元魔王は平和に暮らしたい -俺が殺したい程に必要ないなら勝手にしろ ただしスローライフを邪魔するなら絶対に許さん―   作:ヨシMAX

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第71話 俺と先祖VS最凶教皇

 

 はい、おはようございます。俺です。

 

 

 俺達は今バスティア神聖国の中央協会前広場で演説を控えた教皇と対峙している。

 

 

 「魔王アルビー、お前の重臣を唆して確実に討ち取らせたはずだったが……、まさか過去に飛んでいたとはさすがの私も想像つかなかったよ。しかし、またもや未来にわざわざ殺されに帰ってくるとはね」

 

 「お前……、どこまで俺の事を知ってるんだ。全く、ストーカー気質は変わってないな」

 

 「えっ? 君、教皇に気に入られてたのだわ?」

 

 「そうなのだよ。魔王アルビーは私が何度手を組もう、魔王と教皇が力を合わせればこの世で出来ない事はないと勧誘したにも関わらず応じなかった。私は昔から魔王アルビーの能力を高く評価していたのだよ!」

 

 「気色悪い事を言うな! 誰がお前なんかと手を組むか! 魔界を宗教の力で支配しようと目論んでいたのを俺は知っているぞ! そもそも俺を勧誘する前に魔界の重職についた俺の部下を篭絡してたじゃないか」

 

 「ふっ、やはり気づいていたか。良いじゃないか、君の権威を落とさぬ様に魔界を取り込み最終的には魔王アルビーは私のコレクションの一人になるはずだったのに……惜しい事をしたものだ。私は己の行いを悔いたが、君は再び私の前にこうして帰ってきた! 運命だと思わんかね!?」

 

 「お前との問答はここまでだ。俺はここでお前を倒して再び過去に戻る。そして過去の世界でもお前を倒させてもらうぞ」

 

 「魔王如きが……いや、元魔王か。元魔王風情が教皇にその口の利き方はなっていないね。いいだろう。過去に一度滅ぼしてしまい手に入れ損なってしまった君だが再度、私の手の中で永遠に眠らせてやろうではないか」

 

 「うげぇ、きぼちわるいのだわ」

 

 「実際に言われる身になってもらいたいな」

 

 

 気色悪いの一言に尽きる教皇の言にクレメンティ―ネが顔を青くして顰めている。

 俺だって眩暈がする程の嫌悪感に飲み込まれているんだぜ、しっかりしてくれ。

 

 俺は凄い剣を振りかぶって魔力を込めると一際、強く白色の光を放つ。

 

 

 「俺は今も魔王だ。そして魔界の一番の権力者は魔王だ。教皇が魔王に立てつくなど笑わせるなっ!!」

 

 

 俺は地面を蹴り一足飛びで教皇に向かって凄い剣を水平に薙ぎった。

 だが、教皇は後ろに飛び当然の如く躱されてしまった。

 

 さすが教皇……と言いたい所だが俺の斬撃が大した事ないと思わせる為の囮の攻撃だ、躱される事は想定済みだ。

 

 凄い剣の斬撃から白色の衝撃波が教皇に向かい飛んでいく。

 凄い剣の凄い所だ、この剣一本で近距離攻撃、遠距離攻撃が網羅される。

 なんてったって俺が作った剣だからね、当然これで先制攻撃は成功だね。

 

 俺が自信満々で自分の攻撃に酔っていたが衝撃波は教皇をすり抜けてそのまま建物に当たり爆発を起こした。

 

 えっ?

 なに、今の?

 俺の攻撃が教皇をすり抜けてしまったぞ。

 

 俺が怪訝な顔で教皇を見ていると突然、その姿が消える。

 と、俺の耳にクレメンティ―ネの鋭い声が届く。

 

 

 「油断するんじゃないんだわっ!! 後ろに注意するかしらっ!!」

 

 

 はっ?!

