変身も出来ず…ドラグレッダーがミラーワールドに移動させられてたのを皮切りに全滅寸前になりました。」

『召喚されたシアゴーストたちは僕と兄ちゃんで倒したけど…その後に召喚されたガルドサンダーはかなり強くて攻撃がそっちいかないよう食い止めるので精一杯だった。そっちを助けれなくて…ごめんね…』

『俺もボルキャンサーと一緒にミラーワールドにいた大量のシアゴーストたちを倒してた…そっちに召喚されたのはお前ら処理してくれたんだな。しかし、その後にゲルニュート(赤いイモリ)の大群が来てな…流石に死ぬと思ったらドラグの旦那が来てくれて…あっという間に全員を倒してくれた。何かデストワイルダー(白い虎)もいたけど…気がつけばどこかに逃げていったわ。それでドラグの旦那はまた急に消えてな…だからこっちに来た次第だ。そういえばヴィダンの旦那もいたんだろ?どこだ?』

「エビルダイバー。その件だが…」

 

アジールはヴィダンが魔王族だったことを話す。その間に身体が消え始めたワイルドボーダーとシールドボーダーはミラーワールドへと戻る。そして話が終わるとエビルダイバーが怒りで放電する。

 

『つまりは旦那の敵だったってことか!くそ、今度会ったらぶっ殺してやらねぇとな!』バチバチッ

「…黒くなったレッドさんとドラグレッダーさんのお陰で何とか撃退は出来たのですが…!」

『制御できずに暴走し始めたって訳ね。それにしても…あれがレッドとドラグレッダーなの?』

 

ラーニヤたちが状況を共有してるそばでイドラ・アーヴォルンが2人に向かって走り出した。

 

「落ち着いてレッド、ドラグレッダー!このままじゃ貴方たちが守ったこの森を貴方たちの手で…」

 

「…」びゅん

『…』ボッ

 

「…『殺してでも止めろ』はそういうことか!」ガキンッ

『イドラ、危な……うぐっ!!』ボオッ

 

「ロゥジー!ボルキャンサー!」

「ボルちゃん!!」

 

止めに入ったイドラだったが…暴走した2人の攻撃が自身へと迫る。そこにロゥジー・ミストとボルキャンサーが間に入り守る。ロゥジーは伸びた絆創膏を上手く聖剣で防いだものの、ボルキャンサーは交差させたハサミだけでは黒い炎を受けきれず、右腕が黒く石化し…力なく下へと垂れた。

 

『…これはもうダメだね。』ブチッ

「ボルちゃん、貴方…腕が…」

『グオォォ!!』

『…!こっちに来た!くっ…!』

「させない!戴天……『ラーニヤ、危ない!』うっ!ボルちゃん!?」

「ボルキャンサー!!」

 

ボルキャンサーは使えないと判断して直ぐに自身の右腕を千切り捨てる。さらにドラグブラッカーはそのままボルキャンサーへと牙を向けて迫る。

 

ラーニヤはボルキャンサーの前に立ち、アメンへ変身しようとするも…ドラグブラッカーの迫る速さに間に合わないと察したボルキャンサーが左腕を使い間一髪でラーニヤを横へと弾いた。そして、ドラグブラッカーはそのままボルキャンサーへと噛みつき顎に力を込める。

 

『…』グググ…

『ボクは硬いからね…そう簡単には…食べれないよ!!』ボボボッ

『…!』

 

しかし、ボルキャンサーの予想以上の硬さに噛み砕けず、逆に口内に泡の弾丸を放たれて、ドラグブラッカーはそのままボルキャンサーを離す。

 

『グルルッ!』

「!?」ガキンッ

 

「うあぁぁぁ!」ブンッ

『グオオォォオ!!』ブンッ

 

『グオッ!』ボッ

「『パイル・カットバンカー』!」ボンッ

 

ドカーーン!!

 

そして、今度は近くにいたキズナブラックへと攻撃するドラグブラッカー。背中のヒレを活かした猛スピードの突進を繰り出すも…肩に付いたドラグシールドによって受け流される。キズナブラックは反撃にドラグセイバーを振るうとドラグブラッカーの尻尾がぶつかり火花が飛び散った。さらに絆創膏で出来た無数のロケット弾と黒い火の玉がぶつかり合い爆発が起こる。

 

「ボルちゃん!」

『ボルキャンサー!』

『…やっぱり、無傷とはいかないね。』

 

一方、解放されたとはいえボルキャンサーのダメージも非常に大きい。右腕を失い、自慢の甲殻にも噛まれたことでヒビが出来ており…これ以上は満足に戦えそうにない状態である。

