緊急変身 ヒーローアカデミア   作:神剣狩刃

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Ex Special2 ドント・ラフ パート10

PM 10:00

食事と笑いで疲れ切った彼らに休息の時が来た。

「お前ら、仮眠の時間だ。寝られるときに寝ておけ。」

相澤が二人に寝袋を渡す。

「相澤先生のお墨付きの寝袋か。安眠は保証されるな。」

「オイラ用のサイズも準備してくれたのか…ありがたいぜ。」

相澤先生は二人が寝袋に入ったのを確認し消灯する。

 

「これはいいな…すぐに眠れそうだな…」

「ぐごおおお…すぴいいい…」

「いや、寝るの早くないか相棒?あといびきがうるせえ…」

峰田はわざとらしいいびきを立てて眠っている。

 

「Mt.レディーの…睡眠導入ASMR…♡」

「!?」

突如、校内放送からとんでもないものが聞こえてくる。

「今日は…眠れない君たちのために…私が一肌脱いであげるわ…♡」

「…相棒起こさないために絶対笑わないようにしよ。」

 

「んん…どうしたの僕?怖い夢を見て目が覚めちゃったの?」

Mt.が子供をあやすような優しい声で話しかける。

「…ミッドナイト先生もいいけど、Mt.レディーの声もいいなあ…」

「ぐごご…すやすや…」

 

「あらあら…私に抱きつくぐらい怖かったのね…大丈夫よ、よしよし…」

「…というかASMRを校内放送で流すのってどうなんだ?イヤホンとかいるだろ…」

「むにゃむにゃ…エベレストおっぱい…」

寝言のため倫理的OUTはとられないようだ。

 

「それじゃあ、昔話を聞かせてあげるわ…昔々あるところに桃太郎がいました。

…間違えたわ。」

Mt.レディーが素の声で訂正する。

「んふっ。」

西村 OUT

「流石に耐えられなかった…」

「もっと揉ませろ…」

 

「…む、昔々おじいさんとおばあさんがいました。おばあさんは山に芝刈りに、

おじいさんは川に洗濯をしに行きました。」

「…逆じゃね?…それぐらいいいか…」

「おばあさんは山で桃が生っているのを見てこう言いました。

あら!桃が生ってるわ!」

「んふっ…」

西村 OUT

「クッソ…だから逆にしたのか…」

 

「おばあさんはおじいさんと一緒に食べるために桃を二つ取りました。

家に帰っておばあさんはおじいさんと一緒に桃を食べました。

するとどうでしょう。二人は若返ったのです。

そして若返った二人は…ちょっと待ってこれ原作の方じゃない!?」

「ぶふぉあ!」

西村 OUT

「知らない人は『桃太郎 原作』で調べてね!」

 

「えーっと…なんだかんだあったけれど桃太郎は鬼退治に行きました。」

「雑だなあ…」

何とか持ち直したMt.レディーは桃太郎の話を続ける。

「こうして桃太郎とおじいさんとおばあさんは幸せになりました…」

「めでたしめでたしだな…」

「しかし、その幸せも長くは続かなかったのです。」

「え?」

 

「生き残った鬼の子供が桃太郎に復讐をしに来たのです。

雉を噛み殺し、桃太郎の家に火をつけ、桃太郎の寝首をかいたのです。

こうして鬼の子供は復讐を果たしたのです。めでたしめでたし。」

「めでたくないだろ…というか別の『桃太郎』混じってるし…」

分からない方は『桃太郎 芥川龍之介』で調べてもらえるとありがたい。

 

「…どう?怖くなくなった?」

「いや、めっちゃ怖い終わりだったじゃん…」

「うーん…これでもダメか…

それじゃあ、『お姉さん』が眠れるように数えてあげるね…」

「…何で『お姉さん』を強調したんだ…?」

 

「僕はね…お姉さんが十数えると…不思議と眠っちゃうの…♡」

「あー…これは黙って聞くか…」

「それじゃあ…数えるね…♡」

 

「じゅーう…きゅーう…はーち…目がトロンとしてきたでしょ…♡

なーな…ろーく…ごーお…そうそう、その調子よ…♡

よーん…さーん…にーい…ほら、もうすぐよ…♡

いーち…いーち…にーい…いーち…まだ眠っちゃダメよ…♡」

「ぶふっ…」

西村 OUT

「睡眠導入で眠っちゃダメって何だよ…」

 

「いーち…ぜーろ♡ぜろ、ぜろ、ぜーろ♡ふふっ、よく眠ってるわね♡

…あー、疲れた…いくらお金貰えるからってなんでこんなことしなきゃいけないのよ…」

「くくっ…」

西村 OUT

「校内放送だって自分で言ってたのに…」

 

「そこまでだ、Mt.レディー。」

「え!?イレイザーヘッド!?なんでここに、きゃあ!?」

校内放送越しに捕縛布が締まる音がする。

「ふっ…合理的にいかせてもらうぞ。

おい、西村。この放送が聞こえていたら体育倉庫まで来い。」

「ダメだ相棒!来たら殺されちまう!」

「相棒とMt.レディーの命は…お前次第だ。」

相澤の声と共に校内放送が切れ、照明がつく。

 

「いつの間にか相棒がいなくなってるな…だから静かだったのか。

もし俺が寝てたら…いや、寝させないための校内放送か。

いい台本じゃないの。クライマックスにはヒーローと黒幕の戦いだよな!

相澤先生がいなくなったってことは…こういうことだろ!

緊急変身、エイドモード!」

 

コールを受けた英堵の個性因子が活性化し、微粒子状に分解され拡散される。

そして英堵の体の表面に定着し『エイド』スーツとなるのだ!

「フェイスオン!」

 

「さて…カメラはこっちか…」

英堵はカメラの方を向く。

「闇の力よ!正義の前では思い通りになると思うな!

そんでもって!『破壊拳 ブレイクフィスト』!」

英堵は白いオーラを纏った拳で胸を叩く。

 

白いオーラが金色のスーツを包む。

「救世済民の拳を取り…『宇宙一のヒーロー』がここに来た!

『エイド・モード・ライジング』!」

 

英堵はカメラに向けてばっちりポーズをとる。

「これが見たかったんだろ番組スタッフ!一気に行くぜ!」

英堵は二人を助けるために体育倉庫に向かって駆けだす。

 

Ex Special2

「そろそろエンディングが近そうだな!

俺が相棒とMt.レディーを助けて勧善懲悪、一気呵成!

そして…収録が終わったら明ちゃんとイチャイチャしてやる!

もちろん、『周りの人に迷惑をかけない』ようにな!」

次回、ドント・ラフ パート11 次回、君のハートにターゲットロック!




長かったドント・ラフもそろそろ終わりを迎えそうです。
ここまで来たら…最後までお付き合いください。

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