無双龍ドラグ異世界で冒険者になる   作:アマノジャック

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クラフーワイロの名前の元ネタはワライフクロウ(絶滅種)のアナグラムです。


無双龍VS毒蜂たち

バズスティンガー・ビーを追い込んだキズナレッドとインペラーだったが、バズスティンガー・ブルームの乱入により失敗に終わる。そのままビーの弓を奪い返され、矢の雨が2人を襲う。

 

「くっ…同じミラーモンスターがもう1体いたとは。」

「トビー、絶対に当たったらダメなんだぜ!」

 

『イツマデモツカナ?』

『ビー!ドッチガサキニコロセルカショウブナ!』

『ナラ…クロイヒンジャクナホウヲネラウ!』

 

木々に囲まれた戦場で回避は厳しいと判断した2人は自身に当たる矢のみを武器で叩き落とすことを選ぶ。そして、攻撃が緩んだ瞬間…

 

「来い!『トラストーム』!」

《キイィィィ!》

 

キズナブルーの相棒である鳥のキズナビースト『トラストーム』を召喚し、インペラーと共に空へと逃げる。しかし、全てを避けれる訳でもなく何本かはトラストームの翼を貫いた。

 

《キィイイ!?》

「トラストーム!!」

「レッド、これは不味いよ!奴らの的になるだけだよ!」

「分かってるけど今はこれに賭けるしかないんだ!俺たちがこう目立てば…」

 

ボッ!

 

「ドラグが助けてくれる!」

 

『『ギャー!!』』

 

『無事かレッドよ。ここは一度退くぞ。』

「おう、了解だぜ!大丈夫かトラストーム?」

《キキ…》

 

龍騎とザッツを乗せたドラグレッダーが矢の飛んできた方へと火の玉を吐き出した。矢の雨が止まり、トラストームがフラフラな飛行でその場を離れる。ドラグレッダーをそれを守りつつ後に続いた。

 

「ドラグ、どこまで行く気だ?」

『木々に囲まれていない所を探す。最悪、俺が焼き払って作る。』

「それにしても2体もいたとはな…」

『2体じゃない。4体…いや、下手をすればもっといる可能性もあるな。』

「えぇ!?」

「さっき、黒いのと銀色のが出てきてな…ドラグレッダーがいなきゃ俺は死んでたかもな。」

「…ザッツ…それは僕も同じだよ。」

『小さな池があるな。あそこに降りるぞ。』

 

ドラグレッダーは降下しつつ、尻尾で周りの木々を切り開くと龍騎とザッツを下ろす。そこへトラストームに乗っていたキズナレッドとインペラーも下りた。全員が変身を解除しドラグレッダーはミラーワールドへと戻っていった。

 

『では状況を整理する。』

「ちょっとだけ待ってドラグレッダー…念のため結界を貼るわ。」

『俺が感知出来るのだが…用心するに超したことは無いな。頼むぞイドラ。』

 

早速、全員が自分にあったことを話し出す。情報の共有が終わるとドラグレッダーは各バズスティンガーについて解説を始めた。

 

『俺が知るバズスティンガーは5種類…まずは弓を使っていた個体から説明しよう。どちらも全体色が黄色でややこしいが肩や足の色が違う。黒いのがビー、ピンクがブルームと呼ばれている。』

「レインを襲った痺れる矢を放つのはどっちだ?」

『どっちもだ。見た目と攻撃手段はほぼ同じだが近接戦闘時の弓の役割が違う。ビーは打撃武器として、ブルームは切断武器として攻撃してくる…とにかく痺れる矢には気を付けろ。』

「ドラグなら受けても大丈夫だったりしないか?」

『受けてみないことには不明だが…そんなリスクのあることをこの状況でするべきではない。そういえばその青い鳥はどうだ?』

「…飛行能力が大きく落ちていた。ダメージだけじゃなくて麻痺も効いてしまったみたいだぜ…」

《キィ…》

 

申し訳なさそうに頭を下げるトラストーム。そこへイドラが手を伸ばす。

 

「ヒール・オー・ウィスプ!」

《キィ!?キキィ♪》

「おぉ!効いたみたいだぜ!良かったなトラストーム!」

《キィイイ!》

「また呼ぶかもしれないけど…今は戻ってくれ!イドラ、本当にありがとうな!」

「感謝は受けとるけど…困ったことになったわね。」

「どういうことだぜ?」

「最悪はキズナカイザーでごり押そうと思っていたのだけど…もしあの麻痺矢が効いたとなれば…」

『全滅だな。』

「…くそっ、俺たちだけじゃ厳しいってのかよ!」

「ここで撤退することも視野に入れないといけないね。」

 

