ある日のことである。
雄英体育祭の二年の部決勝戦が始まろうとしていた。
「今回の決勝戦はリベンジマッチだ!
去年の伝説の一回戦の再現になるのか!?
それとも雪辱を果たすのか!?それでは両雄の紹介をするぜ!」
「去年王者!二冠達成なるか!?
『大爆殺神ダイナマイト』こと爆豪勝己!」
「対!名を知らぬ者はいない!名は体を表した!
『宇宙一のヒーローへロス』こと西村英堵!」
両者は歩み寄り握手をする。
「…今回も俺が勝つ。」
「…今回は俺が勝つ。」
両者にこれ以上の言葉はいらないようだ。
手を放し、両者が所定の場所に立つ。
「それでは…ファイト!!!」
「変身しねぇてめぇなんざ勝っても意味がねぇ!早く変身しろよ英堵ぉ!」
爆豪が爆発を響かせながら煽っている。
「お望み通り!緊急変身!エイドモード!」
コールを受けた英堵の個性因子が活性化し、微粒子状に分解され拡散される。
そして英堵の体の表面に定着し『エイド』スーツとなるのだ!
「フェイスオン!からの…『ディープ・アンダースタンド』!」
変身を終えた英堵は逆立ちをする。
これは進化した『アンダースタンド』である。
すべてのスーツの能力を得たエイドモードで行うことにより
思考能力を上げながらエスパー能力を使えるのである。
(てめぇは心が読めるんだよな?だったら俺が何を考えてるか…
もう、『詰み』だぜ。俺の作戦は決まっている。)
「…ブラフだろうとなんだろうと関係ない!うちまく」
「俺はてめぇに勝つために死ぬほど考えてきたんだよ!」
エネルギー弾を放った英堵の周囲が爆発する。
「俺の汗を『粒状』じゃなく『霧状』にしてまいていたんだよ。
てめぇの"個性"じゃ『瞬時に出せ』、『誘爆しねぇ』攻撃はねぇだろ?」
英堵の様々な拳は声に出して発動する。そのため即座に出すことはできず、
内容を知っているものからすれば対策は容易くできてしまうのだ。
「『傷つかないスーツ』なだけで…爆破の衝撃や熱は喰らうからな…
防御札はある。爆発音で聞こえなかっただろうがな。」
英堵は左手からバリアを出し、爆風から身を守っていた。
「開幕早々凄まじい技の応報だ!これは伝説の一戦になるぞ!」
「一年でここまでの成長を遂げるとはな…大した奴らだよ。」
「頑張れ相棒!勝ったらオイラのコレクションみせてやる!」
「頑張れかっちゃん!かっちゃんはすごいから勝てるよ!」
「英堵さん!勝ったらご褒美上げますよ!」
「エイ!『宇宙一のヒーロー』の力を見せてやるんだ!」
観客の応援も熱を帯びていく。
「人望の差が出てるな勝己?一気に決めるぜ!
『光速拳 ライジングフィスト』!」
「そいつの対策はこれだ!」
英堵の声を聞き、爆轟は爆発で高く飛ぶ。
「…なーんちゃって。『竜巻拳 トルネードフィスト』!」
英堵の左手から竜巻が放たれる。
「なんだと…!?っらぁ!」
爆豪は爆発で竜巻を相殺し、着地する。
「『光速拳 ライトニングフィスト』の弱点は…
二十四時間に五秒だけしか使えないところだ。
もちろんとっておいてきたが…それでも一度だけだ。
確実に決められるところでしか使わねえよ。」
英堵は正しく発音しないと発動しないところを逆手に取ったのである。
「リングアウトを狙うっつうのは…苦肉の策だな。
本当は俺に『まいった』って言わせてぇんだろ?」
「もちろんさ。でも、勝ちたいからな。やれることは全部やるさ。」
(『心を読む』…思考を一瞬でもそっちにさけれるんなら十分だ!
すでに爆発する霧はまかれてるんだからよぉ!)
「竜巻拳を使った後にそれはないだろう!エイドマグナム!」
英堵の両手からエネルギー弾が放たれる。
「ちっ、何度も引っ掛かりはしねぇか!
