元魔王は平和に暮らしたい -俺が殺したい程に必要ないなら勝手にしろ ただしスローライフを邪魔するなら絶対に許さん―   作:ヨシMAX

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第43話 俺の島は何か崩壊したみたいです

 はい、おはようございます。俺です。

 

 島に残ったレティ達のピンチに颯爽と乗り込んだ俺です。

 野菜や米が実った田んぼや畑は荒れ果て、家畜《ペット》さん達の住む飼育舎もボロボロ、果ては俺の自信作のお屋敷まで……お風呂も壊れてるよ……。

 

 いや、いい!

 壊れたならまた作り直せばいい。

 お前ら(せかい)が俺をどんなに否定しようとももう俺は負けんぞ!

 

 さあ!

 俺の颯爽たる登場にみんな酔いしれるが良い!

 さあ、さあ、さあっ!!

 

 

 「……遅いよ、アルビー。ヒーローならもっと早く来いや」

 

 「ぐっ」

 

 「「アルビー様がもっと早く来ればお屋敷位は守れたよ」」

 

 「ぐふっ」

 

 「ペットさ~ん、守り切れなかった()を許して~」

 

 「ぐふぁっ」

 

 

 くっそぉ!

 いちいち俺さんに精神的ダメージを与えてくるのは止めろください。

 悪かったよ、簀巻きにされて自由に動けなかったんだよ。

 それでもこんなに早く駆けつけたんだから許せ。

 

 それと……。

 

 おい、チュルカよ。

 ペットさんに縋って泣いているとこ悪いけどその子、まだ生きてるよ。

 ヒールかけるので寝かせておいてくれないか。

 ああ、揺さぶったらいけません。

 

 ああ、ブレスが来るから早く逃げなさい。

 ああ、間に合わない、魔法障壁っ!

 

 ああ、重い、重たい。

 ドラゴンのブレスは無駄に圧力が高いから嫌いだ。

 ――お前、調子に乗るなよ。

 

 大きな海トカゲ如きが俺さんに歯向かおうなんて1万年早いわ。

 俺は右手に凄い剣を出してブレス終わりで一息ついてる海龍目掛けて駆け出した。

 

 

 「俺のお小遣いになれぇぇぇ――っ!!」

 

 

 慌てた海龍は前足で薙ぎ払おうとしてきたが寸前で空高くジャンプしてかわす。

 その瞬間、なんか海龍がニタリと笑った様な気がした。

 

 奴は口をカッと開けて喉の奥にブレスを溜める。

 そうだろうな、空中に逃げた獲物をブレスで仕留める。

 それはお前の必勝パターンなのだろう。

 

 だがそれは甘いのだよ。

 魔王軍士官学校の購買部に売っているシュガーパンよりも甘いよ。

 あれなー、砂糖をこれでもかと塗してあるんで食べ辛いんだよなー。

 手はベトベトになるし服が真っ白になるんだよねー……って?

 

 

 「うぉぉぉおおおお――っ!」

 

 

 目の前に迫る青白いブレスを間一髪、身を捩り避ける。

 そうだった、俺、ブレスで狙われてたんだった。

 ……だとしても、

 

 

 「まだ俺が考え事してる最中でしょうがぁ――っ!!」

 

 

 空中で無理やり姿勢制御し回転して凄い剣を振り下ろすっ!!

 その刀身から光が満ちて海龍に向かい伸びていくとその巨体を一刀両断する。

 海龍は哀れにもその巨体を半分から断たれ左右がズレていき開きの様に倒れた。

 

 ずぅぅぅううううん……。

 

 

 「みんな、無事かぁ?!」

 

 

 俺は当社比120%格好良く振り向く。

 

 

 『なに、今の自分都合の雄たけびw』

 

 「ぐっ!」

 

 「「空中姿勢の制御も気持ち悪かったよ」」

 

 「ぐふっ!」

 

 「海龍の血がかかったです~」

 

 「ぐふぁっ!」

 

 

 なに? 君達、俺の事嫌いな訳?!

 気持ち悪いって……、俺ながら傷つくぜ。

 がっくりとしてる事を隠しつつ凄い剣についた血を振り落とし空間倉庫にしまう。

 

 

 「あの、みんな、……無事?」

 

 『この有様をみて無事だと思うなら全力ヒールを食らわせるわ』

 

 

 おお、そうだな。

 島の様子を眺めてさすがの俺も意気消沈する。

 

 

 『でも、なんであの海龍はこんな辺鄙な島にきたのかなぁ』

 

 「でもそこまで大きくないけど魔獣はたまに現れたよね」

 

 「そうね、ミツキと私とBG君とで倒した事もあったよね」

 

 「ペット君達が狙われたのでしょうか~」

 

 

 いや、違うな。

 これはあれだ、俺がこの島に辿り着く前に倒した大イカが思いの外に旨かったので定期的にクルーザーで海に出てイカ倒してたんだよな。

 

 それで足を何本か頂いて残りは海に捨ててたからそれを目当てに来たんだよ。

 一回、イカ退治の最中に海龍が現れて聊か面倒な事態になった事もあったしな。

 

 ああ、どこかで見た様なと思ったけど、さっきの海龍はその時の個体だったかな。

 俺にリベンジをしに来たのか、俺が魔法で焼いたイカが旨かったのか知らんけどまた来たんだな。懲りん奴だ。

 

 

 んっ?

 どうした、レティ?

 なんでそんな怖い顔してんのさ。

 

 ミツキもハツキもチュルカもなんでそんな微妙な顔してんの?

 ……あれれ、BG君までガタガタしてる、笑ってんの? それ?

 

 

 『アルビー?』

 

 なにかな?

 

 

 『全部あんたのせいだよぉ――――っ!!!』

 

 

 

 この後、メチャクチャ両手ビンタされた。

 レティ、俺のモノローグを盗み見るのやめて。

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 ――と言う訳で島が無茶苦茶になって一夜が明ける。

 

 お屋敷は壊れ瓦礫で温泉は埋まり飼育舎は黒焦げ。

 畑も田んぼも巨大な海龍に踏み荒らされている。

 文字通りに無茶苦茶だ。

 

 ミツキとハツキは瓦礫を片付けつつまだ無事な作物を集めている。

 チュルカがペットさんを率いて屋敷跡に集めている。

 レティは俺に両手ビンタしたせいで手首を痛め湿布を張っていた。

 ヒールで治らんの? それ。

 

 で、この後はどうするかと言うと。

 俺は一足先に帝都に戻り自分で自分を簀巻きにし直し自分を吊るしていた。

 なんでそんな事をと思うだろうが俺にも分からん。

 

 レティがその方が良いからと言い張りそのまま押し切られてしまった。

 

 俺が無駄に珍武勇伝を語りながら経緯を話してもマリアに怒られるだけだと。

 後片付けをしてから自分達も帝都に向かうと。

 

 俺もこの状態の島をまた一から作り直すのはちょっと骨だなと思っていたので皆で帝都に移るのも悪くないかなと思い始めていた。

 

 元々迷子になって辿り着いた無人島だ。

 あの温泉は少し惜しいが……。

 帝都でも俺さん専用の温泉を作ろうじゃないか。

 

 レティ曰く、ここはもう海龍の餌場になったんだと……、主に俺の所為で。

 

 そうだな。

 スケールは大概だが帝都でも同じ事は可能だよな……なんて思ったのさ。

 

 




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