元魔王は平和に暮らしたい -俺が殺したい程に必要ないなら勝手にしろ ただしスローライフを邪魔するなら絶対に許さん―   作:ヨシMAX

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第7章 元魔王と帝国の日常
第48話 俺と女神の奇妙な関係


 

 

 はい、おはようございます。俺です。

 

 お前達、前回は相変わらず白雪の怖い一面を俺と一緒に垣間見たな。

 あれから白雪の雰囲気が大分変ったぞ。

 

 詳しく言うと彼女は俺を働かせなくなった。

 ……少し語弊があるか。

 正しくは俺は彼女に指示を出せば良いだけになった。

 お前達に分かりやすく言うと直江兼続、本多正信と言った強力なナンバー2になろうとしている様だ。

 

 元々能力も高く俺に接する時以外は基本的に清廉潔白、部下に厳しく、それ以上に自分に厳しい彼女である。

 彼女にとってのその変化は恐らくであるが容易い事の様に見えた。

 ただ、普通と少し違う所は任務ではなく、あくまで俺に忠実だという事だ。

 

 俺は白雪と風呂で過ごしたあの夜、決心した事を具体的に彼女に説明していない。

 なのに俺の考えに沿って帝国の仕組みをあっという間に作り替えていった。

 

 あともう一つ大きな変化があった。

 俺が気が付いていないだけで秘密の会合でもあったのか他の皆も帝国運営については白雪の傘下に入った。

 俺との接触についての順列については未だに白雪は頂点ではあるものの比較的平等にされている。

 彼女達との時間は以前よりも増えて……お前等が想像した事もする様になった。

 

 いいだろ! 一応結婚式はしたんだし。

 その時の事はまた今度、話してやるよ。

 

 とにかく、白雪は俺以上の将器を持っていると確信を持ったのだ。

 彼女と知り合えた俺は幸運だったのだろう。

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 俺達が帝国を訪れてからあっという間に3か月が過ぎた。

 理由はどうあれ俺が破壊した城も建て直されて帝国は面白い程に以前の姿を取り戻す事に成功していた。

 

 

 『アルビー、過去に戻ってもやっぱり君は覇権を争う事になるんだねぇ。城も完成したしそろそろ頃合いなんじゃないの?』

 

 「? ……頃合いってなんの?」

 

 『そりゃあー、全魔界の統一だよぉ。丁度良い事に今魔界はそこかしこで紛争が起きてるじゃないか』

 

 「紛争位、未来にも幾らでも起きてたが?」

 

 『分かって言ってるのかい? 今とあの頃じゃあ君と周りの戦力差は一目瞭然じゃないか。君が望めばあの頃以上の強固な国を作れると思うんだけどねぇ』

 

 

 ……本当にこいつ、暗黒神じゃないのか。

 ろくでも無い事ばかり提案してくるな。

 

 

 『ふふっ、私は暗黒神じゃないよ。ただ、そうだねぇ、神も世界の味方ではないと言う事かな』

 

 「だから、俺の考えを覗くんじゃない!」

 

 『私達、神は下界の秩序が保たれるのを望んでいる事は確かだよ。それが例え魔界だとしてもね。寧ろ今回は君と言う強力なカードが有ったからこそ私はこんなクソ雑魚能力になるのを覚悟で付いてきたんだしね』 

 

 「なんだと? するとレティ、お前の目的は俺を利用して魔界を統一し正しい秩序を作る……という事なのか?」

 

 『なんとなく察してはいたでしょ? まさか本当に私が暇だから付いてきたなんてアルビーは最初から思ってなかったよね』

 

 「……まあな」

 

 『君は未来でも魔王として魔界に君臨し本当に惜しい所までいってたんだよね。まあ、あの裏切りがなくても君のやり方ではタイムオーバーだったけどね』

 

 「タイムオーバー?」

 

 『そう、あのクーデターがなくとも何れ近い内に近隣諸国との関係が悪化して君の魔王軍は崩壊していたと言う事さ』

 

 

 くそっ!

