緊急変身 ヒーローアカデミア   作:神剣狩刃

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今回長いです。


Episode11 トラブル・パトロール

英堵と峰田のMt.事務所での職場体験は充実しているものとなっていた。

 

「お昼ご飯作って。」

「「ロジャー!」」

「荷物持って。」

「「ロジャー!」」

 

「Mt.レディー。これは知り合いと考えている

巨大化対応パワードスーツ何ですけど…」

「なるほど…機動力と防御力を上げるのね…でも、重さが気になるわね?」

「だったらよお、いっそこの胸の装甲はなしにしてもいいんじゃねえか?

手や足でうまく防御すればいいだろ?」

「見た目も映えるわね…いいアイディアよ、峰田くん。ご褒美は何がいいかしら?」

「一緒に風呂に」

「峰田君?ガチ裁判(ジャッジメント)行く?」

「…Mt.レディーの膝枕がいいです…」

「妥協しました感出していい要求じゃないからね?」

「膝枕ぐらいいいけれど?」

「「マジで!?」」

 

「あー…疲れた…」

「風呂入ろうぜ、風呂。お前の3羽の面倒も見たいしな。」

「ちょ…ちょっと何開けてんのよ!!」

「うわー!?ご、ごめんなさい!?」

「体中から疲れが吹き飛んで行きやがる…」

「全く…ひどいわよね、つくね、ぽんじり、はつもと?」

((…あれ、今、3羽持っていたような…?))

 

「あー…疲れたわ…なれない書類仕事なんてするものじゃないわね…」

「あっ…」

「に、西村くん!?ご、ごめんなさい!気が付かなかったわ!」

「いえ…すぐ拭きますんで…」

「どうしたんだ西村?」

「Mt.レディーが早くお風呂入りたいって。」

「そうか。それじゃあ上がるぞ、つくね、ぽんじり、はつもと。」

(なにあの子の体…めっちゃ鍛えてるじゃない…ちょっとドキッとしちゃったわ…)

Mt.レディーにとっても充実しているものになっていた。

 

職場体験も後半戦、ついにその日がやってきた。

「今日はパトロールに行ってもらうわ。」

「「待ってました!!!」」

「申し訳ないけど更衣室がないから…隣の応接室で着替えてね。」

「「ロジャー!」」

英堵と峰田が応接室へ駆け込む。数分経ち、二人が応接室から出てくる。

 

「宇宙一のヒーロー『へロス』!」

「モギタテヒーロー『グレープジュース』!」

「非道で不快な敵達よ!」

「見逃す訳にはいかねえぜ!」

「「世のため人のため、一気にスピード退治!」」

「…なかなかいい口上じゃない。さあ、パトロール開始よ。」

 

英堵と峰田、否、へロスとグレープジュースはMt.レディーについていく。

「いいかしら?しっかり街を見張るのよ。それに学生だから個性は使わない…」

「その件に関してなんですがMt.レディー、一ついいでしょうか?」

「…何かしら、へロス?」

Mt.レディーの説明をへロスが遮る。

 

「もし敵が現れた場合、Mt.レディーの個性だけだと敵を捕まえるのは難しいと思います。」

「ああ、それはオイラも思った。Mt.レディーの個性はすげえけど、

街中で気軽に使えそうもないからな。」

「うっ…本当に嫌なこと言うわねあなた達…」

Mt.レディーの個性は巨大化。2062㎝に巨大化しする。

巨体による圧倒的な破壊力を誇る反面、その巨体ゆえに街中では安易に使えないのだ。

 

「その結果2000万ぐらいの被害が出たって資料で見ましたし…」

「毎回そんな個性使ったんじゃいくら金があってもたりねえな…

オイラご愛用の写真集も何冊も出してまで稼いでるし…

まさか最近販売されたオールマイトトートバッグの転売もしてるんじゃ…」

「流石にそんなことしないわよ!?いいわ。個性使用許可を出すわ。

ただし『プロヒーローの指示の下』…私の指示に従って使ってちょうだい。

二人は経験が浅いし、何より何かあったら責任を取るのは私になるから!」

「「ロジャー!」」

二人の個性の使用許可が限定的ではあるもの下りた。

「それじゃあ早速、緊急変身!ピンクモード!」

 

コールを受けたへロスの個性因子が活性化し、微粒子状に分解され拡散される。

そしてヘロスの体の表面に定着しへロススーツ(ヒーローとして活動しているため)

となるのだ!