 後ろだと?! って

 

 

 「ぐわぁあっ!!」

 

 

 俺は左わき腹に鋭い痛みを感じた瞬間に右に吹き飛ばされ建物に突っ込んだ。

 

 なんだ?!

 ……いてててて。

 

 クレメンティ―ネの声で後ろに防御壁を展開したけど左から攻撃が来たやないか。

 一瞬で俺の防御壁を見切って後方からの攻撃から切り替えたのか、やるやん。

 

 

 「遅いですよ」

 

 「――っ!?」

 

 

 声のした上空を見ると教皇が右手をかざした姿で浮いていた。

 あいつ、空も飛べぇぇ!!

 

 急に地面に押し付けられた。

 思考の最中に攻撃を仕掛けるんじゃないよ!

 重い、重力がおかしい。

 さっきの右手の魔法がこれなのか。

 重力魔法まで使えるのかよ、多彩すぎんだろ。

 

 

 「脆い! 脆いねぇ! 魔王アルビー! さて再び死にましょうかぁ!」

 

 

 上空で膨大な魔力が膨らむのが分かる!

 やばい!、やばい、やばい、やばい……。

 

 

 「君ぃ――っ!! 迂闊なんだわぁ!!」

 

 「むっ!」

 

 

 やられるっ!

 そう思った瞬間、俺の周りは黄金の魔法障壁に覆われ教皇に対し攻撃魔法が放たれ直撃した。

 上空で爆発が起こり俺はそちらに目線を向けると爆発の煙が風に棚引いていた。

 

 

 「骨董品が……。やってくれるね」

 

 「私の存在を無視するなんて処刑ものなのだわ」

 

 「……助かった」

 

 

 正直、なめていた。

 俺が戦っていた当時の教皇はここまで強くはなかったのだ。

 俺も本気を出さないと俺はともかくクレメンティ―ネに危険が及ぶ。

 事実、宙に浮かぶ怒れる教皇がクレメンティ―ネに狙いを定め攻撃魔法を放った。

 

 

 ――っ!

 

 

 俺は咄嗟にクレメンティ―ネを守る為に動く。

 クレメンティ―ネは目を見開き自分も魔法障壁で守ろうと魔法を展開させた。

 その前に避けろやっ! ……無理か。

 

 俺はクレメンティ―ネに覆いかぶさる様に前に出て教皇の攻撃魔法を凄い剣で弾く事に成功した。

 弾かれた攻撃魔法は明後日の方向に飛び街の城壁に当たり爆発を起こした。

 

 ビリビリと手がしびれる。

 凄い剣で衝撃は相殺されるはずなのになんて威力だよ。

 無造作に撃ち出した魔法がこんな威力なのかよ。

 

 

 「君……、長期戦になるとこちらが不利なのだわ。あいつ、気絶した民達の魔力を強制的に吸い取って自分の回復に使っているかしら」

 

 

 クレメンティ―ネがまだ顔を青くしながらも俺に有益な助言をしてくれた。

 よし、それなら……。

 

 教皇は空中からゆっくりと地面に降りてきた。

 空中に浮いてた方が俺達を捕捉しやすいはずだが。

 

 

 「あいつは空中浮遊が不得手の様だわ。それでも上級魔導士位の練度があるのだけれど……。恐らく地面に足を付けた方が私達と戦うのに合理的と思ったのだわ」

 

 

 ふん、本気を出す事を決心した俺に対して勇気あるじゃねぇか。

 バスティア神聖国の被害を抑えようと思ったけどやめだ。

 

 自分の収めた領地では俺は善政を敷いた。

 だが、俺は全力で実力行使した戦争で負けた事がない魔王だ。

 狂気の魔王と呼ばれた俺の実力をみせてやろうじゃないか。

 

 

 




ここまで読んでくださり有難うございます。
宜しければ評価いただけると中の人が喜びます(*´▽`*)
アルビー未来編は短めにまとめようと思います。
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