緊急変身 ヒーローアカデミア   作:神剣狩刃

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Ex7 スウィート・ホーム

ある日のことである。

来牙は英堵の家で美洲華とトガちゃんに神妙そうな顔で話をしている。

「美洲華、トガちゃん…話がある。」

「なんだ兄弟子?俺たちは平和に暮らしているぞ?」

「そうです。あ、美洲華くん。今、赤ちゃんが動きました。」

今、美洲華とトガちゃんはお父さんとお母さんになる準備をしている。

 

「今日、この家に人が来る。」

「驚いたなあ…またオールマイトが来るのか?」

「あの人の授業面白くて好きです。綿菓子おいしかったです。」

 

Ex6では諸事情によりオールマイトがこの家に来た。

もちろん二人のことは説明して、誰にも言わないようにしてもらった。

 

「いや…オールマイトではないが…教師の人が来る。」

「嬉しいなあ…赤ちゃんのために勉強させろ。」

「赤ちゃんのためならテストで満点取ります。」

「…授業ではないんだが…まあ、いい。悪いようにはしないだろう。」

来牙は客人を迎えに行った。

 

「…お待たせしました、睡さん。家族と話してまして…」

「あらあら…将来を見据えてのお話かしら?」

教師のコスチュームを着た香山はからかうように笑う。

「…ある意味そうですね…」

余裕そうな香山に対し、来牙は苦笑いをしている。

 

「狭い家ですが…どうぞ上がってください。」

「それじゃあ…お邪魔します。」

 

「きわどいなあ…教育者の格好じゃないだろ?」

「美洲華くん、見ちゃだめです。エッチすぎます。」

「…紹介します。弟弟子の北点美洲華とその恋人の渡我被身子です…」

 

「…来牙さん?もう一度言ってもらっていいかしら。」

香山は自分の聞き間違いだと思い来牙に確認する。

「弟弟子の北点美洲華とその恋人の渡我被身子です。」

全く同じ答えが返ってきたために間違いではないと確信する。

そして一度深呼吸をする。

 

「何で捕まってるはずの凶悪犯がここにいるのよ!?」

「うるさいなあ…トガちゃんと赤ちゃんに悪いだろ。」

「うう…耳がキーンってします…気分悪いです…」

「赤ちゃん!?え!?赤ちゃんいるの!?」

「睡さん、落ち着いてください。二人に悪いですから。」

「何で来牙さんはそんなに冷静なの!?私がおかしいの!?」

 

来牙は香山に事情を説明した。

 

「…来牙さんの家に転がり込もうと思ったら…

凶悪犯二人と同じ屋根の下…私何かしたかしら…?」

「兄弟子の家に転がりこもうとした?何したんだあんた?人でも殺したか?」

「違いますよ。きっとあの人のお腹にも赤ちゃんがいるんです。

お腹冷やすといけないですから…毛布いりますか?」

凶悪犯だったとは思えない穏やかさである。

 

「…すみません。悪い奴らではないんですが…」

「いえ、来牙さん。悪い奴らですからね?

人はいいかもしれないですけど凶悪犯ですからね?」

「それよりも事情が聴きたいです。私と美洲華くんの家なんですから。」

「西村君の家よね?…寮に戻ってきたときの彼の顔の意味が分かったわ。」

香山は諦めてここに来た事情を話す。

 

先日、巨大化した敵とMt.レディーの戦いに香山の家が巻き込まれた。

香山は家を建て直すかどうかはともかく、とりあえず一時的に来牙を頼ろうと思った。

来牙は流石にまずいと思ったのだが、先日のデートの件もあり断り切れなかった。

なので、事情を話した上で同居しようと考えていたのだ。

 

「…仕方がないわ。来牙さんの事情を知ってしまった今…

あなた達はただの同居人よ。一緒に仲良く暮らしましょう。」

「嬉しいなあ…香山さんでいいか?」

「よろしくお願いします、香山さん。」

香山は背に腹は代えられぬと思い、ここでの生活を受け入れた。

 