 

「じっとしてて!今、回復魔法を…」

『ダメ!今はあの2人を引き離さないと森が…!ラーニヤ、アメンになって!』

「それがその…」

『?』

 

ボルキャンサーに言われるも気まずそうな顔でドラグブラッカーを指差すラーニヤ。左手にはバッジが握られていたものの…何かが無い。そう…先ほどの攻撃によりアメンバッグルがドラグブラッカーの角へと引っ掛かってしまったのだ。

 

「…どうすればいいの?魔王族を圧倒した2人を止めるには…」

「…アサガキトウゴは俺に任せろ。」

「ロゥジー?」

「いや、やはり2人とも私1人で充分だ。奴らの隙を突いて何とかしよう。貴様らはテルティナ様を守ることだけ考えろ。」

『ロゥジー…死ぬ気なの?』

「誰が死ぬか!私は…テルティナ様の勇者だ!…『第二聖剣・核熱怒業(ドラグラース)』!」

 

こう言うとロゥジーは聖剣に乗り、2人の戦いへと乱入した。

 

『…俺も行ってくる。ちっとはアイツの助けになるだろ…』

「待ってくれエビルダイバー!僕も行こう…カードデッキを渡してくれ。」

『ヤだね。旦那…今のあんたの身体はボルキャンサーよりもボロボロだ。死ぬ前提の足手まといを変身なんてさせるかよ。』

「君がそれを言うか!」

『…旦那が死ぬよりは100倍マシだ。』

 

「あら?なら足手まといじゃないならいいのね?」

 

続いてエビルダイバーが参戦しようとするとアジールがカードデッキを渡すように言う。しかし、拒否して1人で向かおうとすると…イドラに止められた。

 

『魔導士の嬢ちゃん?何言って…』

「カードデッキを私に渡しなさい!前にドラグレッダーので変身したから使い方は分かってるわ!」

『マジかよ!?……チッ、使え。』スッ

 

エビルダイバーは少し悩んだものの…結局、イドラへとカードデッキを渡したのだ。

 

「ボルちゃん、私もアレを。」

『…ダメ!ボクがアメンを取り返して…』

「いいから早く!」

『…分かったよ。』スッ

 

一方でボルキャンサーも自身のカードデッキをラーニヤへと渡す。

 

「ラーニヤ、貴女…!」

「仮面ライダーになれたのですか!?」

「…このまま森で暴れるのを見てられるか!イドラ、いくぞ!」

「…えぇ!」

 

2人は近くの窓を前にカードデッキをかざし…装着されたVバックルに入れて掛け声を出す。

 

「「変身!!」」

 

鏡が割れる音と共に2人の姿が変わる。イドラは仮面ライダーライアへと変身した。先ほど変身していたアジールとほぼ同じ姿ではあるものの胸の大きさから変身者がイドラであることが分かる。

 

一方でラーニヤも姿も橙の仮面ライダーへと変わる。蟹をイメージしたアーマーで肩や脇腹からは蟹の足に包まれ、龍騎とライア同様左手にハサミ型のバイザーが付いていた。その姿の名は…『仮面ライダーシザース』。

 

「あの2人を早く…」

「待ってラーニヤ!…このまま少し待つわ。」

「何故だ!?一刻も早くレッドたちを止めないと森が破壊されてしまうだろっ!」

「…もう少しだけ待って!ドラグレッダーはミラーモンスター。そろそろ……来たわ!」

 

変身したシザースはロゥジーに続いて乱入しようとしたもののライアにより止められ。

 

「あれって…」

『ドラグレッダーの身体が消え始めてる…』

「エビルダイバー、先にミラーワールドに行ってワイルドボーダーたちと合流して!」

『了解だ!』

 

ミラーモンスターはミラーワールド以外の空間には長時間いられない、それはドラグブラッカーも例外ではない。エビルダイバーが入った数秒後にドラグブラッカーも近くの窓からミラーワールドへと入っていった。

 

「レッドはロゥジーに任せるわ!私たちはこのままドラグレッダーを追うから!ラーニヤ、行くわよ!」

「あぁ!」

「ボルキャンサーはテルティナ様の護衛をお願い!」

『分かった…巻き込まれないよう絶対に守るよ。みんな、ドラグレッダーのあの黒い炎に気をつけて。』

「お願いしますイドラさん、ラーニヤさん。」

 

そして、2人はミラーワールドへと入っていった。

 

「私は…何か出来ないのでしょうか?」

『…』ポンッ

 

参戦できず嘆くテルティナの頭へボルキャンサーは無言でハサミを置いた。

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