朝起きて、自宅けん事務所の掃除をして、食事をする。
身支度をしている所に、緊急通報を受けてヒロは現場に急行する。
([ヒーローは大変だねぇ。今日もお仕事お疲れ様])
(【頑張って信仰を集めるんだよ、うんうん】)
((今日も任せてくれ!))
(“やる気満々だね、バケ“)
ヒロの世界では、ヒーローが実際に職業として存在している。
そしてヴィランも存在し、日々事件を起こしている。
そんな世界に、ヒロは無個性として生まれた。
無個性として差別されながらも、ヒロはまっすぐ生きようとしていた。
でも、ヒロには傑達がいた。
企業に就職しようとしていたヒロにお願いして、私の力をポルターガイストとして個性登録。ヒーローになってもらった。
外見が変わってしまう為、資格を取るのは大変だったが、転校を駆使してどうにかした。
これは信仰を集めるコンの為でもあった。私の世界では、術師は目立たない方がいいのだと、活動を呪術高専と言う人達に止められてしまった。
目立ってヒーローと称えられるのは楽しい。ヒロの人生を乗っ取る事に罪悪感を持ちながらも、中学生だったバケにはやめられないほどの快楽があった。
現場にたどり着いて、呪霊をヴィランに向かってぶっ放す。
彼らには呪霊は見えない。倒すのは簡単だった。
「きゃー! ポルターガイストヒーロー! ゴーストー!」
歓声が上がる。
「皆、もう大丈夫! 私の勝利をコン様に祈ってー!」
「「「コーン!」」」
狐の真似っこをする訓練されたギャラリー。
「ヴィランになっちゃダメだぞー! コン様との約束だよ!」
「「「はーい!」」」
そうして、平和は訪れた。
コンに流れ込む信仰心。肯定感マックスでバケは震えた。
もはや、戻ることなどできなかった。
仕事が終わった後は書類仕事だ。
今度の出番はハック。
ハックはその類まれな機械操作能力と頭脳で、投資と仕入れを行う。
お金を稼ぐ事で、食品を大量に仕入れてバケの呪霊に突っ込んで売るのだ。
その後、ヒロは訓練と勉強。
ヒロの1日はこんな感じである。
ヒロの生まれた世界は役立っても、ヒロ個人が役立つ事はない。
そんな影の薄い人間だった。ヒロはそれでいいと思っていたのだ。
「お前、何重人格なの?」
「彼」にそう聞かれるまでは。
その日、ヒロは公安ヒーローから護衛依頼を受けていた。
「個性を失ったヒーロー、ですか」
「そうだ。彼は個性を集める凶悪なヴィランを追っていて、個性を奪われてしまったんだ。ヴィランに恨みも買っていて、護衛をしてやってほしい」
内部で相談をし、全員快諾。
「一つ条件を飲んでくれるなら受けましょう」
「なんだ?」
「コン様の信仰です」
「具体的には」
「毎日5分祈っていただければ」
「わかった。まだ若いヒーローである君には申し訳ないが、近々そのヴィランの
討伐依頼をお願いしたい」
「任せてください」
「自分で言っておいて悪いが、若さ故の無謀さか……。もっと慎重にするべきだな」
公安のヒーローはそう言って去っていった。
そして、ヒーローが来た。
「僕、最強だから」のブラックホールヒーロー、ガーディアンだったのだ。
「や。ぼくは五条悟。よろしく」
(【さ、サトル!? いや違う、サトルの同位体!?】)
あまりの美しさに、ポカンとする一同。
その後、ハックは護衛用の道具一式を五条のために用意した。
護衛だから。護衛の為だから。そんなハックを揶揄えない一同だった。
そして、しばらくして、五条は言ったのだ。
「お前、何重人格?」と。
五条は言った。
「隠してたならごめん。でも気になってさ。お世話になってんだし。パソコン触ってる時と、戦っている時と、普段と、性格違うよな? 声も、もしかして個性も」
ほとんど全員を言い当てられて、ヒロ達は驚いた。
「さすがトップヒーローは違うね。パソコンはハック、ポルターガイストはバケの専売特許かな。あと、コンって神さまを名乗る子と、無個性の私、ヒロだよ」
「無個性?」
「軽蔑したかな」
「全然! そもそも今の俺、無個性じゃん。それに料理とかの身の回りの事、皆してくれるの、ヒロだろ。それに訓練も怠ってない」
「それは……そうだね」
「俺、他の人格を個性って言わないヒロが好きだな」
「は!?」
「俺はもう無個性で、ヒーローじゃないから。普通の幸せ、今度こそ欲しいなって」
唇が触れ合う。
私は戸惑った。でも、無個性の私が欲しいって言ってもらえたのは初めてだった。
私は、自分からもサトルに答えていた。
唇を重ね、舌を絡ませ、唾液を飲み……腹の奥がカッと熱くなって、私は卵を吐き出した。
「げえええっ」
「ヒロ! 大丈夫か?」
卵が割れる。生まれてきたのは、猫のマスコットのような小さなサトルだった。
((えっ なにこの子猫!))
(【可愛い!】)
([個性ってやつか?])
「なにこれ?」
「みぃー」
肩によじ登る。
「個性……か……? 力が流れてくるのを感じる」
「悟。私にも個性があったみたい」
「ああ。お前の個性、下の口からも有効なのか試したい。いいか?」
「さ、悟……うん、いいよ」
意識がガン見する中、私は恥じらいながらも悟と「実験」を繰り返したのだった。
マシュマロ
https://marshmallow-qa.com/lucaluca
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