雄英高校高校に避難していた人々は、英堵と緑谷を受け入れようとはしなかった。
「その少年たちを雄英に入れるな!!」
「敵が狙ってる少年ってそいつらだろ!!」
「匿うならほかでやれ!」
心無い言葉に緑谷は呆然とする。しかし。
「俺、西村英堵!気取らない性格だからエイちゃんって呼んでくれ!」
西村英堵は違った。
突然の自己紹介に人々はどよめく。そこを逃さず英堵は叫ぶ。
「俺は『宇宙一のヒーロー』になるためにここにやってきた!
飯はうまいけど授業大変だし、先生厳しいし、なかなか遊べない!
でも、『宇宙一のヒーロー』になるために毎日頑張っている!」
英堵はこの場の流れを掴んだ。
「俺はこの学校で色んな困っている人を見てきた!
憧れを目指して頑張ってきたのに、想定外の存在が出てきて焦っていた人!
憧れになりたかったけど、憧れになるのに必要な力がなかった人!
憧れと己の欲望と葛藤して、日々を生きている人!
自分の正義を見失って、才能を失いかけた人!
ヒーローの両親を亡くして、"個性"を認められなかった人!
自分の"個性"のせいで、悪人の野望に巻き込まれて傷ついた人!
憧れになれなくて、誤った道を進みかけた人!
自分の正義を信じられなくて、間違った正義を信じてしまった人!
目指している目標…『宇宙一のヒーロー』が何なのか分からなかった俺自身!」
「時に誰かを助けて!時に誰かとぶつかって!時に誰かに助けられて!
そんな中で分かったことがある!『すべての困っている人を助ける』なんて不可能だ!
どんなヒーローでも!たとえ全盛期のオールマイトでも不可能だ!
それじゃあ『宇宙一のヒーロー』って何なんだ!どうすればなれるんだ!
俺は一つの答えを見つけた!」
英堵は大きく息を吸う。
「『宇宙一のヒーローになる』ということは!!!
『助けたい人を助けられるようになる』ということだ!!!
だから『宇宙一のヒーロー』は!!!『誰でも』なれるものということだ!!!」
英堵は頭にゴーグルをかけた少女を指さす。
「明ちゃん!明ちゃんが発明したベイビーのおかげ俺はいろんな活躍ができたんだ!
壊れちゃったけど3Sスコープがなかったら俺は仮免受かんなかったと思う!
さっきは明ちゃんに助けられたから雄英に戻ってこれたんだ!
本当にありがとう!世界中の誰よりも大好きだ!」
「英堵さん…!」
英堵は特徴的な帽子と黒いジャージを着た少年を指さす。
「洸汰君!君はあの血狂いマスキュラーを前にして"個性"を使った!
君のおかげで俺はマスキュラーに勝てたし、あの森で焼け死ななかった!
君は誰かを助けたんだ!立派なヒーローだ!」
「ヘロス…!」
英堵は角の生えた少女を指さす。
「エリちゃん!あんな怖い目にあったのに自分の"個性"と向き合った!
おかげで今はいろんな人を巻き戻して治せるようになった!
俺なんかには真似できない!紛れもないヒーローだ!」
「エイさん…!」
「『どんな"個性"』でも!!!
『"個性"』なんかなくても!!!
『どんな見た目、性別、性格』でも!!!
『助けたい人を助けた』なら!!!
『宇宙一のヒーロー』なんだ!!!」
「今から俺は『宇宙一のヒーロー』に変身する!!!
皆が目指す『宇宙一のヒーロー』に変身する!!!
緊急変身!!!『エイド』モード!!!」
エイド。スペルはAID。『助けとなる』を意味する動詞である。
コールを受けた英堵の個性因子が活性化し、微粒子状に分解され拡散される。
そして英堵の体の表面に定着し『エイド』スーツとなるのだ!
「フェイスオン!!!」
辺りを金色のまばゆい光が包む。
「闇の力よ!」
それはまるで物陰を照らすことはできず
「正義の前では…」
しかし照らす所には光を与える
「思い通りになると思うな!」
太陽のような光を放つ『宇宙一のヒーロー』がいた。
金色のスーツに身を包んだ英堵を前に全員が息をのんだ。
「お、俺…」
ある男性が言葉を発する。
「俺、あんたたちにひどいことを言っちまった…それでも…
『宇宙一のヒーロー』になれるかな…?」
その質問に英堵は笑って答える。
「もちろんさ!俺だって前に仲間にとんでもないくひどいことを言った!