「美洲華くん…料理上手なのね…おいしいわ…」

「当然だあ…トガちゃんと赤ちゃんのために

食べやすくておいしい料理が必要だからなあ…」

「もぐもぐ…美洲華くんの料理が一番です。」

 

「うー…気分が悪いです…でも、美洲華くんは家事で忙しいです…」

「そういう時は…私の"個性"がいいわ。いいリラックスになるわ。」

「すう…すう…くー…くー…」

「ありがたいなあ…香山さん。」

 

「睡さん。今日は二人を見てくれてありがとうございました。」

「大したことじゃないわ。…本当は来牙さんと二人っきりがよかったんですけれどね。」

「それは…すみません。事情が事情ですので…」

 

「来牙さん、こんなかわいいエプロン持ってるの!?」

「まあ…かわいいじゃないですか?」

「兄弟子は妙なところで茶目っ気があるよなあ…

ちなみに俺のお気に入りはサンタさんのやつだ。」

「冬でもないのによく着てます。でもかあいいです。似合ってます。」

 

香山はここでの暮らしの中で思った。彼らは本当に悪人なのだろうかと。

彼らの罪は消えない。しかし、今の彼らを罪人だと言ったら誰が信じるだろうか。

『ヒーロー』が守らなければならないものとはこれなのではないだろうか。

人を愛し思いやる心。もし、彼らがそれをもっと早く誰かからもらっていたら。

 

「『助けたいと思った人を助けられるようになる』…ね。」

香山はある決心をした。

 

美洲華とトガちゃんの二人が寝静まったころ、香山は来牙を呼び出す。

「改まって話がしたいって…何かありましたか、睡さん?」

「私は最初ここに来た時…凶悪犯二人と暮らすなんて最悪と思っていたわ。」

「…そう思っても不思議ではありません。睡さんの言うことはもっともです。」

「でも、それは間違いだったわ。罪もあるけれど…『心』もあったわ。」

「睡さん…」

 

「もし赤ちゃんが生まれたとして…きっと誰かがその子のことを指さすわ。

『犯罪者の子供』って。…事実よ。でも、私は納得がいかない。

『普通じゃない』って差別されてた過去を無視して罪だけを見る。

『愛し合って生まれた』っていう事実を無視して子供に汚名を着せる。

『この子を守りたい』っていう二人の思いを無視して子供を奪う。

させないわ。だって…私は『彼らを助けたい』から。」

 

「来牙さん。私をこの家に住まわせてほしいわ。」

香山はその決意を果たすため来牙に頭を下げた。

「睡さん…ありがとうございます。よろしくお願いします。」

来牙も香山に頭を下げた。

 

こうして英堵の家に新しい家族がやってきたのだ。

 

Ex8

「Ex2の時にこんな描写なかったって?

最終決戦は4月ごろ…奴らがヤったのもそのころだよなあ?」

「お腹が大きくなってからやってきたということは

トガちゃんさんは妊娠5か月程つまり約4か月後に来たということになります!」

「子供が生まれるのは妊娠10ヵ月約9ヵ月…つまり5ヵ月の期間があるよなぁ!?」

「その5か月間に起きた出来事ってことだぜ!」

「勢い任せにもほどかあるぞクソ作者ぁ!英堵ぉ!少し付き合えや!」

次回、アーチン・コーディネーター 君のハートにターゲットロック!




勢いで作品作りすぎでは?まあ、番外編なのでそのあたりはご容赦ください…

香山さんがが妊婦さんのトガちゃんを眠らせていますね。
大丈夫か?と思いましたが、原作で爆豪や瀬呂が喰らって問題なかった辺り
薬品的なもので眠らせてはいないと思います。
『眠り香』というぐらいですから
強いリラックス効果のある匂いで眠らせてるんだと思います。

要するに…
美洲華とトガちゃんを幸せにさせたいんです!
ついでに来牙さんと香山さんを結ばせたいんです!
だからこの話が必要なんです!

4/16追記 一つ話を飛ばしてしまったので次回が変更になります。すみません。

R18編いる?

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