 本当にこの駄女神は俺に刺さる事をシレッと口にしやがるな。

 結局、俺の統治はあのまま言っても瓦解していたのか。

 

 「なら今回はどうなんだ? 基本的に俺の行動パターンは変わらんぞ。また失敗するとは考えないのか?」

 

 『だから私は今回に限り少しだけ歴史に介入したんだよ』

 

 「……やはりか」

 

 『ふふふっ、アルビーなら分かってると思ってたよ。士官学校を退学する原因になったネンダーテイル君とのもめ事、あれは私が煽動したのさ。それと賊にマリアを拐う様に仕向けたし何人か帝国にたどり着ける様にアルビーの邪魔をしたのも私だ』

 

 「うん、知ってるよ」

 

 『君は本当に意地が悪いね。知ってて全て私の予定通りに進ませるなんてねwww』

 

 「正直、最終的な目的は分からんかったよ。ただ、いつの時もレティは俺にヒントを残してたな。うーん、ヒントは違うか、レティは俺が全てを知っている前提で行動してたと言う感じかな」

 

 『まー、帝国がアルビー自身を狙ってた所と海龍が島を襲ってきたのだけは計算外だったけど……君は私の計画を上回る形でフォローしてきた』

 

 

 そうだ。

 帝国は最初から俺を狙っていた訳ではない。

 最初はレティを狙っていた。

 こいつは自分の素性を帝国に流して拐わせようとしたのだ。

 

 こいつの正体はとんだ駄女神なのだがダメな部分は伏せたのだろう。

 大方、神であるレティを手元におけば絶大な権力が手に入るとでも思わせたのだろう。

 

 それでまずは自身を囮として帝国と俺を争わせ様としたが賊達は島に上陸しそれ以上に価値のあるものを見つけてしまったのだ。

 つまりは俺の能力だ。

 

 この時代には奇術に見える錬金術。

 そしてこの時代にはまだない魔法の数々。

 

 俺は賊に対してそれらの自分の能力を包み隠さず大いに伝わる様に戦った。

 それでいてレティの思惑に乗り何人かをわざと逃がした。

 これで帝国の興味は俺だけに向いた訳だ。

 今後、マリアや仲間が狙われるリスクは減る。

 

 まあ、人質にされない様にその後はセキュリティーに全力を傾けたがね。

 

 もう一つは海龍があの島を襲った件だが……。

 正直、あれは本気で俺のミスだwww

 

 レティにとって当初、帝国はあくまで手に入れる予定の数あるカードの中の1枚だったハズだ。

 

 あくまで拠点はあの島で俺に守りたい帰れる場所を作らせる計画だった。

 だが俺のイカ狩りのせいで海龍が島に目を付けイカの貯蔵を探そうと――そんなものは無かったのだが――暴れまわったのだ。

 

 結果、俺の島は壊滅してしまった。

 人的被害がなかったので俺もレティも本気で胸を撫で下ろしたもんだ。

 

 その後、レティは俺にさも自然に島が壊滅したから帝都に拠点を移すと言ってきた。

 帝国を島の変わりにしようと急遽この時点で計画変更したのだと思うが俺もそれに賛成した。

 

 この時点でレティの狙いは俺に権力を握らせ魔界に影響力をもたせたいのだと推察した。

 大体合ってた訳だがコイツは俺の想像以上の悪だった。

 

 神の印象は最悪に変わりないが俺に再びやり直すチャンスをくれたのは紛れもない事実だ。

 

 付き合ってやるのも一興かと思い始めていた。

 

 

 




ここまで読んでくださり有難うございます。
思いがけず女神の思惑が判明しました。
ですがアルビー君の行動に変化はありません。
引き続き彼の活躍を見守って下さい。
宜しければ評価を頂けると中の人が喜びます(^-^)v 
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