「フェイスオン!」

 

三人は待ちの安全のためにパトロールをする。

「ありがと!ピンクのヒーローさん!」

「今度は風船離しちゃだめだよ。」

「小さい坊やなのにありがとうねえ。」

「これぐらいの荷物、オイラに任せてくださいよ!」

「キタコレ」

「私だけ写真撮影になってない!?」

それぞれの役目を果たしパトロールを進めていく。

 

「アイヤー!ひったくりアル!」

街中に金切り声が響く。

声の方を見ると一人の男がオールマイトのトートバッグを抱えて走っている。

 

「へロス、グレープジュース!足止めできる!?」

「もちろんだぜMt.レディー!相棒!あれやるぞ!」

「任せろ!相棒!緊急変身、ブルーモード!」

「「紫電一閃!」」

グレープジュースが投げたもぎもぎをへロスのブルーライフルで撃つ。

ブルーライフルの勢いが乗ったもぎもぎがひったくり犯の足にまとわりつく。

 

「うおおお!?」

ひったくり犯は勢いよく転倒する。トートバッグが宙に舞い中身がばらける。

「光速拳、ライトニングフィスト!」

へロスのとっておきにより中身は無事にトートバッグに収まる。

「…ナンセンス。ヒーローの前でできる悪行なんてありません。」

 

ひったくり犯は無事に捕まり、警察に渡された。

「イヤー、助かったアル。バッグが無事でよかったアルヨ…」

いかにもな中華風の男は安堵の声を漏らす。

「大切なバッグなのはわかるけど…中身の心配をした方がいいと思うわ?

黄色いサウスポーのグローブなんてオーダーメイド品でしょ?」

「えっ?ああ!?ワタシアナタの大ファンね!アクシュアクシュ!」

「…はいどうぞ。」

そういってMt.レディーは右手を差し出してきた男と握手する。

 

「シェイシェイね!この右手一生洗わないアル!」

「子供かよ…いや、オイラも洗わねえかもしれねえな…」

「よしよし、これにて一件コンプリート!帰ってお風呂でさっぱり…」

「あなた達、まだ解決していないわよ。」

Mt.レディーは冷たい声を発する。

 

「ところであなた…なんで右手で握手しているのかしら?」

「え?」

中華風の男は固まる。

 

「さっき見たグローブはサウスポー、つまり左利き用よ。

なのにあなたは右手で握手している。

普通なら利き手の方で握手をするわよ?

それにこのトートバッグ、ネットで高額転売されてるのを見たわ。

中古品でもなかなかの値段だったわね。

…あなたは『バッグが無事でよかった』と言ってたわね?

このバッグ、本当にあなたのものかしら?」

 

「そ、それは…」

中華風の男は明らかに動揺している。

 

「ぼくのオールマイトバッグ返せよ!」

右手にオールマイトの腕時計を付けた少年が叫びながら駆け付ける。

「…ボーイ、どのバッグか教えてくれるか?」

「そいつがもってるやつだよ!」

少年が左手で中華風の男を指さす。

 

「ひったくり犯から取り返してもらった被害者…まさに子供だましの演技ね?」

「…バレちゃあ仕方ないなあ!!!」

突如中華風の男が巨大化する。

「全員つぶれろ!」

「「危ない!」」

英堵と峰田は少年を庇う。

男は構うことなく巨大な拳を地面に向けて振るうが、その手は空中で止まった。

 

「そんなこけおどしの巨大化じゃあ、私は止まらないわよ?

何より…ありきたりでナンセンスね。」

巨大化したMt.レディが止めたのだ。

「こ、この女…巨大化するのかよ…!」

「私の大ファンなのに知らないのね?」

Mt.レディーに煽られ男は顔を赤くする。

 

「う、うるせえ!!!」

「だったら覚えて帰りなさい…」

大ぶりな男の攻撃を躱し、Mt.レディーは男の顎にアッパーカットを決める。

「もっとも、覚えて帰ったところで…

しばらく誰にも伝えられないでしょうけれどもね。」

 

意識を失った男が元の大きさに戻り、駆け付けた警官によって逮捕される。

元の大きさに戻ったMt.レディーに少年が駆け寄る。

「ありがとう!大きくなるお姉さん!」

「ヒーローとして当然のことをしただけよ。今度から気を付けるのよ、僕?」

「うん!ぼく大きくなったらお姉さん見たいなヒーローになる!

そしてお姉さんと結婚する!」

「あらあら…私くらい大きくなったら考えてあげるわね。」

「約束だよ、じゃーねー!」

左手で握手を交わし、Mt.レディーと少年は別れる。

 

「…こうなってから言うのよ。これにて一件コンプリート、ってね。」

Mt.レディーは呆然としている英堵と峰田に話しかける。

「「か…」」

「か?」

「「かっけえええ!!!これぞMt.レディーだあああ!!!」」

「あらあら…ちょっと刺激が強すぎたかしら、ふふ。」

 

間近で見たMt.レディーの活躍に最高の感動を覚える二人。

あのMt.レディーのようなヒーローになると改めて誓う。

 

戦え、西村英堵。超えろ、西村英堵。

 

Episode12

「何も思い浮かびません!」

「それじゃあさ、気分転換しない?」

「私の正義…?」

「そう、正義は絶対勝つからね。」

次回、スランプ・ガール君のハートにターゲットロック!




ヒーローらしいことしてるMt.レディーはかっこいいですね。
ちなみに中華風の男で巨大化させたのには元ネタがあります。
分かった方はデカレンジャーをしっかり見ている証拠です。

次回もオリジナル回です。
また長くなるかもしれません。
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