緊急変身 ヒーローアカデミア   作:神剣狩刃

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Episode17 ロスト・エマージェンシー

敵を倒した英堵は洸汰に駆け寄る。

「とりあえず…宿舎に戻るぞ。色々伝えなきゃいけない…洸汰君。

君の"個性"で火を消してもらえるかな?俺たちを助けてほしい。」

洸汰はヒーローの言葉に頷く。

「…分かった。でもどうやって帰るんだ?」

「走るんだよ。緊急変身、レッドモード!」

 

「…あれ?緊急変身、レッドモード!」

「何してんだよ!急ぐんじゃないのかよ!」

「緊急変身が…できない!?」

何度叫ぼうと英堵がスーツを身に纏うことはなかった。

 

「…走るぞ!しっかりつかまってろよ、洸汰君!あと、スコープ俺につけてくれない?」

「ホントに大丈夫なのかよ!?」

3Sモードにしてもらった英堵は洸汰を背負って走る。

 

「ほらいた!大丈夫って言っただろ!おーい!相澤先生!」

森の中を走る相沢先生を英堵は素早く見つけ出した。

「この声は…西村…!」

「要点だけ伝えます!この洸汰君守ってください!マンダレイに伝えてきます!」

「その怪我…いや、彼女には『こう』伝えろ。」

 

場所は変わりプシー・キャッツのマンダレイは

剣を背負った銀色の半魚人の敵と戦っていた。

「しつこっ…」

「しつこいなあ…殺」

半魚人の持っていた剣が飛び出してきた英堵によって蹴り飛ばされる。

「マンダレイ!?洸汰君は無事!あと相沢先生からの伝言!テレパスで伝えて!」

 

A組B組総員!プロヒーローイレイザーヘッドの名に於いて戦闘を許可する!!

 

「あともう一つ!勝己が狙われてる!テレパス頼みます!」

「…!分かったわ!」

「この子…マスキュラーに勝った…?なら殺しといたほうが」

「手え出すな!マグネ!そいつは俺が殺す!」

マグネと呼ばれた敵を半魚人の敵が止める。

 

「…んもう…欲張りさん!?」

マグネの顔にマンダレイの蹴りが炸裂する。

 

生徒の勝己君!!勝己君はなるべく戦闘を避けて!!

単独では動かないこと!!わかった!?勝己君!!

 

当の爆豪は口から刃を伸ばす敵と轟と緑谷と共に戦っていた。

「お前は狙われているんだぞ?」

「勝己ってことは西村が何かしたな…でもよぉ…

戦えっつたり戦うなっつったり…うるせぇんだよ!!!」

「かっちゃん!気を付けて!」

「てめぇは指図すんなクソデク!!!」

しかし、森という地形上爆破と炎の"個性"を封じられ苦戦を強いられていた。

 

「銃声とか何起きてんだよこのも」

「待てよお!西村英堵!殺してや」

英堵と半魚人の敵は突如として伸びてきた何かに襲われる。

 

吹っ飛ばされた英堵だったが、何者かに抱えられる。

「…お。障子君。サンキュ。事情説明してもらってもいい?」

「怪我の割には…余裕そうだな…いいだろう。」

敵の襲撃を受け障子が傷を負ったことをきっかけに常闇の黒影が暴走したようだ。

「どうする、西村?」

 

「両方助ける。」

 

「なんだこの敵!?どこから来たんだ!?」

緑谷は転がってきた半魚人の敵にひどく驚いた。

「むかつくなあ…ん?」

むくりと起き上がった半魚人の敵は爆豪を見つける。

 

「お前、爆豪勝己だろ?リーダーは捕まえろと言っていたが…俺には関係な」

喋っていた半魚人の敵に刃がかすめる。

「肉、肉肉…」

「むかつくなあ…そんなに見たいなら…」

 

瞬間、刃を伸ばしていた敵がバラバラに切り刻まれる。

 

「てめえの肉でも見てろよ。…あーあ。やっちゃった。

千人目はあいつの予定だったんだけどなあ…」

口元から水を垂らす半魚人の敵にその場にいた一同は恐怖を覚える。

 

「いたいた!勝己!轟!光くれ!常闇と黒影がやばいんだ!」

暴れる黒影が半魚人の敵を吹っ飛ばす。

「任せろ西村!合わせろ轟!」

「言われなくてもそうするさ。」

爆発と炎の光によって黒影が治まる。一息ついたところで情報を整理する。

 

「勝己を施設まで届ける。索敵、氷結、黒影…ウィーアーパーフェクトチーム、だな。」

「油断してんじゃねぇぞ西村。あと変身できねえお前は無理すんな。」

「か、かっちゃんが人の心配をしている…」

「うっせえぞクソデク!とっとと行くぞ!」

 

