あらすじ:
流主催の夏祭り開催が決まり、テンションの上がる灯悟と修二。張り切って会場設営を手伝う2人だったが、祭り当日の朝、突如依頼していた屋台の全業者が出店を拒否してきたのだ。その裏には絶縁魔の影があり…
───
「報酬は前払いって話だっただろうが?」
「うちもまだ振り込まれないよ。」
「あんた、俺たちにタダ働きしろって言うのか?」
「そんなことはない!契約内容は全部この書類に書いてあるし、急な変更は今後の信頼に関わる!何より…今日は祭り本番なんだぞ!」
「改める気は無いと…はぁ、やめやめ。」
「祭りなんてアホらし…」
「解散解散。」
「ま…待ってくれ!」
引き留める
「何て事だ…今までこんなことなかったというのに…。この信頼は私だけの一方通行だというのか…」
「流…俺が行って説得してくるぜ!」
「やめなさい!社員でも無い貴方が行ったら余計ややこしいことになるわ!」
「でも本当に急な話ですよね?何かトラブルとかってありました?」
「いや!俺と修二が手伝ってる時にそんなこと起こって無かったぜ。」
「表に出さないだけで大人って色々と大変なのよ。」
「そんなことはないでありますよエミリ殿!全員、町の皆や自身の子供たちのために一生懸命準備していたでありますゆえ…」
「なら原因はもう分かるでしょ?」
「「ゼツエンダー だぜ/であります!!」」
同じ解答に辿り着いた
「先生、ツカサ!祭りの…いや、流のことは任せたぜ!」
「今回は自分たち2人で探してくるであります!」
「はいはい。見つけたら緊急キズナワープね。」
「いってらっしゃい!」
───
「悪い…でも、ありがとう!この500円は絶対に来週に返すから!」
「別に何時でもいいって。これくら…」
「金の切れ目が縁の切れ目だ。」すぱっ
「お前とはここまでだ。」
「…え?急にどうした?」
「話しかけるなクズが!」
「ま、待てよ…?おい?おいっ!」
「…はぁ、これっぽっちかよ。イラつくぜ。」
「いや、少しずつだが塵も積もればなんとやら。かなり溜まってきたぜ…」
「直接斬ったらダメなのか?」
「確かにそれで大量に絆エネルギーは取れるが…殺したらソイツからもう取れなくなる。供給元は減らすべきじゃねぇ。」
「…はぁ、面倒くさ。いつになればキズナファイブってのは来るんだ?」
「…時期に来る。そろそろ溜まった絆エネルギーの容器を俺に寄越せ。」
「ほらよ。」ぽいっ
街中にてゼツエンダー幹部の殺戮番長"ゼッコウハ"と着長した着物に陣笠を着けた絶縁魔"エンギリーペンギン"の2人が絆エネルギーを集める姿があった。
「俺はちょっと、クソ親父の所に戻る…サボるんじゃねぇぞ。」
「俺は強ぇのを斬れれば満足だ。」
「…そうかよ!はっ!」ばっ
ゼッコウハは地面を蹴り上げ、居城の"シュレッド・スカル"へと帰っていった。それと入れ替わるように灯悟と修二が現れた。
「いたぞ、ゼツエンダーの怪人め!緊急キズナワープ!」
「お前らがキズナファイブって奴らか?待ってたぜ!」
「貴殿の仕業でありますか!折角の祭りを…!」
「祭りだぁ?」
「「絆装甲セット!」」ペペッターン
そのままキズナ戦士への変身を試みる2人。しかし…
「祭り祭りって…どこもかしこも煩ぇんだよ!」ジャキっ
「「──っ!?」」さっ
エンギリーペンギンは腰の得物を抜刀し、2人へと斬りにかかる。
「待てよ!俺たちはまだ変身してないんだぜ!」
「正々堂々勝負であります!」
「というかお前の名前は何なんだぜ!?」
「うるせぇ!」ぶんっ
生身の灯悟と修二へ容赦なく斬りかかるエンギリーペンギン。キズナ戦士へと変身していない以上は実力差は明らか…ここで緊急キズナワープによりキズナブルー、キズナイエロー、キズナピンクの3人が姿を見せた。
「原因を見つけたのね…何で生身で戦ってるのよ!?」
「変身出来る隙がなかったぜ…」
「面目ないであります…」
「先輩たち早く変身してください!」
「…お前が原因か。」
