元魔王は平和に暮らしたい -俺が殺したい程に必要ないなら勝手にしろ ただしスローライフを邪魔するなら絶対に許さん―   作:ヨシMAX

15 / 73
見に来てくださり有難うございます。
PVの伸びが凄くモチベに繋がります。


第14話 俺の水脈探し

 

 

 はい、おはようございます。俺です。

 

 この前、作った畑とペットハウスだが上手い事、マリアとレティに任せられた。

 もちろん俺も作物のペット達の状況には目を光らせてはいる。

 ただ今はこの島を俺の住みやすい状態に早く開発したいと言うのが先に来る。

 

 ……と言う訳で今日はお風呂でも作るか。

 お風呂回だそ、お風呂回。

 力が入っても仕方ないと言うもんだろ、……と、誰に話しかけてんだ、俺は。

 

 屋敷の後方は崖なのだがその上に小屋を建てて行き来できる様にしたい。

 場所が優先なので都合よく温泉が出るとは思っていない。

 どこかに川や地下水脈でもないだろうか。

 

 まずは探してみる事にしようか。

 

 俺はまず裏の崖に上り辺りを歩き回ってみた。

 そこは背が高く葉の多い木が茂る深い森が広がっていた。

 

 

 「さて、如何に俺でも何も当てもなく水脈を探せる程に万能ではない。ウンディ、頼む」

 

 

 右掌を上に向け俺は可憐な水の精霊を呼び出す。

 水の精霊ウンディは細身で片手に乗せられるような小さな少女の姿をしていた。

 背中にはこれまた小さな羽をもち長い髪は水色でキラキラ光っている。

 いいなあ、レティもこれ位に可憐だったら大事にするのになぁ。

 ウンディは実体化すると楽しそうに俺の頭の周りを飛び回っている。

 

 

 「ウンディ、この近くに水脈はあるかい? 川でも良いぞ」

 

 

 俺がそう尋ねるとウンディはしばらくその場を旋回した後、水脈の反応を発見したらしくある一方向に一直線に飛び始めた。

 

 ……速い! 速いよ、ウンディさん!

 あなたは空を飛んでるから良いけどさ……。

 

 あーもう!

 わかりました、俺も飛びましょう。

 ただ俺は前傾姿勢が苦手なので数センチ、宙に身体を浮かせて追いかける事にしよう。

 

 ス―ッ。

 

 すると先を飛んでいたウンディが振り向いて俺を見る。

 彼女は何故か小さな悲鳴を上げて一目散に逃げて行ってしまった。

 

 

 「ぴーーーーーっ!!!」

 

 「お、おい、どこに行くんだよ」

 

 

 俺は地面数センチをホバーの様に浮かびながらスーッと彼女を追いかける。

 もちろん群生している木を右に左に避けながらだ。

 まあ、後々によく考えたら元魔王の俺が空中を直立不動の姿勢のまま無言で追いかけてきたら少し怖いかもしれないねー。

 しかし、あんなに凄い勢いで逃げなくてもよくない?

 

 結局、俺はどことも知れない洞窟に入った彼女を追いかけて追いかけて……道に迷った。

 

 ここはどこなんだろう?

 洞窟に入って右に曲がり左に曲がり突き当りを下って穴に落ちた辺りまでは覚えてるんだけど……。

 あのウンディは後でもう一度召喚して折檻だな、エロ同人みたいに……冗談だよ。

 

 そんな事をしなくとも俺は実体化した精霊の魔力を追う事なぞ目を瞑っても出来る。

 うん、結果、道に迷ってんだけどさ。

 

 程なくして俺はウンディに追いついた。

 彼女は酷く怯えていたが俺がきちんと地面に接地して近づいたので何とか落ち着いてくれた。

 

 一体、なにに怯えていたんだろうな、この娘は。

 後でこの事をレティに話したら腹を抱えて爆笑されたのはまた別の話か。

 

 さてと……。

 これでようやっと水脈探しを再開できるわけだけど……まずはこの洞窟から抜け出すのが先か。

 

 俺は小さな光の玉を発生させ頭の上辺りに浮かべた。

 ウンディは危険はないと分かってくれたのか俺の頭の上に乗っている。

 懐いてくれるのは嬉しいが彼女ヒンヤリしてるから洞窟だと寒いんだよね。

 

 俺はウンディに案内してもらい洞窟を進んでいった。

 ……と言っても彼女が分かるのは水の気配、洞窟の道順は分からないのであっちこっちに歩かされた。

 いい加減疲れてきたのだがまた岩壁に阻まれてしまった。

 

 さすがの俺も落胆の色は隠せず軽くため息をついてしまった。

 外にも出られず水脈も見つけられず今日一日はくたびれ儲けだな。

 するとウンディが俺の頭をポンポンと叩き申し訳なさそうに一声かけてきた。

 

 

 「……ぴゅい」

 

 「なんだ? 責任感じてるのか? 大丈夫だ、こんな洞窟すぐに出てみせるぞ」

 

 「ぴゃい!」

 

 

 お、元気な返事だ。

 よし、ではそろそろ本気を出すか。

 俺は右手に槍の様な形状で魔力を形成し目の前の壁に撃ちこんだ。

 

 

 「ぴゃぁぁぁああああっ!」

 

 

 あ、またウンディが怯えた。

 岩壁は大爆発を起こす。

 瓦礫が物凄い勢いでこちらに飛んでくるが俺の防御隔壁を貫くには威力がなさすぎだ。

 

 心配するな、ウンディよ。

 

 爆風が収まり前方が見えてきた。

 この先に水脈があれば俺の勝ちだね。

 ゆっくりと視界が開けてくると何かが前方にいる事が分かる。

 

 大きくて黒光りしている……エロい意味じゃないぞ!

 これは……アントかっ!!

 

 壁の向こうに十数匹のアント型モンスターが現れ俺達の方に向かってきた。

 

 

 「ヤバイッ! 数が多い、距離を置くぞ!」

 

 「ぴぃ!」

 

 

 一先ず後方に逃げてアントの群れと距離を開ける。

 

 よし、撃滅だ。

 お前等のぉー寿命はぁー後何秒だぁー?

 そのほっそい足でぇー数えてぇーみろぉー。

 

 おっと、ついうっかり自分に酔っちまったぜ。

 

 

 「我は求め訴えん 偉大なる炎は破壊と再生を司る 深淵の底より姿を現しその無限なる力で敵を薙ぎ払え ミスカナローズ・スプレンギングッ!!」

 

 

 俺は発動した魔法に少しばかり工夫をして洞窟の穴に一直線に飛ぶように放った。

 俺達を見つけ追いかけようとしたアント達が穴から出る所にちょうど魔法が着弾する。

 

 

 どかぁああああああぁぁぁーーーんっ!!!

 

 

 「ぴにゃぁぁぁぁあああっ!」

 

 

 もしかしたらウンディはもう二度と俺の召喚には応じてくれないかもしれない。

 あとで美味しい水をプレゼントしなきゃな。

 

 まあ自分の魔法で自爆する程、俺は間抜けではない。

 アント達が黒焦げになった後に悠々と穴に近づいた俺達は信じられない風景をそこに見つけた。

 

 穴の奥には物凄い湯煙りと……温泉の源泉が見つかったのだ。

 

 

 「……やったぜ」

 

 「ぴーっ♪ ぴーっ♪」

 

 

 後はここがどこか突き止めるだけだな。

 ここはどこなんだぁーーーーーっ!!

 

 




私は確かにお風呂回と書いた。
しかし、いつからお風呂に入る回だと……誤解していたw?

よろしければ評価いただけると中の人が喜びます('◇')ゞ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。