緊急変身 ヒーローアカデミア   作:神剣狩刃

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ついに始まりました緊急変身最終作。
それなりの長編になる予定です。


Ex Special3 クロス・ヒーローズ part1

時はクリスマス。

英堵の家では今年もクリスマスパーティーが開催されていた。

 

「メリークリスマス…プレゼントは用意したぜ。」

サンタ姿の美洲華がプレゼント袋を掲げる。

 

「光の速さでプレゼントを届けるぜ!」

サンタ姿の英堵が左手で指を鳴らす。

 

「今年は俺がトナカイ役をやるのか…」

パツパツのトナカイ姿の来牙が頭を抱える。

 

「アーハッハッハ!に、似合っているわよ来牙さん!」

香山睡改め、弩木井睡が床に転がりながら大笑いする。

 

「パパは何時だってかっこいいですね。今年もお寿司です。

芽楼ちゃんは美洲華くんの離乳食ですよー。」

「まんままんま…」

立派にお母さんになったトガちゃんは芽楼を抱えて笑っている。

 

「カルビ、ハンバーグ、えび天、ツナマヨコーン…

お寿司じゃないですね!でも、おいしいです!」

発目はおいしそうにお寿司をほおばっている。

 

「いやー…この一年はあっという間でしたね!体感一か月ぐらいに感じましたよ!」

「同感だなあ…色々あった気がするが何も思い出せないほどだなあ…」

おっと…それ以上言うのは止めてもらいたい。

 

「まあ、いいじゃないか。これと言った大きな事件もなく、平和だったじゃあないか。」

「そうよ。ヒーローが暇する社会になりつつあるのよ。いいことじゃない。」

「私達も街を歩いたら有名人扱いです。ちょっと複雑ですけど…嬉しいです。」

「かあいい、かあいい…」

「卒業間近ですからね!平和が一番です!」

 

三年生になった英堵は来年に雄英高校を卒業する。

『宇宙一のヒーロー』にはある程度プランがあるらしい。

 

「俺は卒業したらナイトアイ事務所に行くんだ!

ミリオ先輩と一緒に全国を笑わせてやるぜ!」

意外な行先にミッドナイトが質問をする。

「あら…てっきりMt.レディーの所かと思ったわ。」

 

英堵は(本人は秘密にしているらしいが)Mt.レディーの大ファンである。

そこに行ってもおかしくないが、英堵には考えがあった。

「…あそこ行ったら多分家事とか書類事ばかりになりそうで…

相棒が行くらしいです。『Mt.レディーはオイラのものだ!』って。」

「ああ…彼なら言いそうね…」

 

次は来牙が発目に質問する。

「明ちゃんはどこに行くんだ?」

「もごごごごご!ごくん…です!」

お寿司をほおばって言っていたせいで何も分からない。

「分からないなあ…もう一回言ってもらっていいか?」

 

仕方ありませんねと、発目がもう一度説明する。

「ライトリーラボに行きます!以上です!」

再び発目はお寿司を食べ始める。

「明ちゃん、カルビは美洲華くんのです。ほどほどにしてください。」

「なあ…」

「ライトリーラボか…そういえば霊道の出身はそこだったな…」

 

平和な時間の中、ピンポンとインターホンが鳴る。

「おっと?早めのサンタさんかな?俺が出」

「まてエイ、モニターを確認しろ。…妙な奴だ。」

モニターにはボロボロの黒いジャージを着た人物がいる。

 

「不審者かしら…警察に連絡しなきゃ。もしもし、来牙さん?」

「もしもし、睡さん?えっ、家の前に不審者がいる!?」

「面白いなあ…夫婦漫才だ…」

「言ってる場合じゃないです。凶悪な敵だったら大変です。」

「そちらも夫婦漫才でしょうか!私たちもしましょう英堵さん!」

「見事に平和ボケしてるなあ…俺が話しますよ。」

 

英堵はモニターに映る人物と会話を始める。

「もしもし?どちら様ですか?」

「西村…英堵…おそらくお前自身だ。」

 

緊急変身 ヒーローアカデミア!

『クロス・ヒーローズ』!

 

ヒーロー。敬慕の的となる人物。英雄。

彼らの任務は世界にはびこる敵『ヴィラン』達と戦い

人々の平和と安全を守ることである!

 

相手方の声は一同を驚かせるものだった。

多少大人びているが間違いなく英堵の声であった。

「とりあえず寒いから入れてくれ。あと…おすしくわせ」

「待て…本当に俺だったら…この質問に答えられるはずだ。」

英堵は英堵と名乗る男に、自分を含め一部の人間しか知らない質問をする。

 

「Mt.レディーの事務所に行ったときに振舞った料理と、

敵を捕まえる時、決め手になった出来事はなんだ?」

男はにっと笑った。

「振舞った料理はチャーハン。肉は入れなかったな。

決め手はサウスポーのグローブを持っていたのに、右手で握手をしたことだ。」

 

男の完璧な回答に英堵は驚愕していた。

「…間違いありません。俺です。開けてきます。」

英堵は玄関に向かい、ドアを開ける。

「久しぶりの我が家だな…本当に懐かしい…」

男は涙を流していた。

 

髪は乱雑に伸びており、英堵のものとは思えない。

ボロボロの黒いジャージから覗く体は鍛え上げられていた。

しかし、傷も多く見えていた。いくつもの死線を超えてきたように見える。

「…とりあえず、色々話を聞かせてもらおうか。」

「もちろんそのつもりだ。ただ…何から話そうか?」

 

男はリビングに入るなり膝から崩れて泣きだした。

「明ちゃん…!ミッドナイト先生…!来牙さん…!

クソッ…!俺は…!俺は守れなかった…!守りたかった…!」

その様子を見て、来牙が何かに気付く。

「…もしかして、平行世界から来たエイか?」

 

男は泣きながら頷いた。

「はい…!平行世界から『逃げてきた』んです…!」

昨年のクリスマスに真利名こと美洲子がやってきたように、

平行世界の英堵がこの世界にやってきたのだ。

 

「とりあえず…平行世界で何があったか話しましょう…」

平行世界の英堵が事情を語りだす。




これが書きたかった話です。
どんな展開になるか楽しみにお待ちください。
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