「あん?」
流はエンギリーペンギンを睨む。
「お前が私の信頼をめちゃくちゃにしたんだな!」
「騒ぐな…神経が苛つく。」ぶんっ
「握手カリバー!」ぴょんっ
変身前の流を斬ろうとするエンギリーペンギンだったがジャンプで回避された。それと同時にキズナブルーが双剣を呼び寄せ、エンギリーペンギンへと斬りかかる。しかし、力はエンギリーペンギンの方が勝っており、キズナブルーはそのまま後ろに飛ばされた。そこへエンギリーペンギンが追い討ちをかける。
「がはっ!」
「ブルー!!」
「早く助けにいくわよ!」
「だ、だめ!間に合わ…!」
「うおおぉぉ!!」ダダダッ
「「「修二(さん)!?」」」
修二は生身のままキズナブルーの元へと走り出した。
「…終わりだ。"トボガン斬り"!」ぶんっ
「くっ…!」
「間に合えぇ……ごっ…」すぱっ
エンギリーペンギンが抜刀の構えからキズナブルーへ地面を滑るように距離を詰める。しかし、斬撃は間に入った修二の背中へと当たった。
「あ…あぁあぁ…!来い、"トラストーム"!!」
《キィイイイ!》
「…逃がしたか。多少歯応えはあったが…まぁ、また来るか。うっかり直接斬っちまったが…ゼッコウハもこれだけ集めてれば文句は言わねぇだろう…寝るか。」ごろんっ
キズナブルーは相棒を呼び出すと仲間全員を乗せて撤退した。その場に残ったのはエンギリーペンギンと修二から溢れた絆エネルギーによりパンパンに詰まった大量の容器たち。エンギリーペンギンはその場で横になる。
「おやおや…気を抜くのが早過ぎじゃないのかい?」
「あん?誰だお前?」
「僕かい?僕は二階堂天理…キズナ戦士ではあるけどキズナファイブではない。そんなところさ。」
「誰でもいい…」ジャキっ
「君の次に言うことはこれだろ?」
「「強いならこれぐらいで死ぬなよ。」」
その場に
「僕の予知だと…君は今日中にキズナファイブに正面から負ける。残された時間を大切にすることだね。」
「知るか…俺はただ強い奴をぶった斬るだけだ。お前は…どっちだ?」ジャキっ
「やれやれ…少しだけ相手してあげるよ。」ターンオーバーン
………
「…」
「修二…あぁ…!ペタゴラス博士!彼は…」
「落ち着きなさい流!血は止まったわ…だから後は目が覚めるのを待つだけ…」
「…いや、かなり不味いぞ。絆エネルギーが少ない…奴め、修二のビッグバン・ソウルを直接斬りつけよったな。」
意識の無い修二の容態を見るペタゴラス博士。その顔には流と同様に焦りが見える。
「それなら俺たちの絆エネルギーで…」
「ダメじゃ。」
「…え?」
「確かにそれで失った絆エネルギーは何とかなる。じゃが、ビッグバン・ソウルはそうもいかん。修二本人の絆エネルギーを取り戻さない限りはキズナグリーンに変身出来んからな。」
「あの絶縁魔を倒せってこと?でも4人でどうすれば…」
「祭りだ…!」
「灯悟?」
「祭りで斬られた絆を結び直して…出来た絆エネルギーで倒すんだぜ!」
「そしたらまたソイツが斬りに来るわよ!」
「ならもう一度絆を結び直せばいい!絆は何度だって結び直せるぜ!」
「全く…簡単に言ってくれるね。」
「流なら余裕だろ?」
「その通りだ…よし!みんな、いくよ!」
「「「応!」」」
そこからの4人の行動は早かった。流は再び拒否した業者の所へと出向き、灯悟は自身の人脈で会場設営のために人を集める。エミリとツカサは集まった人へと指示を出す。そして現場には必要な物も次々と運ばれてきた。そんな配達物の1つをエミリが受けとる。
「お届けものです。サインか判子を…」
「はいはい!飛星飛星…よし!ありがとうございました!」かきかき
「これで俺とアンタの縁が出来た…何かして欲しいことはあるか?」
「今忙しいからそういうのは…」
「何故忙しい?」
「お祭りよ!お祭り!急がないと夕方に間に合わなくなっちゃうの!」
「よし分かった!俺に任せろ!」
「……はい?」
謎の配達員により、準備が一気に加速した。