施設へ向かう途中一同は麗日と…梅雨ちゃんと(そうよ、梅雨ちゃんと呼んで)

少女の敵が戦う場面に出くわす。少女の敵が去る直前、英堵は少女と目が合う。

「…明ちゃんがいなかったら一目惚れしちゃってたね。危ない危ない…」

「そんなこと言うとる場合やないやろ…」

「そうだな。勝己の護衛中だったな。」

 

「…その爆豪ちゃんはどこにいるの?」

 

梅雨ちゃんの発言に一同は後ろを見た。爆豪と常闇がいない。

 

「彼なら俺のマジックでもらっちゃったよ。」

声の先には木の上に立つハットと仮面が目に付く敵がいた。

「俺の友達に…手を出すな…!」

英堵はボロボロになった右手を銃の形にして敵に向ける。

「怖い怖い…撃たれる前に逃げなきゃ」

 

「開闢行動部隊!目標回収達成だ!短い間だったがこれにて幕引き!!

予定通りこの通信後5分以内に"回収地点"へ向かえ!!」

 

仮面の敵が宙に翻りながら叫ぶ。

「させねえ!!絶対逃がすな!!」

「皆!僕の作戦を聞いてくれる!?」

 

敵達は集合地点に集まり撤退準備をする。

「情けねえなあ…三人のつもりが一人分かよ…」

「でもお友だちができて気になる男の子がいたのでいいのです。」

「それ俺!?ごめんムリ!!俺も好きだよ。」

「うるせえな黙って…!?」

空から英堵、轟、緑谷、障子が降ってくる。

 

「Mr.避けろ。」

敵達は驚きを見せるも冷静に対処してくる。

「了解。」

火傷を負った男が炎で四人を分断する。

 

「骨折に火傷…ビーカムズティアーフェィスだな…!」

「トガです英堵くん!」

ナイフを持った少女が英堵を押し倒す。

「さっき思ったんですけどもっと血出てたほうがもっとカッコイイよ英堵くん!!」

「それで見逃してくれるならいいぜ?…だから見逃してほしいな?」

 

「お前、緑谷出久だな?」

「だったらなんだって言うんだ!」

緑谷は半魚人の敵と対峙する。

「殺してやるよ。」

「死んでたまるか!」

 

それぞれが対峙する中、障子が叫ぶ。

「三人とも逃げるぞ!!

右ポケットに入っていたこれが常闇、爆豪だなエンターテイナー。」

障子が左手に二つの球体を握り締めていた。

「合図から5分経ちました。行きますよ荼毘。」

USJでみた黒い靄が現れる。敵達はワープホールに入っていく。

 

「あれはプレゼントしましょう。…おいしい飴をありがとう、ヒーロー諸君。」

仮面の男の口の中に爆轟と常闇が球体の中に圧縮されていた。

「そんじゃーお後がよろしいようで…」

仮面の男が靄に入りきる刹那、光線が仮面の男の顔をかすめる。

草むらにいた青山のネビルレーザーだ。爆豪と常闇が口から溺れ落ちる。

 

四人は球体めがけて手を伸ばす。障子は球体を一つ掴んだ。

 

フルカウルで飛び込んだ緑谷の手を水が貫く。貫いた穴を球体がすり抜ける。

 

その球体を轟がつかもうとする。

「哀しいなあ。轟焦凍。」

火傷の男が先に掴んだ。

 

英堵はそもそも届いていなかった。

緊急変身もなしに全力で駆け回った満身創痍の足に飛ぶ力は残っていなかったのだ。

 

「確認だ"解除"しろ。」

「アンコールにしては…過激だなあ。」

圧縮が解除される。

障子がつかんでいたのは常闇だった。つまり敵にさらわれたのは…

 

「勝己!!!」

「かっちゃん!!!」

「来んな。西村、デク」

爆豪は靄に飲み込まれる。そして爆豪を飲み込んだ靄が消える。

 

「「…あ、う、うあああ!!!」」

 

Episode18

「ここで動かなきゃ宇宙一のヒーローになんかなれねえ…!」

「だったらそのルールが間違ってる!!!間違ったルールに従ってるお前の方が敵だ!!!」

「ぶち殺すぞゴラア!?」

「勝己!!!勝ち逃げすんな!!!俺ともう一回戦え!!!」

 

次回、イリーガル・レスキュー 君のハートにターゲットロック!




緑谷君はあのテレパスを聞いたら爆豪の下にすぐ駆けつけると思います。
なので早々と爆豪と轟に合流しました。

次回予告でやばいセリフが一つあるかと思います。
自分で書いておいてあれですがこのセリフは人の心ないなと思いました。

半魚人の敵の元ネタ分かった方いるでしょうか?
デカレンジャーの方の元ネタを当てれた方はさすがです。
もう一つの方の元ネタが分かったら脱帽物です。
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