Ex1 ハウンド・コール
とある日のことである。
「エイ、すまないが…相談がある。」
英堵の家で来牙は神妙そうな顔をしていた。
「来牙さんが俺に相談…珍しいですね…どうしたんですか?」
「その…女性との付き合い方を教えてほしい。」
「えええ!?!?!?」
超常解放戦線との戦いでミッドナイトを助けた来牙は
ミッドナイト、本名香山睡に好意を持たれていたのだ。
「エイは明ちゃんとうまくやっているそうじゃないか。」
「そ、そりゃそうですけど…大人な付き合い方っていうのはちょっと…」
英堵と発目の仲の良さは雄英に良くも悪くも響き渡っている。
「うーん…ちょっといろんな人と相談してみますね。」
「遊園地に行って手をつないでクレープを半部こするとか…」
「んなこと俺に聞くなや。てめぇで考えろ。」
「ラブホテ」
「遊園地デートすればいいですね!」
「血をちうちうすればいいです。」
「一緒に寝る。トガちゃんと一緒に寝たときは」
「…また流れってやつで俺に聞いただろ…」
「出久と明ちゃん以外碌な奴がいねえ!!!」
とりあえず英堵は来牙にいい服を着てデートに行って
食事をすればいいのではないかと伝えた。
「なるほど。やはりデートか…まずはミッド…睡さんを誘うところからか…」
「不死級ハイランドいいですよ。クレープがおいしかったです。
去年はワンコインでしたけど、今も同じ値段かどうか…」
「んー…新入生の熱気に当てられちゃったわね…あら、来牙さんからね。」
雄英高校の職員室で伸びをするミッドナイトの下にメールが届く。
件名:一緒に遊園地に行きたいです。都合のつく日はありますか。
本文:
「ぶっ…くく…アハハ!な、何なのよこのメール!」
流石のミッドナイトもこれには大笑いである。
「うるさい、気が散る。」
「オイオイ!そんなおもしれえことあるのかよ!
ちょっとみ、だーっはっはっは!こ、こいつは傑作だぜイレイザーヘッド!」
「…ご、合理的で…くくっ…いいメールじゃにゃいか…」
これがしばらく雄英職員の間で話題になる『ハウンド・コール・メール』である。
「…これで大丈夫だろうか…」
香山との来牙は予定が付いた来牙は不死級ハイランドに来ていた。
黒いハットに黒いジャケット黒いジーンズ黒い革靴…そしてサングラス。
190㎝越えの体格のいい男が来ているともはや『その手』の人間にしか見えない。
「大丈夫よ、来牙さん。いい男じゃない。」
「ああ、睡さん、おはようご…」
睡の服装はぴっちりした黒いライダースーツだった。胸元がセクシーすぎる。
「ご、ございます…」
思わず来牙が目をそらす。
「あらあら…意外と初心な反応するのね、来牙さん?」
「す、すみません…その、女性とお付き合いしたことがなくて…」
「それじゃあ、私がエスコートしましょうか?」
「お、願いします…睡さん…」
来牙は手を差し出す。
「そういうところはしっかりできるのね…ふふ、仕込み甲斐がありそうだわ…」
「うおおお!?速い!?回るううう!?」
「落ちるうううああああ!」
「おお!?お、おろどかすな…」
「これだけ混んでいると…座れないかもしれないですね。」
「座らないで乗れるジェットコースターはないわよ、来牙さん?」
「…ね、睡さん…少し休憩しましょう…」
「…来牙さんって意外と面白い反応しますね。」
「そ、そうですか…?そうだ、クレープ食べませんか…?」
「…ふふ、そうしましょう。」
来牙と香山はクレープ屋の前に来た。
「だからあ!チョコバナナクレープ頼んだのにバナナが入ってないんだよ!」
「で、ですがお客様…レジの記録には」
「レシートがあるんだよこっちには!500円払ったんだよ!」
何やら客と店員が揉めているようだ。
「あらあら…クレープはあきらめた方がいいわね、来牙さん。」
「…ちょっとここで待っていてください。話してきます。」
来牙は客と店員の間に入る。
「すみません。550円のチョコバナナクレープと」
「なんだてめ…え…」
客は勢いよく啖呵を切ろうとしたが来牙をみて黙る。
「失礼、ちょっとレシート見せてもらってもいいですか?」
「あ…?」
来牙はレシートを眺める。
「…やはりそうですね。『去年』のレシートですね。
『今年』になり値上がりした…店主も苦労しているようですね。」
「うっ…」
男は動揺している。
「まあ、誰にでも勘違いはありますから。ここはお互い穏便にしましょう。」
「…ちっ!」
男は不機嫌そうに店を後にした。
「あ、ありがとうございます…!」
店員は来牙に感謝する。
「…ああいう手口はよくある話です。
では、チョコバナナクレープとストロベリーチーズクレープを1つ。」
「…ちょっとサービスしておきますね。」
「すみません、睡さん。ちょっと揉めちゃいまして…」
「大丈夫よ。…んー、甘酸っぱくておいしいわ。」
「お口にあったようでよかったです。俺のも一口どうぞ。」
来牙のクレープを差し出す姿に睡は何かを感じる。
「…これがギャップ萌えってやつね…」
「あっ…食べかけはいやでしたか…?」
「そんなことないわ。デートっぽくていいじゃない。あむっ…」
「それじゃあ、睡さんのもいただきますね。あむっ…」
香山の手にあるクレープを無理な体勢で食べたため、来牙の口横にクリームが付く。
「あら…可愛らしいお化粧ね、来牙さん。取ってあげるわ。」
香山はためらいなく舌で舐めとる。
「っ!?ね、睡さん!?」
来牙はひどく動揺している。
「…何かあったかしら?」
「いえ…その…ど、どうぞ…急にお腹いっぱいになりまして…」
「…ふふ、それじゃあありがたくいただくわ。」
どうやら来牙と言えど加山にはかなわないようだ。
「…ミッドナイト先生ってあんなことするんだ…」
「デク君の口にもクリーム付いとるよ?」
「えっ…」
「…どうする?」
「う、麗日さん…お、お願いします…」
「デクくん…」
Ex2
「明ちゃん!今度遊園地行ったときやろうよ!」
「そ、それもいいですけど!か、観覧車で…その…///」
「てめぇがイカレたら終わりなんだよこのバカップルが!」
「…!おい、相棒!お前ヤバいぜ!?」
「…俺がジャッジメントされるの!?しかも二回!?」
次回、イレギュラー・ファミリー 次回、君のハートにターゲットロック!
というわけで始まりました番外編。ここからはだいぶお気楽な展開が続きます。
本編もそうだった?まあまあ、お堅いこと言わずに楽しんで言ってください。
R18編いる?
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いる
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いらない