緊急変身 ヒーローアカデミア   作:神剣狩刃

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Episode36 モータル・エイド

ついに最終決戦の日がやってきた。

「来牙さん…俺には『助けたい子』がいる。」

「…エイ、お前は『宇宙一のヒーロー』だ。絶対できるさ。」

来牙も参戦していた。この戦いにただの警察官が介入することはできない。

しかし、これまでの来牙の功績と実力…

何より美洲華を止めたいという熱い気持ちがある人物を動かした。

 

「この熱い情熱を無視しているようじゃ…プロヒーロー失格よ?

『プロヒーロー ミッドナイト』が許可するわ。」

 

来牙に助けられたミッドナイトである。

 

ヒーローと敵がそれぞれに分断される。英堵と来牙が対峙したのは…

「英堵くん!お久しぶりです!」

「久しぶりだなあ!兄弟子!」

トガちゃんと美洲華だった。

 

「俺は…君を助ける!トガちゃん!」

「俺は…お前を止める!美洲華!」

 

「緊急変身!、『エイド』モード!」

 

コールを受けたヘロスの個性因子が活性化し、微粒子状に分解され拡散される。

そしてヘロスの体の表面に定着し『エイド』スーツとなるのだ!

「フェイスオン!」

 

「ロッド『シリウス』!」

 

来牙が警棒を振り抜く。それは狩りを執り行う『猟犬(ハウンド)』のようだった。

 

「闇の力よ!正義の前では思い通りになると思うな!」

 

「百鬼夜行を打ちのめす…正義の猟犬!俺は悪を狩る!」

 

この日を待っていた。『気に入らない』兄弟子を殺す日を。

 

だから俺は敵になった。

 

だから人をたくさん殺した。

 

だからクリスマスに子供の両親を殺した。

 

だからお前が保護した子供を調べ上げた。

 

だから俺は西村英堵を狙ってるなんて嘘をついた。

 

「むかつくなあ!兄弟子!『気に入らない』からって!ひどいことしやがって!」

「…お前は何か勘違いしているな。」

じゃなかったらなんであんなことをしたんだ。

「黙れえええ!!!」

剣を振るう。兄弟子は躱し、時に弾き軽々と対応する。

 

「くっ…流石だな美洲華…今まで退治したどんな敵よりも強い…!」

「ほざけえええ!!!」

水を噴射する。兄弟子は水を警棒で受け止めた。

ピシリと警棒にひびが入り弾き飛ばされる。

 

「なんだと…!?」

そこは変わらないな兄弟子。"個性"に弱い。

「ソード『アクアリウス』!!!」

首を狙うが、兄弟子は咄嗟に後ろに飛び回避する。

 

「…英堵に見せつけるためにやると思ったぞ。」

首に切り傷が付いている。回避しきれなかったらしい。

「…これを使う日がくるとはな…」

出し惜しみなんかするな。本気のお前を殺して意味があるんだ。

…ひびだらけの警棒を拾って何をするつもりだ?

 

「ソード『シリウス』!」

 

ひび割れた警棒の中から刃が出てきた。

「…ここでお前を止めなければ…師匠に合わせる顔がない!」

なるほど。師匠の敵討ちか。兄弟子ならやりそうだ。本当に『気に入らない』。

「本当にむかつくなあ!!!殺してやるよ!!!」

 

激しい斬り合いになる。いつ死んでもおかしくない。

弾きを主体にする兄弟子は一切の油断がない。

「どうした!?来いよ!?大切な弟弟子だから殺せないってか!?

むかつくなあ!!!そういうところが『気に入らない』んだよ!!!」

「ならば望み通りにしてやる!」

兄弟子の剣を俺の剣で受け止める。鍔迫り合いになった。

 

「終わりだ。」

口から水を吐き出す。

 

兄弟子はそれをたやすく避けた。あの時のように。

「…これも英堵に見せつけるためか。」

そして兄弟子は俺の剣を弾き飛ばす。

「この俺が…貴様ごときに…!」

「ここまでだ美洲華…!」

兄弟子の剣が目前に迫る。

 

「…トガちゃん…ごめんね…」

 

むかつくなあ…本当に『気に入らない』…

 

ヘロスはトガちゃんのナイフを吸血管を軽くいなす。

「美洲華くんも好きですけど英堵くんも好きです!