イドラ・アーヴォルンの回復魔法により痺れが抜け、浅垣灯悟の指示でそのまま元の世界へと帰るトラストーム。しかし、状況が非常に良くない。ザッツとトビーから焦りが見え始めた。

 

『…結論を出す前に残りのバズスティンガーについて話そう。俺とイドラ、ザッツの前に現れた黒いのはワスプ、銀色はフロストと呼ばれている。ワスプは武器として細い剣を持っていて毒は無いが…とにかく鋭い。突かれれば身体に穴が出来ると思え。』

「ドラグレッダーの渡してくれた盾でもか?」

『俺の盾そのものが貫かれることは無いが…当然、ワスプはお前の無防備な部分を狙ってくる。ただでさえスピードタイプのミラーモンスターだ。一撃ももらわないことだな。』

「まぁ、そうだよな。そういえば嬢ちゃんの籠手から出てきたの炎は効いていたな。」

「その代わりに私自身の魔法は全然効いてなかったけどね。」

『俺がその場にいれば確実に殺せていた。次にフロストについてだが…奴の両手と一体化した針には即効性の毒があり刺されれば一瞬で死ぬ。ある意味ビーとブルームよりも厄介だ。』

 

この段階でドラグレッダーを除く全員がげんなりとした顔になる。

 

「痺れに続いて即死毒か…」

「厄介なミラーモンスターだな…」

『安心しろ。毒であれば俺は効かん…なぁ、ザッツよ?』

「うぐっ!確かにな……本当に悪かった!」

『いや、謝罪して欲しいのではなく…お前たちのお陰で証明出来てるという話でだな…』

「ドラグが相手してくれるってことでいいんだな?」

『そういうことだ…』

 

以前にドラグレッダーを毒殺しようとし失敗したことを思い出すザッツ。全身から冷や汗が流れ出す。慌ててドラグレッダーがフォローに回ろうとすると灯悟が話をまとめた。

 

『んん!これで終わりじゃないぞ。最後に姿を見せてないが奴らの司令塔と言っていい存在がいる…"ホーネット"と呼ばれる赤い個体だ。見た目と武器は…フロストと同じだ。ただ、奴がいることで厄介なことをしてくる。』

「厄介なこと?」

『互いの背中を合わせて回ることで強力なバリアーを貼ってくる…3体で【FINAL VENT】すら弾く防御力だ。』

「【FINAL VENT】を!?」

「ファイナ…何だそれ?」

『仮面ライダー時に1度だけ使える超強力な魔法と認識してくれ。』

「前にブッぱなしたビクトリー…何とかみたいなもんか?」

「だな…ん?あぁ!?それだぜ!」

「あん?…あぁ!そういうことか!」

 

思い出すのは数日前の洞窟のダンジョンにて魔力の種を持った魔物との対決。ドラグレッダー、キズナレッド、イドラ、ザッツ、レインの5人で放ったキズナファイブの必殺技武器『ビクトリー・キズナバスター』。内容を知らないトビーにイドラがコッソリと説明をする。しかし、灯悟との絆を考えればトビーでも前回と変わらない火力を出せると思われる。バリアーはそれで対処することとなった。

 

『さて…バズスティンガーについて俺が知っていることは以上だ。討伐でも撤退でもいい…どうしたい?俺はお前たちの意見に合わせよう。』

「俺はもちろん戦うぜ!これ以上被害者を出さないためにここでケリをつける!」

「私も同意見。憂いを残してニベヅルには行けないわ。」

「僕も戦う!このデッキが僕に何を伝えたいのか…知らないと!」

「俺も行く…生身だろうが関係ねぇ!レインを襲った奴をブッ倒す!」

『…よく言った!では…』

「バズスティンガーを倒しに行くんだな?」

『違う、作戦会議だ。』

 

話し合った結果、矢を放つビーとブルームは灯悟とザッツ、近接攻撃のワスプとフロストはイドラとトビー、臨機応変にドラグレッダーが動くことでまとまった。

 

「よし!反撃といくんだぜ!」ペッターン

「そうね!これで終わらせるわ!」サッ

「あぁ!」サッ

 

灯悟が絆装甲をイドラとトビーがカードデッキを構え変身しようとした…次の瞬間だった。

 

キーンキーーン

 

「「「──!?」」」グラッ

『レッド!?どうした!?』

「敵襲か!?」

『いや、それなら俺が分かる筈だが…まさか、俺の感知をすり抜けているのか?そんなことが?』

 

急に耳を抑えたかと思えばその場で倒れる3人。それにより警戒するドラグレッダーとザッツ。しかし、倒れた3人が立ち上がっても何かが来ることはなかった。

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