元魔王は平和に暮らしたい -俺が殺したい程に必要ないなら勝手にしろ ただしスローライフを邪魔するなら絶対に許さん―   作:ヨシMAX

4 / 73
見に来てくださり有難うございます。
PVの伸びが凄くモチベに繋がります。


第3話 俺の学園生活向上作戦(適当)

 

 

 学園で訓練生にコマ先生、あるいはコマ先と呼ばれ、畏怖されているコマビエル先生。

 弛んでいる訓練生には容赦ない対応が恐れられているが普段は優しい話しやすい先生である。

 今回は俺が時間転移直後という事もあり講義中にボサッとしていた為、呼び出しを食らってしまった。

 

 ……と言う訳でグランド10週、魔法演習10セットを申し付けられた。

 現代ではコンプライアンスや体罰だどうだと批判を受けそうであるが今は100年前だ。

 こんな位は普通である、言ってしまえば軽い方だ。

 さっさと済ませて帰ろうではないか。

 

 コマビエル先生の講義後の課題、まあはっきり言えばペナルティなのだが。

 忙しいだろうにコマ先はいつも訓練生に最後まで付き合ってくれるのだ。

 まあ、自分で指示をしているのだから当然と言われればそうなのだが。

 

 運動用の服装に着替えてグランドに出ると俺のテンションをダダ下げする光景があった。

 主にエリート貴族の子息で組織されている騎士候補生クラスが講義後の自主練をしていたのだ。

 

 

 「んっ? なんだ、庶民はまたペナルティを食らってんのか」

 

 「優秀な我々でさえそれ相応の努力を惜しまないのだ、庶民は倍以上頑張らねーとなぁ」

 

 「才能の無い奴は大変だー。ふはははっ!」

 

 

 めんどくせぇ。

 俺は訓練生時代、余計な事に巻き込まれない様に力をかなりセーブして生活していた。

 卒業できるだけの結果を残しておけば良い訳だ。

 そんな俺が最終的に魔王になるのだが、それはまた別のお話だ。

 

 もうなんかセーブするのもアホらしい。

 そして今の俺には他人に諂う必要のない力がある。

 こんな奴らの相手をまともにしても前世の様に迷惑しかかけられないのだ。

 

 

 「アルビット訓練生、気にする事はない。この学園は全ての訓練生に常に公平だ。お前らもいい加減にしとけっ!!」

 

 「ちっ、コマ先も一緒かよ」

 

 

 俺をヤジってた奴らがコマ先の姿を見つけるとスゴスゴと去っていく。

 ……訓練生時代には気づかなかったがやはりこいつは良い奴っぽい。

 俺の為に余計な時間を取らせてしまい要らぬ気遣いまでさせてしまった。

 

 えーっと、まずはグランド10周か……。

 

 

 「コマビエル先生! よろしいでしょうか!」

 

 

 すると突然貴族連中の一人がコマ先に挙手をした。

 

 

 「んっ? なんだ?」

 

 「アルビー……、アルビット訓練生も一人で訓練をしたのでは張り合いがないと思います。如何でしょう、我々から代表者数人を選抜して競争形式にすると言うのは」

 

 「アルビット訓練生が勝ったら残りの訓練は免除で良いのではないですか」

 

 「万一、負けても我々が魔法演習でアルビット訓練生を手伝いましょう」

 

 

 かーっ、驚きの余計なお世話。

 うまく提案してるか分からないが俺にメリットゼロwww

 こんなもん受ける奴の顔がみた……。

 

 

 「ふむ、良いんじゃないか。アルビット訓練生、いいな?!」

 

 

 ……まぢですか。

 こいつら、もし俺に勝ったら魔法演習でメチャクチャやるつもりですよ。

 実際に俺が在学中にも奴らがしてきた提案しごきだ。

 

 グランド10周でへとへとの所に数人で寄って集って四方八方からの魔法攻撃。

 これはマズいと思い俺が本気を出したら倍以上の人数が向こう側に加勢しやがった。

 俺はあの後、3日3晩寝込む事になった。

 

 ったく、コマ先は訓練生に夢見すぎだ。

 この顔は本気で奴らの好意だと思ってやがる。

 

 

 「わかりました。何人でもどうぞ。どうせ俺が勝ちますから」

 

 

 俺が言い放った言葉でざわつく貴族さん達。

 なめるなよ、俺は魔王だぞ。

 お前ら三下に負けるわけないだろうが。

 

 

 「なんだったらハンデも付けますか? 俺は皆さんが半分、……いや、皆さんの先頭が9週を終えた時点でスタートでも良いですよ」

 

 「……なんだと?!」

 

 「アルビット訓練生、大丈夫か? ちょっと言いすぎじゃあ……」

 

 「いえ、大丈夫ですよ。なんなら全員が残り1周からのスタートでも良いんですけどビリの人が周回遅れになったら俺、走らないで負けちゃうんでね」

 

 

 俺がそう言うと貴族さんの中から一人物凄い形相でこちらに近づいてきた。

 確かこいつは侯爵家の次男だったが……名前は何だっけ?

 

 

 「おい、あまり調子に乗って大口を叩くなよ。それだけの寝言をかまして……二度と立ち直れない様にしてやるよ」

 

 「君は……そうそう、思い出したよ! ネタンデル君、だっけ?」

 

 「ネンダーテイルだっ!!」

 

 

 そうそうw

 ネンダーテイル君だ。

 学園時代に庶民でしかない俺を目の敵にしてたやつだ。

 

 

 「いつもみたいにスカした振りでもしておけばよかったものを……。いいだろう、お前が勝とうが負けようが魔法演習は俺が直々に付き合ってやろう!! くっくっく、一度、手加減なしで魔法を撃ってみたかったんだよ」

 

 

 おいおい、物騒な事を言い始めたぞ、ネンダーテイル君はこの学園でもトップクラスの実力の持ち主だ。当時の俺でも彼に全力を出されたら大けがするだろう、当時ならね。

 

 

 「お、おい、ネンダーテイル訓練生、それは私刑リンチも同然だ、本学園では許可できんぞ」

 

 「……私刑ではありませんよ。俺と彼の試合です。ルールもきちんと守ります」

 

 「しかし、本学園の規則では……」

 

 「うるさいぞぉ!! 本学園、本学園と煩わしいっ! 貴方の許可など元々要らないんだ! 俺の父上はここの学園長と同級生だ、あまり口を出すとコマ先生といえど只では済みませんよっ!」

 

 

 とうとう本性を現したか。

 コマ先はあまりの勝手な言い草に呆然としている。

 平等を謳っているこの学園でも流石にここまでの政治力を醸し出されたら口を噤まざるを得ないか。

 

 ああ、……まあいいか。

 本来、当時の俺は純粋に能力向上を目的にこの学園に入学したんだ。

 これ以上の能力向上はもう見込めないんだからメチャクチャやって出ていくか。

 

 

 

 




ここまで読んでくださり有難うございます。
よろしければ評価いただけると中の人が喜びます(^o^)丿
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。