英堵くんにも恋人になってもらいたいです!」

「…!生憎、俺には明ちゃんがいるんでね!

あんなことしてるのに浮気したら殺されちまう!」

「…私のこときら」

 

「ここは私に任せて西村くん!」

ウラビティがトガちゃんと組み合う。

「ナイスアシスト!後で出久に言っておくぜ!」

ヘロスは周りの敵達と戦う。

 

その最中、トガちゃんが分倍河原仁の血を飲み、ワープホールに飲まれる。

「あれはまずい!『光速拳 ライトニングフィスト』!」

 

1秒後、ヘロスが周りの敵を倒す。

2秒後、ヘロスがワープホールに向けて飛ぶ

3秒後、ウラビティがワープホールに飛び込む。

4秒後、ヘロスがワープホールに飛び込む。

5秒後、ワープホールが閉じる。

 

その先ので見た光景は無限に増殖するトゥワイスの姿だった。

「やばい…どれがトガちゃんかわからない…!」

「トガちゃんならあれ!泣いてるあの子!」

ウラビティが指さす先に涙を流すトゥワイスがいた。

 

「ありがとうウラビティ!」

ヘロスはトガちゃんの方へ飛んでいく。

 

ヘロスはトガちゃんに聞こえるように叫ぶ。

「トガちゃん!トガちゃんのことは二番目に好きだ!

一番は明ちゃんだけど!合宿の時に一目惚れしたんだ!」

その声にトガちゃんは振り向く。

 

「だから俺は!『トガちゃんを助けたい』!」

その声にトガちゃんは笑みを浮かべる。

 

「『超雷撃拳 ハイパーエレクトロフィスト』!」

その隙を突き、ヘロスは電撃の拳をトガちゃんの胸に叩き込む。

 

「助けるって…言ったじゃないですか…」

「…こうしなきゃ助けられない。」

「…美洲華くん…ごめんね…」

トガちゃんは意識を失う。分身が消えていく。

 

「…こうするしかなかったのかな…」

「ウラビティ…ヘロスは最善を尽くしたのよ。」

ウラビティとフロッピーはトガちゃんの亡骸を前に複雑な顔をする。

 

「…ナンセンス。俺はトガちゃんを…『助けます』。」

 

英堵の左手に電気が宿る。

 

「…何で俺を殺さないんだ、兄弟子…俺が『気に入らない』んじゃないのか…」

 

兄弟子の剣は俺の目の前で止まっていた。

「…いつそんなことを言った?」

いつ?…兄弟子は俺のことを『気に入らない』なんて言ったことはなった。

「…俺も馬鹿だった。とっくに伝わってるものだと思っていた。」

まさか。

 

「美洲華。俺はお前のことを…『気に入ってる』。だから道場を譲ったんだ。」

 

「…むかつくなあ…本当に『気に入らない』…」

 

『気に入らない』のに、兄弟子を殺す気にはならなかった。

 

「…何でこんなことをするんですか?」

「言っただろ。『トガちゃんを助けたい』って。」

 

ヘロスは一度トガちゃんの電撃で心臓を止めた。

そして分身が消えたのを確認し、再び電撃で心臓を動かしたのだ。

 

「…英堵くんのこと嫌いです。」

「それでいいさ。俺には明ちゃんがいるもん。」

トガちゃんは頬を膨らませプイッとそっぽをむく。

「それに…トガちゃんには『美洲華くん』がいるだろ?

俺なんかよりよっぽどトガちゃんのことを『愛して』くれるさ。」

 

「…美洲華くん、無事だといいです。」

「大丈夫さ。来牙さんは警察官。

悪人を『捕まえる』ことはしても、『殺す』ことはしないさ。」

 

Episode37

「おまちどうさんでした、2!」

「お前も助けて『宇宙一のヒーロー』だろ?

「『救助拳 エイドフィスト』!」

「当然です、だって俺…」

次回、エイド・ライジング 君のハートにターゲットロック!




そりゃ助けますよ二人とも。私は自他ともに認めるハッピーエンド至上主義者なので。
次回、エイドの最終形態お披露目です。乞うご期待。

R18編いる?

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