数日後サー・ナイトアイ事務所に多くのヒーローとインターン生が集まる。
その会議の中でとんでもない情報が出てきた。
死穢八斎會が"個性"を壊すクスリを開発していたこと。
その中身は人の血や細胞が入っていたこと。
治崎の"個性"『オーバーホール』は対象を『壊し』『治す』個性であること。
エリの身体を銃弾にしていたこと。
「…一番悔しいのは彼でしょう。何せ…
その光景を見て助けを聞いて…手放してしまったんですから。」
当の英堵はイヤホンで音楽を聴きながら頷いていた。
「おい、西村…真面目に聞け。」
「聞きたくないですよ、先生…」
相澤の指摘は聞こえていた…つまり今までの話はすべて聞いていたということだ。
「こうでもしないとですね?…エリちゃんの声が聞こえるんですよ。『助けて』って…」
その発言に場の空気が凍る。
「…今度こそかならずエリちゃんを保護しましょう。
それが私たちの目標になります。ご協力お願いします。」
ナイトアイは頭を下げた。
ラウンジに移動しても、英堵の表情は変わらなかった。
「…通夜でもしてんのか。おい、西村。」
「すみません先生。俺この作戦参加したくないです。」
相澤は西村の発言を黙って聞く。
「もし俺がこの作戦に参加したら…『人を殺す』かもしれません。」
いくら敵が非道であってもヒーローがその命を奪うことは許されない。
英堵の怒りは人としての一線を越えかねないほどのものであった。
誰もが口を閉じる中、緑谷が沈黙を破った。
「英堵くんは参加するべきだよ…『救ける』為に!」
「出久…」
「最高のヒーローなら…『宇宙一のヒーロー』なら!
『助けて』って言ってる人から目を背けちゃいけないよ!」
緑谷の激励に英堵は涙を浮かべる。
「…いうようになったな緑谷。だが…緑谷の言う通りだ。
西村、お前は一人じゃない。みんながいる。…前を向いていこう。」
英堵は何とか声を絞り出す。
「先生…」
「学外ではイレイザーヘッドで通せ。」
「はい!イレイザーヘッド!」
「はいじゃない…ロジャーだろ?」
「…!ロジャー!」
英堵は元気よく返事を返した。
時は流れ作戦決行日
死穢八斎會事務所、敵の本拠地にいるエリちゃんを救出するべくヒーロー達が集う。
そしてAM8:30、突入が開始される。
ヘロスはイレイザーヘッドとデクとともに事務所を進んでいく。
途中、トガちゃんに襲われる事態もあったが何とか切り抜けていく。
(えー、私の出番これだけですか?英堵くんの血、見たかったのに…)
(しょうがねえ、作者が無能なんだ。この文豪が!)
ルミリオンはエリを庇いながらオーバーホールと戦っていた。
しかし、エリちゃんに向かって銃弾が放たれ、銃弾を庇おうとしていた。
ルミリオンは個性を無くす覚悟でエリちゃんを守る。その銃弾が空中で消し飛ぶ。
「…は?」
撃たれた壁には穴が開いてる。その穴から見えるのは…
「…エリちゃんのために変身する、って約束したからね。」
3Sスコープをかけ、ブルーライフルで狙撃を成功させたヘロスだった。
ヘロスは壁を破りながら二人の下へ駆け付ける。
「大丈夫ですか!?ルミリオン!?」
「何でここが分かったんだ!?」
ヘロスは3Sスコープをトントンと叩く。
「愛の力ですよ。それより…エリちゃん。」
英堵は再びエリちゃんと目線を合わせて話しかける。
「俺は君の助けてっていう心の声を聞いてここにきた!」
「黙れ…!病人が…!」
「君みたいな小さな存在が犠牲になるなんてそんな悲しいことがあっちゃいけない…
そうならないために俺達ヒーローがいるんだ!」
「黙れえええ!!!」
「治崎!俺はお前を絶対許さねえ!!!」
ヘロスはオーバーホールに向かって飛び掛かる。
「その名で呼ぶなあああ!!!」
オーバーホールが拳を掴み破壊を放つ。
「へロス!!!」
「緊急変身!!!」
コールを受けたへロスの個性因子が活性化し、微粒子状に分解され拡散される。
そしてヘロスの体の表面に定着しへロススーツとなるのだ!
「フェイスオン!」
その時、部屋に強い閃光と破壊の衝撃波が走る。
「無法な悪を迎え撃ち…」
そこに立っていたのは
「恐怖の夜をぶち破る!」
まるで朝焼けのように強く、しかし優しい白いスーツを身に纏った
「夜明けの時が来た!」
ヘロスの姿であった。
「なんだよ…なんなんだよおまえええ!!!」
オーバーホールは再びヘロスを破壊しようとする。
「『光速拳 ライトニングフィスト』!」
1秒後、オーバーホールを壁面にたたきつける。
2秒後、どさくさ紛れて放たれていた個性消失弾を掴む。
3秒後、放った音本と倒れていたクロノの顔を殴り抜ける。
4秒後、奪った個性消失弾をオーバーホールに差し込む。
5秒後、ルミリオンとエリちゃんのもとに駆け寄る。
「これにて一件コンプリート。この世に明けない夜はない。」
AM9:00保護完了。
作戦が終了し死穢八斎會の構成員を護送してるときにそれは起こった。
「あれは…!敵連合、死柄木弔!!」
「いい運転だ。『水天(スイテン)』。」
「うるさいなあ…運転に集中させろ…」
荼毘がパトカーに向けて火を放つ。だが、砂のヒーローに阻まれる。
「水天!げんそ」
「むかつくなあ…殺すか。」
「おい、だれが運転してんだよ?」
「ソード『アクアリウス』!」
銀色の半魚人の敵、水天が口を開く。口から高圧の水が放たれヒーローの額を貫く。
「…俺が運転する。」
いつの間にかくりぬいていたルーフから水天は運転席に戻っていく。
その後、彼らは治崎から個性消失弾を奪っていった。
彼らの目的は一体何なのか。
戦え、西村英堵。超えろ、西村英堵。
Episode25
「よーし…それじゃあ、おまじないを教えてあげよう!」
「先輩もジャッジメントやっときます?」
「楽器?和楽器以外ならいけるぜ。」
「うははは!やめてミリオ先輩!俺死んじゃう!」
次回、ビフォー・フェスティバル君のハートにターゲットロック!
いろんな人が助かりましたね。よかったです。
ちなみに水天はステインの意思とか関係なしに敵連合に入っています。
ステインのアナグラムだ!と期待した方、申し訳ございません。
水の神で調べて見つけた名前になります。
次回はほんわかギャグ回になります。癒されてください。