元魔王は平和に暮らしたい -俺が殺したい程に必要ないなら勝手にしろ ただしスローライフを邪魔するなら絶対に許さん―   作:ヨシMAX

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第30話 俺と港町の逆DIY

 

 

 はい、おはようございます。俺です。

 

 俺達の飛空艇団は白龍族の白星を仲間に加えベレルメーゼン帝国の上空を飛行していた。

 敵軍は自国領を行軍していた為、油断があったのか飛空艇のレーダー網に捕らえられた。

 俺の探索スキルでも敵軍を捕らえられたがその数は驚異的だった。

 

 その数、凡そ20万の敵軍がベレルメーゼン帝国の南端にある港町に集結していた。

 白星との戦闘で随分とここまで時間を費やしてしまったので陸戦に誘き出さなければいけなくなった。

 まあ、俺としては陸戦でも海戦でもどちらでも良かったのだが。

 船だろうが騎馬隊や歩兵隊だろうが逃がすつもりもないしな。

 

 うーん、仕方ない、港町ごと潰すか。

 ベレルメーゼン皇帝が失脚後の国の復興が大変になるので避けたかったがね。

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 全く、辺境の島主如きが我ら帝国に従わないとは理解に苦しむ。

 皇帝は島主が我が帝国を馬鹿にし会談が決裂したと聞き相当激怒しておられた。

 

 その為、今回の遠征は失敗する訳にはいかず、この私、帝国直轄軍将軍であるコンフュードに直接に白羽の矢が立ったのも仕方のない話である。

 

 見よっ! この20万の我が軍の精鋭部隊をっ!

 兵だけではない、乗船する船も我が帝国の最先端技術を詰め込んだ最強の船団である。

 島国の猿を滅するにはやや過剰戦力とも思えるがこの世に塵一つ残してはいけない。

 

 おっと、殲滅してはいけなかったな。

 島主の錬金術師は生かして捕縛する指示を受けていたのだった。

 奴は複数の女奴隷を連れていると聞いている。

 

 先にそいつらを捕まえて交渉材料にすべきであろうな。

 ぐふふふ、……その前に少々楽しませてもらってもどこからも文句は出まい。

 

 戦場に出るのは金がかかるのでな……これ位の役得が無ければやってられん。

 奴隷に関しては皇帝より特に指示は出てなかったからな。

 良さそうな奴隷がいたら私が徹底的に調教した後に献上すれば更なる昇進が期待できる!

 

 これはもう私の為の戦争ではないか!

 島主の奴にも多少の褒美でも出してやるか、ガハハハハッ!!

 

 

 ずがぁぁぁぁああーーーーん!!

 

 

 ……っ!?

 

 急に街の中で物凄い爆発が起こった。

 

 あれは……兵の待機所ではないか!

 こんな夜中に攻撃だと?!

 ……くっそぉおおお!! 兵のほとんどは寝ている時間だ。

 早急に叩き起こして消火活動と戦闘準備をさせなければっ!!

 

 

 「誰か!! おらんか!!」

 

 「はっ! 将軍、何か御用ですか!」

 

 「御用ですかではないわ! 至急爆発の詳細と兵共を戦闘準備させろぉ!!」

 

 「り、了解っ!!」

 

 

 全く、どこのどいつが帝国に喧嘩を売ろうと言うのか。

 絶対にゆる……。

 

 

 ずがぁぁぁぁああーーん!!

 どかぁぁぁぁああーーん!!

 

 ぼかぁぁぁぁああーーーーん!!

 

 

 今度は街中から複数の大爆発が起こりキノコ雲でみるみる空が埋まる。

 一体何が起きているのか……明らかにこの街は空から攻撃を受けている。

 ただ、この世界で空を飛びこの様な攻撃が可能なのはドラゴンしかない。

 しかし竜騎士を組織している国など北端のノースガードナー自治共和国位しか……

 

 

 ずがぁぁぁぁああーーーーん!!

 

 

 「うわぁぁぁぁぁーー!!」

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 港町の至る所から黒煙が立ち上り建物は崩れたり粉々に粉砕されている。

 集まっていた船団も無残に沈んでおり辛うじて浮いている船も大きく傾いている状況だ。

 

 俺達が実際に港町上空に到着した時にはまだ船に物資を積み込み作業中だった。

 ほとほと、この世界の人間は軍に所属している、いないに関わらず機を見る能力に欠ける。

 

 まあ、まさかこの大軍をして空から急襲を受けるなど想像もしてなかっただろう。

 

 この時代には空軍はまだ積極的に組織されておらず組織されていてもワイバーンや小型の翼竜等、殲滅力や攻撃力に重きは置かれておらず機動力が重視されている。

 いわば敵は来るはずのない方向からの攻撃にさらされたのだ。

 

 俺達は港町上空に到着してから日没を待ち暗くなってから攻撃を開始した。

 

 来るはずのない方向から。

 見通しの悪い時間帯に。

 この2つの状況だけでベレルメーゼン帝国軍には抵抗の余地は既になかった。

 所謂、詰みの状態だったのだ。

 

 上空の爆撃機が投下した爆弾が閃光と共に爆発し建物やインフラを破壊する。

 戦闘機は主に兵士の詰め所にミサイルや機銃で攻撃する。

 みるみるうちに街は瓦礫の山に変わっていった。

 

 どれだけ時間、港町は攻撃を受けていただろうか。

 もはや街の原型はほとんどなくなり燃える物もなくなったからか煙も小さくなった。

 最初のうちはゴーレム君達を街に放って民間人を救助しようかと思ったが……。

 

 所詮そんな事をしてもそれは攻撃側、加害者側の自己満足で有り、攻撃しておきながら助けるなどエゴの様に感じたので止めた。

 

 その事をマリア達に話したら「考え方が完全に魔王様だ」と言われ引かれた。

 よく分かったな、俺が魔王だ。

 

 まあ、意外にもマリアも色々思う所は有ったのかもしれないが俺の考えにノーとは言わなかったし白龍姉妹は元々帝国を敵視していた。

 

 アナスタシアにいたっては俺の考えを完全に理解しており支持さえしてくれた。 

 

 でも弁解はしないよ。

 ベレルメーゼンの国民よ。

 だってこれはお前達が俺にやった事と何が違うと言うんだ。

 何年もかけて作り上げた俺の全てを理不尽に奪ったよな。

 剰え俺の命すら奪いやがった。

 

 俺の邪魔をする奴らに最早慈悲は無いぞ、覚えとけ。

 

 ……と言っても誰も残っていないか。

 

 ただ、戦争はもう面倒だ。

 ベレルメーゼン帝国の皇帝を倒したらこんな事はもう御免被る。

 馬鹿が出てこない事を祈るよ。

 

 

 ああ、そうそう、攻撃終了後にマリアに話をしたんだ。

 どうやら、あの会談で帝国が突き付けてきた条件に内心、彼女は相当憤慨していたらしかった。

 だから総攻撃に文句を言わなかったそうだ。

 

 ただ当たり前なのだが俺は彼女も魔族なのだなと改めて思った。

 と言うのも話を聞いて分かったのは、……彼女は俺と同じで戦いが嫌いなだけであって戦いを否定はしていなかったのだ。人の死に意外にシビアだった。

 

 さてと……。

 

 今晩は、この街の跡に飛行機を止めて休む事にしようか。

 

 




今回は激しく説明会になってしまいました。
自分で書いているとはいえ時間をかけすぎました。

ここまで読んでくださり有難うございます。
よろしければ評価を頂けると中の人がとても喜びます☆
( ^^) _U~~オチャデモドウゾ
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