元魔王は平和に暮らしたい -俺が殺したい程に必要ないなら勝手にしろ ただしスローライフを邪魔するなら絶対に許さん― 作:ヨシMAX
PVの伸びが凄くモチベに繋がります。
はい、おはようございます。俺です。
今日も朝早くから俺はスローライフを進めるべく活動しております。
マリアは畑のゴーレムを手伝いに行ってるようだ。
そんな事しなくともちゃんと野菜は育つぞと言ったんだけどな。
驚きだけどあの感情の無いはずのゴーレムと仲良くなったらしい。
無機質なものと意思疎通が取れるとは理解しがたい。
彼女の特異スキルなのかもしれないな。
俺も忙しかったので自由にして貰う事にした。
しかしながら今日の俺には使命が一つあった。
いい加減にあのグータラ女神に喝を入れなければいかん。
結局、昨日は布団から出たのを見ていない。
マリア曰く、台所にフラフラと入っていくのを見たと言っていたが……起きるのは飯だけかよ。
……なので女神レティ様に寝起きドッキリを仕掛けたいと思います。
レティの部屋で俺は音が大きく光がキレイなだけの破壊力の無い魔法を発動させて準備する。
このままここにいると俺も眩しくてうるさいので少し離れる。
「よし、準備OK。 ……5、4、3、2、1……今っ!」
ばぁあああああーーーーーんっ!!
うぉっ、離れてるけど眩しっ!
がらがらがっしゃーーーんっ!
音と光の後に一瞬の間をあけて激しい落下音が部屋の中から聞こえた。
「レティ、おはよう。朝だぞ」
『んーーっ、なんなの、今のは。部下の睡眠妨害はパワハラだよー』
誰が誰の上司やねん、お前女神だろ。
扉を開けたレティは顔が煤だらけで髪はチリチリだった。
少しだが、すまんかったと思う。
『私は権利を守るぞーっ!』
レティがどこで手に入れたのか【コンプラ守れ】と書いてあるプラカードを出して喚いている。
さすが神様、タフでいらっしゃる。
ちょっとやり過ぎた感はあった。
仕方ないのでレティにとっておきの手持ちクッキー1枚をやろう。
あっという間に機嫌は治った。
魔法で身体を奇麗にしたレティが俺に尋ねる。
『で、何をやるのかなぁー、アルビー』
「動物を飼育しようと思う」
『動物?』
「そうだ、牛と鳥を飼いたい」
『へー、……で? 私に何の関係があるのかなぁ?』
「レティに面倒を見てもらおうと思ってね」
『えぇーーっ?! 無理よぉ、私、チビだし能力もカスなんだよぉおおお!』
おいおい、自分の事なのにボロカス言うな。
確かにスケールが小さいし全く使えないけど見てくれは良いんだからさ。
あ、ヤバい、コンプラのプラカード探し始めた。
「大丈夫だ、レティに物理的な手伝いは無理な事は分かってるよ。マリアには作物の方を頼んだんだけど仕事はゴーレムがやる。レティには動物の面倒を見るゴーレムの指揮をとってもらいたいんだ」
『わかったよぉ、やってみるよ。働かざる者食うべからずだしね……。たまにはアルビーも手伝ってよねぇー』
意外にも素直に従ってくれる。
レティは怠け者ではあるが美味しい食事の為ならと言う決意を感じた。
協力は当然だ。
みんなで力を合わせなければこの生活の意味はない。
「構わんよ、俺はどのみち全ての総指揮をとるつもりだ」
『でもアルビーさぁ、動物はどこで手に入れるのさー?』
彼女の言う通り、牛、鳥はもちろん生物を作る事は俺には出来ない。
だからこういう方法を取る。
俺は召喚用の魔法陣を空中に描き魔力を流し込む。
召喚と言うかこれは通信に近いかもしれない。
「メルクリウス、頼む」
俺は商売の神に直接頼む事にしたのだ。
魔法陣が発光し真ん中分けの茶髪セミロングの女の子がにゅっと出現した。
『アルビー、神様をさぁ、気軽に呼ばないでよねー』
『こんにちはー、毎度有難うございまーす! メルちゃんでーす♪』
『メルちゃんもアルビーの知り合いだったんだ』
『おーっ! レティじゃん♪ って言うか小さくなーい? ウケるんですけどぉ』
『メルちゃん、なんでそんなに大きいのさー。あ、アルビーから魔力分けて貰ってるんだね!』
レティがズルいっと怒っているが放っておこう。
メルクリウスは俺が召喚した。
レティは勝手に付いてきた、……言うまでもなかろう。
「メル、……そろそろ用件頼んでもいいかな?」
『あー、ごみんねぇ。はい、ナンデモあるあるメルちゃんショップですよー』
そのダサい名前、まだ変えてなかったのか。
「動物の一覧を見せてほしい」
『あいあーい』
俺の目の前に動物の一覧が記載されたパネルが浮かび上がる。
牛は元気で丈夫、乳の出が良いと言われるケルン種、鳥は卵の旨いウェルニー種にしよう。
食肉はメルから都度、購入する事にする。
なぜなら……せっかく丹精込めて育てた牛や豚をバラすのは……俺には……出来ないからだ。
だって無理だろう! 可哀想だろう!
俺には競馬を見た後に馬刺しを食べる様な事は……出来ない!
『アルビー、どうでも良いけどあなた元魔王で結構な殺戮者だったからねー』
『まあまあ、メルちゃんはアルビーさんみたいな優しい人、好きよん』
なんか二人の神様に色々言われているけど仕方ないじゃん。
動物は可哀想なんだからさ。でも、お肉は食べたいじゃん。
『わかりましたよぉー。メルちゃん特性のお肉の詰め合わせを週1でお届けする感じでOKですね』
「それでいい。手間をかけてすまないね。支払いは魔力でOK?」
『構いませんよ♪ アルビーさんの魔力は良質で価値が高いですからね』
商談が成立しメルが帰っていった。
頼んだ動物達は明日、一回目のお肉詰め合わせと一緒に持ってきてくれるとの事。
それまでの間に家畜小屋……家畜と呼ぶのは抵抗があるな。
ペットハウスと呼ぼうかな。飼育する訳だしね。
お肉詰め合わせの保管方法?
もちろん冷蔵庫は既に作ってある。
当たり前だろー。
俺のスローライフはアナログ主体とは言ったが文化レベルを下げるとは言っていない。
わざわざ便利な道具があるのに使わないなんて事あるかよー。
ここまで読んでくださり有難うございます。
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