だが、その心が読めない一瞬がありゃ十分だ!」
爆豪は姿勢を低くし、爆破を使い一気に英堵との距離を詰める。
「『ハウザーインパクト』!」
爆豪が拳を大きく振り上げる。
「『防御拳 バリアフィスト』!」
爆豪はバリアが張られる一瞬の隙を突く。
拳を振り下ろした勢いを利用し、英堵の股下を転がり抜ける。
「なんだと!?」
「『時限式ハウザーインパクト』だ!消し飛べやおらぁ!」
爆豪は英堵の背中に爆撃を叩き込む。
英堵は大きく吹っ飛ぶが、何とか白線ギリギリでこらえる。
「がっは…かなり効いたぜ…ライジングになって防いでも…
今度は攻める手段がなくなっちまうから、どうにもならねえんだよな…」
エイドモードライジングは個性の攻撃を破壊し無効化できる。
しかし、自身の個性も破壊してしまうため、救済拳とモード解除しかできなくなるのだ。
「激しい攻防の入れ替わり!時間はまだまだあるぜ!」
「一瞬の攻防だったな…爆豪が少しリードしたか。」
「このチャンスを逃す訳ねぇだろ!一気に詰めてやんよ!」
爆豪が距離を詰める。英堵に逃げ道は少ない。
「こうしざるを得ないか!『マグナムスコール』!」
英堵は高く飛び、地面に向けてエネルギー弾を乱射する。
「おららら!うおおお!」
地面は煙幕に包まれる。
「焦ったなぁ英堵ぉ!俺はお前の上だ!」
爆破で飛び上がっていた爆豪が英堵に拳を叩き込む。
地面にたたきつけられた英堵は煙幕の中に転がり込む。
「…煙幕で身を隠す…英堵にしちゃぁ守りの手だ…何企んでんだ?」
「『光速拳 ライトニングフィスト』!」
「そうきたか!ならもっと上に逃げてやる!」
1秒後 英堵は爆轟に向かって飛び込む。
2秒後 爆豪は爆破を使い下に向かって逃げる。
3秒後 それに気づいた英堵は爆豪に向けてハイブリッドマグナムを放つ。
4秒後 エネルギー弾が放たれた瞬間大爆発を起こす。
5秒後 爆豪は爆発地点に向けて徹甲弾機関銃を放つ。
「てめぇの課題は舌戦だなぁ!俺を信じると思ったぜぇ!」
「…とっておきはこういう時に使うもんだぜ、勝己。」
爆発の中からエイドモード・ライジングになった英堵が下りてきた。
「ようやく本気になったなぁ英堵ぉ!」
「準備運動でお互いあったまっただろ?」
「「俺が勝つ!」」
戦いはさらに激しさを増していく。
爆豪は爆破を利用し英堵から距離を取っている。
「逃げるのは勝己らしくないんじゃないの!?」
「てめぇに触れちまったら"爆破"が使えなくなるんでなぁ!
それに…俺にはこういうこともできるんだよ!」
爆豪は爆破で英堵に近づき、すれ違いざまに拳を当てる。
「ぐっ…速い…!拳で防げねえ…!」
『"個性"の攻撃』は無効化できても
『"個性"で勢いを乗せただけの通常攻撃』は無効化できないのだ。
「どうした英堵ぉ!?手も足も出ねぇか!?」
「フェイントも織り交ぜてこられたら…流石に厳しいぜ…!」
機動力と小回りの両方を持つ爆豪の攻撃が、英堵を追い詰める。
英堵の足がふらつく。爆豪はそれを見逃さなかった。
「止めだ英堵ぉ!これで完全勝利だ!」
爆轟は一気に距離を詰め、右の拳を大きく振るう。
「敵が勝利を確信した時が大きなチャンス…そうだよな、出久。」
英堵は爆豪の拳を拳で捕まえた。
「な…!?」
「こっからはシンプルにいこうぜ勝己…
『救済拳 エイドフィスト』!」
英堵の体が強く輝き変身が解ける。
「決まったあああ!西村の必殺の拳いいい!」
「…いや、まだ時間はある。ここからは…意地と意地のぶつかり合いだ。」
「まずは俺からだ!おらあ!」
英堵が爆豪の顔を殴る。
「させるかよ!」
爆豪はそれを受け止め、蹴りを放つ。
「やると思ったぜ!こいつはどうだ!」
「それも計算のうちだ!おらぁ!」
互いに頭突きが激突する。両者の額から血が流れる。
「この生意気ボンバーアーチンが!」
「久々にそれ聞いたなぁ!この色欲魔!」
「髪型が俺と被ってるんだよ!また8:2にしてもらえ!」
「てめぇは昼休みのアレどうにかしろ!飯がまともに食えねぇ!」
「勝己には一生縁がないだろうなあ!だからひがむんだよなあ!」
「節度のねぇてめぇは除籍通り越して退学だろうよ!」
言葉と拳が交差する。ノーガードの殴り合いだ。
「「だから…俺が勝つ!」」
二人の拳が同時に互いの顔面に叩き込まれ、二人とも倒れこむ。
「「負けてたまるか…!」」
二人とも立ち上がる。そして…
「試合終了!両者引き分け!治療後の競技で勝者を決めてもらいます!」
二人の戦いは終わった。
「クッソー…腕相撲とかにしとけよ…何でじゃんけんなんだよ…」
「『正義は絶対勝つ』にちなんでチョキを出しやがったからなぁ!」
「そこまで読んでたのかよ…あー!悔しい!運も実力のうちだけど悔しい!」
一位の座には爆豪が立っていた。
「作者が新しい作品のアイディアを思いついたってよ。」
「そのため番外編の更新は一旦止めるそうです!」
「番外編が終わるわけじゃねぇから安心しろや。」
「新しい作品はまたヒロアカが舞台…オイオイ!女が主人公だってよ!」
次回の番外編はまだ決まっていないが…君のハートにターゲットロック!
というわけで一旦番外編はここで更新停止です。
先に消化したいネタができてしまいました。
そちらが終わり次第また番外編をやるつもりです。
それでは、新しい作品で会いましょう。