元魔王は平和に暮らしたい -俺が殺したい程に必要ないなら勝手にしろ ただしスローライフを邪魔するなら絶対に許さん―   作:ヨシMAX

52 / 73
俺のページにようこそ(^o^)丿


第51話 俺と不穏な国外情勢

 

 はい、おはようございます。俺です。

 

 俺とアナスタシアは100年後のレシピで作ったバターロールを皆に振る舞い感想を聞こうと思ったのだが皆が皆、一口かじった瞬間に、こんなに美味しいパンは食べた事がないと感動していた。

 白雪ですらブルブルと全身を震わせて語彙が3歳並みになっていた。

 

 

 「パン、美味しい。アナタ、パン、ありがとー」

 

 

 そうかぁ。

 100年後の美味しいパンの製法であると同時にこの子達は奴隷身分に落とされて過酷な生活を経験してたんだった。

 製法は確認できたのでお馴染みの汎用ゴーレム君にプログラムし全く同じ味が再現できるか試験して見ないとな。

 その時にまた試作品が出来るから皆に味わってもらうとしよう。

 

 

 「さ、先ほどはお見苦しい所を……」

 

 「大丈夫だ、白雪。バターロールの事なんだが大量生産が可能か確認したい」

 

 「人手については……?」

 

 「汎用ゴーレム君を流用する」

 

 「場所と材料は?」

 

 「城の一角に臨時工場を作り街のパン屋に安価で卸す事にする。小麦は予め作った畑のもの、他はメルにつける」

 

 「借金は程々に……」

 

 「分かっている。このパンが国民達に皆の様に受け入れられたらすぐに回収できる。そうしたら街のパン工場にレシピをこれも安価で譲る」

 

 「……分かりました。臨時工場はもう指示されてますね?」

 

 「フェルメイルに発注済みだ。どうだ? 出来そうか?」

 

 「出来そうか……ではなくご命令ください。アナタの指示であれば出来ない事はありませんよ。至急手配しますね」

 

 「あ、ああ。無理はしない様にな」

 

 

 白雪の忠誠の強さは言うまでもなく俺の指示ならば当然実現させるのが当たり前という思考の様だ。

 実際に白雪に俺の依頼を話し実現しなかった事は今の所ない。

 まあ、俺的に実現可能と考えた事しか話していないのもあるがな。

 近い時期に優秀な嫁を労ってやらないといけないな。

 

 

「……また一緒にお風呂に入りたいです、アナタ」

 

 「! 思考を読まない様に」

 

 

 俺が顔を赤くしているのを見て白雪がクスクスと笑っている。

 全く俺は元魔王なのだがな。

 うちの嫁は度胸が据わり過ぎている。

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 私は巡回の為に数体のDG君と共に帝国郊外まで来ていた。

 アルビー君に私専用の飛空艇を作ってもらい私はそれに搭乗していた。

 私の機を中心にDG君が編隊を組んで飛んでいる。

 そして私の機の隣には白星さんが飛行魔法で着いて来てくれている。

 

 私達は白雪さんが帝国の調査をした際に判明した中央新興国との不平等条約が気になり国境付近までパトロールを日常業務に入れていた。

 帝国の兵隊さんの中には私達に継続して仕えてくれた人達が相当数いる。

 偵察位、そう言った人達に任せても良いのではないかとも思ったけど。

 

 ……なんか嫌な予感がするんだよね。

 

 

 「今日も何もなさそうだねぇ、マリアちゃん。お姉ちゃん、お腹すいたかなぁ」

 

 「あ、そうですね。じゃあもう一回りしたら戻りましょうか」

 

 「……嫌な予感するんか? 前も言ってたやんな?」

 

 「……正直、気のせいかもしれません。でも消えないのですよね」

 

 「そう言うのって重要かもしれんね。もう少し高度を低くしてみよか」

 

 「白星さん、無理はしないで……」

 

 

 私の言葉を聞く前に白星さんは旋回して低高度に降りて行った。

 やっぱり飛行魔法で飛んでると小回りが利いていいなぁ。

 飛空艇は便利だし魔力も使わなくて済むけど魔法にはかなわない部分もあるね。

 おっと、こんな事を言ったらアルビー君が悲しむね。

 いや、彼ならそんな事を言われたら飛行艇を魔改造してエグイ旋回が可能な変態飛空艇を開発しちゃうかな。

 彼ならやりかねないよね。

 

 白星さんに続いて私も機を旋回させて低空に移動しようと思った時だった。

 

 

 どぉおお――ん!

 

 

 「きゃあああ――っ!!」

 

 

 攻撃を受けた!

 そう思ったかと思うが速いか飛空艇は制御を失い急速に高度を失い始めた。

 私の機は偵察を主任務としてアルビー君が作ってくれたので武装は貧弱だけど人命を守る事を最優先に設計されている。

 

 私は脱出装置のレバーを引いた。

 

 

 「へっ?」

 

 

 座席が後ろに倒れたかと思ったらそのまま一回転して尾翼の手前から落とされた。

 

 

 「ひっ、ひやぁぁあああ――っ!!」

 

 

 シートベルトしてたのにっ!?

 なんで落ちてるのぉ――っ!?

 

 どうやら脱出レバーを引くとスルリと肩から抜ける構造らしい、何それ!?

 

 ダメっ! 落ちるっ! ぶつかるっ!

 そう思った瞬間にベルトの前後に取り付けられていたバックルの様な所から大きなゴムボールが膨らみ始め、アッと言う間に視界が塞がれる。

 

 

 「ふぐっ!」

 

 

 私は大きなゴムボールのお陰で地面に激突する事なく数回跳ねてやがて止まった。

 空中から地面に激突したのだから普通は怪我をするものだがゴムボールが非常に柔らかかった為、身体が深くめり込み衝撃は完全に消された様だ。

 

 でもなんなのよ、これ。

 普通、上空に飛ばされてパラシュートが開くもんでしょ。

 全く、アルビー君はおかしなものを作るんだから。

 

 あ、白星さんが私を空から探してる。

 大分、何回も弾んだから墜落現場から離れちゃったなぁ~。

 

 

 「おーい、白星さーん。ここだよぉ」

 

 

 こんな事なら飛行魔法を真面目に習っておくべきだったなぁ。

 私、苦手なのよね。

 

 あ!

 気付いた♪ こっちだよ~。

 

 ……えっ。

 

 白星さんが魔法で攻撃されて吹っ飛んで行っちゃった。

 

 




ここまで読んでくださり有難うございます。
宜しければ評価いただけると嬉しいです(*´▽`*)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。