でも、しっかり謝って仲直りできた!」
「私は"個性"がないんです!それでも『宇宙一のヒーロー』になれますか!?」
再び英堵は笑って答える。
「もちろんさ!そもそも俺に『宇宙一のヒーロー』の夢をくれた人は
"個性"がなかった!」
「さあ…皆で『宇宙一のヒーロー』になろう!!!」
「「「うおおお!!!」」」
もはや英堵と緑谷を拒もうとする者はいなかった。
皆、『宇宙一のヒーロー』を歓迎していた。
「大した演説だな、西村。」
「相澤先生…どうでした?」
「…不覚にも感動したよ。」
相澤の目にうっすらと涙が見える。
「…それはそれとして…発目明だったか…話がある。」
相澤は英堵と発目を連れて場所を変える。
「あのパワードスーツ…『認可が下りているもの』か?」
「えっ…?」
英堵は発目の方を見る。
「フフフ…『下りる訳ない』でしょう。
あの状態の英堵さんと力だけでも互角に渡り合う…
素人が考えても規格外で、認可なんてもってのほかです。」
発目は自信満々に言う。
「待ってよ明ちゃん…それって…」
英堵が危惧していることを相澤が言う。
「『認可が下りていない規格外の発明品』で
『人間に対しての暴行行為』…一発退学処分だ。」
「待ってくださいよ!そんなの…そんなのおかしいですよ!
明ちゃんは俺を助けて」
「人を助けるためならルールを破ってもいいのか?」
「…それは…」
英堵は爆豪を助けた時を思い出す。
「いいんです。英堵さん。もうベイビーは作れないでしょうけど…
英堵さんを助けることができたから…悔いは…悔い何か…」
発目はこらえきれず泣き出す。
「もっと英堵さんのためにベイビーを作りたかったです!
まだまだアイディアがあるんです!」
泣き出した発目を庇い英堵が叫ぶ。
「俺が悪いんです!俺が勝手に出て行かなければ!罰するなら俺を罰してください!」
「…一つ条件を出そう。それができなければ両者退学とする。」
相澤が一つの条件を提示する。
「二人で風呂掃除をしろ。」
「「…へ?」」
「あいつら緑谷を連れて風呂に行ったが…おそらく相当散らかすだろう。
それを掃除しろ。」
「「もちろんやります!」」
「ただ掃除するんじゃない。鏡に曇り一つ残さないほどきれいにしろ。
時間はどれだけかけてもいい。」
「「はい!」」
「そして深夜にやれ。まともに飯も食っていない奴に掃除はできないだろう。」
「「はい!」」
「あとお前ら二人『で』風呂に入れ。
臭いがきつい奴ら同士で入れば合理的だ。」
「「はい!…え?」」
明らかにおかしな言葉が聞こえた。
二人『、』風呂に入れなら意味は通じる。
二人『で』風呂に入れでも意味は通じるが…
あまりにも意味が違いすぎる。
「最後に…掃除用具として『コレ』を使え。」
英堵は相澤からあるものを渡される。
『ゴム製の衛生用品』である。
「…あ、相澤先生…これって…」
「もし『コレ』を使わなかったら…分かっているな?」
「は、はい…」
「…ナイトアイから伝言だ。…『Plus Ultraしろ』とのことだ。」
「ぶっ…ひどすぎる…」
「あの…英堵さん…」
「め、明ちゃん…」
「が、頑張りましょう!」
「そ、そうだね!」
…戦え、西村英堵。超えろ、西村英堵。
Episode34
「かんじょうを…くちにする…」
「お前は俺より強い、道場を継ぐべきだ。」
「いやだ兄弟子!俺はまだ兄弟子に!」
「…むかつくなあ…」
次回、イレギュラー・サハギン 君のハートにターゲットロック!
英堵の最強形態です。性能はまた後に話します。
最後のあたりのやり取りの意味が分からなかった人へ
浴場、恋愛、ゴム製の衛生用品…簡単に言うと二人はこれからセッ
「小説家神剣狩刃んんん!!!デリート!!!デリートォォォ!!!」
「…///」
R18編いる?
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いる
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いらない